大晦日の紅白で初出場の美輪明宏さん。
キムラがエスコートするんだそうで。
リアルハウル&リアル荒れ地の魔女だわぁ☆
なんだか嬉しかったりする。
ただここ数年我が家は「笑ってはいけない」をリアルタイムで見るんですよね…。
あー、そこんとこだけはナマで見たい!!!!

さて昨日の続き、最近見たDVDについて書きます。
無理に書かなくてもいいのですが、自分の為の覚え書きなので(笑)

「ステキな金縛り」
http://www.sutekina-eiga.com

無念のうちに処刑された武士の彷徨える魂が、ある殺人事件で証人台に立ち、
見事に被告の無罪と自らの名誉回復を勝ち取って幸せに成仏するというお話。
…あらすじを読んだだけじゃはぁ?な荒唐無稽さ。
なんですが、会話の上手さと役者さんたちの力技で無理なく見せてしまうという。
特定の人にしか見えず、声も聞こえず、なんですが、唯一息を吹きかけることだけは
できるという亡霊の設定を上手く生かしてます。西田さん、凄い〜!!!
喜怒哀楽の全てが全身から滲み出る…とっても人間臭い亡霊なんですよね。
弁護士役の深津ちゃん、相変わらず可愛いし、ちょっとズレてるけど一本芯の通った
女性を無理無く演じてます。
阿部ちゃんの癖のある弁護士先生役はまぁ十八番って感じですし。
霊界の秩序を守る冷酷な亡霊役の小日向さんも強烈な印象でした。
意外だったのが竹内結子さんかなー。
しょーじきあんまり好みじゃない女優さんなんですよね…。
でも一人二役で計算高くてはすっぱな女がとっても似合ってました。
生者の世界と死者の世界。
その両方を軽やかに行き来する物語は、悩める若手弁護士と不遇の武士の魂との
自分探しの物語でもあったような気がします。
唯一の欠点はちょっと尺が長過ぎたことかなー。
裁判が終わった後の法廷でのシーンは必要なかったんじゃないかなぁと…。


「ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」
http://pina.gaga.ne.jp

映画館で見なかったことを後悔してます。
出不精の自分が恨めしい…。
『カフェ・ミュラー』と『春の祭典』を部分的にとはいえ、ノーカットで見る。
DVDでも鳥肌モノでした。
人間の肉体ってこんなにも饒舌なんですよね…。
言葉にならないことばを表現する手段、コミュニケーションとしてのダンス。
鍛え上げ、余分なものを削り取ったようなダンサーの肉体。
極限までシンプルな舞台。
そこで繰り広げられるダンスは緊張感に溢れ鬼気迫るものがあるけれど、
決して冷たくはない。
息を止めて見入ってしまう。
また、外に飛び出したダンサーたちが、工場の敷地やプールサイド、池のほとりや
車の行き交う通りの傍らで踊る姿は、シチュエーションとしては非日常なのに、
その空間で表現することが、まるで日常の行為のように見えてしまうのが不思議。
街角で会話するカップルや公園で一人泣いている人のように。
本当なら作品の中心に居るべきピナ・バウシュが撮影開始2日前に急死し、一時は
ヴェンダース自身撮影を断念したそうですが…。
ピナは団員のダンスと心にしっかり息づいているのを感じました。

とても心に残ったインタビューがありました。

「わたしはまだピナの夢を見た事がないの。夢に彼女は出て来てくれない。
でも、私は夢でなく彼女に会いたい。いつか会えると思っている。」


「ピナ」を見ていて思い出した言葉があります。
萩尾望都の「トーマの心臓」の中で、少年トーマがひっそりと図書館の本の間に
挟んでおいた遺書。

<人は二度死ぬという まず自己の死 そしてのち 友人に忘れ去られることの死

それなら永遠に ぼくには二度めの死はないのだ(彼は死んでもぼくを忘れまい)

そうして ぼくはずっと生きている 彼の目の上に>

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