レスラー

2010年4月3日 映画
もう号泣しましたよ・・・・。

なんつーか、無邪気すぎてオトナになってもそのまんまで、
なんとかちゃんと生きようとするんだけど、不器用でできない。
そういう、世間からどっかはみだしたまんまの男。
そりゃ若くてハンサムでエネルギーに溢れてるときは、それなりに楽しくやれるでしょーけど。

だれでも等しく年を取る。
ピーターパンじゃないですからね。

そんな男がまっとうな人生を生きたいと思ったとき、どうなるか。

主演はミッキー・ローク。
昔はセクシーでモテモテwだった彼が、初老のレスラーを演じてるんですけど。
くたびれた顔、筋肉増強剤で造った体はスーパーマッチョだけど皮膚はたるんでる。
でも背中がいいんです。
ちょっとこう、丸めた感じでさ。

プロレスラーって見世物なんですよね。
怪我してナンボ、痛くてナンボの仕事で、悪役もヒーローも、役割分担きっちり決めた上でやってるんです。
血と汗のエンターテインメント・ショウですね(笑)
当然体は傷だらけのガタガタ。
世渡り上手な人はある程度お金を溜めたら自営業を始めて、ボロボロになる前に足を洗う。
しかし主人公のラムはそうしない。
不器用で無邪気なこの男は、薬の濫用で心臓発作に見舞われ、バイパス手術を受け、
医者に固く止められてるにもかかわらず、結局マットの上に戻ってしまう。
「オレの生きる場所はあそこしかない。外の世界の痛みの方が、オレには耐えられない。」
くーーーーーーーっ!!!!!
結構ステレオタイプな台詞なんですけど、泣かせるんだよなぁ。

全体的に寒々としたグレイがかった色調で、アメリカの地方都市のうらぶれた雰囲気もたっぷり。

アンヴィルで泣いた人は、たぶん泣けます。

って、それはワタシなんですけどね。

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