オデッセイ

2016年2月10日 映画
http://www.foxmovies-jp.com/odyssey/

地球から遠く離れた火星に不幸な事故でたった一人取り残された男。
極度に乾燥した赤い土と岩と薄い大気しかない極寒の惑星。
水も食料も酸素も、備蓄された数ヶ月分。
助けを求めようにも、PCはあってもネットに接続するサーバーがない。
例え地球と交信できたとしても、救援機が到着するまで何ヶ月もかかる。
全てが足りない。
こんな状況下でマーク・ワトニーは決して諦めず、智慧を絞り身体を動かして問題をひとつひとつ解決し、命を繋いでいく。
脚本を書くにあたり、慎重に緻密に科学的考証を重ねたらしく、その成果が見事な
リアリティとなって実を結んでいます。
化学、科学、植物学(マークは植物学者)の知識を駆使して危機をクリアしてくんだけど、どれもこれも無理がなく「やったぁ!!」と見てるこっちまで凄い達成感(笑)
なのである意味、ロールプレイングゲーム感覚かもしれません。
火星で死んだと思ってたマークが実は生きてると分かった途端、アメリカのみならず
世界中の人々が彼の帰還を願い、智慧を絞り、時間と資金と労力を注ぎ込んだ
大救援プロジェクトが始まるのですが、これもまた次々にトラブルが起きてハラハラさせられます。
日本では何故か「火星で独り(鉄腕)ダッシュ村」なんて言われてますけど(笑)
いやほんと、それ、ありです。

BGMに’70から’80年代のディスコ・クラシックが頻繁に流れます。
(理由は見てのお楽しみ)
が、個人的に思わず涙したシーン。
それは先月亡くなったD.ボウイの曲が流れるシーン。
歌詞もよーく知ってるので…余計にグッときてしまい。
できたらあのシーンでは歌詞の翻訳を入れて欲しかったなぁ。

SFといってもスターウォーズみたいな戦闘シーンはないし、意思の疎通不可能な怖い
エイリアンも出て来ない。
のですが、めちゃくちゃスリリングで二時間半の長編を全く飽きさせない。
そうだなー…『ゼロ・グラビティ』にちょっと似てるかもしれないですね。
絶体絶命のピンチを知識とテクノロジーを駆使して切り抜ける。
だけど、最後の最後にモノを言うのは人間の想像力と発想力。
そして恐怖に打ち勝ちリスクを恐れない勇気、ってとこがとってもアメリカ的です。

あっ。
監督は『エイリアン』『ブレードランナー』のリドリー・スコットですよ。

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