映画館で見よう!と決意してたのに結局DVD
… 出不精な自分orz
ちなみにオリジナル版ドラゴンタトゥーの感想。

http://holidaze.diarynote.jp/201008181943283843/
てか、オリジナル版感想日記の日付は2010年8月18日。
ハリウッド版DVD見たのは昨日。ちょうど2年前!!すげぇ偶然!!(聞いてない)

オリジナルが面白かった&監督がD.フィンチャーってことでまずハズレはないだろうと思ってたんですが。
ハリウッド版はオリジナルにほぼ忠実。
で、結論から言いますと、ハリウッド版のがとっつき易いです。(当然です)

トレイラー
http://www.youtube.com/watch?v=BGFNTbw_eLA

オリジナル同様、ナチス・儀式殺人・近親相姦・主人公のトラウマ・過激エチシーン
(モザイク有w)…等々さすがR-15指定だわぁ♪な内容ですが、
主役のリスベットがオリジナルに比べると断然華奢でスタイリッシュで、
どことなくピュアな雰囲気を醸し出しているので、彼女に感情移入しやすい。
一方、雑誌記者ミカエル役がオリンピック開会式で女王陛下をエスコートした
007ことダニエル・クレイグ。素敵系。
これでラブ絡まなかったら嘘だろう!
…ってことで、ちょいと捻った(歪んだ)恋愛絡みのサスペンスとも読める仕掛け。
実際、見てるうちにリスベットの健気さにキュンキュンしちゃいました。
ガリガリに痩せて顔はピアスだらけ、眉もそり落とし、タトゥーだらけのパンク少年みたいな外見なんですけどね。

あと、やっぱり映像が素敵。
フィンチャー監督の作品は照明暗めでモノトーンに近い配色、シンプルで細部まで
計算されつくした映像が独特の雰囲気を醸し出すのですが、
余計なものは映さない・目に入らせない手法は、見てる側の視線と意識を監督が
<見せたいもの>へと誘導するのに最適ではないかと。
また、入る情報が限られるので、細かいディテールに意識が向きやすい。
つまり伏線を理解しないと展開が掴みにくいサスペンスにピッタリ。
更に旧約聖書に基づいた猟奇殺人という発想はまさに『セブン』を彷彿とさせます。
『ドラゴンタトゥー』のリメイクが決まった時点で、プロデューサーの脳裏には
監督=フィンチャーしか浮かばなかったのではないかとすら思いました。
まぁ…『セブン』よりかは百倍あと味のいい映画ですけど(笑)
個人的にはフィンチャー作品の映像って、外科手術の器具を連想するんですよ。
研ぎすまされてムダがなく、一点の曇りもなく清潔でひんやりと冷たく、奇妙な形をしたステンレス製のオブジェ。
どこかフェティッシュな匂いが…たぶん消毒液だな(笑)

音楽はトレント・レズナー。
『ソーシャルネットワーク』でも彼でしたね。
重低音の無機質で冷たいビートが、CG使いまくりのおどろおどろしくもエロチックなオープニングクレジットにピッタリ過ぎでカッコいい。

http://www.youtube.com/watch?v=mVLJkIZvFlo&feature=related

コメント

nophoto
ブルーノ
2012年8月21日22:40

はじめまして。いつもキムラさんや映画に関する文章を楽しく読ませていただいています。とても深い考察で毎回感心しきりです。

私のなかでこの映画(ドラゴンタトゥーの女が気持ちいいほどにカッコイイ!!)は今年(8月迄)のベストだったんですが、先日「ピナ・バウシュ(3D)」(以前こちらのブログで興味を持っててやっと上映されて)を観てジャンルはまったく違えどこれに並びました。
もしご覧になっていたら、またここにアップしてください。

追伸 「シャーロック・ホームズ」「宇宙人ポール」も並びます(笑)
表現能力の乏しい私は、これからも貴方の興味深い文章を楽しみにしています。

HT
2012年8月21日22:50

ブルーノ様、はじめまして。コメントありがとうございます。

ピナ・バウシュ、結局映画館で見てないのですよ…。←ダメ人間。
でもブルーノ様の映画選びの参考にしていただけたようで嬉しいです。
深い考察なんて///  …単にヘンタイなだけだと思います(笑)
瑣末な日常を忘れ、違う人生・違う空間を体験できるのが映画の素晴らしさですよね。
キムラも映画もそういう点で私にとっては生活の彩りであります。
偏ったチョイスばかりで恐縮ですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。