劇場版HERO。
当時そんなにハマらなかったんですけど(え?)やっぱりよくできてます。
でも韓国パートは要らなかったなぁ。
あの時間で蒲生弁護士や滝田さんと久利生の交流をじっくり描いてたら、間違いなく
傑作になったろうなと。本当に惜しい!
(間違いなく大人の事情でしょうね…)
という残念感はありますが、城西支部のいつものメンツとあの雰囲気は最高。
そして改めて見ると、久利生って口数少ないんだよね。
だけどその心の動きは手に取るようによくわかる。
目線の動かし方と言葉の間が残す余韻とで。
マスターの店で雨宮に散々嫌味を言われた後にごくっと飲み干すビールの苦さとか。
上から目線の香川さん扮する検察官の言葉に一瞬見せた鋭い視線とか。
花田議員の尊大な態度に法廷で見せた凄みのある表情とか。
つい涙してしまった、滝田さんとの病室での会話。
(あのシーン、久利生を窓の外から捉えているのが上手い。映画ならではだなぁ)
そして。
思わずキュンとくる(笑)四葉を探す姿、雨宮に声にださない『おやすみ』。
…まだまだたくさんある。
繊細で大胆でクールで情熱的。
台詞で語るより何十倍何百倍も雄弁な。
そんな久利生を無意識のうちにたっぷり堪能した後だからこそ、クライマックスの
法廷での熱い言葉が余計に響くんだよね。
あの超長台詞を、声を張り上げることなく、むしろ淡々と語りながら、飽きさせず
心にストレートに響かせる技術。
あれ、一体なんなんだろうなぁ。
CHANGEでも安堂ロイドでもあったよね。
もちろん声が抜群にいいし、容姿も魅力的なのは言うまでもない。
素材の良さに加え、それらをどう使い切ればよいかを確実に知り・やって魅せる。
確かな技術と鋭い知性・感性に、驚愕の自己コントロール能力。
しかも、似たようなシチュエーションでありながら、久利生と啓太とロイドでは
間の取り方、目線や仕草、声のトーンまで全部違う。
上手い役者さんでもああいうシーンって大体パターンがあって、<その人>独自の
スタイルで演じ切って見せるもんだと思うのですけど…。
改めて…凄い役者さんだ。

夕方再放送してるPRICELESS見ました。
モアイさんとふみくん。滝田さんと久利生。
中井貴一さんとキムラの相性、抜群だね。また共演して頂きたいです。

コメント