撮影 :秦 淳司
スタイリスト:祐真 朋樹
ヘアメイク :佐藤 富太
このメンツ、メンノンからずっと続いてますね。長いなぁ。
薄いグリーンの倉庫みたいな扉は映画の撮影所と思われる。
表紙、良い笑顔。
ふっと覗いた暗がりの中に親しいスタッフを見つけた俳優。
中の一枚目の、台本かなにかをチェックしてる写真の続きのようだ。
足早に通りすがりに気づいて、「あれ?ここにいたんだ。」って感じ。
隣の一枚はプラベな雰囲気の彼。
彼の普段着ってプリントTにチェックのシャツ、ジーンズにブーツのイメージだから。
次のページの、レザーのダウンジャケットにスウェットは、リラックスしてるようで強烈に彼の持って生まれた格好良さや美しさを印象づける。
寝起きみたいなくしゃっとした雰囲気は、一歩間違うと野暮ったくなるのだけど。
このショットは、スタッフのだれかと雑談中を不意打ちで撮ったように見える。
次のタバコを咥えた彼を見たとき何故か「あ。由紀夫だ。」と思った。
長い髪を後ろで束ねGUCCIのスーツとナイフの鋭さで武装していた彼。
年を重ね、武装解除した今、匂い立つような色気と圧倒的なオーラを放つ。
黒いフレームのシンプルな自転車のハンドルに脚を乗せて巫山戯たポーズを取る彼は
どことなくイタリア映画のワン・シーンを思わせる。
最後の一枚も想像をかき立てられるシチュエーション。
スプーン曲げのマジックを披露しているのか、真剣な表情とスプーンを握った手、
もう一方の手。さり気ないけど、指の角度から掌の見せ方まで心憎いまでに完璧。
そしてしなやかな手触りが伝わってくるブラックレザーのライダースジャケット。
ごくベーシックなボーダーのTシャツ、スリムなブラックジーンズの完璧なシワ感。
シンプルでワイルドでこの上なくセクシー、ゴージャス。
自分の服のように馴染んでるけど、難易度の高いコーディネートじゃないかな。
例えばライダースを<ワイルド>に着こなすのは頑張ればなんとかなりそう。
でも、大人の男の余裕すら感じるセクシーさをも表現できる人はそう居ない。
一連のコーディネートのテーマは<ベーシック>らしい。
タキシードがベーシックかどうかはちょっと疑問ではありますが(笑)、
木村拓哉という人の職業的にはそうなのかも(と、キャプションにもありますし)。
彼の着こなしかたにはどこか、「お。こんな感じまねしちゃおっかなー。」と
思わせる気易さがある。
高価だけど着心地の良さ、作りの良さが実感として伝わってくる。
見るからに真新しい服を着てポーズを取ったモデルとの決定的な違いは、そこかな。
思い起こせばキムラがメンズファッション誌に登場する時は常に、何らかの
シチュエーションが用意されていて、彼はモデルだけどはんぶんは俳優として
存在している。
その中で持ち前の想像力と演技力を発揮しているわけで、私たちはページを捲りながら無意識に彼とスタッフの作り出したストーリーを見ている。
だから木村拓哉の存在するファッションページは、半分は洋服のカタログだけど、
もう半分はスタイリッシュな映画かPVのようなもの。
単なるカタログよりもずっと、『その服に身を包んだ自分』を想像しやすい。
<キムタクの着た服が売れ続ける>というのはそういうことかもしれない。
ああ…それにしても。
動いてるとこを見たいなぁ。
スタイリスト:祐真 朋樹
ヘアメイク :佐藤 富太
このメンツ、メンノンからずっと続いてますね。長いなぁ。
薄いグリーンの倉庫みたいな扉は映画の撮影所と思われる。
表紙、良い笑顔。
ふっと覗いた暗がりの中に親しいスタッフを見つけた俳優。
中の一枚目の、台本かなにかをチェックしてる写真の続きのようだ。
足早に通りすがりに気づいて、「あれ?ここにいたんだ。」って感じ。
隣の一枚はプラベな雰囲気の彼。
彼の普段着ってプリントTにチェックのシャツ、ジーンズにブーツのイメージだから。
次のページの、レザーのダウンジャケットにスウェットは、リラックスしてるようで強烈に彼の持って生まれた格好良さや美しさを印象づける。
寝起きみたいなくしゃっとした雰囲気は、一歩間違うと野暮ったくなるのだけど。
このショットは、スタッフのだれかと雑談中を不意打ちで撮ったように見える。
次のタバコを咥えた彼を見たとき何故か「あ。由紀夫だ。」と思った。
長い髪を後ろで束ねGUCCIのスーツとナイフの鋭さで武装していた彼。
年を重ね、武装解除した今、匂い立つような色気と圧倒的なオーラを放つ。
黒いフレームのシンプルな自転車のハンドルに脚を乗せて巫山戯たポーズを取る彼は
どことなくイタリア映画のワン・シーンを思わせる。
最後の一枚も想像をかき立てられるシチュエーション。
スプーン曲げのマジックを披露しているのか、真剣な表情とスプーンを握った手、
もう一方の手。さり気ないけど、指の角度から掌の見せ方まで心憎いまでに完璧。
そしてしなやかな手触りが伝わってくるブラックレザーのライダースジャケット。
ごくベーシックなボーダーのTシャツ、スリムなブラックジーンズの完璧なシワ感。
シンプルでワイルドでこの上なくセクシー、ゴージャス。
自分の服のように馴染んでるけど、難易度の高いコーディネートじゃないかな。
例えばライダースを<ワイルド>に着こなすのは頑張ればなんとかなりそう。
でも、大人の男の余裕すら感じるセクシーさをも表現できる人はそう居ない。
一連のコーディネートのテーマは<ベーシック>らしい。
タキシードがベーシックかどうかはちょっと疑問ではありますが(笑)、
木村拓哉という人の職業的にはそうなのかも(と、キャプションにもありますし)。
彼の着こなしかたにはどこか、「お。こんな感じまねしちゃおっかなー。」と
思わせる気易さがある。
高価だけど着心地の良さ、作りの良さが実感として伝わってくる。
見るからに真新しい服を着てポーズを取ったモデルとの決定的な違いは、そこかな。
思い起こせばキムラがメンズファッション誌に登場する時は常に、何らかの
シチュエーションが用意されていて、彼はモデルだけどはんぶんは俳優として
存在している。
その中で持ち前の想像力と演技力を発揮しているわけで、私たちはページを捲りながら無意識に彼とスタッフの作り出したストーリーを見ている。
だから木村拓哉の存在するファッションページは、半分は洋服のカタログだけど、
もう半分はスタイリッシュな映画かPVのようなもの。
単なるカタログよりもずっと、『その服に身を包んだ自分』を想像しやすい。
<キムタクの着た服が売れ続ける>というのはそういうことかもしれない。
ああ…それにしても。
動いてるとこを見たいなぁ。
コメント
UOMO いいですね〜
いつもながら素晴らしい表現力に感動です。
どれをとっても映画やドラマのワンシーンのような拓哉くんに釘付けです。
これからどうロイドくんになっていくのか楽しみですね。
UOMOのキムラ、引きの写真ばかりなので、指の先・腕や脚の角度・つま先に至るまで神経の行き届いた様子がよくわかりますよね。
セロリさんの言う映画やドラマのワンシーンのような印象はそこから来てるのかも。
どれがロイドのイメージなんだろう?と想像するのもまた楽しいですね。
早くみたいんだけどドキドキするこの感じ、久々です。
>引きの写真ばかりなので、指の先・腕や脚の角度・つま先に至るまで神経の行き届いた様子がよくわかりますよね。
あ~凄く納得です。(日本語 変ですみません><)
ありがとうございました(笑)