努力しようがしまいがそんなの関係ないもんな。
うまいもんさえ作れれば。
だけど それがなかなかできないから、
世界中の料理人は必死になって料理のことを考えてる。
才能とセンスがあれば料理なんてすぐできる、と言い放った萌絵に
この尾花の返し。
これが最後に
どれだけ努力したかなんてお客様には関係ない。
お客様を喜ばせたか。それが全て。
へと見事に繋がっていく気持ち良さ。
そう、これなんだよね。
グランメゾン東京の、毎回スカッとしてやる気が湧いてくるあの感じ。
この尾花の言葉はグランメゾン東京というドラマに関わっている人たち全員への
エールというか決意というか指針でもある。
そして一見当たり前すぎてステレオタイプになりそうな言葉の一つ一つが
絶対的な強さとリアリティでこちらへ伝わってくるのはたぶん
木村拓哉の口から、全身から語られているから。
彼自身、インタビューで同じことを言っていた。
「それは見てくださる方は知らなくていいことなので。」
「そんな姿、求められてないでしょう?」と。
彼の、エンタメと向き合う姿勢とピタリと重なる。
お客様を喜ばせたか。それが全て。
回を重ねるごとに愛おしさが増すメンバーたち。
万能のギャルソン、京野。
とても賢くて人を「その気」にさせる彼は、優しくて強か。
ムードメーカーの相沢。
時折挟むフランス語がいいスパイスになっている。
雲丹のグラニテを味わった平古と拳を交わすシーンはジーンとした。
そして、平古。
「尾花にはお前の力が必要なんだ。」と京野の言葉に心が揺れる。
そんなはずない。
あの人は俺を一度も評価してくれなかった。
でも・・・
尾花がこちらへ歩いてくる。
その目線がチラリと自分を捉える。
あの尾花が?
と
あの尾花さんが!
の、二つの相反する感情が交互に現れる。
半信半疑でその目線を受け止めた彼…
尾花が目を逸らし萌絵に声をかけた瞬間の心の内は。
このシーンの平古=玉森くんのお芝居、素晴らしかったなぁ。
前回の鹿肉を食べるところ同様、瞬間ごとに揺れ動く感情が見事に。
ああいうのは理屈じゃないんですよね。
萌絵のセリフじゃないですが、出来る人には出来てしまう。
ただし才能とセンスだけでは続かない。
尾花=木村の言う通り、彼もまた努力を重ねる人なんでしょうね。
京野には分かってたんでしょうね、尾花の本当の気持ち。
「やれやれ。」って顔に描いてあった 笑
「面倒くさい奴だから。」とも言ってたし。
だから萌絵のモンブランの話をわざわざ教えて、勝負してみろとけしかける。
いや、平古も結構面倒臭いんだけど 笑
尾花に心酔してるからこそ、一歩を踏み出せない。
夢中になって何もかも投げ出してのめり込むと分かっているから、かも。
京野から見たらきっと二人は似た者同士。
だからこそ、一度組めば最強のコンビになるはず。
尾花も平古も否定してたけど、二人は紛れもなく師弟関係にある。
尾花イズムとでも言うべきもの、料理のセンス。向き合う態度。
3話で別々の場所で鹿肉を調理する倫子と尾花がシンクロする見せ方、
4話では平古と尾花で同じ見せ方が使われてましたけど、状況は少し違う。
倫子は尾花のやり方をそのまま引き継いだけれど、
平古は打ち合わせ無しで、尾花と全く同じ発想でモンブランに挑む。
萌絵のモンブランの弱点を指摘する言葉も全く同じ。
言葉でなく、目の前でやってみせる必要すらない。
ただ素材を前に必死に考えた結果、同じ結果にたどり着く。
平古翔平が受け継いだのは尾花夏樹のスピリットそのもの。
・・・なんと胸熱な展開でしょう。
完成したモンブラン。
焼き栗の香ばしさを放つマロンクリームなんて食べた事がない。
味わってみたい…。
そして鼻っぱしをへし折られた形の萌絵だけど、
倫子が彼女のモンブランを選んだのはまさに彼女の武器:センスによるもの。
リンダが褒めちぎってたのも「魅せ方」だったのだから。
師弟対決は弟子チームの勝利。
勝因は、新しいセンス。
京野と相沢も話してたよね。彼女のセンスは尾花にはないと。
作品を即座にインスタにアップして反応を探る発想、大人チームにはないし。
前回の相沢が家庭と仕事の両立というまさに今の働き方のテーマを提示し、
萌絵はSNSを使った「映える」パティスリーという新鮮な風を吹き込む。
天才料理人の尾花ですら、変化して行くしかない。
でも、時代の風を感じて変わって行くことは悪いことではない。
変化といえば、倫子の尾花への態度が微妙に変わった気がしたんですけど。
仕掛けたのはリンダ。
超絶プロポーションの彼女がスーパーモデルよろしく(実際そうなんだけど)
倫子の前に立ち、女の目で女を値踏みする目線。(威嚇ともいう)
これが尾花の昔の恋人か。
(相沢曰く尾花は「ただの女好きの料理人」らしいけど 笑)
と、リンダの目線を跳ね返すような倫子の目線。
あの瞬間、倫子は改めて尾花を男として認識した気がする。
「ずいぶんあの女(ひと)を買ってるのね?」って、
リンダも倫子も尾花に言ってるんですよね。
尾花は・・・どう思っているのか。
あの時点では脳内には料理と平古の事しかなさそうですけど。
萌絵の失礼な態度への反応も微妙に女目線が入ってる感じで面白かったな。
「うち、厳しいわよ?」からの微笑みはいつもの倫子姐さん!でしたね。
「雲丹、出とるやないかい!!」
がトレンドにまでなったけど、
ああいう盛り上がり方ができるのはドラマが浸透してる証拠。
見てないと笑えないですもん。
また江藤オーナーが絵に描いたような悪代官っぷりで 笑。
ここで思い出すのが初回冒頭の教会の絵、「最後の晩餐」
これは私の血。これは私の肉。とイエスは弟子に語りかけ、
「お前は行ってやるべきことをしなさい。」とユダを行かせた。
金と引き換えにユダはピラートーにキリストを売った。
10万円の封筒を受け取る芹田はユダなのか?
尾花の態度にムカついたのか?
リンダは三年前の事件のことをコラムに書いた。
尾花、もう少し気を使っとけば良かったのに!!とツッコミ入れたくなりましたが
いつまでも隠し通す事はできないし、膿を出し切らないと傷は塞がらない。
それにリンダが私情だけであれを書くはずないですもん。
gakuで丹後に粉をかけるリンダ。
犯人は誰だ?
尾花に一番嫉妬している人間。
丹後か?それとも京野?
いや、ここまで手の込んだ脚本ですから全てがミスリードの罠かも。
しかし次回5話ですよ。
全9話で今のペースで三つ星は難しいんじゃないでしょうか?
いきなり「数年後」にジャンプする展開なんて無さそうですし。
個人的にアレ、いいなぁ。と思ってるのが尾花のナイフケース。
クルクルっと広げてシャキーン!ってナイフを取り出すのがカッコいい。
四六時中料理のことを考えている尾花らしい。
いつも手元にあるナイフたち。
いつでもどこでもすぐに料理に取りかかれる。
さすらいのガンマンならぬ、さすらいの料理人。
いや、むしろ武士の刀か。
尾花夏樹のストイックな拘りも自分を律する態度も。
とすると、今の彼は浪人の身。
キリストで浪人な料理人の尾花夏樹は、果たしてグランメゾン東京を
終の住処に選ぶのだろうか。
うまいもんさえ作れれば。
だけど それがなかなかできないから、
世界中の料理人は必死になって料理のことを考えてる。
才能とセンスがあれば料理なんてすぐできる、と言い放った萌絵に
この尾花の返し。
これが最後に
どれだけ努力したかなんてお客様には関係ない。
お客様を喜ばせたか。それが全て。
へと見事に繋がっていく気持ち良さ。
そう、これなんだよね。
グランメゾン東京の、毎回スカッとしてやる気が湧いてくるあの感じ。
この尾花の言葉はグランメゾン東京というドラマに関わっている人たち全員への
エールというか決意というか指針でもある。
そして一見当たり前すぎてステレオタイプになりそうな言葉の一つ一つが
絶対的な強さとリアリティでこちらへ伝わってくるのはたぶん
木村拓哉の口から、全身から語られているから。
彼自身、インタビューで同じことを言っていた。
「それは見てくださる方は知らなくていいことなので。」
「そんな姿、求められてないでしょう?」と。
彼の、エンタメと向き合う姿勢とピタリと重なる。
お客様を喜ばせたか。それが全て。
回を重ねるごとに愛おしさが増すメンバーたち。
万能のギャルソン、京野。
とても賢くて人を「その気」にさせる彼は、優しくて強か。
ムードメーカーの相沢。
時折挟むフランス語がいいスパイスになっている。
雲丹のグラニテを味わった平古と拳を交わすシーンはジーンとした。
そして、平古。
「尾花にはお前の力が必要なんだ。」と京野の言葉に心が揺れる。
そんなはずない。
あの人は俺を一度も評価してくれなかった。
でも・・・
尾花がこちらへ歩いてくる。
その目線がチラリと自分を捉える。
あの尾花が?
と
あの尾花さんが!
の、二つの相反する感情が交互に現れる。
半信半疑でその目線を受け止めた彼…
尾花が目を逸らし萌絵に声をかけた瞬間の心の内は。
このシーンの平古=玉森くんのお芝居、素晴らしかったなぁ。
前回の鹿肉を食べるところ同様、瞬間ごとに揺れ動く感情が見事に。
ああいうのは理屈じゃないんですよね。
萌絵のセリフじゃないですが、出来る人には出来てしまう。
ただし才能とセンスだけでは続かない。
尾花=木村の言う通り、彼もまた努力を重ねる人なんでしょうね。
京野には分かってたんでしょうね、尾花の本当の気持ち。
「やれやれ。」って顔に描いてあった 笑
「面倒くさい奴だから。」とも言ってたし。
だから萌絵のモンブランの話をわざわざ教えて、勝負してみろとけしかける。
いや、平古も結構面倒臭いんだけど 笑
尾花に心酔してるからこそ、一歩を踏み出せない。
夢中になって何もかも投げ出してのめり込むと分かっているから、かも。
京野から見たらきっと二人は似た者同士。
だからこそ、一度組めば最強のコンビになるはず。
尾花も平古も否定してたけど、二人は紛れもなく師弟関係にある。
尾花イズムとでも言うべきもの、料理のセンス。向き合う態度。
3話で別々の場所で鹿肉を調理する倫子と尾花がシンクロする見せ方、
4話では平古と尾花で同じ見せ方が使われてましたけど、状況は少し違う。
倫子は尾花のやり方をそのまま引き継いだけれど、
平古は打ち合わせ無しで、尾花と全く同じ発想でモンブランに挑む。
萌絵のモンブランの弱点を指摘する言葉も全く同じ。
言葉でなく、目の前でやってみせる必要すらない。
ただ素材を前に必死に考えた結果、同じ結果にたどり着く。
平古翔平が受け継いだのは尾花夏樹のスピリットそのもの。
・・・なんと胸熱な展開でしょう。
完成したモンブラン。
焼き栗の香ばしさを放つマロンクリームなんて食べた事がない。
味わってみたい…。
そして鼻っぱしをへし折られた形の萌絵だけど、
倫子が彼女のモンブランを選んだのはまさに彼女の武器:センスによるもの。
リンダが褒めちぎってたのも「魅せ方」だったのだから。
師弟対決は弟子チームの勝利。
勝因は、新しいセンス。
京野と相沢も話してたよね。彼女のセンスは尾花にはないと。
作品を即座にインスタにアップして反応を探る発想、大人チームにはないし。
前回の相沢が家庭と仕事の両立というまさに今の働き方のテーマを提示し、
萌絵はSNSを使った「映える」パティスリーという新鮮な風を吹き込む。
天才料理人の尾花ですら、変化して行くしかない。
でも、時代の風を感じて変わって行くことは悪いことではない。
変化といえば、倫子の尾花への態度が微妙に変わった気がしたんですけど。
仕掛けたのはリンダ。
超絶プロポーションの彼女がスーパーモデルよろしく(実際そうなんだけど)
倫子の前に立ち、女の目で女を値踏みする目線。(威嚇ともいう)
これが尾花の昔の恋人か。
(相沢曰く尾花は「ただの女好きの料理人」らしいけど 笑)
と、リンダの目線を跳ね返すような倫子の目線。
あの瞬間、倫子は改めて尾花を男として認識した気がする。
「ずいぶんあの女(ひと)を買ってるのね?」って、
リンダも倫子も尾花に言ってるんですよね。
尾花は・・・どう思っているのか。
あの時点では脳内には料理と平古の事しかなさそうですけど。
萌絵の失礼な態度への反応も微妙に女目線が入ってる感じで面白かったな。
「うち、厳しいわよ?」からの微笑みはいつもの倫子姐さん!でしたね。
「雲丹、出とるやないかい!!」
がトレンドにまでなったけど、
ああいう盛り上がり方ができるのはドラマが浸透してる証拠。
見てないと笑えないですもん。
また江藤オーナーが絵に描いたような悪代官っぷりで 笑。
ここで思い出すのが初回冒頭の教会の絵、「最後の晩餐」
これは私の血。これは私の肉。とイエスは弟子に語りかけ、
「お前は行ってやるべきことをしなさい。」とユダを行かせた。
金と引き換えにユダはピラートーにキリストを売った。
10万円の封筒を受け取る芹田はユダなのか?
尾花の態度にムカついたのか?
リンダは三年前の事件のことをコラムに書いた。
尾花、もう少し気を使っとけば良かったのに!!とツッコミ入れたくなりましたが
いつまでも隠し通す事はできないし、膿を出し切らないと傷は塞がらない。
それにリンダが私情だけであれを書くはずないですもん。
gakuで丹後に粉をかけるリンダ。
犯人は誰だ?
尾花に一番嫉妬している人間。
丹後か?それとも京野?
いや、ここまで手の込んだ脚本ですから全てがミスリードの罠かも。
しかし次回5話ですよ。
全9話で今のペースで三つ星は難しいんじゃないでしょうか?
いきなり「数年後」にジャンプする展開なんて無さそうですし。
個人的にアレ、いいなぁ。と思ってるのが尾花のナイフケース。
クルクルっと広げてシャキーン!ってナイフを取り出すのがカッコいい。
四六時中料理のことを考えている尾花らしい。
いつも手元にあるナイフたち。
いつでもどこでもすぐに料理に取りかかれる。
さすらいのガンマンならぬ、さすらいの料理人。
いや、むしろ武士の刀か。
尾花夏樹のストイックな拘りも自分を律する態度も。
とすると、今の彼は浪人の身。
キリストで浪人な料理人の尾花夏樹は、果たしてグランメゾン東京を
終の住処に選ぶのだろうか。
コメント
尾花さん、本当に少しずつ変わっていますね。
多分相沢さんとのお料理対決で負けた時から、自分のスタイルでは今の日本人を満足させられないという時代の変化を受け入れて変わったのでしょうね。
お客様を喜ばせたか。それが全て。
多分尾花さんの努力はその為のものだけど、それを見せる必要はないというところが木村拓哉さん本人と重なりますね。
プロの矜持として木村さんは作品が出来上がる過程での様々な葛藤や努力はお客様に知らせる必要はないと思っている人ですよね。
だからこそ、あのSMAPの解散騒動時の自分たちの舞台裏を晒すような無様な状況が堪らなく無念だったのだろうと思います。
エンターテイメントとして楽しめなくなったら終わりですから。(ちょっと関係ないことまで言ってしまいました)
それにしても、この作品は回を追う毎にメンバーの個性が光って魅力溢れるものとなってチームが纏まっていく感じが本当に楽しいですね。
3年前の事件の真相も気になりますけど、私も尾花が果たして自分が料理人として生きる場所をグランメゾン東京とするのか疑問です。尾花の料理人としての姿勢を受け継ぐ平古がチームに入るなら、最終的に尾花は別の所に行ってしまうかもと思ったりします。ただ残り放送回数でどこまで描くのかもよくわかりません。
こんな風にドラマの今後の展開をワクワクしながら考えるなんて久しくなかったことなので、本当にこの作品を木村さん達が届けてくれて幸せです。
尾花は単なる女好きの料理人かもしれないですけど、基本的に女子供に優しい料理人のような気もします。アメリに対する眼差しや話しかけ方はとても優しいものでしたから。
来週の予告を見るとまたまた波乱が起きるのでしょうけど、これだけ盛り上がれる作品はなかなかないので最後まで、このテンションで走り抜けて欲しいです。
有難うございます、こちらに書かれていることが総てで、読んでいて
なるほど、そうかと改めて教えていただいています。
今回は「お客を喜ばせたか、それが全て。」
これに尽きると自分自身の経験からしても思いました。
料理も素晴らしい芸術なのだと今回実感しました。
そしてもしかして、どなたかのツイッターにあったように
音楽に近いのでは、と。時間芸術なのかも、と。
作品をつり出すのにどのくらい努力し、それに費やす時間と気力をどのくらい
使って作品を完成させ、お客または聴衆に提示するかは陰の仕事で、その作品を
味わった人、聴いた人が、喜び、満足してくれることが全て、なのですね。
しかもその作品はその場限りという厳しさも。そこが文学や絵画と違うところだと思いました。
>キリストで浪人な料理人尾花の終の住処は<
尾花の美学を信じたいと思っています。
尾花夏樹と木村拓哉を重ね合わせて見てしまうのも無理はない。
行動原理が似ているから、二人は。
表現の仕方は正反対だけど。
自分自身は素材にすぎず、作品(料理)で判断してくれ。
当たり前のようでなかなか出来ない。
これだけ頑張ったのだから評価して欲しい、って思うのが普通ですよ。
そこを乗り越えないと一流にはなれないのだよなぁとつくづく。
グランメゾン東京。
今後の展開が分かりそうで全く予測不可能。
5話も凄かった・・・。
日本のTVドラマの底力。
まだまだ可能性たくさんあるじゃないか!!とワクワクしています。
本当に、ラストどうなるんだろう・・・・。
料理が音楽と同じ。
確かにそうかも知れませんね。
全く同じ事は2度と出来ないけれど、レシピと技があれば、
毎回同じように素晴らしい作品を提供できる。
微妙に違ったとしても、毎回最高なものを提供するために
どれだけ精神を削られる思いを重ねるのだろうか。
毎回真剣勝負、辛くはないだろうか。
それを乗り越えた先にお客様の笑顔と感動がある。
でも提供した本人には満足はないのかも知れない。
尾花の終の住処はどこでしょう。
もしかしたら全9話では答えは出ないかもしれません。