無限の住人撮影話のポロリはなかったけど楽しいわっつでした。
お芝居の話をしてる木村はほんっと嬉しそうで楽しそう。

寝てるシチュエーションにこだわる。
例えば心地よい眠りと疲れ果ててぐっすり眠ってるのって違うと思うから。
そのキャラクターがこうやって寝てるだろうと想像してやってみて、周りの(撮影)スタッフがクスっと笑ってくれると嬉しい。

木村らしいなぁ。
だからだよね。
役に入ると佇まいから仕草から、まるで細胞レベルで入れ替わる感じがするのは。
『GL』の新海が制服のまま一直線に倒れ込んだ姿勢で寝てるシーン。
ベッドと足の間に掌を挟み込んでうつぶせになって顔だけどっちかに向けて寝る。
…自分がうつ伏せ寝できないタイプなのでちょっとわかりませんwww
熟睡してるシーンだとクッションとか毛布とか足の間に挟んでる、も笑った。
子供かwww

寝てるシーンといえば『Gift』の6話、宇崎竜童氏ゲストの回。
今井雅之さん演じる野長瀬が由紀夫のベッドにいつの間にかもぐりこんでる場面。
由紀夫のいろっぺーこと。
目元のアップなんてまるでエロい天使←マジです。
(素肌にグッチのシャツ一枚、下はボクサーパンツになぜか靴下、がまたエロいw)
思い返せば由紀夫は寝てるシーンが多かった。
眠ってる顔って無防備。
繭の中の蛹のようにor胎児のように丸くなってシーツにくるまる。
その姿は記憶をなくした不安感を象徴してたかもしれない。
クローゼットの中から<生まれる>シーンも、眠ってるといえばそうかな?
いや、気絶してんのと寝てるのは似て非なるものか??
同じ記憶喪失でも『アイムホーム』の久は少し横向きで腕を出して、
いつも不安な夢を見ていた。
『ICWR』
Shitaoが後ろからリリを抱きかかえるように腕を回して眠ってるのが印象的。
常に苦痛に苛まれ血を流す彼が見せたとても穏やかな顔。
誰かと一緒にいること。
寄り添って眠っていることの安堵感とか人肌の温もりの優しさが伝わった。
人肌の温もりというと『ロンバケ』かな。
初めて南と結ばれた夜。
寄り添って眠ってる瀬名の身体に、どーんと南の太腿が乗っかってる図(笑)

そして、死んだ芝居。
『華麗なる一族』の鉄平。
共演者が「死」に向き合うお芝居をしてる中、息してないように見せたいし、
生命感を出来るだけだしたくない。
眼球を動かさないコツは、目を閉じたままずっと下を見てること。
なるほど!あのリアリティはそんなノウハウ(?)あってか。
木村が<死んだ人>を演じた役。
というと忘れ難いのが『眠れる森』のラストシーン。
実那子の待つ森へ向かう電車内、脳出血で徐々に身体が動かなくなっていく。
そして車窓に凭れた直季の、閉じた瞼から透明な涙が一筋、青ざめた頬に流れる。
静かで美しく、ひどく悲しい。
直季の魂が肉体を離れたのが分かるあの感じ…。
(その魂はきっと、森の中に一人佇む実那子の傍へ飛んで行ったはず…)
それから『空☆』の涼。
華奢な優子が背負って運ぶ涼の肉体。
湖畔の砂地を、ずっしりと冷たい涼のからだを引きずりながら進む優子…。
その重みを感じさせる映像が、優子の心の痛みと絶望感を強烈に印象づける。
背負われた涼の肉体がまるっきりモノと化したような見事なまでの<死の気配>の、
映像的な効果はとても大きかったと思う。
今年の夏、実家で『空☆』全話をリピートしてたこともあり、偶然たぬきん師匠と
「木村の<死んでる芝居>は凄いね!」と話してたんですよ。
生きてる人が魂の抜けた<モノ>に成り切るって難しいと思うんだよね。
ましてやあの華奢な深津っちゃんに背負われて、ですよ。
お芝居のためには容赦ない姿勢の木村さんwww
本人は『華麗』の話をしてたけど、この二つの作品での<死>の方が、個人的には
ずっとずっと印象的だなあ。
<死んでる芝居>とはちょっと違うかもですが、『安堂ロイド』
完全に機能を停止したロイドがベッドに凭れたままぴくりとも動かないあのお芝居。
あのシーンは単に<動けなくなった>お芝居じゃなくて、<命が無くなった>状態を
完璧に表現してたよなーと、思うんですよ。
前にわっつでほぼ一日、あの姿勢で動かずに居たって話してましたね。
それだけでも大変だと思ったけど、まぶたも動かないし、身体のどこにも力が入ってないんだよねー…。
まるで壊れた人形みたいに。

寝てる芝居も死んでる芝居も木村の拘りが伺える見事さだけど、彼の場合それぞれが演出の意図と映像的な見え方をきっちり計算した上での…ってのが凄いし、
木村らしいなと思う。
オレのお芝居凄いだろ!的な自己満足とは真逆の感覚。
でも本人は「言葉で延々説明してる自分が恥ずかしいw」とか言っちゃう(笑)
マジックの種明かししてる気分なんだろうか。
でもお芝居の話をしてる木村は最高に楽しそうで嬉しそう。
それを聞いてる私も、最高に楽しくて嬉しい。
お芝居の現場に居るからこそ、なんだろうな〜。
こんな話題がぽろっと出てくるのって。
素晴らしい!!
もっともっと喋ってくれ!!
恥ずかしくてもええやんか。

あ、そうだ。
トマト生活してただけにトマトの食べ方にはちょっとウルサイ木村さんwww
素トマトおいしいけど、ちょっと<お化粧>でオリーブオイルと塩とバルサミコ酢。
イタリア人かwww
肉ばっかり食べてるけど、「火を通してキツネ色になったタマネギに塩をして食べ」て帳消しってwww
それで野菜も食べてるつもりですか。
ぜんぜんダメですから。
トモヨリ氏にもう一回拉致されてトマト生活してくださいね←

コメント

nophoto
SKY
2015年11月8日0:30

HT様

こんばんは
度々、顔を出してますね( ̄▽ ̄)

寝ているシーンと死んでいるシーンの考察。とても読み応えがありました(≧∇≦)
各ドラマの名シーンがくっきり浮かび上がるほど。

眠れる森と空星。
どちらもファンになる前に触れた作品。眠れるは普通に見て大ハマりして、今でも大好きな作品です。あの頃の木村さんはナイフみたいに鋭くて、はしゃいだかと思ったら寡黙だったり、近づいても突き放されそうでちょっと怖くて。ずっと凄いキムタクブームでしたけど、特に気にしてなくて、中山美穂主演だから見始めたというか。
最後のシーンは、え?死んじゃったの?うそ、イヤだーと本当にショックで。
死んじゃったのが悲しくて。直希(漢字合ってます?)が報われなくてかわいそうで落ち込んで。しばらく引きずり他の番組で見かけても違和感で。それくらい木村さんは直希そのものでした。

空星は見たり見なかったりで、最終回に偶然気づき軽い気持ちで見たら号泣T_T。
話の流れもよく分かってないのに涼の境遇が酷すぎると肩で息するくらいの嗚咽…。
あんなに泣いたドラマは多分ない…、ちゃんと見てこなかったのに( ̄▽ ̄)。

一般をガッツリ引き込む木村さんの演技力は昔から本当に凄かった。木村さんに落ちる伏線はちゃんと踏んでたんだなーと思います。

ロイドの「モノ感」も半端なかったですよね。
本当にシャットダウンしちゃったと思わせる…倒れ方もモノだった…
それがあるからこその説得力。

木村さんの演技話、私も大好きです。
あまり話してくださらないのも魅力ですけど(^_^*)
演技論とか演技秘話って凄く聞きたいけど、そこは伝えなくても…ちょっと
恥ずかしいと思っている木村さんの感性がやはり好きです。
どなたか周りの方、たくさん語ってくださらないかな〜。以前のinvitationみたいな
木村論…

いつも長くなってしまってすみませんm(_ _)m
それにしてもむげにんのキャスト、全く漏れないですねー(^_^*)

HT
2015年11月8日15:30

SKY様こんにちは。

木村出演のドラマ・映画を陰と陽に分けたら断然<陰>の作品が好きです。
サスペンスとかちょっとファンタジックだったり、非日常的というか…。
木村の唯一無二の個性が本当に生きるのはそっちだと思う。
『眠れる森』はストーリー・演出・映像全てがTVドラマとして高水準だったし、
直季な木村は妖しく悲しく美しくビジュアルだけで言うとGiftの由紀夫と並んで
完全に二次元な人でしたね。さらにあの演じる力。声、眼差し、身のこなし。
オープニングの白いカトレアを持った憂いのある美貌も素晴らしかった!
『空☆』はしょーじきオンエア当時は不満だらけで(苦笑)
暗い生い立ち、自己中心的な残酷さ、そして写真記憶を持つという最高の設定なのに
穴だらけで破綻した脚本…もう勿体なさすぎで歯がゆい思いのが多かった…。
でも最終回は切なくて悲しくて美しくて、木村と深津ちゃんの二人のお芝居。
全てをかなぐり捨てた剥き出しのお芝居は心に爪痕を残しました。
…最後の最後になんで取ってつけたようなあのシーンが(ry.

木村のお芝居の話、もっともっと聞きたいですよね。
言わぬが花。なのかもしれませんけれども…それが木村の美学かなと思いつつ。
わっつでぽろっと漏らす言葉で想像の翼を広げるしかないかな。
開放区が終わってしまったこと、本当に残念です。
どっかで再開してくれないだろうか。

むげにんのキャスト、早く知りたい!!
でもガードが固いってのはきっと良い兆候だと思っておきますw

nophoto
裕子
2015年11月8日17:21

HT様

ワッツで「そんな話するの恥ずかしいから止める」
って言ったんですか?
素晴らしい!!

それこそ世阿弥が風姿花伝の中でいう「秘すれば花なり、
秘せずは花なるべからず」ではないでしょうか。
HT様も言われる「言わぬが花」だと思います。

意外性が感動であると見るものが知ってしまうと
その感動は激減してしまう、と言っています。
そのことを木村さんは本能的に知っているのかも
しれませんね。
本当に素晴らしいひと!!

nophoto
SKY
2015年11月9日11:49

コミカルなお芝居も素晴らしいけど、「陰が断然好き」..に同感です。
あの圧倒的なスター感が調和されて、普通の人を演じ仄暗い感覚を出せる。
メジャーもマイナーも出来て大衆の共感を呼べる。陽で呼び過ぎてしまった感はありますが。

人間力といってしまうとまとまり過ぎてしまいますが、常人が経験し得ない感情に一人で向き合ってきたからでしょうか、深みが全然違う..。事務所に守られてきた人達が付け焼刃で醸し出すものとは訳が違う..本物に気付けて良かったです。私のような木村ファン予備軍もしくは隠れファンは相当数いるはず..

空星、確かに木村さんと深津さんの演技あってこそでした。ラストシーンは力技でしたね((+_+))北川さんがどうしてもそうしたかったのかしら..

HT
2015年11月10日20:58

裕子様、こんばんは。

>>意外性が感動であると見るものが知ってしまうと
その感動は激減してしまう、と言っています。
そのことを木村さんは本能的に知っているのかも

だと思います。
木村はおそらく風姿花伝は読んでないでしょうけれども(笑)
感性が鋭く、また感情をあるがままに受け取り表現する彼なので、経験から学び取る
こともまた尋常ではないのでしょうね。
本は素晴らしい知識を与えてくれるけれども、人間が生き物である限り知識だけでは
完全ではない。
<体得する>文字通り身体で習得するしかない物事もたくさんあって、たぶん木村は
その部分の知性が優れてるんだろうなと思ってます。

HT
2015年11月10日21:07

SKY様、こんばんは。

そうなんですよ。
木村の<陽>の部分が人を引きつけ過ぎてしまったのかな、との思いがあります。
陽の木村は恐らく人の漠然とした不安を緩和する力があるんですよね…。
だから多くの人が彼の<陽>の部分を求めてしまう。
彼はアイドルでありスターでもあり、そんなバックグラウンドも含めて、たぶん。
でも木村の繊細な表現力や物語を『読み取る』力が十分発揮できるのは<陰>の方。
そこに気づいたらもう、後は木村沼にずぶずぶと(笑)

空☆ね、実はクレジットのトップはさんまなんですよね。
だから、最後は主役のあのシーンで…ってなったのかもしれないっす。