何から書こうか迷うなぁ。

色々考えず楽しめるドラマと言ってた通り面白いし、何度もリピートしたくなる。
クセになる面白さ、何だろう。
島崎章。
が、木村自身にオーバーラップしてしまう。
身体能力高いし、観察力あるし、人の気持ちを敏感に読み取るし、
負けず嫌いだし(笑)、プロ意識は富士山より高い。
#1を見てずーーーーっと引っかかっていたセリフ。
「丸腰だからこそ、人を護れることもあるんじゃないですか?」
それって理想論でしょ。綺麗事じゃないの?
実際昨日も怪我してましたね、ハンマーでやられて。
またもやSPの落合に皮肉られて言い返してましたけど。
「武器なんか持たない方が強くなれるんです!」
落合は聞いてないでしょうけど、叫ばずにいられなかった、気持ち。
強烈な、拘りと誇り。
「(ボディガードは)サービス業ですから。」
つまり、サービス業だからクライアントの意向が最優先事項で
身体的安全の確保が最優先のSPとは根本的に異なるということだろうか。
依頼の性質上、クライアントのメンタルに深く関わらざるを得ない島崎と、
SPの落合の立場は似て非なるもの。
かと言ってボディガードが皆、島崎的スタンスな訳でもない。
同僚にすら融通が効かないと受け取られてる様子。
その信念を理解してる村田さんさえ、高梨の進言に従い落合に三上の情報を
提供しちゃいましたよね。
エレベーター内の死闘の末に三上を取り押さえた島崎。
扉が開いた瞬間、ドッとなだれ込み三上を連行する警察官。
「彼も被害者なんだよ・・・」
島崎の無念とも取れる呟きがぐっときます。
クライアントの人生の一部と深く関わり、その襲撃者の人生をも垣間見る。
ボディガードゆえの葛藤。
それを、観ている私たちも共有してしまうわけです。
だからこそ最後のあの夫婦のやり取りがずしんと胸に響くのかも。
丸腰で誠実にクライアントの意向に添い遂げようとする姿勢が、
私情を職業の鎧に押し込み抑圧していた判事を素直にした。
傷だらけで無様に足を引きずる島崎の姿が。
・・・井上由美子さんの脚本はやっぱりすごいよねぇ。
さらっとドラマそのものの面白さを見せながら、職業とは?人生とは?
みたいな重たい問いをさりげなく突きつける。

島崎章。
すっごい好きです。
45歳の木村が、役者としてそのままむき出しでいる感じ。
スーツ姿でもくっきり分かる上半身の筋肉、骨格。
贅肉の一切付いてない下半身のしなやかさが予感させる肉体の躍動。
その期待を全く裏切らないアクションシーン。
もともと身のこなしが異常に美しいと分かっていたけれど、なんでしょうね?
目にも止まらぬ速さなのに一瞬一瞬の動作が全て美しい。
木村の所作はミニマリズム。
贅肉を嫌い無駄を嫌う彼らしい、必要最小限にして完璧な美しさ。
冒頭、ジャケットを纏いシュシュッ!と腕の動きを確かめるシーンもうっとり。
息子くんの視線に気づいて振り返るタイミングまで完璧。
そうそう、このリズムですよ。
木村の肉体の生み出すリズムやタイミングってすごく気持ちいいの。
それを見るだけでも価値がある(笑)
息子くん、口ではああ言ってるけど、本当は父の身を案じてるよね。
いつ命を落とすかわからないから身の回りを整理整頓している。
なんて言われたらさ・・・クールなフリして返すしかないじゃん・・・。

BGは共演の役者さんの顔ぶれも豪華かつ確かなお芝居をする方ばかり。
中でも江口さんと上川さん、石田ゆり子さんは一癖も二癖もありそうな役だし
とっても声がいいし、ストレスフリーでドラマが観れるって最高。

木村が、自分の代表作になりそうな気がするとか、ドラマが育っているとか、
そんな発言するの珍しいことだよね。
手応えを感じてるんだろうし、ほんとに楽しみしかない!

コメント

nophoto
裕子
2018年1月26日23:26

HT様

すごいドラマが始まりましたね。
すべてHT様のおっしゃる通りでうんうんと頷くばかりです。
ご感想待ってました!毎日リピートしています。

昨年はどこから見ても沖田外科医にしか見えなかったのに
今はもう一癖ありそうなBGにしか見えません。
昨年は監修して下さった医師から「本物の外科医になっても
おかしくない」って言われていて、今回もまた実際のBGの方から
「BGにものすごく向いている」と絶賛されていますよね。
表現能力と身体能力がこんなにも豊かな俳優さんって見たことありません。

そして何とも素敵なのが小さいシーンの上手さ。
とくに息子くんとの会話が絶妙です。まるで私の甥と彼の息子との会話のようで
大好きなシーンです。
またラスト近くでの落合との会話で「皮肉か・・・」とつぶやくまでの章の
表情!答えながらも落合の真意を伺うような何とも言えない表情、そして
皮肉と分かってからの居直りかた(笑)!もう最高。

ロイドも捨て難いのですが、彼の代表作のひとつになること請け合いだと思いますし、確かにドラマって育つものなのですね。
ただ怪我とインフルエンザに気をつけて撮影をしてもらいたいです!

HT
2018年1月27日21:11

裕子様こんばんは。

木村の「なりきる力」は凄いなぁと毎回驚かされます。
キムタクのお仕事シリーズなんて揶揄する向きもありますが、それぞれの職業の
プロとしてドラマの世界でリアリティを発揮できる役者はそういません。
それがあったから彼を見てパイロットや美容師、検事を目指す人たちが
生まれたわけでしょうし。身体能力と表現力の両方を備え、魅せることができる。
替えの効かない役者の一人だと思います。

親子の会話、リアルですよね。
間がなんとも絶妙。
細かいだけでなくこうすれば人はこう感じるというのを客観的に計算している・・・
それも、瞬時に。元々の能力の高さもですが歌やダンスで身についたものも
大きいかもしれないですね。
才能と経験と努力。
長年のネガキャンにも潰されず前線に立ち続けたのは、だからこそでしょうね。
どんどん育って大きな大きな樹になりますように。
毎週が楽しみです。