仕事帰りの電車でふっと覚えのある匂いがした。
果物の匂い。
だれかがガムを噛んでいるかキャンディを舐めているのだろうか?
それにしてはほんのり自然である。
果物の香料の<それらしさ>を模倣した鋭さが苦手だけれど、そういう刺激はなく、
これは何か生の果物の匂いだな、と思った。
頭の中には黄色い楕円形が浮かんだ。
果物だけど花のような香り高い感じは洋ナシにも似ている。
しかしあの甘酸っぱさがない。
じーっとイメージを探る。
もっと硬くて・・・ツルンとしてて・・・手触りが蝋みたいな。
そうだ、花梨だ。
誰かが花梨を持ち歩いているんだろう。
周りを見渡したけれど、それらしい袋を持っている人は見あたらなかった。
花梨は部屋にあるだけで香りが充満する。
うっとりするような魅惑的な香りである。
どんな味なのか知りたくて生で齧ってみたら、渋柿にそっくりの味で、しかも硬い。
あの香りで誘惑しておいて齧ったら恐ろしく不味いなんて、ちょっと騙された気分になる。
果物の匂い。
だれかがガムを噛んでいるかキャンディを舐めているのだろうか?
それにしてはほんのり自然である。
果物の香料の<それらしさ>を模倣した鋭さが苦手だけれど、そういう刺激はなく、
これは何か生の果物の匂いだな、と思った。
頭の中には黄色い楕円形が浮かんだ。
果物だけど花のような香り高い感じは洋ナシにも似ている。
しかしあの甘酸っぱさがない。
じーっとイメージを探る。
もっと硬くて・・・ツルンとしてて・・・手触りが蝋みたいな。
そうだ、花梨だ。
誰かが花梨を持ち歩いているんだろう。
周りを見渡したけれど、それらしい袋を持っている人は見あたらなかった。
花梨は部屋にあるだけで香りが充満する。
うっとりするような魅惑的な香りである。
どんな味なのか知りたくて生で齧ってみたら、渋柿にそっくりの味で、しかも硬い。
あの香りで誘惑しておいて齧ったら恐ろしく不味いなんて、ちょっと騙された気分になる。
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