駆け足で春、匂い。（追記あり）

義理の母の墓参り兼、正月に帰省しなかったのでツレの実家の大阪へ行ってきました。
家は奈良に近い交野市ですが、お墓は堺区にありかなり遠い。
阪堺線という路面電車みたいな車両に乗りました。
昔で言うチンチン電車ですね。走り出すたびに『ち～ん！』ってホントに鳴るんですよ。
偶然80年前に製造された車両（！）でした。
天井も窓枠も木でできてるんです。床は何箇所かツギハギしてあるし。
車中は子供の頃の記憶を呼び覚ます、古い教室みたいな匂い。
人の運んだ埃と年を経た木材が渾然一体となった匂いが妙にノスタルジック。
床下からは今にも壊れそうな（笑）グワァ～ンというモーター音。
鉄ちゃんな息子は大興奮w『ツリカケ式』という珍しい方式のモーターだそうです。

翌日は黄砂が舞ってる・・・とは朝のニュースで知ってたんですが、外に出てびっくり。
視界が悪いんですよ、全てがベージュがかってて。
日本じゃないみたいでした。
私たちはマスクを着用したのですが、関西ではほんと、マスク着用率が低い。
東京の1/3以下じゃないですかね～。
この日は滋賀に住んでる友達と息子と３人で京都へ。
すれ違う車がどれもこれも薄汚れてます。それはもう、見事に。
お昼前ににわか雨がかなり激しく降ったら、いまいましい砂はきれいさっぱり洗濯され、
空気は清浄になり日もさしてきました。
気温がぐっと下がった中、銀閣寺近くの＜哲学の道＞を歩きました。

桜並木が延々と続きます。
ほとんどの木はほんの数輪しか開花してない中、すっかり満開になった木もあり。
淡いサクラ色に染まった木の下に立ち、しばし見とれる。
時々風の具合でふっと桜の花の香りがする。
「あ。桜の香りだ。」と私。
「サクラ？匂いはないでしょ？」と友達。
よーく嗅いで。
杏仁豆腐に桜餅の葉っぱの匂いを混ぜたような香りがしない？
彼女はしばらく空気を嗅いで、「あ。本当に。今匂った。」と。

絢爛と咲く桜の花ですが、香りは本当に控えめです。
多くの人はその姿・形の美しさに気をとられて、香りまで注意がいかないのかも。

でも桜の花の香りは周りの空気に溶け込み、
密かなメッセージを伝えてるんじゃないだろうか。
柔らかな春の温度と調和する青く仄かな香りが作り出す＜気配＞も、
あの近づけば心浮き立つような美しさを構成する一部じゃないだろうか。
色や形は見ればすぐ分る。
一方で香りのように、何かの弾みで初めて意識し、気づく種類の美しさもたくさんあると思う。

多くの人が目に映る桜の姿形の美しさや狂ったように散っていくときの、
少し怖いような美しさについて語る。
でも、もし桜が全くの無臭の花だったら、すくなくとも私はこんなに惹かれてなかったかも。

そんなことをつらつら考えてしまった。


追記）

つきのこいびと~Moon Lovers~の月、ですが。
かぐや姫だとかいろいろ諸説あるけど、もしかして単に
月9のつき、じゃないだろーか？
ゲツクのこいびと。
ヒネリなさ杉（笑）まんまやん。
こんなくだらない妄想に耽るのも今日だけ。
明日は正式発表、なんだよね？


MAYUKO様。
ゲンズブール好きをすっかり見抜かれてしまいました（笑）
本当に色気ありますよねー。滲み出てますよねー。
アラン・ドロンは私も良さがわかりません。
『太陽がいっぱい』とか『山猫』とか見たのですが・・・目がダメなんだよな。
野心丸出しってか、キツい感じ。
スマスマに出演されたときも、あ～。相変わらずで。色気は感じなかったです。
フランスの俳優さんだと『気狂いピエロ』と『勝手にしやがれ』のジャン-ポール・ベルモンドのが断然好き！（←これまたわかりやすい）
チャールズ・ブロンソンは、幼少の頃見たTVシリーズのガンマンのイメージが強いですね。
男の惚れる男、なイメージかな・・・。