最終回、随分たくさんの人が見たようで本当によかったです。

キムラのお芝居の、最良の部分がたくさんあったから。

ブラック久とホワイト久の対比の鮮やかさ。
前髪上げたか下げたかの違いだけなのに、それだけじゃない。
声が違う。仕草が違う。目が違う。
ブラック久、歩き方からもう自信満々なんですよね。大股で颯爽と。
声はホワイト久よりハリがあってよく通る。
片方の唇の端をキュッと持ち上げて笑う癖、考えるときちょっと首を傾げる癖。
何より目ですよ…目力。
監督の指示で必要ないからと自ら封印した目力を、これでもかと開放(笑)
凄いんだもん、ブラック。
存在感なら、ホワイトは足元にも及ばないんじゃないですか?
でも繊細さはホワイト久なんですよね。
ホワイト久は、感覚も感情も常に揺れ動いてるので、周囲の刺激に敏感。
ブラック久の2倍くらい細やかに、過敏な位張りつめて見えました。
奥さんと子供が仮面に見えるお芝居だけでも大変な集中力が要求されるだろうに、
ホワイト久の目まぐるしい心の動きが手に取るようにわかる。
例えばサッカーコーチに詰め寄ったシーン、印象的でした。
じっと抑えて聞いていた久が、カッとなって感情を爆発させる。
だけど「僕だって…!!」セリフ、これだけなんですよね。
でも彼が言いたかった気持ち、発しなかった言葉がわかる。
まさに西田さんの言う<役者 木村拓哉>の真骨頂を、見せつけられたなと。
ホワイトとブラックの演じ分けや仮面が外れるシーンの凄まじい集中力。
役になり切ってるとかいう生易しいレベルでなく…なんだろ、細胞レベルで家路久に
変わっちゃってるみたいな感じ。
ああ、この人、<仮面に見える>と思えば本当に相手の顔が分からなくなるし、
5年間の記憶が無くなってると思えば、本当に思い出せなくなるんだろうなと。

もちろん私はヲタなのでかなり贔屓目ですけれども、あのお芝居を見たら
『何をやっても同じ』とは言えないでしょ、って思う。
テレ朝は恐らく意図的にそういうドラマで勝負に出た。
木村拓哉を徹底的にあらゆる角度から調べ・分析し、彼の最良の部分に狙いを定め、
浮かび上がらせるにはどんな題材を選ぶべきか考え抜いた。
もちろん、彼が世間的にどんなイメージで見られているか、を熟知した上で。
その結果の『アイムホーム』。
こんな冒険ができたのもテレ朝スタッフが適度な距離感をもってたからでしょうね。
近過ぎると見えなくなるものって案外多いので。フジではムリだったろうな。
枠的にも冒険だったようです。
今までは比較的高い年齢層がリアルタイム試聴する番組中心だったそうですよ。
そこへホームドラマミステリーなんてジャンルをぶち込んでくる。
まさにチャレンジャー。
『アイムホーム』は若い層が見ていたらしいので、新しい視聴者を呼び込む作戦は、成功したと言えるんじゃないかな。


ここまで研究し尽くして素晴らしい形で見せてくれたんだもの。
これで終わり、なんてことはないですよね?
次はテレ朝お得意の刑事ものか、医療ものか。
アイムホームの捻りっぷりを見る限り、ありきたりな企画じゃないでしょうね。
期待してます。


追記)
わっつの感想…いろいろ書きたいことがあるのですが、今日はちょっと時間がなくて明日書きますね。
アイムホーム、今日はリピートできてないんだけど、何度見てもブラックとホワイトの鮮やかな対比に刮目。
ホワイト久とブラック久が同化するところ、めちゃくちゃ萌え。
意識を取り戻し、恵の病室へ向かう久のあの言葉が、ブラックとホワイトと二人の
言葉であると考えると…更に更に萌え倍増ドーーーン!!!ですよ。
また書きます。

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