透明な光、風。

2012年10月19日 植物
透明な光、風。
透明な光、風。
透明な光、風。
台風の風と雨で東京の空はシャワーで洗い流したように
澄んでいる。
今日の気温と湿度はまさに理想的。
風は少し肌寒くさらさらして、日差しは湧き水のように
新鮮で透明。
窓をいっぱいに開けると風にのってキンモクセイの
香りが流れ込んでくる。
それが高い空の淡いブルーによく似合う。
遠くのほうから電車の音…チェーンソーの音…
ヘリのプロペラ音が風にのって近くなったり遠くなったりする。
秋だ。
自転車で走り出すと、強烈な青草と樹木の匂いがした。
団地の欅並木の枝を剪定する作業をしている。
回転するチェーンソーに切り落とされた切り口から
最後のため息のように立ち上る匂い。

秋になって、薔薇が一層綺麗に咲いてます。
挿し木から育てたサンクチュアリも、初夏の花とは全く違う。
気温が高いと一気に膨らんですぐ咲いて散ってしまう花も、
気温が低くなるにつれ、ゆっくりとゆっくりと豊かに育っていく。
開くときもゆっくりで、いつまでも綺麗なままに咲いている。
朝の薔薇(写真1)
夕暮れの、西日の中の花(写真2)
太陽の高さでがらりと表情が変わる。

10代、20代の頃は花を育てようなんて考えたこともなかった。
今はそれを楽しんでる自分がいる。
前にも書いたけれど、花を育てることは自分も自然のサイクルの一部だと
再確認させてくれる体験だと思う。

D.ジャーマンが最晩年にダンジェネスに自分の理想の庭を作った気持ち。
当時はイギリス人らしい趣味だなと思った程度だったが、今は凄くわかる気がする。
アパートのベランダの、小さな庭だけど。

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