kenbunden.
東京大学のゼミ生さんたちが、興味・問題意識に基づいて各界の方々にインタビュー
するという面白い企画。
ネットでインタビュー内容を詳しく公開してくださってます。
萩尾望都先生のインタビューページを見つけました。
インタビューなさった学生さん、ファンだけあってとてもいい質問をなさってます。
「家族」という関係の抱える問題や、大きな意味における「愛」について、
また3.11.を経験後の生き方について、などとても掘り下げた内容です。
萩尾先生をよく知ってる方も、知らない方にも、興味深く読んでいただけるのでは
ないでしょうか。

http://kenbunden.net/general/archives/2138/2

萩尾先生の作品にハマったのはたぶん中学生だったと思う。
最初はポーの一族だった。
時を超え、数百年の時間を生き続けるヴァンパイアの少年、エドガー。
彼が出会い、通り過ぎていく場所。時間。人々。
イングランドを舞台とした血と薔薇の匂いのする、アンニュイで美しい絵柄と
ストーリーにすっかり魅せられてしまった。
…それ以来お耽美趣味まっしぐらw(嘘だけどw)

萩尾先生の作品個人的best10

ポーの一族、トーマの心臓、訪問者、スター・レッド、百億の昼と千億の夜、
マージナル、半神、銀の三角、残酷な神が支配する、11人いる!

あー他にも11月のギムナジウムとかウは宇宙船のウとか、その他短編も捨て難い…。
たぬきん師匠に勧められたバルバラ異界も面白かったし。
同じテーマを少しずつ形を変え、時代に合わせて設定を工夫しつつ、何度も新しい
視点で描きながら、どんどん深く掘り下げていってらっしゃるのが凄い。

私の本棚の萩尾望都コーナー。
スペースが少ないから文庫本サイズなんですよね…。
先日、本棚を整理してたらつい残酷な神が支配するを読み始めて止まらなくなって
しまった…。
さて。
今晩は何を読もうかな。
Twitterで知った萩尾望都先生の『ブランチ』出演。
…今日に限って外出していたという…無念。
どこか誰かがつべあたりにうpしてくれないだろーか。
今年、紫綬褒章を受けられた萩尾望都先生。
インタビューでお好きな俳優さんを尋ねられ

「ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、日本では木村拓哉

と答えられたという。
きゃーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!
トシちゃんかんげきっ!!⬅誰だよ。
メール&Twitterで盛り上がりまくるアテクシと師匠。
だってっ!萩尾せんせの大ファンですからっ!!!!
いやぁぁぁ…やっぱり『残酷な神が支配する』のイアンのモデルは…!とか、
あの作品のあのキャラはぴったりだよね?などとコーフンして鼻息の荒くなる二人w
(注:全てはうちらの妄想ですw)

萩尾せんせといえば『11人いる!』『半神』などが割と有名なのでしょうか?
個人的には『ポーの一族』『トーマの心臓』辺りからハマって、
『百億の昼と千億の夜』『スター・レッド』なんかも大好きだったなー…。
特にスター・レッドのエルグ。
今思えばなーんとなくShitaoっぽいキャラなんだよね。
長い長い時間を孤独に生き続ける、死ぬことのできない美しい男。
ビジュもShitao系…ってもあの漫画が描かれた頃、キムラは小学生だったろうけどw
あとは『マージナル』と『銀の三角』好きだったなぁ。
特に『銀の三角』が印象的。
世界の時間軸を操る美少女ラグトーリンと、不安定ながらもタイムトラベラーの
能力を持つ青年マーリーが、時空を超えて存在する不可思議な<音>の謎を追って
遥か古代から遠い未来までを自由に行き来する物語。
<音>が生み出す時空の歪みを修正するたびに、過去と未来が錯綜したり、
いく通りもの違う結末のバリエーションが産まれたり、
マトリョーシカのように入れ子構造になった、複雑な作品。
マーリーはその貴重な能力故、何体もの遺伝子的コピーが用意されていて、
スペアの効く存在。
物語中、マーリー1、2、3と少しずつ記憶や人格の異なる3人の個体が
登場するんですよ。
中性的な容姿で、3人それぞれ性格は微妙に違うけど感受性が強くて魅力的。
個人的にはキムラにこんな役を演じてほしいと思うのであります。


しかし。
好きなタイプ一貫してるな自分(笑)

先日GENGA展に行ってから読み返したくなって購入。

1970年代の日本へようこそ。

そこは昭和の日本。
しかし戦後すぐのノスタルジーでなく
学生運動を通過してちょっと斜に構えた若者たちと、
戦中戦後を生き抜いた驚異的に逞しき老人たちの世界。
一般家庭にもテレビは普及したけれどクーラーはない。
パソコンもない。コンビニもない。
暑苦しく、適度にビンボーで、しかしたくさんの人が<豊かな生活>を目指して
邁進していた時代の、ちょっとはみ出した人々の、ユーモラスで汗臭くて、
ちょっとだけダークな日常。
平凡な生活のすぐそばに、人知れず口を開いたマンホールの中から、
未知の闇の世界が手招きしていることを信じられるような、
まだそこここに暗闇の残る最後の時代。
バブルを境に、日本の社会からは<闇>が駆逐され、殺菌消毒が常識になり、
その分感染症は減ったけどアレルギーが増加した。
汗くささは消臭剤で押さえ込まれた分、他人の体温を感じる機会がなくなった。

…前置きが長くなりましたw

この漫画の中にはそういう70年代の人間しか出てきません。
大友氏の絵も、今より大層暗くて、あか抜けてなくて、だけどすでにとても上手い。
漫画というより、ニュー・シネマの短編集を見ている感じ。
おそらくご本人も漫画を書いてる意識よりむしろ、映画を撮ってる感覚だったかと。

全部好きなんですが、本のタイトルにもなっている「ハイウェイスター」最高。
家出した少女がヒッチハイクしているうちに知り合った謎の男。
フロントガラスもない落書きだらけのボロ車に、ドライブインで盗んだガソリンで
峠の山道を、現金を賭けてカーレース。
「趣味と実益を兼ねてやってるんだ」と嘯く男の正体は…?
ラストシーンの、少女の表情とこっちを見ている男の表情が、どこかとぼけてて、
しかし最高にカッコいい。

…今は描けないだろうなーこんなカッコいい漫画は。

ということで、次は『気分はもう戦争』を読みます。
大友克洋GENGA(原画)展に行ってきました。
http://www.otomo-gengaten.jp/#home

『AKIRA』の漫画家、といえば知ってる方も
多いんじゃないでしょうか。
私がこの稀代の漫画家の作品に出会ったのは
中学生のときだったと思う。
そのころ遊びに行ってた二つ年上の男子の家で
確か『気分はもう戦争』を読んで、
その内容もさることながら、上手すぎる絵に衝撃を受けたのだった。
ハードボイルドでクールなお話を、超絶画力でこれでもか!と叩き付けるその腕力。
しかし、本当の衝撃はその後にやってきた。
『童夢』
小さな女の子と痴呆初期の老人。
たった二人の、肉体的には<弱者>とも言える人物の超能力対決によって
巨大な団地がまるで爆撃を受けたように崩壊していく様を、
粉々に飛散するコンクリートの欠片一つ一つ、歪んだ鉄骨の一本一本、
そして舞い上がる巨大な土煙に至るまで、
リアルな質感で詳細に再現した凄まじい画力。
一度見たら忘れられないです...。
そして漫画史に永遠に残るであろう金字塔『AKIRA』。
ちなみに私は鉄雄でなく<健康優良不良少年>金田くん派←w

前置き長くてすみません。

で、その超絶画力の大友先生ですよ?
原画がすごくないわけないじゃないですか?
もうね、圧倒されました。
素晴らしいんですよ。
デッサン力はもちろんなんですが、センスが。
今回、カラーイラストが多数展示されていた上、すぐ近くで作品を拝めましたので、
もう細部に至るまで、一枚一枚まじまじと堪能いたしました。
精確に引かれた線。濃淡のバランス。効果的な色使い。絶妙な筆遣い。
「すっげーーーーーーーーー!!!!!」
すんません、これしか言えねぇ。
天才っす。もう、神。

会場には初期の作品の実物原稿も多数展示されています。
いやー...なんなんだ、このリアリティ。
漫画の原稿は墨で描いてあるので白黒なんですが、見ているうちに、
色彩や光の具合、空気感、人物の体温や呼吸まで感じます。
圧巻は『AKIRA』のおよそ3000枚に及ぶ全ての生原稿の展示。
細かいっす!建物や廃墟、メカの細部に至まで、これでもか!と
描き込まれているにも関わらず、全体として見たとき無駄な線がまったくない。
あれだけの密度で描かれた細部がスッキリきっちりまとまって、
リアリティとして立ち上がるすごさと圧倒的な快感。
あーーーー。言葉じゃ伝わらないな。

大友克洋という方は多分、他の人とは違う感覚でモノを見、描いているに違いない。
いや、写真を参考に描けば可能では?と考えてしまいますが、
おそらくそんなやり方ではあの超絶アングルの描写は生まれないはず。
これは私の推測ですが、大友先生の脳内には、精密な3Dグラフィック機能が
完備されているはず。
脳内で描いた対象を、360度自在にクルクル動かしつつ、
無限大の宇宙から一気に針の先のサイズまでピント調整できる機能つき。
ああ。
この方の脳内映像をぜひとも覗き見したいものだわ。

今回の展覧会は、宮城県出身の大友先生が、東日本大震災を経験した上で
自分にできることは何か考えた末、
「自分は漫画家なのだから、絵を見せることで行動するしかない」
と出した結論でもあるそうです。

絵描きは絵で。
文章書きは文字で。
俳優なら、お芝居で。
ことさらに<復興>を旗印にしなくても、自分の本来の能力をまんま生かした形で。
他の人とは少し違う、特別な授かりものを天から受け取った人ならではの
行動の仕方ってあるよね。

そうそう。
ロケーションも面白いんですよ、この展覧会。
331アーツ千代田という、元中学校をそのままアートスペースに改装した建物で、
廊下の手洗い場や、教室の間取りなんかをそのまま生かしてあります。
階段の踊り場には「寄贈」と書かれた巨大な姿見が(どこの学校にもあるよね)
1Fはギャラリーとおしゃれなカフェ。
2F以上はアートのレンタルスペースになってます。
前庭は芝生に覆われ、大きな緑の樹が一本。
近所のハワイアン教室(?)の生徒さんたちが練習してたりして、のどかで
いい感じの休日の風景でした。
公式HP。予告あります。

http://fujiko.tv/movie/

カッコイイ。
音楽も映像もキャラクターも。
スタイリッシュでオトナな感じ。原作の絵柄に近いんじゃないかな?
日テレのドラマ&バラは泥臭くてイマイチ好きじゃーないんですが←
これは凄い。
キャラクターデザイン&作画監督はREDLINEの小池健氏。
個人的には銭形警部のキャラデザインが濃ゆくて哀愁漂って(笑)好きだなー。
この映像見た印象だと、女性ウケを意識してんのかな?と。
監督も女性ですしね。
ハードボイルドな女、不二子。
ええんやないかぃ?
しかし...音楽...マイケル・ナイマンに似杉(ry.←甚だ失礼
映像の構成も往年のピーター・グリーナウェイっぽい気がするw
いや、でもスタイリッシュで久々にアニメを見よう!って気になってます、ええ。


SPEC最終話まで見ました。

うーーーーーーーん...何一つ回収できずに終わってるやないかぃ(笑)
途中、風呂敷どんどん広げすぎで、あれー...面白いけど...どーなのこれ?
とちょっと不安になってきたけど的中!って感じ(;´∀`)
まぁ中盤以降、どうやったってTVドラマのワン・シーズンじゃ描ききれないのが
わかってきて、敢て繋げる終わり方にした、とゆう好意的(?)な見方もできるけど...。
SPと映画一本じゃーやっぱり回収しきれないと思うぞ。
や、バラ撒いた伏線を全部明らかにしてきっちり終わるだけがドラマの面白さだとは
思わないですけどね...。

むか~し『サイボーグ009』という漫画があったんですよ。
リアルタイムでは読んでないけど、コミックスで読んでめちゃくちゃハマって、
ずーーーっと熱心に追っ掛けてたんですけど。
風呂敷広げすぎちゃって、<神と人類の暗闘に巻き込まれたサイボーグたち>
みたいな壮大すぎる展開になってしまい。
作者の石ノ森章太郎氏が途中で休載しちゃったんですよ。
で、いつ再開されるんだろう!?
...と待ってるうちに、ご本人がお亡くなりになっちゃって未完のまま、という。
サイボーグ009の悪夢←トラウマ。

それを考えると『AKIRA』や『漂流教室』、『ナウシカ』は見事に回収してオチつけたよなー。

あ、ヲタクな話題に終始してしまった。
スンマセン(;´∀`)

ココしばらく世間とは関係なくルパン三世がマイブーム(笑)だったのですが。
...意外と世の中、同じこと考えてる人多いのか!?
『ルパン3世がTVシリーズで27年ぶりに復活』

http://news.thetv.jp/article/28720/

今回のシリーズ(全13回)の軸は<峰不二子>だそーで。
声優さんも一新だって。
楽しみでっすw
キャラクターデザイン&作画監督は、な・なんと!!!!!!!
小池 健@REDLINE
↑で見れるイメージイラストはモンキー☆パンチ氏のキャラ設定に近い。
これは楽しみ!

個人的には...EDがEGO-WRAPPIN’のLOVE THEMEだったらもう最高です。


そしてTSUTAYAの貸しマンガっつーのを初めて利用してみました。

『テルマエ・ロマエ』Ⅰ~Ⅳ
『聖☆おにいさん』5&6

...テルマエを読んで一人昼間っから爆笑。
かなり怖い(;´∀`)
ちなみにTSUTAYAには映画のポスターもあるんですよ。
これの阿部ちゃんが~!!!!!!!!
作者のヤマザキマリ氏は、映画化にあたって
『外国人の出演はなし。全部を日本人キャストで』という条件をつけたそうです。
最初にそのエピを目にしたとき、はぁぁぁぁぁ”!?(((( ;゚д゚))))
と思ったのですが、阿部ちゃんのポスターを見て納得。
理屈でなく視覚。
凄いっすねw←違

映像はね。
言葉&文脈とはパラレルな思考形式だと思う。

ヴィジュアルシンカー(←マイノリティ)の発想や納得のしかたが、
言語上位の人々(←メジャー)に理解され難いのもむべなるかな。