ロコモーション何度もリピしてます。
キムラさんの踊り、というか動きがほんとに楽しくてかっこよくて可愛い。
元の振付どおりなのはたぶん扉を開いて階段を下りる部分のみなのかな?
そこまでの5人横並びに歩いてく部分が面白かった。
一人ですっかり別世界状態なキムラさんが(笑)

何が違うんだろう?という目でよーく見ると、曲のリズムとステップのリズムが
きっちりシンクロしてる。
それはもう、体の中に曲が流れていて、それに合わせて自然に足が動いてるような。
細かいリズムの変化やメロディーの変調する部分まで体に入っていて、
その分ステップの数も仕草も細かい。
曲を自分なりの解釈を加えて表現してるように思う。
単に<振付をこなしてる>と感じてしまうと、見ててもつまらない。
何回回れるか、足がどれくらい上がるか、という技術的なモンダイではない。
ミュージカルもバレエも、およそダンスには<振付>が存在するんだろうけど、
きっちり<こなすだけ>のと何かしらそこに<表現を載せようとする>のとでは、
訴える力が全然違ってくると思う。
あとはタイミングの良さかな。
エキストラを従えて階段降りてくとこ、ふっと後ろを向いてCome on!!って合図するでしょ?
イレギュラーな動作だけど一切流れを遮らない。
曲の流れと5人の動きとエキストラの動きと自分の動き。
停止することなく動き続ける全体を瞬時に把握し、絶妙のタイミングで一連の動作を挟む。
アタマであーでもないこーでもないと考えてできることじゃない。
もしあれが振付の一部だったとしてもやっぱり凄い。
やはり彼は外側に自分を俯瞰で見る<第三の目>を持ってるのかもしれない
(有得ないけど;)

ダンスにおける彼の<表現>にはその<演技>と共通する要素が多い。
音楽が作り出す世界観(歌詞があってもなくても)を、一度体内に取り込む。
さらにそこには振付という名の演出もある。
彼がその枠の中で音や歌詞の作り出す感覚の世界をどう演じるか、だ。
ご本人がそんなのいちいち考えながらやってるかどうか実のところは分らない。
でも私には、彼は演じるように踊ってると見えた。

自分が好きだった歌&ダンスを並べてみる。
(割と最近のもののみ)

・平井堅のポップスター
・モンマジとのAround The World(最初のカンフー・バーション)
・クレイジーケンバンドのメドレー
・J.Blunt
・チャラ

まだまだ細かく思い出すと増えそうなので特に、ってやつだけ。
上から3曲は彼の、しなやかで芯はブレない動きを生かした表現が素晴しかった。
特に2曲目は武士を撮ってる最中だったせいか、凄味さえ感じた。
スキなく、ムダなく。一瞬たりとも止まらない。
下の2曲はしっとりしたバラードで動きは比較的少ないが、演技のような表現という意味では
すごく見ごたえがあった。
J.BluntのYou’re Beautifulは、通りすがりの女の子にひと目ぼれしつつ、
手も足も出ない内気な青年を繊細な表情と仕草で上手く演じていた。
チャラは・・・女性のことばで男性が歌うことから生まれる密やかな妖しさを、
中性的なファッションと仕草でエロティックに表現しつつ、
部分部分に人間的な温かさを感じさせるドラマティックさに魅了された。
この2曲は確かShitao時代wだと思う。
総じて何かの役・・・特に心身ともにのめり込むことを要求される役を演じてるときは、
自然と動きに役柄が現れる。

チャラゲストの回は、本音言うとデュエットか、いっそソロで見たかった。
特に引きのカメラで撮られた♪手ぇを~つなごう ずっとこうしてたいの♪の部分。
抱きしめるような動きがものすごく温かくてかわいくて。
キムラカメラってーのが存在してたならその映像を集めてDVDにしろ!と思ってます。
未だに。

追記)

MAYUKO様が『開放区』について書かれてるのを読んで思った。
彼の言葉は独特で、本を読まないから語彙は少ない。
反面、ステレオタイプな表現ってのがほとんどなくて、
コトバの端々から彼自身が・・・結構正直な・・・零れ落ちる感じがして、好きです。
見たまま・触れたままを、一番ぴったりくるコトバで表現するから無理がない。
ダイレクトに伝わる。
何事も一旦体内に取り込んで咀嚼してから自分なりに表現する人なんでしょう。

それが人によっては「目立ちたがり」「意味不明」「カッコつけ」と見えるわけだが(笑)

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