TVドラマはほとんど見ないんですが映画は割と見ます。
映画館で新作も見るし、レンタルDVDでも見ます。
何を見るか決めるとき、まずはストーリー。そして映像。
(トレイラーがよく出来ててタイトルバックのセンスがいい映画はまずハズレない)
次は監督。
監督の名前もですが、どんな映画を撮ってきたかが気になります。
俳優さんは意外と二の次なんです。
「この人が出てるから見る!」ってのは正直、キムラだけです。

で、キムラの出演した映画は本当言うと私が好きなタイプはあまりなくて、
2046とICWRとYAMATOくらいかなー・・・(ハウルとREDLINEは別)

で、2046とICWRは特に好き。
両監督の映像と世界観が好みなんです。
どっちも全くヒットしませんでしたよね。
私個人としては、編集に問題があったのではと思ってます。
2046はウォン・カーウァイ。ICWRはトラン・アン・ユン。
二人とも映像と音楽のセンスはずば抜けて優れた方です。
ただ、二人とも近年の作品はなんとなく迷宮に入り込んでる気がします。
自らの世界観に拘るあまり、ディテールを省けず、あれこれ取りこんだ結果、
通して見た時散漫な印象を与え、観客にメッセージが伝わりにくい。
これは同じ趣味/世界観を共有できる人じゃないと途方に暮れるかも?
と思ったので、興行成績を見て「やっぱりなー。」と。

でもどちらも大好きな作品です。
ああいう分りにくさは欠点ではあるけれど、作品の美しい面を削ぐほどとは思えないのです。

ICWRの数少ない海外評を読んだ限り、ほとんどが監督の編集の不味さを指摘していました。
当然だと思います。
映画の総指揮をしたのは監督なんですから。

日本ではなぜか主演でもないキムラが叩かれて意味不明でしたが。

そう考えると、いまや風物詩と化したマスゴミwの叩きがいかに的外れかよくわかります。
ただ、一因は日本のドラマや映画の宣伝体質にもあると思うんですよ。
「誰が何を撮ったか」より「誰が出演するか」優先ですもんね。

しかし役者さんだけで作品が出来るわけがない。
面白い企画があって、それに沿ったいい脚本ができ、初めて撮影の現場がある。
そこで役者にお芝居を指導するのは監督の役割です。
どのアングルからどういう映像をどれくらいの長さで撮るか。
膨大な録画映像の中から慎重に取捨選択し、二次元で組み立てられた物語を
三次元の空間として立ち上げる作業は、監督の仕事です。

「キムタクのご威光に現場は逆らえないからやりたいほうだい」
というあたかも見てきたかのような論調【@TV関係者・談】も時々みかけますが、
現場で尽力してるスタッフや他の役者さんに対してすごく失礼ですよね。
「スターwの横暴に何も指導できない無能なスタッフと共演者」
と揶揄してるようなもんじゃないですか?
しかも嘘だかホントだかイチ視聴者には確かめようもない事ですし。

わっつの「ドラマ撮影ウラ話」や関係者が公で喋った事柄以外は、
ネットや紙媒体で見かけたとしてもあまり考慮はしません。
イチ視聴者/観客として見ることのできる映像、完成された世界観で判断したいです。

まぁ自分がキムラヲタだからこんなことを考えるわけですが...
普通に「好き」程度の役者さんだったら、「あそこのシーンは〇〇さんのアドリブじゃ?」
なぁんて思ったりもしませんしね。

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