幸運にもキャンセル待ちで繰り上げ当選しました。

「教場」

本当に面白い!!
原作も面白いのですが、短編集の映像化にありがちな「エピソード寄せ集め感」
を全く感じさせない。
各エピソードが独立しながら緩やかに繋がっていく。
色のない教室。
色のない生徒、教師たち。
冷たいスチールブルーの色彩が支配する中、風間が育てる花壇の花だけが
鮮やかで、対比が印象的。
風間の足もとからカメラが引いて徐々に全身が見えてくるカットがあるのですが、
靴音と足運びだけでこんなに威圧感や不安感が表現できるのか! と。
映像も音の使い方も映画的で奥行きや広がりを感じさせます。
不穏な空気が漂い、何かが起きそうな気配がそこかしこに。
常に緊張を強いられる生徒たちの心理に、こちらも巻き込まれていく感じ。
中江監督、凄いです。

そして、風間公親。
こちらのブログに来られる木村ファンは、全員撃ち抜かれます。間違いなく。
白髪。痩身。感情を抑えた低い声。
そして、右目。
魔力すら感じます。
木村が年齢より若くエネルギーに満ち溢れて見えるのは、
潤んだ黒目がちの瞳のせいなのですね・・・。
風間の背中、ぞくっとする色気を放っております。
剣道のシーンがあるのですが、ファン的にはサービスショット 笑
胴着の、キュッと締めた腰の細さ。
背筋を伸ばして正座する顔のシルエット。
もう、ヤバイです。

昨日は前編のみの試写でした。
舞台挨拶で木村さんがバラしてましたけど、後編はまだ編集中だそうです 笑

舞台挨拶の木村さん。
髪は尾花のくるくるヘアですが、黒っぽくちょっとウエットにセットした感じかな。
試写会の後、後ろから登場したので数メートルの距離で見たのですが、
華奢なのにとても大きく見えるし横顔のラインの美しさ。
同じ人類とは思えない・・・生きた彫刻のようでした。
舞台から正面の席で肉眼ではっきりと顔が見える距離だったので、
表情の変化もよく見えて、ここまで近いのは人生最初で最後かも知れない…
目が溢れ落ちそうなほど大きくて丸くて、ライトを反射してキラッキラと輝く。
他の役者さんたちも目鼻立ちがくっきりして綺麗ですが、彼の瞳は特殊。
光の反射率が異常に高い。まるで目から光を放ってるような…。
生徒役の方々も皆さん若くてキラキラしておりました。
木村さんの左が工藤阿須加さん、右が川口春奈さん。
川口さんとはしょっちゅう小声で話してました。いい感じでしたよ。
三浦翔平さんと大島優子さんは 木村さ〜〜ん!でも共演しているし、
気心知れてる感じでしたね。

楽屋で久々に再会し、全員とハイタッチ交わしたそうですが、
試写会で初めて本編を見たらしく。
見てしまった後では、生徒役の役者さんたちの輪の中に入れなくなったそう。
「試写を見た後はずっと中江監督のそばに居ました。」と。
ドラマなんだけど、ドキュメンタリーのような。
見ていると現実とドラマの境目が曖昧になって、自然に生徒役の人たちとの
距離感を感じてしまった、と言ってました。
風間教官として生きた現場での感覚が蘇ったのかも?と思いました。
それと、FLOWでも語ってたジェネレーションギャップ。
現場では立ちっぱなしだったので、若手の人たちも座り辛かったと、
三浦翔平さんが語っていたのも印象的。
風間教官と木村拓哉。
ビジュアルも職業も全く違う二人ですが、根底に流れるものはなんだか
とても近いような気がします。
木村さんはあそこまで厳格ではないでしょうけど。
風間も非常に繊細な目線で人を見る。
嘘や見せかけを見抜くシビアさと心理を読み先を見通す鋭さ。
何より自分を律する厳しさ。
さんまさんの「(木村は)軍人みたいなとこあるから。」を思い出しました。

フジテレビのドラマは月9のイメージが強いですが、若者のすべてやギフト、
眠れる森など、むしろ本流から外れた作品に良いものがある。
「教場」はその系譜を受け継ぐ作品だと思います。

「正月4日5日にこれを放送する意義は」と木村さん。
浮かれた気分の作品でないのは確かです。
が、今、たくさんの人にこれを見てもらい、考えてもらうのに意義がある。

「街で警察の方を見かけたら心の中だけでもいいので、
 【ありがとう】と声をかけてください。」

志を掲げ様々な事情を抱えつつ「教場」という過酷な場を生き抜いた人たち。
ドラマを見て、そのことを知ってもらいたいのだと。


来年早々の放映が今から待ち遠しいです!!

コメント

nophoto
coco coro
2019年12月19日19:43

HT様

完成披露試写会に行かれたと知ってからずっとブログを覗いてました。
HT様の描写が本当に素晴らしくて映像を想像して泣きそうなくらいです。
本当にありがとうございます。
間違いなく私の好みだと確信。
白髪、義眼の風間教官。
木村さん、ますます細くなられたみたいですけど、テレビの画面越しで見た時の瞳のキラキラと潤んだ感じが驚く程でした。
試写会に行かれた方達の呟きが皆さん良くて本当に出演者、スタッフ全員真剣に全力で取り組んだ作品なんだろうと思います。
私は月9よりギフトや眠れる森の木村さんが好きですし、軍人みたいな木村さんも父のイメージと重なって(父は海軍士官学校への進学希望でした)好みです。

グランメゾンもあと二回。
年末ギリギリまで尾花を堪能したら、新年早々さんタク、VS嵐、ドレミファドンとバラエティーでの木村さんを拝見した後の教場。
正月ボケした魂を撃ち抜かれても本望です。

元気に年を越して木村さん祭りを楽しみたいと切に願っています。

HT
2019年12月20日15:57

coco coroさんこんばんは。

完成披露試写会。
あの場に居て感じたものが少しでも伝わったら嬉しいです。
お父様は海軍士官学校への進学を希望されてたんですね。
軍人っぽい、にはいろんなイメージがありますが、彼をよく知るさんまさんの言葉。
リアリティが違います・笑

舞台挨拶では尾花なビジュアルの木村さん。
でも雰囲気は違うんです。
彼の上で尾花と風間が揺らめく感じでした。
昔から役に入ると雰囲気が変わってしまう、あの感じ。
木村拓哉の上に薄いヴェールのように役がまとわりつく感覚。
すごく好きなんですよね、あれが・・・。

グランメゾンロスもそこそこに風間がやってきて、そのあとはライブツアー。
長年木村ヲタをやって来ましたが、初めての経験です。
最高!!

nophoto
裕子
2019年12月20日20:08

HT様

HT様がいらっしゃれて本当に良かったでした!
おめでとうございました!

先日「教場0」を購入して読んでみました。
。表紙にある後ろ姿の風間公親をみて木村さんは役を
構築したと言っていました。すごいなぁと感嘆しています。
予告編でみても尾花夏樹は全く影も形もないのですが、観察眼が人並みに
鋭く、それが人を恐れさせる、というところではもしかして唯一共通点なのかと。

ともかくHT様の文章を読ませていただき、来年の放映が待たれて仕方ありません。
再放送の「涼」、進行中の「尾花」そして来年の「風間」、
こんなにもふり幅の広い木村拓哉の演技を見れる幸せを何と言い現わせば
いいのかと!

「グランメゾン東京」9回も有難うございます。