JACKSON POLLOCK
2012年4月8日 日常東京国立近代美術館に行ってきました。
http://pollock100.com/
ジャクソン・ポロック。
生誕100年だそうです。
アルコール中毒。44歳で自動車事故により急逝。代表作が評価額200億円。
キャンバスの上にただ絵の具が無作為に飛び散ったように見える作品。
なーんとなく話題性だけは凄いけど、実際どうなんだろう?という気持ちもあり。
実物を見ると...やっぱり圧倒的でした。
例の評価額200億円の『インディアンレッドの地の壁画』。
凄い。
大きさに圧倒され、次に無作為に飛び散らせたと思われる絵の具の重なりが実は全体で
躍動感のあるハーモニーを奏でていることに気付かされ、
最後に絵の表層の下のほうに潜む、静謐とした瞑想的な広がりに気づかされました。
ブラック、シルバー、ホワイト、グリーン、ブラウン。
絵の具に浸した刷毛をザッとふって飛び散らせたそれぞれの色の描く軌跡が、
その偶然性をも取り込みながら、重なって混ざり合って思いもよらない音色を奏でる。
彼の作品をジャズの即興演奏に例えたのを読んだことがあるのですが、
ほんとに上手いこと言うなぁ...。
ライブでビートの効いた音楽にどっぷり使ってるときの気持ちよさに通じるものがある。
そうしてしばし眺め・浸っているうちに、ふっと全ての音が消えてしまうのだけれども、
体内に残ったビートが木霊のように永遠に響き続ける。
そのとき、何故か私の脳裏に浮かんだのは<書>の世界でした。
それ自体ではあまり意味をなさない<文字>が、微妙な力加減や筆遣いによって、
予想もしない感覚を刺激し、感情までゆさぶる。
そういえばビデオで見たポロックは、アトリエの床に巨大なキャンバスを置いて
製作してました。
その姿は、床に和紙を置き、一気に筆を運ぶ書道家の姿に似てなくもありません(笑)
今回は彼の初期の作品、良く知られた前衛的なものだけではなく、
ネイティブアメリカン・アートやピカソらのシュールレアリズムに影響を受けた
作品を見ることができました。
年代ごとに作風の変化を確認できたので、ちょっと見とっつきにくい作風の陰にあるもの、
私は<生命>と<表現>への好奇心と苦悩だと思ったのですが...を、
自然と理解できたのかも。
先日のギャラリー916やエスパス・ルイ・ヴィトンとは対極にあるような、
閉鎖的で薄暗い重厚な美術館でしたが、初心者にわかりやすく、周到に計算された
丁寧な展示方法であります。
ついでに、ここの収蔵作品も見てきました。
古賀春江の『海』を見れて感激です。
教科書で初めて見たときから好きだったけど、やっぱり実物は全然違う。
優れた作品って生きてるんですよね...時を経ても。
美術館の目の前がお濠でちょうど桜も見ごろ。
少々風はあるものの、染井吉野や濃いピンクのしだれ桜が綺麗でした。
http://pollock100.com/
ジャクソン・ポロック。
生誕100年だそうです。
アルコール中毒。44歳で自動車事故により急逝。代表作が評価額200億円。
キャンバスの上にただ絵の具が無作為に飛び散ったように見える作品。
なーんとなく話題性だけは凄いけど、実際どうなんだろう?という気持ちもあり。
実物を見ると...やっぱり圧倒的でした。
例の評価額200億円の『インディアンレッドの地の壁画』。
凄い。
大きさに圧倒され、次に無作為に飛び散らせたと思われる絵の具の重なりが実は全体で
躍動感のあるハーモニーを奏でていることに気付かされ、
最後に絵の表層の下のほうに潜む、静謐とした瞑想的な広がりに気づかされました。
ブラック、シルバー、ホワイト、グリーン、ブラウン。
絵の具に浸した刷毛をザッとふって飛び散らせたそれぞれの色の描く軌跡が、
その偶然性をも取り込みながら、重なって混ざり合って思いもよらない音色を奏でる。
彼の作品をジャズの即興演奏に例えたのを読んだことがあるのですが、
ほんとに上手いこと言うなぁ...。
ライブでビートの効いた音楽にどっぷり使ってるときの気持ちよさに通じるものがある。
そうしてしばし眺め・浸っているうちに、ふっと全ての音が消えてしまうのだけれども、
体内に残ったビートが木霊のように永遠に響き続ける。
そのとき、何故か私の脳裏に浮かんだのは<書>の世界でした。
それ自体ではあまり意味をなさない<文字>が、微妙な力加減や筆遣いによって、
予想もしない感覚を刺激し、感情までゆさぶる。
そういえばビデオで見たポロックは、アトリエの床に巨大なキャンバスを置いて
製作してました。
その姿は、床に和紙を置き、一気に筆を運ぶ書道家の姿に似てなくもありません(笑)
今回は彼の初期の作品、良く知られた前衛的なものだけではなく、
ネイティブアメリカン・アートやピカソらのシュールレアリズムに影響を受けた
作品を見ることができました。
年代ごとに作風の変化を確認できたので、ちょっと見とっつきにくい作風の陰にあるもの、
私は<生命>と<表現>への好奇心と苦悩だと思ったのですが...を、
自然と理解できたのかも。
先日のギャラリー916やエスパス・ルイ・ヴィトンとは対極にあるような、
閉鎖的で薄暗い重厚な美術館でしたが、初心者にわかりやすく、周到に計算された
丁寧な展示方法であります。
ついでに、ここの収蔵作品も見てきました。
古賀春江の『海』を見れて感激です。
教科書で初めて見たときから好きだったけど、やっぱり実物は全然違う。
優れた作品って生きてるんですよね...時を経ても。
美術館の目の前がお濠でちょうど桜も見ごろ。
少々風はあるものの、染井吉野や濃いピンクのしだれ桜が綺麗でした。
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