安堂ロイド#5.

圧巻だったロイドの<伝言>。
かつてラプラスは
「この世の全ての原子の運動を計算できれば、未来は予測できる。つまり、未来は
既に決定している」と語った。
この世のありとあらゆるモノを構成している最小と考えられる粒子の動きには規則性があり、全てのモノがその規則性に支配されていると考えるのならば、
次の瞬間何が起きるかを予測することは可能だ、と。
…同じことをラストクィーンが七瀬に語ってましたよね。
「私はこの世の人間の脳波全てをキャッチし、分析する。」
「私は未来がどうなるかを知っている。」
私は、あなたがた人間の言う神である、と。
…ロイド(と黎士)はなんと強力な存在と対峙しようとしているのだろうか。
しかしロイドはこうも語っていました。
「人の想いだけが時空を超えて未来へ届く。」
この言葉を聞いたとき、ふっと初回の黎士の言葉を思いだしました。
麻陽との将棋のシーン。
「君は予測不能の手を打つ。所詮、コンピューターはデータを元に動くことしか
できない。」
つまり、ロイドの伝言は黎士から七瀬への警告であり、ラストクィーン(と彼女の
支配する未来)への宣戦布告なのでしょう。
もう一つ、思い出したことがあります。
先日いたく感動したうえP日記の文章です。
植田氏は「若い人たちにこの物語を見て、興味を持って、調べて、考えてほしい。」
と熱く語っていました。
それと、ロイドの伝言の言葉とが重なり合ったんです。
想いは時空を超える。
次の世代へバトンを渡したい。
未来は予測不可能である。
予測不可能な未来をどう変えていくかは君たちの想いにかかっている。
いささかロマンチックすぎる感はありますが…。
でも若い人たちの心にはこれくらいストレートなメッセージの方ががつんと響くんじゃないのかなぁ…なんて考えてみたり。

それにしても。
あのシーンの木村拓哉の存在感には圧倒されましたね。
チェンジの演説シーンでも思ったのですが、人の心を掴む不思議な力がある。
言葉を、頭でなく心にダイレクトに響かせる力といいますか…。
語っている言葉の意味は難しくて理解し辛いものでも、耳をそばだてて、聞かずにはいられない、力強さと心地よさ。
あれは一体何なんだろう?

コメント

nophoto
みいちん
2013年12月3日16:19

思いは時空空間を通り、人々に届くなら、本当に良い未来が約束されると思いますが、まだ、混沌とした、時代が、続いているので、これからの研究に期待します。(^∇^)

HT
2013年12月3日23:39

みいちん様、はじめまして。

これから先、人類は黎士のようなある意味危険な天才を産み出すことができるでしょうか?
植田氏は天才なんて必要ない。
ただ強く未来を想えばいいんだ、とおっしゃりそうですが…。(笑)