ちょっとだけ泣いた@空☆11話。
2012年3月5日 キムラさん コメント (2)最後まで見ました。
感想:勿体無い。
最後の3話、涼と優子が結ばれた後、物語は急展開。
1.彼が記憶を失った(=抑圧していた)原因が父の射殺という悲惨な出来事だったこと。
2.射殺したのが実は完三本人であったこと。
3.そして優子と涼は実の兄妹であったこと。
並べてみると凄い!
なんという背徳的かつドラマチックで罪深い設定でしょうか?
これだけで映画一本撮れるレベル。
しかも涼は写真記憶者という特殊な能力を持った人物という設定。
キムラのあの美しく輝く瞳と官能的な唇、思わせぶりな仕草、声にぴったり。
相手役の深津さんは少年剣士を思わせる華奢で凛とした美しさと聖母のような包容力。
二人とも確実に男と女でありながらどこか性を超えた聖性のような雰囲気を持つ。
恋人でありながら肉親であり、男女でありながら母子のようでもある。
だからこの作品はギリギリのところでメロドラマに堕ちることなく、
深い味わいを保てたんだと思います。
もし、二人の精神と肉体の絆とその破綻を中心に据えてじっくり描いたとしたら。
飛びきりスリリングで魅力的なドラマになったに違いありません。
見たかったな~...。
涼と優子二人のそれぞれのシーンに感嘆しながら、なんともやりきれない思いが
残りました。
『眠れる森』『Gift』『ICWR』は、キムラ出演作の中でも個人的にすごくのめりこんだ作品です。
この3作に共通するのは、心の傷=トラウマについての物語であること。
そして物語の核がはっきり決まっていて、脚本と演出の軸足が最後までブレないこと。
作品自体の評価は別としても、最初から最後まで一つの柱に貫かれた構成になっている。
空☆ってもう何回リピしたかなー。
でも不思議なことに全体像が未だにぼんやり...11話まで見終わった今でもそう。
美羽が自殺するまでと、涼と優子が結ばれるまでとその後とが、
3つに分断されてる感が否めなくて。
物語を貫く流れを無理矢理せき止め、流れを変えてしまったのでは。
キタガワ先生の脚本の甘さは置いといても...。
でも場面ごとには凄いシーンがあるんだよね。
廃工場。
完三を呼び出し、父親の射殺とその後の成り行きを聞きだす涼。
(撃ち殺されかけたのにのこのこやってくる完三と完全に馴れ合ってる涼に違和感がw)
噛み締めるように語る完三の言葉をじっと聞く涼の指の間で少しずつ燃え尽きていく
煙草の煙。
セットといいドラマチックな照明の効果といい、まるで舞台のお芝居を見ているようです。
一通り聞き終わった後、涼がポツリと呟く。
「オレと優子...兄妹?」
この...の間の絶妙さ、神業。
もうちょっと長かったら芝居がかってわざとらしい。
早すぎたらニュアンスが薄れる。
中江氏の演出、印象的な光のマジック。
そしてもちろん、声のトーンとごく微かな表情の変化で全てを表現したキムラ。
凄い。
優子が涼を撃ち殺すシーン。
ここでもキムラの声のトーンの絶妙なコントロールが素晴しい。
銃を構えた優子の動揺を見事に表現した深津ちゃんも凄い。
きっとどちらも<役を生きる>タイプの役者さんなんでしょうね。
優子は涼をはずみで射殺してしまう。
あまりにもあっけない死。
...でも彼は本当に幸せだったはず。
もう後には戻れない。
そして、彼の前には道はない。デッド・エンド。
そのあとの優子の哀しみ。
細い体で背負ってはこぶ愛する男の骸。
湖に漕ぎ出したボートの優子に、岸辺から完三が叫ぶ。
夢の中で振り向いたような優子の、真っ白な顔に浮かんだ笑み。
すでに彼女はこの世の人ではない。
此方と彼方。
たった一人の血の繋がった恋人とともに旅立つ彼方への船出。
その後の、此方の諸々は全て蛇足でしたね...。
感想:勿体無い。
最後の3話、涼と優子が結ばれた後、物語は急展開。
1.彼が記憶を失った(=抑圧していた)原因が父の射殺という悲惨な出来事だったこと。
2.射殺したのが実は完三本人であったこと。
3.そして優子と涼は実の兄妹であったこと。
並べてみると凄い!
なんという背徳的かつドラマチックで罪深い設定でしょうか?
これだけで映画一本撮れるレベル。
しかも涼は写真記憶者という特殊な能力を持った人物という設定。
キムラのあの美しく輝く瞳と官能的な唇、思わせぶりな仕草、声にぴったり。
相手役の深津さんは少年剣士を思わせる華奢で凛とした美しさと聖母のような包容力。
二人とも確実に男と女でありながらどこか性を超えた聖性のような雰囲気を持つ。
恋人でありながら肉親であり、男女でありながら母子のようでもある。
だからこの作品はギリギリのところでメロドラマに堕ちることなく、
深い味わいを保てたんだと思います。
もし、二人の精神と肉体の絆とその破綻を中心に据えてじっくり描いたとしたら。
飛びきりスリリングで魅力的なドラマになったに違いありません。
見たかったな~...。
涼と優子二人のそれぞれのシーンに感嘆しながら、なんともやりきれない思いが
残りました。
『眠れる森』『Gift』『ICWR』は、キムラ出演作の中でも個人的にすごくのめりこんだ作品です。
この3作に共通するのは、心の傷=トラウマについての物語であること。
そして物語の核がはっきり決まっていて、脚本と演出の軸足が最後までブレないこと。
作品自体の評価は別としても、最初から最後まで一つの柱に貫かれた構成になっている。
空☆ってもう何回リピしたかなー。
でも不思議なことに全体像が未だにぼんやり...11話まで見終わった今でもそう。
美羽が自殺するまでと、涼と優子が結ばれるまでとその後とが、
3つに分断されてる感が否めなくて。
物語を貫く流れを無理矢理せき止め、流れを変えてしまったのでは。
キタガワ先生の脚本の甘さは置いといても...。
でも場面ごとには凄いシーンがあるんだよね。
廃工場。
完三を呼び出し、父親の射殺とその後の成り行きを聞きだす涼。
(撃ち殺されかけたのにのこのこやってくる完三と完全に馴れ合ってる涼に違和感がw)
噛み締めるように語る完三の言葉をじっと聞く涼の指の間で少しずつ燃え尽きていく
煙草の煙。
セットといいドラマチックな照明の効果といい、まるで舞台のお芝居を見ているようです。
一通り聞き終わった後、涼がポツリと呟く。
「オレと優子...兄妹?」
この...の間の絶妙さ、神業。
もうちょっと長かったら芝居がかってわざとらしい。
早すぎたらニュアンスが薄れる。
中江氏の演出、印象的な光のマジック。
そしてもちろん、声のトーンとごく微かな表情の変化で全てを表現したキムラ。
凄い。
優子が涼を撃ち殺すシーン。
ここでもキムラの声のトーンの絶妙なコントロールが素晴しい。
銃を構えた優子の動揺を見事に表現した深津ちゃんも凄い。
きっとどちらも<役を生きる>タイプの役者さんなんでしょうね。
優子は涼をはずみで射殺してしまう。
あまりにもあっけない死。
...でも彼は本当に幸せだったはず。
もう後には戻れない。
そして、彼の前には道はない。デッド・エンド。
そのあとの優子の哀しみ。
細い体で背負ってはこぶ愛する男の骸。
湖に漕ぎ出したボートの優子に、岸辺から完三が叫ぶ。
夢の中で振り向いたような優子の、真っ白な顔に浮かんだ笑み。
すでに彼女はこの世の人ではない。
此方と彼方。
たった一人の血の繋がった恋人とともに旅立つ彼方への船出。
その後の、此方の諸々は全て蛇足でしたね...。
コメント
HTさんの空☆語り、と~~っても楽しませていただきました。
ありがとうございます。
空☆、大好きなドラマ?、演者・木村さんのひとつです。
珍しく、DVD買いましたもん。
さんまさんや森下愛子の刑事パートはちょっと残念過ぎで受け付けないので、
もっぱら脳内変換しながら、何度もリピリピリピ(笑)
その度に、二人の運命を思って、泣けて泣けて仕方ありません。
なので、
この間に書いてくださったシーンのひとつ一つ、鮮明に思い出してました。
最終回。優子に撃たれる時の涼の頬に伝わる涙が美しさたるや。ああ。
こんな風にはまり込んで見られるドラマに、早くまた出て欲しいものです。
のんのん!
楽しんでいただけました?よかったでっす。
ドラマの感想って他所のブロを拝見したりすると十人十色で、中にはきっちり全体のツボを
覚えてらっしゃる方もいて凄いな~と思うのですが。
私は興味のあるとこしか覚えていられないのでした(;´∀`)
>さんまさんや森下愛子の刑事パートはちょっと残念過ぎで受け付けないので、
アレはひどかったっすね;私も毎回スキップするんですが今回はきっちり見ました。
ちょっとね~...森下さんが気の毒になりましたよさすがに。
琴子って鈍感で図々しくて下心ミエミエでそのくせブリッ子(死語w)で最悪っす(;´∀`)
全部削って涼と優子の部分をもっと深く描けばよかったんですよ。
ついでに言うと美羽も(ry.
どうか脳内変換だけでなく、久々にDVDをご覧になってくださいまし。
涼の涙は綺麗な涙でしたね。
透き通って、雪解け水のようにさらさらで。
ズルイよな~アレは(笑)