表紙を見た瞬間「買い!」だと思いました(笑)
ボタン好きなんですよ。アンティークのやつとか特に好き。
昔、代官山や青山の古着屋さんでもボタン売ってたんですよね。
宝探しみたいに漁って、イヤリングやリングを作ってました。
パリでお約束の如くwフレアマーケットに行って、
薄いグリーンのソーダ水みたいなすりガラスのボタンを
一そろい買いました。
一目ぼれして買ったんですが、あまりにも繊細で綺麗すぎて
使いみちがなく箪笥の肥やしです・・・。
他にも古道具屋さんで見つけた目の覚めるようなブルーと吸い込まれそうな藍色の、
表面に細かい細工のある小さなボタンを4つ、大事にしまってあります。
お店のご主人が「たぶん人形の目か何かに使ったんじゃないでしょうか。」
と仰ってました。

さて。
さすがKU:NEL。中身も裏切りません。
おしゃれといっても所謂トレンドのカタログではないのです。
ディテールに拘りのあるおしゃれさん(笑)が続々と。
カシミアの肌触りの虜になった人、古い服だけがもつ味わいに中毒してる人、
もう様々な・・・いわばおしゃれ=ヲタクな方々ばかりで。
読み応えがありました。
中でも刺繍作家さんのお話・・・母から娘、孫娘へと脈々と受け継がれる布と服への愛着。
たかがおしゃれ。されどおしゃれ。
そこには人間の歴史が確かに存在しているのだなぁ、と。

昨日のわっつでも思ったのですが、どうやら私は拘りのある人々の
お話を聞くのが好きらしい。
ものをめぐるストーリーが、それを愛する人々によって、血の通った存在になったと、
そう感じるとき、なんともいえず幸せなのです。
(や、単純にモエてるだけかもw)

映画監督さんが語る岸田今日子さんのお話も凄い。
砂の女は、いつか必ず見てみようと思ったのでした。

オススメの一冊です!
拘りのおしゃれ好き(笑)なら、買って損はなし。

コメント

nophoto
明石
2010年9月18日23:12

こんばんは。
ku:nel買います(^_^)

「砂の女」の岸田今日子…に反応して、お邪魔してしまいます。
以前、テレビで撮影時の話を聞きました。
「岸田今日子のほんとに真っ白な肌が、(砂との摩擦とライト?)でね、
こう、さーっと赤くなっていくんだよ。あれはすごかった。」と。
それ目当てに一生懸命見たのですが、よくわからなかった…(爆)

ボタン、好きです。
作る人、縫い止める人、服を着てボタンをとめる人、の手の働きの
連携がいいと思います。
私はルーシー・リーという陶芸家が好きなのですが、
彼女が作った陶器のボタンもすてきです。
そのボタンをフィーチャーして三宅一生が作った服を
NHKの番組で見ました。
やわらかい白い布地で作った、着る人を包み込むような服になってました。

konynon
2010年9月19日0:55

HTさま
  
  こんばんは!

 「砂の女」、岸田さんの映像は拝見したことがないのですが…
  安部公房の原作も面白いです、すごーーーく怖くて(笑)

 巷で席巻してるファッションは、時間の積み重ねが無いですからね…
 着ることもあるけど、やっぱりちょっと物悲しいです。

 母や祖母から受け継いだもの…うーん…
 着物と半纏、スカーフとパールネックレスくらいか(悲)

 

HT
2010年9月19日6:33

明石さん、おはようございます。
知ってたんだねココの存在(笑)

>「岸田今日子のほんとに真っ白な肌が、(砂との摩擦とライト?)でね、
>こう、さーっと赤くなっていくんだよ。あれはすごかった。」と。
>それ目当てに一生懸命見たのですが、よくわからなかった…(爆)

・・・確かモノクロ・フィルムじゃなかったけ?
そりゃームリだわw
以前もku:nelで他の方が「砂の女」を挙げてらして、その文章も凄かったのよ。
岸田さんってさ~・・・ムーミンで有名だけど、TVで見た感じだと何か妙な色気があって、
子供心に「この人、なんとなく怖い・・・」と思ってました。


>ルーシー・リーという陶芸家が好きなのですが、
>彼女が作った陶器のボタンもすてきです。

人気のある作家さんだよね。
会社で仲良くしてる方もルーシー・リーのボタンの話をしてたよ。
三宅一生も造形の人だから、なにか響きあうものがあるのかもですね。

HT
2010年9月19日6:34

Konynonちゃんおはよう♪

>安部公房の原作も面白いです、すごーーーく怖くて(笑)

あー・・・あれね、怖かった(´д`;)
アリジゴクにはまり込んだような・・・絶えず流れ落ちる砂と忍び込む湿気・・・。
なんかこう、絶望を絵に描いたような世界でしぶとく生きる昆虫のような女。
ぎゃ~~~~~~~~~!!!!

>母や祖母から受け継いだもの…うーん…
>着物と半纏、スカーフとパールネックレスくらいか(悲)

私はパールネックレスと各種指輪かなー。
スカーフと着物はいいね。
特に着物は洋服と違って古さがハンディにならない気がする。
知人が着物の師範の免許もってて着付けをするんだけども、
「古い着物を大切そうに持ってくる若い子は例え見かけが派手でもきちんとした子が多い。」
って言ってました。
大事に着るんだぜ!