アメリカのヲタク文化に憧れてはるばるロンドンからコミケにやってきた二人のヲタク青年。
キャンピングカーでUFOの名所めぐりの旅を楽しむ二人は、
まったくの偶然から宇宙人のポールと出会う。
パッとしないSFヲタクと絵に描いたような宇宙人の奇妙な3人が繰り広げるロードムービー。
http://www.paulthemovie.jp/
すっごく面白い映画ですよこれ。
見れる場所で上映してるなら、是非。損はしません!
宇宙人ポールが最高です。
灰緑色の貧弱な身体にでっかい頭、巨大な二つの目。
まさにあの宇宙人のイメージそのもの。
...それもそのはず。
ポールに言わせるとあの宇宙人は「全部オレがモデルなんだ。」
何故なら「ホンモノに出会ったときびっくりしないよう、政府の方針なのさ!」(笑)
シモネタ連発・マリワナを愛用・4文字言葉を自由自在に使いこなす。
元ヒッピーのオッサンのようなポール。
アメリカの映画、音楽に詳しくてビールとピスタチオが大好物。
本人曰く
「’60年代以降に作られた宇宙と宇宙人のイメージは全部オレのアドバイスなんだ。」
「スピルバーグにはたくさんヒントを与えてやったよ。」
彼と一緒に旅する一人はSF小説家。もう一人はイラストレーター。
暗号代わりにクリンゴン語(注:スター・トレックに出てくる異星人の言語)を喋る
典型的なSFヲタク。
そしてポールを奪還すべく彼らの後を追う謎のエージェントは、
メン・イン・ブラックを彷彿とさせる黒スーツに黒サングラス。
そうです。
往年のハリウッドSF大作へのオマージュが方々に散らばっているのです。
特に『未知との遭遇』『レイダース』『ET』をネタにしたシーンは抜群。
めちゃくちゃ笑えます。
しかし単なるオフビートのコメディではありません。
3人は北へ北へと旅する途上でアメリカの中西部、未だにマッチョ崇拝と
熱狂的なクリスチャンの多い地域を通過していきます。
男二人旅というだけで何度も「あんたらゲイか?」と訊ねられ、
いきなり殴られそうになったり。
車に乗せた女の子の父親が狂信的なクリスチャンで、娘を誘拐されたと思い込んだ彼に、
ライフルで銃撃されたり。
現代アメリカのまた別の顔、外側からはわかりにくい極端に閉鎖的で保守的な姿を
茶化しながらもきっちり描きだしています。
で、この映画、見終わったあととっても元気になります。
後味爽快。
約一名、とっても気の毒な女優さん(シガニー・(エイリアン)・ウィーバー)がいますが...。
ポールみたいなオッサン宇宙人、どこかに居るなら是非とも会ってみたいもんですな。
キャンピングカーでUFOの名所めぐりの旅を楽しむ二人は、
まったくの偶然から宇宙人のポールと出会う。
パッとしないSFヲタクと絵に描いたような宇宙人の奇妙な3人が繰り広げるロードムービー。
http://www.paulthemovie.jp/
すっごく面白い映画ですよこれ。
見れる場所で上映してるなら、是非。損はしません!
宇宙人ポールが最高です。
灰緑色の貧弱な身体にでっかい頭、巨大な二つの目。
まさにあの宇宙人のイメージそのもの。
...それもそのはず。
ポールに言わせるとあの宇宙人は「全部オレがモデルなんだ。」
何故なら「ホンモノに出会ったときびっくりしないよう、政府の方針なのさ!」(笑)
シモネタ連発・マリワナを愛用・4文字言葉を自由自在に使いこなす。
元ヒッピーのオッサンのようなポール。
アメリカの映画、音楽に詳しくてビールとピスタチオが大好物。
本人曰く
「’60年代以降に作られた宇宙と宇宙人のイメージは全部オレのアドバイスなんだ。」
「スピルバーグにはたくさんヒントを与えてやったよ。」
彼と一緒に旅する一人はSF小説家。もう一人はイラストレーター。
暗号代わりにクリンゴン語(注:スター・トレックに出てくる異星人の言語)を喋る
典型的なSFヲタク。
そしてポールを奪還すべく彼らの後を追う謎のエージェントは、
メン・イン・ブラックを彷彿とさせる黒スーツに黒サングラス。
そうです。
往年のハリウッドSF大作へのオマージュが方々に散らばっているのです。
特に『未知との遭遇』『レイダース』『ET』をネタにしたシーンは抜群。
めちゃくちゃ笑えます。
しかし単なるオフビートのコメディではありません。
3人は北へ北へと旅する途上でアメリカの中西部、未だにマッチョ崇拝と
熱狂的なクリスチャンの多い地域を通過していきます。
男二人旅というだけで何度も「あんたらゲイか?」と訊ねられ、
いきなり殴られそうになったり。
車に乗せた女の子の父親が狂信的なクリスチャンで、娘を誘拐されたと思い込んだ彼に、
ライフルで銃撃されたり。
現代アメリカのまた別の顔、外側からはわかりにくい極端に閉鎖的で保守的な姿を
茶化しながらもきっちり描きだしています。
で、この映画、見終わったあととっても元気になります。
後味爽快。
約一名、とっても気の毒な女優さん(シガニー・(エイリアン)・ウィーバー)がいますが...。
ポールみたいなオッサン宇宙人、どこかに居るなら是非とも会ってみたいもんですな。
両親を交通事故で失い自らも3分間の臨死体験をしたイーノック。
余命宣告を受けた少女アナベル。
惹かれあう二人を見守るいわば守護天使的な存在である特攻隊員の亡霊ヒロシ。
公式サイト→http://www.eien-bokutachi.jp/
監督は『ミルク』のガス・ヴァン・サント。
ファンタジックで少々感傷的ではありますが、見終わったあと心が温かくなるいい映画でした。
まず主役の二人がとっても可愛い。
両親を失い自らも死に直面した体験から、他人の葬式を覗き見するという悪趣味な行為を
やめられないイーノック。
未だ両親の事故死と取り残された自分の立場を許容できない彼は、他人の死に
無責任に介入することで、<死>の正体を見極めようとしているように見える。
一方のアナベルは<死>を客観的にみつめようとするイーノックと関ることで、
自らの死を冷静に受け入れようと努めて明るく振舞っているように見える。
【死】を真ん中に置いて、それから一定の距離を保ちながら、生きている人間として
触合いを求める二人の姿は、ちょっと滑稽でとても悲しい。
個人的にこのテの作品は映画やドラマや漫画や小説でさんざん味わってきたせいか、
たぶん主役二人の切ない恋模様を描いただけだったら、新鮮味は薄かったと思う。
この作品を素晴しく味わい深いものにしているのは、ヒロシの存在だ。
常に特攻隊員の飛行服と飛行帽を被って日の丸の腕章をつけた格好のまま、
すこし悲しげな空気を纏ったヒロシは、亡霊のくせにちっとも怖くない。
イーノックに古風な日本式のお辞儀を教えたり、二人で列車に石を投げつけて遊んだり、
生真面目ながらユーモアのセンスを兼ね備えた彼は、
死を弄ぶゲームにふけるイーノックをやんわり嗜めたり、要所要所で助言を与えたりする。
彼に恋人が出来るとデートにくっついてきて(もちろんアナベルには見えない)、
「彼女、男の子みたいじゃないか。」などとやきもちとも取れる辛口批評をしたりする。
(すごく好きな映画でヴェンダースの『ベルリン天使の詩』っていうのがあるんだけど、
アレに出てくる中年のオッサン天使とちょっと似た役回りだ。)
しかし彼だってイーノックにつきまとうのは現世に未練があって成仏できてないわけで、
ラスト近くでその理由が明らかになる。
...あまりにも悲しくて痛々しいその事実に、涙が止まらなかった。
こうして書いていても目がうるんでくる。
(上映中なので詳しくは書きませんが)
映像は色調が柔かく、若い二人はお父さんやお母さんのお古のような、60年代っぽい
ファッションでとっても可愛い。
イーノック役のヘンリー・ホッパーは故デニス・ホッパーの息子だ。(孫かと思ったw)
アナベル役の女優さんはなんとなくケイト・ブランシェットを連想する美少年っぽい美少女。
ヒロシは加瀬亮。
加瀬さんのお芝居、ほんっとにいいです。ハマり役だと思う。
英語も達者だし、声がいいって武器だよなー...とつくづく。
そしてガス・ヴァン・サント監督らしいノスタルジックな音楽も可愛らしい感じで
映像に合ってた。
一番素敵だったのはラストに流れるこの曲。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=QiX0--ABX2w
The Fairest Of The Seasons by nico from「Chelsea Girl」/1967
話題作ではないけど、オススメです。
余命宣告を受けた少女アナベル。
惹かれあう二人を見守るいわば守護天使的な存在である特攻隊員の亡霊ヒロシ。
公式サイト→http://www.eien-bokutachi.jp/
監督は『ミルク』のガス・ヴァン・サント。
ファンタジックで少々感傷的ではありますが、見終わったあと心が温かくなるいい映画でした。
まず主役の二人がとっても可愛い。
両親を失い自らも死に直面した体験から、他人の葬式を覗き見するという悪趣味な行為を
やめられないイーノック。
未だ両親の事故死と取り残された自分の立場を許容できない彼は、他人の死に
無責任に介入することで、<死>の正体を見極めようとしているように見える。
一方のアナベルは<死>を客観的にみつめようとするイーノックと関ることで、
自らの死を冷静に受け入れようと努めて明るく振舞っているように見える。
【死】を真ん中に置いて、それから一定の距離を保ちながら、生きている人間として
触合いを求める二人の姿は、ちょっと滑稽でとても悲しい。
個人的にこのテの作品は映画やドラマや漫画や小説でさんざん味わってきたせいか、
たぶん主役二人の切ない恋模様を描いただけだったら、新鮮味は薄かったと思う。
この作品を素晴しく味わい深いものにしているのは、ヒロシの存在だ。
常に特攻隊員の飛行服と飛行帽を被って日の丸の腕章をつけた格好のまま、
すこし悲しげな空気を纏ったヒロシは、亡霊のくせにちっとも怖くない。
イーノックに古風な日本式のお辞儀を教えたり、二人で列車に石を投げつけて遊んだり、
生真面目ながらユーモアのセンスを兼ね備えた彼は、
死を弄ぶゲームにふけるイーノックをやんわり嗜めたり、要所要所で助言を与えたりする。
彼に恋人が出来るとデートにくっついてきて(もちろんアナベルには見えない)、
「彼女、男の子みたいじゃないか。」などとやきもちとも取れる辛口批評をしたりする。
(すごく好きな映画でヴェンダースの『ベルリン天使の詩』っていうのがあるんだけど、
アレに出てくる中年のオッサン天使とちょっと似た役回りだ。)
しかし彼だってイーノックにつきまとうのは現世に未練があって成仏できてないわけで、
ラスト近くでその理由が明らかになる。
...あまりにも悲しくて痛々しいその事実に、涙が止まらなかった。
こうして書いていても目がうるんでくる。
(上映中なので詳しくは書きませんが)
映像は色調が柔かく、若い二人はお父さんやお母さんのお古のような、60年代っぽい
ファッションでとっても可愛い。
イーノック役のヘンリー・ホッパーは故デニス・ホッパーの息子だ。(孫かと思ったw)
アナベル役の女優さんはなんとなくケイト・ブランシェットを連想する美少年っぽい美少女。
ヒロシは加瀬亮。
加瀬さんのお芝居、ほんっとにいいです。ハマり役だと思う。
英語も達者だし、声がいいって武器だよなー...とつくづく。
そしてガス・ヴァン・サント監督らしいノスタルジックな音楽も可愛らしい感じで
映像に合ってた。
一番素敵だったのはラストに流れるこの曲。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=QiX0--ABX2w
The Fairest Of The Seasons by nico from「Chelsea Girl」/1967
話題作ではないけど、オススメです。
ミッション:8ミニッツ
2011年11月5日 映画文句なしに面白い!
http://disney-studio.jp/movies/mission8/
たぶん現在からそう遠くない未来のアメリカ、シカゴ。
スティーブン大尉は朝の通勤電車でふと気付くと見知らぬ女性と向かい合わせに座っている。
彼女は彼を「ショーン」と呼び、どうやら知り合いらしい。
が、彼は自分が何故そこに居るのかがわからない。
アフガニスタンの軍事作戦にヘリで参加していたはずが何故?
トイレの鏡を覗き込めば、そこには見ず知らずの男が。
パニックに陥るスティーブン。
・・・そして8分後、列車で悲劇が起きる。
人の死後、脳には死の直前8分間の記憶が残されている。
最新の量子物理学に基づいて、その8分間の記憶をプログラム化し、他人の脳に転送する。
すると、受取った側の脳の持ち主は、8分間だけ死人の記憶の世界に入り込み、
自由に活動し、最後の8分間の状況を変化させることも可能、という設定。
バーチャル版タイムトラベラーですな。
何度も主人公がアクセスするうち、8分間の出来事の展開がどんどん変化し、
バリエーションが増えていく。
「もしあのときAでなくBの方を選んでいたら、結果は違っていたはず。」
ある種のパラレル・ワールドものでもあるのです。
タイムリミットは8分。
観客はいきなり誰かの<最後の8分間>の世界に放り込まれ、スティーブン大尉と
まったく同じ、訳のわからない状況に置かれるからこそすんなり感情移入ができて、
一緒に謎を解きながら任務を遂行する気分になれる。
しかもこの映画、単なるSFサスペンスではありません。
テクノロジーはどこまで人間の精神への干渉を許されるのか。
記憶をプログラム化できるとして、ではその所有権は誰にあるのか。
高度医療が発達した世界での生と死の線引きはどこにあるのか。
「過去の改編」はどこまで可能なのか。
などなど、現実に起きている出来事に当てはめて考えてしまうテーマが
いくつも提示されていて、単なる絵空事で終わらないとこも凄い。
監督はダンカン・ジョーンズ。
『月に囚われた男』の監督さんの、これが第二作目。
徹底して鬱展開だった前作に比べ、メジャーになった分ラストが明るい。
(人によってはやっぱり暗いと思うかもしれませんが;)
しかし、テープを巻き戻すような出来事の繰り返しで観客を混乱させる手法や、
テーマの選び方など共通点が多く、前作が面白いと感じた人は絶対ハマります。
主演はジェイク・ギレンホール。
かなり濃い顔の彼は、「ブロークバック・マウンテン」のゲイのカウボーイ役が良かったな。
いい俳優さんだ。
上映時間90分というコンパクトさがいい。
ダラダラ余計な説明も映像も一切なく、まったく退屈しない。
これを見た後、「ミスター・ノーバディ」という映画を思い出しました。
今年の春にみたんですが、「もし、あのときAでなくBを選んでいたら?」という
パラレル・ワールドっぽい作品で、似てるんですよ。
しかしこっちはムダに長くて、途中ですっかり飽きてしまいました。
役者さんもいいし、セットも凝ってるし、ストーリーも興味深いのに、勿体無かったなー。
そこはやはり監督の編集の腕にかかってるんでしょうかね。
http://disney-studio.jp/movies/mission8/
たぶん現在からそう遠くない未来のアメリカ、シカゴ。
スティーブン大尉は朝の通勤電車でふと気付くと見知らぬ女性と向かい合わせに座っている。
彼女は彼を「ショーン」と呼び、どうやら知り合いらしい。
が、彼は自分が何故そこに居るのかがわからない。
アフガニスタンの軍事作戦にヘリで参加していたはずが何故?
トイレの鏡を覗き込めば、そこには見ず知らずの男が。
パニックに陥るスティーブン。
・・・そして8分後、列車で悲劇が起きる。
人の死後、脳には死の直前8分間の記憶が残されている。
最新の量子物理学に基づいて、その8分間の記憶をプログラム化し、他人の脳に転送する。
すると、受取った側の脳の持ち主は、8分間だけ死人の記憶の世界に入り込み、
自由に活動し、最後の8分間の状況を変化させることも可能、という設定。
バーチャル版タイムトラベラーですな。
何度も主人公がアクセスするうち、8分間の出来事の展開がどんどん変化し、
バリエーションが増えていく。
「もしあのときAでなくBの方を選んでいたら、結果は違っていたはず。」
ある種のパラレル・ワールドものでもあるのです。
タイムリミットは8分。
観客はいきなり誰かの<最後の8分間>の世界に放り込まれ、スティーブン大尉と
まったく同じ、訳のわからない状況に置かれるからこそすんなり感情移入ができて、
一緒に謎を解きながら任務を遂行する気分になれる。
しかもこの映画、単なるSFサスペンスではありません。
テクノロジーはどこまで人間の精神への干渉を許されるのか。
記憶をプログラム化できるとして、ではその所有権は誰にあるのか。
高度医療が発達した世界での生と死の線引きはどこにあるのか。
「過去の改編」はどこまで可能なのか。
などなど、現実に起きている出来事に当てはめて考えてしまうテーマが
いくつも提示されていて、単なる絵空事で終わらないとこも凄い。
監督はダンカン・ジョーンズ。
『月に囚われた男』の監督さんの、これが第二作目。
徹底して鬱展開だった前作に比べ、メジャーになった分ラストが明るい。
(人によってはやっぱり暗いと思うかもしれませんが;)
しかし、テープを巻き戻すような出来事の繰り返しで観客を混乱させる手法や、
テーマの選び方など共通点が多く、前作が面白いと感じた人は絶対ハマります。
主演はジェイク・ギレンホール。
かなり濃い顔の彼は、「ブロークバック・マウンテン」のゲイのカウボーイ役が良かったな。
いい俳優さんだ。
上映時間90分というコンパクトさがいい。
ダラダラ余計な説明も映像も一切なく、まったく退屈しない。
これを見た後、「ミスター・ノーバディ」という映画を思い出しました。
今年の春にみたんですが、「もし、あのときAでなくBを選んでいたら?」という
パラレル・ワールドっぽい作品で、似てるんですよ。
しかしこっちはムダに長くて、途中ですっかり飽きてしまいました。
役者さんもいいし、セットも凝ってるし、ストーリーも興味深いのに、勿体無かったなー。
そこはやはり監督の編集の腕にかかってるんでしょうかね。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id324632/
ジョシュ・ハートネットにヤラレました。
スレヴン(ジョシュ)は災難続き。
仕事を首になりアパートは追い出され、彼女は浮気。
ツキを変えようと友達を頼ってやってきたNYで、
そこの住人と間違われてギャングの抗争に巻き込まれ、
身に覚えのないギャンブルの借金のカタに殺人を引き受けるハメになる。
アパートの向かいの部屋に住む女の子といい感じになるけれど、
刻々と約束の期限は近づき、不気味な謎の男まで現れて・・・。
展開が早く映像もセットもスタイリッシュで、セリフも気が利いててクスっと笑える。
どんどん引き込まれました。
とにかくジョシュがいいんです!
犬顔で少し悲しげな瞳をした彼は、巻き込まれ役がぴったり。
ICWRでもブラック・ダリアでもそうでしたが、受難が似合うんですよね~(人´∀`)←
ギャングの一方のボスにモーガン・フリーマン。
何を考えているのか分からない不気味な謎の男にブルース・ウィリス。
ご、豪華だ!!
で、どちらかというといかにも演技派!!なお芝居のモーガン、ブルースと対照的に、
ジョシュのお芝居はすごくナチュラルで、演じてますって感じが全くないのです。
スレヴンとして存在してる感じ。
ジョシュ=スレヴンが画面に現れた瞬間に、どーゆう青年だか一目でわかっちゃう(笑)
こういうの大好きです。
やりすぎず・やらなさすぎないから、俳優さんのお芝居に注意がそれることなく、
映像の中で起きてることに集中できるんですよ。
(要するに私が気の散り易い人間ってことか(´д`;))
途中からスレヴンの雰囲気がガラっと変わるのですが、その変化の様子もお見事!
ううむ。いい俳優さんだ~~~~(遅)
相手役の女の子がルーシー・リュー。チャーリーズエンジェルの、チャイナ系のコです。
最初はジョシュとの相性はどうかな~??と思ったのですが、
ラブ・シーンになるとエロいよね彼女。
いかにもハリウッドが望むわかりやすいアジアン顔ですが(笑)なかなかよかったよ、うん。
そうだ。
ジョシュの衣装も可愛いです。
トラッドベースで。B.B.っぽい気がしたけど。
細身のBDシャツにアーガイルのニットを重ねて、グレイのパンツにブラウンの革靴。
これがまた似合ってるし、素朴で優しくてイイやつ、というスレヴンの性格設定に
ぴったりハマってます。
・・・後半、それが<狙った>雰囲気だったのがわかるのですが。
ラスト辺りのどんでん返しは少々説明的ではありましたが、まぁ許容範囲←
最後、悲しい終わり方じゃなくて良かった・・・・・。
そしてさすがに、ブルース・ウィリス。
美味しいとこ持ってくね~~~~~(笑)
ジョシュとキムラが気が合いそうなの、わかるなぁ・・・。
たぶんお芝居の相性も相当良かったはずですよ。もっと絡んでほしかった・・・!!!!
そうそう。
ジョシュって声もめちゃくちゃ好みです。
柔かくて・・・聞いてるのが心地よい。
ジョシュ・ハートネットにヤラレました。
スレヴン(ジョシュ)は災難続き。
仕事を首になりアパートは追い出され、彼女は浮気。
ツキを変えようと友達を頼ってやってきたNYで、
そこの住人と間違われてギャングの抗争に巻き込まれ、
身に覚えのないギャンブルの借金のカタに殺人を引き受けるハメになる。
アパートの向かいの部屋に住む女の子といい感じになるけれど、
刻々と約束の期限は近づき、不気味な謎の男まで現れて・・・。
展開が早く映像もセットもスタイリッシュで、セリフも気が利いててクスっと笑える。
どんどん引き込まれました。
とにかくジョシュがいいんです!
犬顔で少し悲しげな瞳をした彼は、巻き込まれ役がぴったり。
ICWRでもブラック・ダリアでもそうでしたが、受難が似合うんですよね~(人´∀`)←
ギャングの一方のボスにモーガン・フリーマン。
何を考えているのか分からない不気味な謎の男にブルース・ウィリス。
ご、豪華だ!!
で、どちらかというといかにも演技派!!なお芝居のモーガン、ブルースと対照的に、
ジョシュのお芝居はすごくナチュラルで、演じてますって感じが全くないのです。
スレヴンとして存在してる感じ。
ジョシュ=スレヴンが画面に現れた瞬間に、どーゆう青年だか一目でわかっちゃう(笑)
こういうの大好きです。
やりすぎず・やらなさすぎないから、俳優さんのお芝居に注意がそれることなく、
映像の中で起きてることに集中できるんですよ。
(要するに私が気の散り易い人間ってことか(´д`;))
途中からスレヴンの雰囲気がガラっと変わるのですが、その変化の様子もお見事!
ううむ。いい俳優さんだ~~~~(遅)
相手役の女の子がルーシー・リュー。チャーリーズエンジェルの、チャイナ系のコです。
最初はジョシュとの相性はどうかな~??と思ったのですが、
ラブ・シーンになるとエロいよね彼女。
いかにもハリウッドが望むわかりやすいアジアン顔ですが(笑)なかなかよかったよ、うん。
そうだ。
ジョシュの衣装も可愛いです。
トラッドベースで。B.B.っぽい気がしたけど。
細身のBDシャツにアーガイルのニットを重ねて、グレイのパンツにブラウンの革靴。
これがまた似合ってるし、素朴で優しくてイイやつ、というスレヴンの性格設定に
ぴったりハマってます。
・・・後半、それが<狙った>雰囲気だったのがわかるのですが。
ラスト辺りのどんでん返しは少々説明的ではありましたが、まぁ許容範囲←
最後、悲しい終わり方じゃなくて良かった・・・・・。
そしてさすがに、ブルース・ウィリス。
美味しいとこ持ってくね~~~~~(笑)
ジョシュとキムラが気が合いそうなの、わかるなぁ・・・。
たぶんお芝居の相性も相当良かったはずですよ。もっと絡んでほしかった・・・!!!!
そうそう。
ジョシュって声もめちゃくちゃ好みです。
柔かくて・・・聞いてるのが心地よい。
TVCMだけで映画を見るのはやめましょう。
2011年8月18日 映画 コメント (4)http://www.movies.co.jp/tree-life/
「ツリー・オブ・ライフ」
見てきました。
ショーン・ペン。ブラッド・ピット。
この顔ぶれにあのTVコマーシャルだと
「インディアン・ランナー」@ショーン・ペン
「リバー・ランズ・スルー・イット」@ブラッド・ピット
・・・みたいな、ノスタルジックでいかにもアメリカらしい、
「ある家族の歴史を描いた大作ドラマ」を連想するじゃないですか。
私もそのつもりで見ました。
ぜんぜん違いました。
むしろ、キリスト教的な『神』(注:ネ申ではありませんw)に対峙する人間の葛藤を、
息子を亡くした母の視点から、莫大な時間とエネルギーを傾けて描ききった作品。
しかもものすごく抽象的。
なんといっても圧巻は『宇宙誕生→地球創世記→カンブリア紀→中生代』を
CGを駆使して描ききったパート。20分近く延々・・・・・・。
よくNHKとかでやってる「古代はるか〇〇万年」みたいな(;´∀`)
私含め、観客ぽか~ん・・・・。
ううむ。
確かに美しい・・・美しいけど・・・やっぱこれは監督の趣味としか(ry.
でも映像はめちゃくちゃ綺麗で、これだけでも見た甲斐はありました。
特に赤さん目線で眺めた世界の、美しく驚きに満ち溢れ、全てが幸せに輝いている感じ。
鮮やかな色彩、ママとパパの優しい手の温もり、抱かれた感触、音の鮮明さ。
カメラは赤ん坊のほっぺのうぶ毛のひとつひとつの輝きをも捕捉すべく、まるで
人間の目のような緻密さで光と陰をあやつる。
そして赤さん~少年期の主人公の目に映るママの、美しさと神秘的なこと。
赤毛で憂いを含んだ大きな緑の瞳とふっくらしたオレンジがかった唇、そばかす。
1950年代らしい、淡いカラーのノースリーブ・ワンピース。むき出しの白い肩。
きゅっと締まったウエスト。ふんわり膨らんだスカート。無防備な裸足。
禁断のエロティシズムさえ感じてしまったのでした←ええ、ヘンタイですが何か。
個人的にはあまり人に勧められない(笑)
でも、そうですねー・・・昔見たアンドレイ・タルコフスキーの『ノスタルジア』とか
『ストーカー』とか、あの辺りに感覚が似ているかもしれません。
<水>の描写が多用されてるとことか。
タルコフスキーの<水>が氷の融けた雪解け水の水溜りだとしたら、
この作品の<水>は、永遠に寄せては返す母なる海の、青く・碧のイメージでした。
そういやICWRもTVCMと作品がかけ離れてたよな~・・・・。
う~ん。
内容に忠実なCMで集客すべきでは?
こういう作品の需要ってのは一定数あると思うんですけどね・・・・。
「ツリー・オブ・ライフ」
見てきました。
ショーン・ペン。ブラッド・ピット。
この顔ぶれにあのTVコマーシャルだと
「インディアン・ランナー」@ショーン・ペン
「リバー・ランズ・スルー・イット」@ブラッド・ピット
・・・みたいな、ノスタルジックでいかにもアメリカらしい、
「ある家族の歴史を描いた大作ドラマ」を連想するじゃないですか。
私もそのつもりで見ました。
ぜんぜん違いました。
むしろ、キリスト教的な『神』(注:ネ申ではありませんw)に対峙する人間の葛藤を、
息子を亡くした母の視点から、莫大な時間とエネルギーを傾けて描ききった作品。
しかもものすごく抽象的。
なんといっても圧巻は『宇宙誕生→地球創世記→カンブリア紀→中生代』を
CGを駆使して描ききったパート。20分近く延々・・・・・・。
よくNHKとかでやってる「古代はるか〇〇万年」みたいな(;´∀`)
私含め、観客ぽか~ん・・・・。
ううむ。
確かに美しい・・・美しいけど・・・やっぱこれは監督の趣味としか(ry.
でも映像はめちゃくちゃ綺麗で、これだけでも見た甲斐はありました。
特に赤さん目線で眺めた世界の、美しく驚きに満ち溢れ、全てが幸せに輝いている感じ。
鮮やかな色彩、ママとパパの優しい手の温もり、抱かれた感触、音の鮮明さ。
カメラは赤ん坊のほっぺのうぶ毛のひとつひとつの輝きをも捕捉すべく、まるで
人間の目のような緻密さで光と陰をあやつる。
そして赤さん~少年期の主人公の目に映るママの、美しさと神秘的なこと。
赤毛で憂いを含んだ大きな緑の瞳とふっくらしたオレンジがかった唇、そばかす。
1950年代らしい、淡いカラーのノースリーブ・ワンピース。むき出しの白い肩。
きゅっと締まったウエスト。ふんわり膨らんだスカート。無防備な裸足。
禁断のエロティシズムさえ感じてしまったのでした←ええ、ヘンタイですが何か。
個人的にはあまり人に勧められない(笑)
でも、そうですねー・・・昔見たアンドレイ・タルコフスキーの『ノスタルジア』とか
『ストーカー』とか、あの辺りに感覚が似ているかもしれません。
<水>の描写が多用されてるとことか。
タルコフスキーの<水>が氷の融けた雪解け水の水溜りだとしたら、
この作品の<水>は、永遠に寄せては返す母なる海の、青く・碧のイメージでした。
そういやICWRもTVCMと作品がかけ離れてたよな~・・・・。
う~ん。
内容に忠実なCMで集客すべきでは?
こういう作品の需要ってのは一定数あると思うんですけどね・・・・。
見ました本編。
ムスコと二人でコーフンしながら。
オープニングからもうノリノリですよ!カッコイイぜいちいち!!!!
マシンの描写がね、とにかく秀逸ですよね。
あの<タメ>の感じとか。無闇やたらなデフォルメとか。
やりすぎで時々ナニがどうなってるのかわかんないシーンとかもあるんですが(笑)
そこがいいんです。
一台一台キャラが立っていて・・・これってロボットアニメの歴史の長い日本だから。
なセンスじゃないかと思ったのですがどうでしょう。
REDLINEて物語自体「時代遅れの四輪に拘る男」の話だけど、
全編手書きセルアニメにしたのは、たぶん同じ心意気。
ってことはこの作品自体がJPなんだよね、きっと。
<マシンと一体化した>鉄仁に、<マシンを操る人間として>突っ走った
JP&ソノシーが勝つ。しかもむき出しの、生身の身体で。
「・・・おもしれぇじゃねえか。」
くぅ~~~~~っ。カッコエエ!!
で。
キムラヲタ的には最後の「あいしてる。」
これさえ聞ければいいの~~~~~~~~~~~!!!!!!
ってくらいイイ。
愛してる、でもI Love You.でもなく「あいしてる。」
そんな言葉を言い慣れない男の唇から、ぽろっと素直にこぼれたことば。
あれはJPだからこそ。
もしかして。
一番欲しかったのはこの〆の声じゃーねーの?石井監督(笑)
確かに日本にこの人しかいない、よね~・・・・。
南極チャン。
綾瀬はるかちゃんが共演ですね~(嬉)
楽しみだなーーーーー。
もちろんメイキングも(笑)
ムスコと二人でコーフンしながら。
オープニングからもうノリノリですよ!カッコイイぜいちいち!!!!
マシンの描写がね、とにかく秀逸ですよね。
あの<タメ>の感じとか。無闇やたらなデフォルメとか。
やりすぎで時々ナニがどうなってるのかわかんないシーンとかもあるんですが(笑)
そこがいいんです。
一台一台キャラが立っていて・・・これってロボットアニメの歴史の長い日本だから。
なセンスじゃないかと思ったのですがどうでしょう。
REDLINEて物語自体「時代遅れの四輪に拘る男」の話だけど、
全編手書きセルアニメにしたのは、たぶん同じ心意気。
ってことはこの作品自体がJPなんだよね、きっと。
<マシンと一体化した>鉄仁に、<マシンを操る人間として>突っ走った
JP&ソノシーが勝つ。しかもむき出しの、生身の身体で。
「・・・おもしれぇじゃねえか。」
くぅ~~~~~っ。カッコエエ!!
で。
キムラヲタ的には最後の「あいしてる。」
これさえ聞ければいいの~~~~~~~~~~~!!!!!!
ってくらいイイ。
愛してる、でもI Love You.でもなく「あいしてる。」
そんな言葉を言い慣れない男の唇から、ぽろっと素直にこぼれたことば。
あれはJPだからこそ。
もしかして。
一番欲しかったのはこの〆の声じゃーねーの?石井監督(笑)
確かに日本にこの人しかいない、よね~・・・・。
南極チャン。
綾瀬はるかちゃんが共演ですね~(嬉)
楽しみだなーーーーー。
もちろんメイキングも(笑)
おバカにヤラレタ。(追記・編集しました)
2011年8月12日 映画キターーーーーーーーーーーーーー!!!!!
REDLINEコレクターズ・エディション。
特典映像のMaking見ました。
初っ端のキムラの久々のロン毛におおおおーーーーーっ!!となり。
キッチリJP的ななんちゃってリーゼント&ブラックライダースJKに(人´∀`).☆.。.:*・゚
(注:キムラには黒のライダースがめちゃくちゃ似合うと思う。反則。)
そして、声も<優しい男>JPまんまでした~(笑)
ハウルのときもそうだったけど、舞台挨拶は基本キャラになりきる。
キムラファンはぶっちゃけ彼が居ればまずは満足なわけですけど←自分含め。
それ以外の方もたくさんご覧になるわけじゃないですか、舞台挨拶って。
声の出演者が物語世界に沿った形で存在する大切さって絶対あると思うのです。
もちろんそれ以上に自分も楽しみたいからこそ世界観を壊したくない。
という気持ちが凄くわかってなんか嬉しかったですね~・・・。
だってね。
素晴しいんですよ・・・石井克人さんと小池健さんのコダワリが。
対談見てて思わずジーーーーーーーーーンときちゃったりなんかして。
石井さん。
「(僕には)宮崎さんみたいな、最初からすごい世界観を作り上げて物語を語る、
なんてことはできなかった。あれは宮崎さんだからこそだなぁ、と。」
「なので、ディテールから組み立てるって方法もあるんじゃないかと。」
ハイハイハイハイ。
REDLINEの面白さの半分・・・いや6,70%の面白さはディテールでしたよもちろん。
「画面の情報量が多すぎて見ただけだと何がなんだかわからないってのもアリだと」
いやいやわかります。ほんと・・・情報量多すぎの映像でしたから。
小池さん。
「(CGではありえない)間違った線のカッコよさってあるな~と。」
「歪みのカッコよさ、ってあるじゃないですか?」
「コントラストを意識的に強く・・・影の部分はBL(ブラック)でぜんぶ表現してみようという」
また、小池さんの絵コンテがめちゃくちゃイイカンジでした。
ものすごく上手いの。
そうか~・・・こういう<上手さ>と<イメージの確かさ>があればこそだな、と。
アニメーションってほんと、たくさんの人間の手作業でできあがる。
コンテ→原画→動画→背景→効果→音響。
映画ももちろんそうですが、おおもとの絵コンテがしっかりしてるからこそ、
それぞれの方々が120%の力を出せる。
それはとりも直さず、小池さんの脳内イメージの輪郭が(音も含め)明確だったからこそ。
だと思いました。
当たり前のことかもしれませんが・・・石井さんと小池さんの対談は、
なんかこう・・・映像をクリエーションする人たちの情熱とか思いいれとか、
時にはクレイジーなまでのコダワリをダイレクトに見せてくれて。
「こういう人たちが第一線にいる限り、日本のモノヅクリの未来には希望があるね!」
などと無意味に嬉しくなったのでした。
なので。
こんな作品に参加できたキムラが、自分の声が入った完成品を見たときどんなに
コーフンしたであろうかと(笑)
想像に難くないです。
彼はその場限りのお世辞や耳に心地イイだけの虚しい言葉を言うことのない人ですから。
(要領よくソツなく時間内にキッチリ喋ることより何十倍も大事なこと@自分内)
彼が公開当時にわっつで喋ってたことも含め、感無量。
あ~。
あと、アフレコ映像の浅野くんが超カッコエエ☆←浅野くん好き。
蒼井優ちゃんもめちゃくちゃセンスいいっすよ。
このお二人のアフレコシーン、いいよね~~~~~・・・・。
無駄にアクションつけないんだが、キッチリその<場>の空気を作りあげている。
え?
や。
もちろん。
キムラのシーンについては言うことナシでしょ。
MAYUKOさんが書いてらした<奇跡の横顔のライン>・・・堪能しやした。
それと。
最近ショートヘアじゃないですか。
凄く似合ってるし、ある意味キュートでいいんだけれども。
Shitaoや鉄平やモジャクラみたいな、逆境がよく似合ういわば
苦しむ姿にモエwキャラにはぴったりで好きなんだけれども。
・・・ロン毛のせくすぃ~な雰囲気は、どーにもこーにも棄て難いなぁ。
毛先からなにか妖しい物質が分泌されているw←ヘンタイですが何か。
こういうの見ると・・・なんていうのかな~・・・。
世代・国籍・ジャンル関係なく、とにかく<おバカ>なほどのコダワリのある人々と
もっとお仕事してほしいと強く願ってやみません。
彼自身はきっと、<配達人>ではあるのでしょう。
しかし。
どんなに優れた頭脳の中の、どんなにド肝を抜くアイディアも、
見える・聞こえる形にしなきゃ、すぐ隣に座ってる誰か、にすら届かないのです。
アイディア(=妄想)を目に見える・聞こえる形にする<配達人>。
その素晴しさをよーーーーく知っている彼だからこそ、できることってまだまだいっぱい
・・・だと思うんですよね。
あーーーそうそう。
対談中、小池さんが何度か『楽しんで』って言葉を発するんですが、その使い方や
意味合いがね、
キムラがよく使うそれと同じな気がしました。
いいね~・・・こういう根本的なとこでピタッと一致してる感じが。
REDLINEコレクターズ・エディション。
特典映像のMaking見ました。
初っ端のキムラの久々のロン毛におおおおーーーーーっ!!となり。
キッチリJP的ななんちゃってリーゼント&ブラックライダースJKに(人´∀`).☆.。.:*・゚
(注:キムラには黒のライダースがめちゃくちゃ似合うと思う。反則。)
そして、声も<優しい男>JPまんまでした~(笑)
ハウルのときもそうだったけど、舞台挨拶は基本キャラになりきる。
キムラファンはぶっちゃけ彼が居ればまずは満足なわけですけど←自分含め。
それ以外の方もたくさんご覧になるわけじゃないですか、舞台挨拶って。
声の出演者が物語世界に沿った形で存在する大切さって絶対あると思うのです。
もちろんそれ以上に自分も楽しみたいからこそ世界観を壊したくない。
という気持ちが凄くわかってなんか嬉しかったですね~・・・。
だってね。
素晴しいんですよ・・・石井克人さんと小池健さんのコダワリが。
対談見てて思わずジーーーーーーーーーンときちゃったりなんかして。
石井さん。
「(僕には)宮崎さんみたいな、最初からすごい世界観を作り上げて物語を語る、
なんてことはできなかった。あれは宮崎さんだからこそだなぁ、と。」
「なので、ディテールから組み立てるって方法もあるんじゃないかと。」
ハイハイハイハイ。
REDLINEの面白さの半分・・・いや6,70%の面白さはディテールでしたよもちろん。
「画面の情報量が多すぎて見ただけだと何がなんだかわからないってのもアリだと」
いやいやわかります。ほんと・・・情報量多すぎの映像でしたから。
小池さん。
「(CGではありえない)間違った線のカッコよさってあるな~と。」
「歪みのカッコよさ、ってあるじゃないですか?」
「コントラストを意識的に強く・・・影の部分はBL(ブラック)でぜんぶ表現してみようという」
また、小池さんの絵コンテがめちゃくちゃイイカンジでした。
ものすごく上手いの。
そうか~・・・こういう<上手さ>と<イメージの確かさ>があればこそだな、と。
アニメーションってほんと、たくさんの人間の手作業でできあがる。
コンテ→原画→動画→背景→効果→音響。
映画ももちろんそうですが、おおもとの絵コンテがしっかりしてるからこそ、
それぞれの方々が120%の力を出せる。
それはとりも直さず、小池さんの脳内イメージの輪郭が(音も含め)明確だったからこそ。
だと思いました。
当たり前のことかもしれませんが・・・石井さんと小池さんの対談は、
なんかこう・・・映像をクリエーションする人たちの情熱とか思いいれとか、
時にはクレイジーなまでのコダワリをダイレクトに見せてくれて。
「こういう人たちが第一線にいる限り、日本のモノヅクリの未来には希望があるね!」
などと無意味に嬉しくなったのでした。
なので。
こんな作品に参加できたキムラが、自分の声が入った完成品を見たときどんなに
コーフンしたであろうかと(笑)
想像に難くないです。
彼はその場限りのお世辞や耳に心地イイだけの虚しい言葉を言うことのない人ですから。
(要領よくソツなく時間内にキッチリ喋ることより何十倍も大事なこと@自分内)
彼が公開当時にわっつで喋ってたことも含め、感無量。
あ~。
あと、アフレコ映像の浅野くんが超カッコエエ☆←浅野くん好き。
蒼井優ちゃんもめちゃくちゃセンスいいっすよ。
このお二人のアフレコシーン、いいよね~~~~~・・・・。
無駄にアクションつけないんだが、キッチリその<場>の空気を作りあげている。
え?
や。
もちろん。
キムラのシーンについては言うことナシでしょ。
MAYUKOさんが書いてらした<奇跡の横顔のライン>・・・堪能しやした。
それと。
最近ショートヘアじゃないですか。
凄く似合ってるし、ある意味キュートでいいんだけれども。
Shitaoや鉄平やモジャクラみたいな、逆境がよく似合ういわば
苦しむ姿にモエwキャラにはぴったりで好きなんだけれども。
・・・ロン毛のせくすぃ~な雰囲気は、どーにもこーにも棄て難いなぁ。
毛先からなにか妖しい物質が分泌されているw←ヘンタイですが何か。
こういうの見ると・・・なんていうのかな~・・・。
世代・国籍・ジャンル関係なく、とにかく<おバカ>なほどのコダワリのある人々と
もっとお仕事してほしいと強く願ってやみません。
彼自身はきっと、<配達人>ではあるのでしょう。
しかし。
どんなに優れた頭脳の中の、どんなにド肝を抜くアイディアも、
見える・聞こえる形にしなきゃ、すぐ隣に座ってる誰か、にすら届かないのです。
アイディア(=妄想)を目に見える・聞こえる形にする<配達人>。
その素晴しさをよーーーーく知っている彼だからこそ、できることってまだまだいっぱい
・・・だと思うんですよね。
あーーーそうそう。
対談中、小池さんが何度か『楽しんで』って言葉を発するんですが、その使い方や
意味合いがね、
キムラがよく使うそれと同じな気がしました。
いいね~・・・こういう根本的なとこでピタッと一致してる感じが。
闇の列車、光の旅 [DVD]
2011年7月30日 映画
一ヶ月以上前に見たのですが、
印象が強すぎてなかなか文章にできず。
中央アメリカ:ホンジュラスの少女サイラ。
彼女のお父さんは不法滞在していたアメリカから
強制送還されて祖国へ戻ってくる。
祖国はあまりにも貧しく生活は苦しく未来が見えない。
サイラは父と叔父と、メキシコを経由してアメリカへ
不法入国する危険な旅へ出る。
メキシコのストリート・ギャングのカスペル。
抗争と犯罪に明け暮れ、殺人も日常茶飯事の生活を送りながら、
美しい恋人と出会い、ささやかな幸せを見つけた彼だが、
ギャングのボスに恋人を殺されてしまう。
こんな二人が偶然アメリカ行きの貨物列車で出会い、
カスペルはレイプされそうになったサイラを救うため
ギャングのボスを惨殺し、仲間に追われる身となる。
サイラもカスペルももう後には戻れない。
故郷を棄ててひらすら<富と希望の国>アメリカを目指す。
列車でアメリカを目指す旅、といっても切符で乗車なんかしません。
貨物列車の屋根によじ登って無賃乗車で中米を縦断するんですよ。
約2週間の行程。
雨が降ろうが風が吹こうが、落ちないようひたすらしがみついているしかない。
屋根から落ちたら当然死ぬ。
警備隊に検挙されたら強制送還。
幸運にもアメリカ国境に辿りついても、国境警備の目を盗んで侵入するのは至難の技。
五分五分の確率に賭けた人々。
もちろんアメリカでは不法滞在者なので保険も福祉も適用範囲外な上、
まともな職にはつけない。
そこまでして?と思うけれど、祖国は荒廃し、絶望と暴力と貧困と犯罪が支配し
若者には未来がない。
映画冒頭で淡々と描きだされる彼らの日常は背筋が寒くなる悲惨さ。
そんな中南米の人々の過酷な現実を克明に描きながら、
青年と少女の純愛ロードムービーでもあり。
サイラは強く可愛く行動力があって、宮崎アニメの女の子みたいなタイプ(笑)
カスペルは見た目刺青だらけでコワいけど、どことなく仕草が優しくナイーブで、
心の奥に本来の優しさを隠し持ってるのがわかる感じ。
二人ともとっても初々しい雰囲気があって、俳優さんっぽくなくて、
そこがまたこの映画にぴったりなんですよね。
執拗な追っ手のウラをかき、危機一髪で罠から逃れ、ひたすら逃避行を続ける二人。
サイラを守りながら決してあと一歩を踏み出さないカスペル。
自分の命なんて大したもんじゃない。
恋人を殺され、未来の希望も消え、人生の意味を見失った。
そんな彼は、サイラを光の国=アメリカへ送り届けることが生き続ける理由になっていく。
お互い恋に落ちてるに違いないのに、微妙な距離感をとり続ける姿が愛しい。
ラストまで一気に見てしまい・・・気が抜けて呆然としてしまいました。
確かに悲惨だし、暗い物語ですし、でも何か見終わったあと僅かな明るい光を感じました。
どんな悲惨な状況でも人を信じ共感し、困難を乗り越える力が人間にはあるのだと、
がけっぷちのほんとにギリギリのところで描ききっているから、だと思います。
公式サイト
http://www.yami-hikari.com/
製作にガエル・ガルシアの名前がありました。
結構作る側にもまわってますね~・・・。
印象が強すぎてなかなか文章にできず。
中央アメリカ:ホンジュラスの少女サイラ。
彼女のお父さんは不法滞在していたアメリカから
強制送還されて祖国へ戻ってくる。
祖国はあまりにも貧しく生活は苦しく未来が見えない。
サイラは父と叔父と、メキシコを経由してアメリカへ
不法入国する危険な旅へ出る。
メキシコのストリート・ギャングのカスペル。
抗争と犯罪に明け暮れ、殺人も日常茶飯事の生活を送りながら、
美しい恋人と出会い、ささやかな幸せを見つけた彼だが、
ギャングのボスに恋人を殺されてしまう。
こんな二人が偶然アメリカ行きの貨物列車で出会い、
カスペルはレイプされそうになったサイラを救うため
ギャングのボスを惨殺し、仲間に追われる身となる。
サイラもカスペルももう後には戻れない。
故郷を棄ててひらすら<富と希望の国>アメリカを目指す。
列車でアメリカを目指す旅、といっても切符で乗車なんかしません。
貨物列車の屋根によじ登って無賃乗車で中米を縦断するんですよ。
約2週間の行程。
雨が降ろうが風が吹こうが、落ちないようひたすらしがみついているしかない。
屋根から落ちたら当然死ぬ。
警備隊に検挙されたら強制送還。
幸運にもアメリカ国境に辿りついても、国境警備の目を盗んで侵入するのは至難の技。
五分五分の確率に賭けた人々。
もちろんアメリカでは不法滞在者なので保険も福祉も適用範囲外な上、
まともな職にはつけない。
そこまでして?と思うけれど、祖国は荒廃し、絶望と暴力と貧困と犯罪が支配し
若者には未来がない。
映画冒頭で淡々と描きだされる彼らの日常は背筋が寒くなる悲惨さ。
そんな中南米の人々の過酷な現実を克明に描きながら、
青年と少女の純愛ロードムービーでもあり。
サイラは強く可愛く行動力があって、宮崎アニメの女の子みたいなタイプ(笑)
カスペルは見た目刺青だらけでコワいけど、どことなく仕草が優しくナイーブで、
心の奥に本来の優しさを隠し持ってるのがわかる感じ。
二人ともとっても初々しい雰囲気があって、俳優さんっぽくなくて、
そこがまたこの映画にぴったりなんですよね。
執拗な追っ手のウラをかき、危機一髪で罠から逃れ、ひたすら逃避行を続ける二人。
サイラを守りながら決してあと一歩を踏み出さないカスペル。
自分の命なんて大したもんじゃない。
恋人を殺され、未来の希望も消え、人生の意味を見失った。
そんな彼は、サイラを光の国=アメリカへ送り届けることが生き続ける理由になっていく。
お互い恋に落ちてるに違いないのに、微妙な距離感をとり続ける姿が愛しい。
ラストまで一気に見てしまい・・・気が抜けて呆然としてしまいました。
確かに悲惨だし、暗い物語ですし、でも何か見終わったあと僅かな明るい光を感じました。
どんな悲惨な状況でも人を信じ共感し、困難を乗り越える力が人間にはあるのだと、
がけっぷちのほんとにギリギリのところで描ききっているから、だと思います。
公式サイト
http://www.yami-hikari.com/
製作にガエル・ガルシアの名前がありました。
結構作る側にもまわってますね~・・・。
真夜中のカーボーイ [DVD]
2011年6月29日 映画
一番最初に思ったこと。
「あ~・・・10代、せめて20代の頃に見たかった!」
自分が10代で衝撃を受けた作品は
「タクシー・ドライバー」「地獄の黙示録」「ディア・ハンター」
なのですが、うち二本は所謂<アメリカン・ニュー・シネマ>という
括りになってるらしい。
この作品もまさにその流れを汲んでます。
ストーリーは単純。
テキサスの片田舎に住むなんちゃってカウボーイのジョー。
自分の体とセクシーさに自信のある彼は、退屈な田舎を棄て、
ニューヨークでジゴロとして金を稼ぐ野心を胸に一人大都会へ出てくる。
所詮純朴な田舎育ちで、大都会のシビアさに翻弄され挫折したとき、
彼は<ネズミ>と渾名される片足の不自由のイタリア人の青年に出会う。
解体を待つばかりの閉鎖されたボロアパートで二人の奇妙な同居生活が始まる。
ジョー役はジョン・ヴォイト。
アンジェリーナ・ジョリーのお父さん(笑)
ジョーがUPになるたびに「ん~。確かに似てるかもしれない・・・。」と気になってしまった。
70年代アメリカ映画で良く見かけるブロンド+ナイスボディでイマドキの顔ではない。
娘さんの顔は大好きなんですが、お父さんは苦手な部類である。
いかんいかん、そんなことどうでもいいですよネ(笑)
逆にとっても良かったのが<ネズミ>ことリコ役のダスティン・ホフマン。
ゴッド・ファザーとレインマン位しか見たことなくてそんなに魅力的だとは思わず。
でも、この役は本当にイイ。
ブロンクスの靴磨きの息子として生まれ育ち、しかも片足が不自由な彼の希望は、
フロリダへ行くこと。
寒くて暗くて貧乏人にはシビアな街・NYから脱出して
常夏のフロリダでテキサスから来たカウボーイのポン引きとして楽しく暮らすのが夢。
ダスティンて小柄じゃないですか?
顔も決して美形じゃないし。でも目がきれいなんですよねー・・・。
ずるくて手先が器用で、スリと万引きで食いつないでいる彼の中にある、
子供のように純粋な憧れ。
それがあの目に集約されてた気がします。
ラストは物悲しくて、でも美しい。
一種のロード・ムーヴィでもあります。
「ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア」はきっとこの作品があったから生まれたんだろうな。
自分の心も感性も10代20代のように無防備で剥き出しではないけれど、
なんだか心をざわつかせてくれる、そんな作品でした。
余談ですが、邦題について前々からギモンに思ってたのです。
『真夜中のカーボーイ』と『真夜中のカウボーイ』と二種類あるんですよね。
で、英語のタイトルは『MIDNIGHT COWBOY』つまり『真夜中のカウボーイ』なのです。
ちょっと調べてみたところ、邦題つけるときに
「カウボーイよりカーボーイのほうがより都会的だから」
(つまりCOW=牛でなくCAR=自動車のほうがよりアメリカ的で都会的だと)
というよくわからない理由で『カーボーイ』になったらしいです・・・。
公開当時の日本ってそんな時代だったということなんですかね・・・?
「あ~・・・10代、せめて20代の頃に見たかった!」
自分が10代で衝撃を受けた作品は
「タクシー・ドライバー」「地獄の黙示録」「ディア・ハンター」
なのですが、うち二本は所謂<アメリカン・ニュー・シネマ>という
括りになってるらしい。
この作品もまさにその流れを汲んでます。
ストーリーは単純。
テキサスの片田舎に住むなんちゃってカウボーイのジョー。
自分の体とセクシーさに自信のある彼は、退屈な田舎を棄て、
ニューヨークでジゴロとして金を稼ぐ野心を胸に一人大都会へ出てくる。
所詮純朴な田舎育ちで、大都会のシビアさに翻弄され挫折したとき、
彼は<ネズミ>と渾名される片足の不自由のイタリア人の青年に出会う。
解体を待つばかりの閉鎖されたボロアパートで二人の奇妙な同居生活が始まる。
ジョー役はジョン・ヴォイト。
アンジェリーナ・ジョリーのお父さん(笑)
ジョーがUPになるたびに「ん~。確かに似てるかもしれない・・・。」と気になってしまった。
70年代アメリカ映画で良く見かけるブロンド+ナイスボディでイマドキの顔ではない。
娘さんの顔は大好きなんですが、お父さんは苦手な部類である。
いかんいかん、そんなことどうでもいいですよネ(笑)
逆にとっても良かったのが<ネズミ>ことリコ役のダスティン・ホフマン。
ゴッド・ファザーとレインマン位しか見たことなくてそんなに魅力的だとは思わず。
でも、この役は本当にイイ。
ブロンクスの靴磨きの息子として生まれ育ち、しかも片足が不自由な彼の希望は、
フロリダへ行くこと。
寒くて暗くて貧乏人にはシビアな街・NYから脱出して
常夏のフロリダでテキサスから来たカウボーイのポン引きとして楽しく暮らすのが夢。
ダスティンて小柄じゃないですか?
顔も決して美形じゃないし。でも目がきれいなんですよねー・・・。
ずるくて手先が器用で、スリと万引きで食いつないでいる彼の中にある、
子供のように純粋な憧れ。
それがあの目に集約されてた気がします。
ラストは物悲しくて、でも美しい。
一種のロード・ムーヴィでもあります。
「ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア」はきっとこの作品があったから生まれたんだろうな。
自分の心も感性も10代20代のように無防備で剥き出しではないけれど、
なんだか心をざわつかせてくれる、そんな作品でした。
余談ですが、邦題について前々からギモンに思ってたのです。
『真夜中のカーボーイ』と『真夜中のカウボーイ』と二種類あるんですよね。
で、英語のタイトルは『MIDNIGHT COWBOY』つまり『真夜中のカウボーイ』なのです。
ちょっと調べてみたところ、邦題つけるときに
「カウボーイよりカーボーイのほうがより都会的だから」
(つまりCOW=牛でなくCAR=自動車のほうがよりアメリカ的で都会的だと)
というよくわからない理由で『カーボーイ』になったらしいです・・・。
公開当時の日本ってそんな時代だったということなんですかね・・・?
PotC4=パイレーツオブザカリビアン4
見てきました。
今までで一番オトナ風味だったかも。
ペネロペ・クルス演じる美人で嘘吐きで剣が上手くて油断も隙もない、
とっても魅力的な女海賊アンジェリカと、
相変わらず日和見主義で抜け目なくいい加減で憎めないジャック・スパロウ。
この二人の掛け合いがけっこー強烈(笑)
お子ちゃまは意味不明だろうけど、笑わせていただきました。
エロくてブラックな笑い。いいねぇ。
でも今回一番見せ場が多かったのは、片足義足になったバルボッサだね!
ブラックパール号を奪われた怨み・怒りを心の奥底にしまいこみ、
英国をも手玉に取っちゃうその痛快さ!
目的のためなら手段は選ばん!ダサいカツラだって被るぜ!!
一本筋の通ったオッサン(=ジジイ)は超カッコイイ(人´∀`).☆.。.:*・゚
『まるでバルボッサのスピンオフ』@ayaちゃん
だからラストの彼の雄たけびがめちゃくちゃ爽快。
あ、あと毒蛙をピンセットでつまんでガラス瓶に詰め込んでるところ。
「年寄りの趣味に文句つけるもんじゃない。」ワロタw
さて。
今までに比べて大掛かりな戦闘シーンが少ないという声もみかけましたが、
肉弾戦をリアルに描いて、迫力ありましたよ。
事前に「3Dより2Dで見たほうがいいですよ」とアドバイスもらってたんですが、
大正解でした。
画面が暗いので、オプション払う意味なさそう。
でも全体的に深みがあって闇も光も艶やかで、私は好き。
監督がロブ・マーシャル。「NINE」の監督さんですよね。
ジャックとアンジェリカの間に漂う空気感に色気があってよい。
次回作はこの二人の騙し・騙されが中心に展開されるんだろうか。
楽しみですw
それと。
人魚の描写が妖しくて好きだな。
船を沈め、海の男の魂を奪う<水魔>としての人魚はディズニーの人魚姫でなく、
アイリッシュ民話の人魚とかのイメージに近い。
暗くて神秘的で魅力的。
そういうヨーロッパ的なセンスが感じられたのもなんかよかったデス。
ひとつだけ気になるのは人魚と男前の宣教師。
目的(笑)を果たしたら喰われてしまうのか?
それとも竜宮城wで末永く幸せに暮らすのか?
誰か教えてくださいっ!
見てきました。
今までで一番オトナ風味だったかも。
ペネロペ・クルス演じる美人で嘘吐きで剣が上手くて油断も隙もない、
とっても魅力的な女海賊アンジェリカと、
相変わらず日和見主義で抜け目なくいい加減で憎めないジャック・スパロウ。
この二人の掛け合いがけっこー強烈(笑)
お子ちゃまは意味不明だろうけど、笑わせていただきました。
エロくてブラックな笑い。いいねぇ。
でも今回一番見せ場が多かったのは、片足義足になったバルボッサだね!
ブラックパール号を奪われた怨み・怒りを心の奥底にしまいこみ、
英国をも手玉に取っちゃうその痛快さ!
目的のためなら手段は選ばん!ダサいカツラだって被るぜ!!
一本筋の通ったオッサン(=ジジイ)は超カッコイイ(人´∀`).☆.。.:*・゚
『まるでバルボッサのスピンオフ』@ayaちゃん
だからラストの彼の雄たけびがめちゃくちゃ爽快。
あ、あと毒蛙をピンセットでつまんでガラス瓶に詰め込んでるところ。
「年寄りの趣味に文句つけるもんじゃない。」ワロタw
さて。
今までに比べて大掛かりな戦闘シーンが少ないという声もみかけましたが、
肉弾戦をリアルに描いて、迫力ありましたよ。
事前に「3Dより2Dで見たほうがいいですよ」とアドバイスもらってたんですが、
大正解でした。
画面が暗いので、オプション払う意味なさそう。
でも全体的に深みがあって闇も光も艶やかで、私は好き。
監督がロブ・マーシャル。「NINE」の監督さんですよね。
ジャックとアンジェリカの間に漂う空気感に色気があってよい。
次回作はこの二人の騙し・騙されが中心に展開されるんだろうか。
楽しみですw
それと。
人魚の描写が妖しくて好きだな。
船を沈め、海の男の魂を奪う<水魔>としての人魚はディズニーの人魚姫でなく、
アイリッシュ民話の人魚とかのイメージに近い。
暗くて神秘的で魅力的。
そういうヨーロッパ的なセンスが感じられたのもなんかよかったデス。
ひとつだけ気になるのは人魚と男前の宣教師。
目的(笑)を果たしたら喰われてしまうのか?
それとも竜宮城wで末永く幸せに暮らすのか?
誰か教えてくださいっ!
スイミング・プール [DVD]
2011年6月4日 映画
中年のサスペンス作家の女。
女の本の出版社社長の娘。
なんだか奇妙な味わいの映画です。
南仏の陽射しとロマンティックな眺め、中庭の透き通った水色のプール。
繰り広げられる二人の女と行きずりの複数の男。
ハーレクィンロマンスっぽい舞台に相応しくない、
どこか不穏で奇妙な空気。
サスペンスかと思ってたんですが、殺人が起きるのは102分の作品のラスト30分。
この登場人物の設定だと、現実に起きた殺人の謎をサスペンス作家の主人公が
次々と暴いていくような展開になりそうですが、
結局最後まで動機も不明だし、すぐ犯人がわかってしまう。
その意外性が監督の意図するところかと。
私たちは映画を見るとき、舞台設定や登場人物の職業・顔つきによって、
サスペンスだとかラブロマンスだとか先入観を持たされてしまう。
それを次々と覆えし、戸惑っている観客を意外な方向へと引っ張っていく。
主演はシャーロット・ランプリング。
昔田舎のミニシアターで見た『愛の嵐』が鮮烈でございました。
奥二重のグリーンの瞳と薄い唇の個性的な顔立ちで、
感情の動きが表情からは読み取りにくい。
だから余計に心の動きを知りたくて目が離せません。
社長の娘は抜群のプロポーションにいかにもおフランスw的な露出度の高さ。
たわわな胸を惜しげもなく晒し、何故か不細工なオッサンばかり誘惑して別荘に連れ込む。
作家の欲望の全ては小説の中にあり、若い女のそれは中年男とのセックスを中心に
回っている。
妄想で生きてる女と、肉体の欲望のままに行動する若い女。
正反対な二人が最初は反発し合い・挑発し合い、
やがて殺人をきっかけに離れ難く結びつく。
二人は無言のうちに協力しあって無慈悲な男(作家の女の愛人であり、若い女の父)へ
ちょっとした復讐を遂げるのである。
最後のシーンは不可解です。
なんとなく、二人の女がもう一つ暗い罠をしかけた?とも受取れる暗示的な映像。
中年女と若い女の、どこか同性愛的匂いもほんのりと感じさせゾクっとしました。
監督:フランソワ・オゾン。
女の本の出版社社長の娘。
なんだか奇妙な味わいの映画です。
南仏の陽射しとロマンティックな眺め、中庭の透き通った水色のプール。
繰り広げられる二人の女と行きずりの複数の男。
ハーレクィンロマンスっぽい舞台に相応しくない、
どこか不穏で奇妙な空気。
サスペンスかと思ってたんですが、殺人が起きるのは102分の作品のラスト30分。
この登場人物の設定だと、現実に起きた殺人の謎をサスペンス作家の主人公が
次々と暴いていくような展開になりそうですが、
結局最後まで動機も不明だし、すぐ犯人がわかってしまう。
その意外性が監督の意図するところかと。
私たちは映画を見るとき、舞台設定や登場人物の職業・顔つきによって、
サスペンスだとかラブロマンスだとか先入観を持たされてしまう。
それを次々と覆えし、戸惑っている観客を意外な方向へと引っ張っていく。
主演はシャーロット・ランプリング。
昔田舎のミニシアターで見た『愛の嵐』が鮮烈でございました。
奥二重のグリーンの瞳と薄い唇の個性的な顔立ちで、
感情の動きが表情からは読み取りにくい。
だから余計に心の動きを知りたくて目が離せません。
社長の娘は抜群のプロポーションにいかにもおフランスw的な露出度の高さ。
たわわな胸を惜しげもなく晒し、何故か不細工なオッサンばかり誘惑して別荘に連れ込む。
作家の欲望の全ては小説の中にあり、若い女のそれは中年男とのセックスを中心に
回っている。
妄想で生きてる女と、肉体の欲望のままに行動する若い女。
正反対な二人が最初は反発し合い・挑発し合い、
やがて殺人をきっかけに離れ難く結びつく。
二人は無言のうちに協力しあって無慈悲な男(作家の女の愛人であり、若い女の父)へ
ちょっとした復讐を遂げるのである。
最後のシーンは不可解です。
なんとなく、二人の女がもう一つ暗い罠をしかけた?とも受取れる暗示的な映像。
中年女と若い女の、どこか同性愛的匂いもほんのりと感じさせゾクっとしました。
監督:フランソワ・オゾン。
ニック・オブ・タイム [DVD] (追記しました)
2011年5月20日 映画
幼い娘を人質に、州知事候補暗殺を命じられた税理士。
失敗すれば娘の命はない。
タイムリミットは90分。
映画と実際の時間がシンクロして流れていくというサスペンス。
・・・人間て90分あれば結構いろんなことができるんだな。
よく練られた脚本でまったく飽きずに最後まで見れました。
ジョニー・デップのフツーのパパさん役は初めて見ました。
すっごくハマってましたよ~。
ポケットに銃。ってだけで緊張する彼。
何とか人殺しをせず、かわいい娘の命も救いたい。
隙を見て暗殺計画を頓挫させようといろいろ試すたびに、彼の身に降りかかる
裏切りと巧妙な罠の数々。
あまりにも八方塞りで、見てるとだんだんイライラしてくるのだ。
ジョニーはやりすぎず・やらなさすぎず、いい感じに主人公を演じきってました。
銃を撃つシーンはカッコよすぎでしたが。
共演のクリストファー・ウォーケン。
高校のとき『ディア・ハンター』を見てハマってました。
いかにも神経質そうな美青年で。
『戦争の犬たち』で一本指でポツポツ打つタイプライターがカッコよかったなぁ。
中年以降、その独特の容姿を生かした変人役が多いです。
今回も冷酷非情な殺し屋なんだけども、独特のブラック・ユーモアのセンスがあって、
彼の飛ばす究極に黒いジョークに思わずニヤリとさせられます。
ちょっと存在感ありすぎかな・・・主人公より印象強いもん(笑)
そういや『スリーピー・ホロウ』でも共演してたなこの二人。
プラス、いい味出してる靴磨きのオッサン。
この手の映画で主人公の危機を救うのは何故か黒人の俳優さんですよね。
ハリウッド映画のセオリーかな。
失敗すれば娘の命はない。
タイムリミットは90分。
映画と実際の時間がシンクロして流れていくというサスペンス。
・・・人間て90分あれば結構いろんなことができるんだな。
よく練られた脚本でまったく飽きずに最後まで見れました。
ジョニー・デップのフツーのパパさん役は初めて見ました。
すっごくハマってましたよ~。
ポケットに銃。ってだけで緊張する彼。
何とか人殺しをせず、かわいい娘の命も救いたい。
隙を見て暗殺計画を頓挫させようといろいろ試すたびに、彼の身に降りかかる
裏切りと巧妙な罠の数々。
あまりにも八方塞りで、見てるとだんだんイライラしてくるのだ。
ジョニーはやりすぎず・やらなさすぎず、いい感じに主人公を演じきってました。
銃を撃つシーンはカッコよすぎでしたが。
共演のクリストファー・ウォーケン。
高校のとき『ディア・ハンター』を見てハマってました。
いかにも神経質そうな美青年で。
『戦争の犬たち』で一本指でポツポツ打つタイプライターがカッコよかったなぁ。
中年以降、その独特の容姿を生かした変人役が多いです。
今回も冷酷非情な殺し屋なんだけども、独特のブラック・ユーモアのセンスがあって、
彼の飛ばす究極に黒いジョークに思わずニヤリとさせられます。
ちょっと存在感ありすぎかな・・・主人公より印象強いもん(笑)
そういや『スリーピー・ホロウ』でも共演してたなこの二人。
プラス、いい味出してる靴磨きのオッサン。
この手の映画で主人公の危機を救うのは何故か黒人の俳優さんですよね。
ハリウッド映画のセオリーかな。
ガールフレンド・エクスペリエンス/バブル [DVD]
2011年5月16日 映画
一時間に$2000(!)という高級コールガール、チェルシー。
すぐ思い出したのは『ティファニーで朝食を』と『プリティ・ウーマン』。
ですがどっちとも違ってドキュメンタリー風。
こういうのは当たり/はずれが大きいのですが、面白かった。
時は2008年の秋。
オバマ大統領誕生前夜。
長引くテロの脅威、リーマンショックから続く不況。
1時間に$2000支払う余裕のある男たちですらストレスを抱え、
秘めた胸のうちを彼女に打ち明ける。
一方彼女のほうは『理想の恋人』を完璧に演じつつあくまでも仕事。
精神的な動揺は一切ない。
しかしある客の男に心を許してしまい、「素の自分」で振舞ってしまう。
きっちりガードされ完璧だった生活の歯車が、少しずつかみ合わなくなっていく。
彼女が男に惹かれるきっかけが面白い。
チェルシーはある性格占いにハマっていて、その男とは<最高の相性>だったから。
「彼こそ運命の人かも。」
一人の女の子として彼に会いにいくチェルシー。
不思議でした。
自分をコントロールし、クールに要領よく生きてるように見える彼女が、
なぜ占いに頼るのだろう?
実は彼女も客の男たち同様、不安感を抱えている。
だって1時間$2000稼ぐ高級コールガールの生活が永遠に続くわけがないから。
たとえまやかしであれ、未来への成功の保証がほしい。
それがたまたま占いだった、というわけです。
馬鹿馬鹿しいようですけど、政治家や企業のトップが重要な決定を下すときに
占いに頼る、なんて話、結構耳にしますよね。
「ストレス」という言葉が様々な人の口から出てきます。
今現在、危機的状況に直面はしてないけど、未来が今より明るいとも思えない。
他人に弱音を見せたとたん、一気に滑り落ちそうな危い栄光。
スタイリッシュだけど全体的に薄暗く不安定な印象の映像が、
そんな空気を上手く切り取っている。
チェルシー役の女優さんは人気ポルノ女優だそう。
エラ張り顔に黒々と描いた太い眉。
プロポーションは抜群だけど、そんな美人とも思えない(笑)
しかしバストアップを多用した映像は上手い。
チェルシーと向かいあって会話してる感じなんです。
カメラは彼女の日常のちょっとした仕草や表情の変化を繊細に巧みに切り取っている。
またこの女の子、存在感抜群なんですよ。
「素顔のきみが見てみたい。」男たちが彼女に呟く気持ちがよくわかる。
キャスティングの勝利。
77分という短さも良かった。
とにかく冗長になりがちなこの手の作品ですが、ぎゅっと圧縮したぶん
テーマが見えやすかったと思います。
すぐ思い出したのは『ティファニーで朝食を』と『プリティ・ウーマン』。
ですがどっちとも違ってドキュメンタリー風。
こういうのは当たり/はずれが大きいのですが、面白かった。
時は2008年の秋。
オバマ大統領誕生前夜。
長引くテロの脅威、リーマンショックから続く不況。
1時間に$2000支払う余裕のある男たちですらストレスを抱え、
秘めた胸のうちを彼女に打ち明ける。
一方彼女のほうは『理想の恋人』を完璧に演じつつあくまでも仕事。
精神的な動揺は一切ない。
しかしある客の男に心を許してしまい、「素の自分」で振舞ってしまう。
きっちりガードされ完璧だった生活の歯車が、少しずつかみ合わなくなっていく。
彼女が男に惹かれるきっかけが面白い。
チェルシーはある性格占いにハマっていて、その男とは<最高の相性>だったから。
「彼こそ運命の人かも。」
一人の女の子として彼に会いにいくチェルシー。
不思議でした。
自分をコントロールし、クールに要領よく生きてるように見える彼女が、
なぜ占いに頼るのだろう?
実は彼女も客の男たち同様、不安感を抱えている。
だって1時間$2000稼ぐ高級コールガールの生活が永遠に続くわけがないから。
たとえまやかしであれ、未来への成功の保証がほしい。
それがたまたま占いだった、というわけです。
馬鹿馬鹿しいようですけど、政治家や企業のトップが重要な決定を下すときに
占いに頼る、なんて話、結構耳にしますよね。
「ストレス」という言葉が様々な人の口から出てきます。
今現在、危機的状況に直面はしてないけど、未来が今より明るいとも思えない。
他人に弱音を見せたとたん、一気に滑り落ちそうな危い栄光。
スタイリッシュだけど全体的に薄暗く不安定な印象の映像が、
そんな空気を上手く切り取っている。
チェルシー役の女優さんは人気ポルノ女優だそう。
エラ張り顔に黒々と描いた太い眉。
プロポーションは抜群だけど、そんな美人とも思えない(笑)
しかしバストアップを多用した映像は上手い。
チェルシーと向かいあって会話してる感じなんです。
カメラは彼女の日常のちょっとした仕草や表情の変化を繊細に巧みに切り取っている。
またこの女の子、存在感抜群なんですよ。
「素顔のきみが見てみたい。」男たちが彼女に呟く気持ちがよくわかる。
キャスティングの勝利。
77分という短さも良かった。
とにかく冗長になりがちなこの手の作品ですが、ぎゅっと圧縮したぶん
テーマが見えやすかったと思います。
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア [DVD]
2011年5月11日 映画
余命いくばくもないと宣告された二人の男が、病院を抜け出し車を盗み、
「まだ見たことのない海」を目指す。
たまたま盗んだ車(超カッコイイベイビー・ブルーのベンツ!)に
ギャングの大金が積まれていたせいで、
警察とギャング両方から負われるハメに・・・。
というドイツのロード・ムービー。
クールでタフでハンサムなマーティンと真面目でやさしいルディ。
彼らを追いかける警察もギャングもかなりおマヌケで笑える。
それゆえ、二人の行き当たりばったりな計画もなぜかいい方向へと転がっていく。
気まぐれな神様がくれた人生最後の当たりクジの連続のようなもの?
盗んだ金で買ったヒューゴ・ボスのスーツに着替え、
ホテルのグラン・スィートに泊まってドン・ペリニョンを飲み、
「何をやりたい?」と無邪気に計画を立てる二人。
しかし脳腫瘍で余命いくばくもないと宣告されたマーティンはたびたび痙攣し倒れる。
だから、二人の逃避行ははちゃめちゃだけどすぐ隣には死の影がある。
見ている間中、大笑いしながらどこか虚無感が付きまとう。
『死』はいつかは訪れる。誰にでも等しく。
でもルーティン・ワークをこなすような日常は死から最も遠く、
私たちはそれについて深く考えずにいられる。
思いがけず命の期限を宣告されたとき、目に映る風景はぐらりと揺らいで
全てが不確かになる。
私ならどうするだろう?
混乱して立ちすくんで動けなくなるか・・・無理矢理にでもルーティンに没頭して忘れるか。
『今、天国で一番流行の話題はなんだか知ってるか?』
『天国じゃみんなが海の話をするんだぜ?』
命の期限は切られた。
Knocking on Heaven’s Door・・・天国の入り口のドアを叩いている自分。
二人にはもう怖いものは何もない。
警察に逮捕されようが、ギャングにとっ捕まろうが、どっちにしてももうすぐ死ぬんだから。
美しい印象的なシーンがいくつかある。
ヘビー・スモーカーのマーティンが咥えた葉巻を小さな女の子に渡すシーン。
どこまでもまっすぐ伸びるヨーロッパの田園風景の中を、
ベイビー・ブルーのベンツが延々走っていくシーン。
そしてラスト、夜明けの海辺で立ち尽くす二人のシーン。
本当は南の島へ行きたくてももう二人には時間がない。
目の前に広がる海は、どことなく淋しい色をしている。
強い風に煽られた灰色の波、淡くベージュがかった空気と二人の男。
海の潮の匂い、海辺の枯れた草の匂い、まだひんやりと湿った砂の感触。
『死』に近い男二人の感じた確かな生の感触が静かに伝わってきて、涙が出た。
ドイツ映画ってあんまり見たことがなかったけど、全体的に粒子が粗くグレイがかった色調で、
それが映画の雰囲気にピッタリで良かった。
あと、音楽。
なんとなくレザボアドッグスを思わせる選曲。
あそこまで洗練されてないんだけどね(笑)
ちょっと野暮ったいのが却っていい味が出てたと思う。
タイトルになった曲ももちろん出てくる。
歌ってるのはボブ・ディランじゃなくゼーリッヒというドイツのバンドでした。
「まだ見たことのない海」を目指す。
たまたま盗んだ車(超カッコイイベイビー・ブルーのベンツ!)に
ギャングの大金が積まれていたせいで、
警察とギャング両方から負われるハメに・・・。
というドイツのロード・ムービー。
クールでタフでハンサムなマーティンと真面目でやさしいルディ。
彼らを追いかける警察もギャングもかなりおマヌケで笑える。
それゆえ、二人の行き当たりばったりな計画もなぜかいい方向へと転がっていく。
気まぐれな神様がくれた人生最後の当たりクジの連続のようなもの?
盗んだ金で買ったヒューゴ・ボスのスーツに着替え、
ホテルのグラン・スィートに泊まってドン・ペリニョンを飲み、
「何をやりたい?」と無邪気に計画を立てる二人。
しかし脳腫瘍で余命いくばくもないと宣告されたマーティンはたびたび痙攣し倒れる。
だから、二人の逃避行ははちゃめちゃだけどすぐ隣には死の影がある。
見ている間中、大笑いしながらどこか虚無感が付きまとう。
『死』はいつかは訪れる。誰にでも等しく。
でもルーティン・ワークをこなすような日常は死から最も遠く、
私たちはそれについて深く考えずにいられる。
思いがけず命の期限を宣告されたとき、目に映る風景はぐらりと揺らいで
全てが不確かになる。
私ならどうするだろう?
混乱して立ちすくんで動けなくなるか・・・無理矢理にでもルーティンに没頭して忘れるか。
『今、天国で一番流行の話題はなんだか知ってるか?』
『天国じゃみんなが海の話をするんだぜ?』
命の期限は切られた。
Knocking on Heaven’s Door・・・天国の入り口のドアを叩いている自分。
二人にはもう怖いものは何もない。
警察に逮捕されようが、ギャングにとっ捕まろうが、どっちにしてももうすぐ死ぬんだから。
美しい印象的なシーンがいくつかある。
ヘビー・スモーカーのマーティンが咥えた葉巻を小さな女の子に渡すシーン。
どこまでもまっすぐ伸びるヨーロッパの田園風景の中を、
ベイビー・ブルーのベンツが延々走っていくシーン。
そしてラスト、夜明けの海辺で立ち尽くす二人のシーン。
本当は南の島へ行きたくてももう二人には時間がない。
目の前に広がる海は、どことなく淋しい色をしている。
強い風に煽られた灰色の波、淡くベージュがかった空気と二人の男。
海の潮の匂い、海辺の枯れた草の匂い、まだひんやりと湿った砂の感触。
『死』に近い男二人の感じた確かな生の感触が静かに伝わってきて、涙が出た。
ドイツ映画ってあんまり見たことがなかったけど、全体的に粒子が粗くグレイがかった色調で、
それが映画の雰囲気にピッタリで良かった。
あと、音楽。
なんとなくレザボアドッグスを思わせる選曲。
あそこまで洗練されてないんだけどね(笑)
ちょっと野暮ったいのが却っていい味が出てたと思う。
タイトルになった曲ももちろん出てくる。
歌ってるのはボブ・ディランじゃなくゼーリッヒというドイツのバンドでした。
REDLINE スタンダード・エディション 【DVD】・・・と猪苗代湖ズ。
2011年4月21日 映画 コメント (4)
8/10発売。
DVD&Blu-ray。
スタンダード版&コレクターズ・エディション。
Amazonで予約受付中。
明日のWALD9の爆音上映会。
私はいけませんけど・・・ジェームズ下地氏がチャリティのため
ご自身でCDを劇場入り口で販売されるそうで(笑)
ツイッターで『REDLINE』で検索かけるといろいろ見れますよん。
たぬきん師匠に教えてもらった「猪苗代湖ズ」。
『I love you&I need youふくしま』
↓
http://www.youtube.com/watch?v=3CQJuAN2BEY
・・・いいですね、これ。
アベちゃんやつるべ師匠も参加で47都道府県人が歌い繋いでいく、それだけなんすけど。
反則やろ~これ~!
西田敏行さんの表情がもう。
西田さん、福島出身なんですね。
シンプルに、シンプルに。
でも凄い伝わってきました。
泣いてもうた。
もしキヨシローが居てくれたら、きっとこんなふうに表現してくれただろうなー。
と、関係ないけど思ってみる。
DVD&Blu-ray。
スタンダード版&コレクターズ・エディション。
Amazonで予約受付中。
明日のWALD9の爆音上映会。
私はいけませんけど・・・ジェームズ下地氏がチャリティのため
ご自身でCDを劇場入り口で販売されるそうで(笑)
ツイッターで『REDLINE』で検索かけるといろいろ見れますよん。
たぬきん師匠に教えてもらった「猪苗代湖ズ」。
『I love you&I need youふくしま』
↓
http://www.youtube.com/watch?v=3CQJuAN2BEY
・・・いいですね、これ。
アベちゃんやつるべ師匠も参加で47都道府県人が歌い繋いでいく、それだけなんすけど。
反則やろ~これ~!
西田敏行さんの表情がもう。
西田さん、福島出身なんですね。
シンプルに、シンプルに。
でも凄い伝わってきました。
泣いてもうた。
もしキヨシローが居てくれたら、きっとこんなふうに表現してくれただろうなー。
と、関係ないけど思ってみる。
アイアンマン2 [DVD]
2011年4月15日 映画
なかなか面白かったです。
とりあえずロバダニのおバカ可愛いおっさんぶりを堪能するには最適。
ジャンキー・ホームズもとっても魅力的でしたが、
ナルシストで天才的頭脳と優れた運動神経に
子供のような好奇心と衝動性を併せ持つスタークは、
まさしくハマリ役。
ビースティボーイズをBGMにドライブ・インの屋根の上の
巨大なドーナッツの看板に座り、
二日酔いの朝にドーナッツを貪ってる姿はいかにもアメリカン(笑)
前回同様
『科学技術の革新と戦争(兵器)のハイテク化とはコインの裏と表である』
というモチーフを上手いこと娯楽作品に落とし込んでます。
金を湯水のように浪費し、2001年のHALみたいな知能機械と同居しているスタークは
「え?今何年?」と一瞬時代を遡ったような錯覚を起こさせるほど
バブリーwでとっても’80年代っぽい。
(だからロバダニかw)
一方、彼=アイアンマンを生み出した背景にある、人間らしさとテクノロジーの進化の対立、
あるいは平和的で有意義な共存とは何か?というテーマの着眼点は’70年代っぽい。
そうか!
アイアンマンは2010年版鉄腕アトムなのか!!(違)
まぁそんなことは気にしなくても楽しめる作品なんですけどね。
今回仇役で出演のミッキー・ローク。
絵に描いたような負け犬でいい味だしてます。
ロシアの優秀な物理学者でありながら、シベリアの矯正収容所で15年間を過ごした男。
・・・という設定にぴったりのマッチョな全身に不吉な刺青。
若い頃の彼はどーも好きじゃなかったが(『エンゼル・ハート』は良かったけど)、
『レスラー』で大泣きして以来、かなり評価↑↑@自分内。
今回もーちょっと活躍するかと期待したわりにあっけなかったのが残念。
あの歪んだ顔や汚れた雰囲気がパラノイアっぽい。でもどこか愛嬌があって憎めない。
誰かに似てるな~・・・そうそう、ハーヴェイ・カイテルっぽいんだよね@レザボアドッグス
もう一人。
『真珠の耳飾の少女』でフェルメールの絵画から抜け出したような
瑞々しい美しさを堪能させてくれたスカーレット・ヨハンソン。
ブラウンの髪にナイスバディで頑張ってます。
・・・けどバイオ・ハザードのミラ・ジョヴォヴィッチみたいだなぁ(;´∀`)
とりあえずロバダニのおバカ可愛いおっさんぶりを堪能するには最適。
ジャンキー・ホームズもとっても魅力的でしたが、
ナルシストで天才的頭脳と優れた運動神経に
子供のような好奇心と衝動性を併せ持つスタークは、
まさしくハマリ役。
ビースティボーイズをBGMにドライブ・インの屋根の上の
巨大なドーナッツの看板に座り、
二日酔いの朝にドーナッツを貪ってる姿はいかにもアメリカン(笑)
前回同様
『科学技術の革新と戦争(兵器)のハイテク化とはコインの裏と表である』
というモチーフを上手いこと娯楽作品に落とし込んでます。
金を湯水のように浪費し、2001年のHALみたいな知能機械と同居しているスタークは
「え?今何年?」と一瞬時代を遡ったような錯覚を起こさせるほど
バブリーwでとっても’80年代っぽい。
(だからロバダニかw)
一方、彼=アイアンマンを生み出した背景にある、人間らしさとテクノロジーの進化の対立、
あるいは平和的で有意義な共存とは何か?というテーマの着眼点は’70年代っぽい。
そうか!
アイアンマンは2010年版鉄腕アトムなのか!!(違)
まぁそんなことは気にしなくても楽しめる作品なんですけどね。
今回仇役で出演のミッキー・ローク。
絵に描いたような負け犬でいい味だしてます。
ロシアの優秀な物理学者でありながら、シベリアの矯正収容所で15年間を過ごした男。
・・・という設定にぴったりのマッチョな全身に不吉な刺青。
若い頃の彼はどーも好きじゃなかったが(『エンゼル・ハート』は良かったけど)、
『レスラー』で大泣きして以来、かなり評価↑↑@自分内。
今回もーちょっと活躍するかと期待したわりにあっけなかったのが残念。
あの歪んだ顔や汚れた雰囲気がパラノイアっぽい。でもどこか愛嬌があって憎めない。
誰かに似てるな~・・・そうそう、ハーヴェイ・カイテルっぽいんだよね@レザボアドッグス
もう一人。
『真珠の耳飾の少女』でフェルメールの絵画から抜け出したような
瑞々しい美しさを堪能させてくれたスカーレット・ヨハンソン。
ブラウンの髪にナイスバディで頑張ってます。
・・・けどバイオ・ハザードのミラ・ジョヴォヴィッチみたいだなぁ(;´∀`)
真珠の耳飾りの少女 通常版 [DVD]
2011年4月13日 映画 コメント (2)
とても綺麗な映画でした。
「光の魔術師」と呼ばれた17世紀の画家:フェルメールの作品
「真珠の耳飾の少女」をテーマに制作されただけあって、
映像特に光や色彩の繊細さが素晴らしく、
音楽も全体の雰囲気を邪魔しないよう
控えめに効果的に使われていました。
フェルメールの家に召使としてやってきた少女・グリート。
今も昔もアートで生活していくのは難しく、並外れた表現力を持った画家でさえ、
金持ちの家の婿養子となり、パトロンの肖像画を描いて収入を得ていました。
締まりやの義母、嫉妬深く芸術を理解できない妻、捻くれた娘たち。
そんな日常に突然現れた、瑞々しい透明感のある若い娘。
彼女は鋭い芸術的センスと繊細さを備えてもいました。
象徴的なシーン。
アトリエを掃除するよう画家の妻に命じられたグリートは描きかけの作品を目にします。
その色、構図。
光と影が作り出す空気感こそが作品の深みを生み出すことを見抜いた彼女は、
アトリエの窓を拭くよう命じる妻にこう訊ねます。
「光が変わってしまいますが?」
しかしその意図は妻に伝わらず、彼女は仕方なく窓を拭きます。
グリートを演じるスカーレット・ヨハンソン。
ミルク色の肌、グレーっぽい透明な瞳、ぷっくり膨らんだきれいなピンク色の唇。
灰色やこげ茶色の地味なロングスカートにエプロン、ドレープの入ったブラウス。
ぱりっとした真っ白い布のオランダ風の頭巾を被って肌と髪を覆い隠したスタイルが
少女の頑なな清らかさを暗示し、それが逆に布地の下の肌や髪の色・手触りを想像させる。
逆説的エロティシズム。
すこし出っ歯気味なせいかいつも唇が軽く開いていて、なんともセクシー。
またヨハンソンが上手いんですよ。目と指先の表情が雄弁に語りかける。
・・・これはフェルメールじゃなくても誘惑されると思うよ(笑)
フェルメールを演じるのはコリン・ファース。
肩の長さのロン毛に無精髭、奥さんと義母に頭が上がらない男の、
鬱屈した思いが見て取れる瞳。
いかにも繊細そうな細長い指。
そしていつも思うのですが、声がめちゃくちゃ男前なんです。
こんな色っぽいおっさんに優しくされたら、娘さんはコロっといっちゃうでしょう!
彼の妻は美しくもなく芸術への造詣もなく、夫が優しいのはお金のためだと百も承知。
いつもイライラ欲求不満気味なのも致し方ない感じ。
パトロンに依頼された家族画そっちのけで、グリートをモデルに描きはじめるフェルメール。
ここでも彼の完璧主義は遺憾なく発揮されます。
自分のイマジネーションに導かれるまま、嫌がる少女を強引に説きふせ、
耳に穴をあけ、妻のものである大粒の真珠のピアスをつける画家。
「目を閉じて身を固くした少女の白い耳朶に、男の手で容赦なく針が突き立てられ、鮮やかな赤い血が一滴、その指を濡らした。」
敢て言葉で書くとこんな感じ。
なんと官能的かつ美しい行為でありましょうか。
白い被り物を外し、ターコイズとイエローのサテンのスカーフを頭に巻き、
画家自らの指で<妻の持ち物>である真珠のピアスで飾られた少女。
清楚の象徴のような白から、エキゾティックで奔放な色彩へ。
暗い部屋をバックに、自然光でくっきり浮き上がったグリートの顔。
今まさにフェルメールの視線で、少女の肌の滑らかさ・その色、瞳の輝き、
唇の艶やかさをつぶさにを眺めているのだ、と錯覚させるカメラ・ワーク。
グリートの表情に浮かんだ複雑な色。
不安と期待と緊張と、肌の奥からほんのり透けて見える誘惑の気配。
色をのせ、質感と明るさを調整し、まるで<触れている>ように感触をも写し取る。
自らの<ある瞬間>を切り取った作品を見ながら彼女は画家に呟く。
「心までうつしとるの?」
思わず少女を見つめるフェルメール。
それはまさに、画家が生涯追い求めた主題の一つであったはず。
彼女の鋭い感受性に、画家もまた心惹かれていく。
しかし二人の仲を疑った妻は逆上。
グリートはあっけなく屋敷から追い出されてしまったのでした。
フェルメールとグリート。
二人の間に肉体的関係は一切ありませんでした。
でも<美しいものへの愛>を共有する二人は、一種の共犯関係にある。
二人は美を通じてある時間魂を共有しあったともいえるかもしれません。
とすると、「真珠の耳飾の少女」はフェルメールが一人の少女に捧げた、
人生最上の愛の証だったのかも・・・。
女性たちのファッションも興味深くて魅力的でした。
フェルメールの妻や義母、その娘たちは豪奢なサテンやベルベット、宝石で着飾りましたが、
私が一番心惹かれたのはグリートの簡素なスモック風ブラウスです。
たっぷりギャザーの入ったシンプルな生成り色のそれは、ARTS&SCIENCEのアンティーク風ブラウスみたいでした。
その上にチャコールグレイのロングスカートとエプロン、ブラウンのビスチェ風ベストを重ねた着方がすっごく可愛い。
なーんとなく久々にギャザースカートをはきたくなってしまいました。
「光の魔術師」と呼ばれた17世紀の画家:フェルメールの作品
「真珠の耳飾の少女」をテーマに制作されただけあって、
映像特に光や色彩の繊細さが素晴らしく、
音楽も全体の雰囲気を邪魔しないよう
控えめに効果的に使われていました。
フェルメールの家に召使としてやってきた少女・グリート。
今も昔もアートで生活していくのは難しく、並外れた表現力を持った画家でさえ、
金持ちの家の婿養子となり、パトロンの肖像画を描いて収入を得ていました。
締まりやの義母、嫉妬深く芸術を理解できない妻、捻くれた娘たち。
そんな日常に突然現れた、瑞々しい透明感のある若い娘。
彼女は鋭い芸術的センスと繊細さを備えてもいました。
象徴的なシーン。
アトリエを掃除するよう画家の妻に命じられたグリートは描きかけの作品を目にします。
その色、構図。
光と影が作り出す空気感こそが作品の深みを生み出すことを見抜いた彼女は、
アトリエの窓を拭くよう命じる妻にこう訊ねます。
「光が変わってしまいますが?」
しかしその意図は妻に伝わらず、彼女は仕方なく窓を拭きます。
グリートを演じるスカーレット・ヨハンソン。
ミルク色の肌、グレーっぽい透明な瞳、ぷっくり膨らんだきれいなピンク色の唇。
灰色やこげ茶色の地味なロングスカートにエプロン、ドレープの入ったブラウス。
ぱりっとした真っ白い布のオランダ風の頭巾を被って肌と髪を覆い隠したスタイルが
少女の頑なな清らかさを暗示し、それが逆に布地の下の肌や髪の色・手触りを想像させる。
逆説的エロティシズム。
すこし出っ歯気味なせいかいつも唇が軽く開いていて、なんともセクシー。
またヨハンソンが上手いんですよ。目と指先の表情が雄弁に語りかける。
・・・これはフェルメールじゃなくても誘惑されると思うよ(笑)
フェルメールを演じるのはコリン・ファース。
肩の長さのロン毛に無精髭、奥さんと義母に頭が上がらない男の、
鬱屈した思いが見て取れる瞳。
いかにも繊細そうな細長い指。
そしていつも思うのですが、声がめちゃくちゃ男前なんです。
こんな色っぽいおっさんに優しくされたら、娘さんはコロっといっちゃうでしょう!
彼の妻は美しくもなく芸術への造詣もなく、夫が優しいのはお金のためだと百も承知。
いつもイライラ欲求不満気味なのも致し方ない感じ。
パトロンに依頼された家族画そっちのけで、グリートをモデルに描きはじめるフェルメール。
ここでも彼の完璧主義は遺憾なく発揮されます。
自分のイマジネーションに導かれるまま、嫌がる少女を強引に説きふせ、
耳に穴をあけ、妻のものである大粒の真珠のピアスをつける画家。
「目を閉じて身を固くした少女の白い耳朶に、男の手で容赦なく針が突き立てられ、鮮やかな赤い血が一滴、その指を濡らした。」
敢て言葉で書くとこんな感じ。
なんと官能的かつ美しい行為でありましょうか。
白い被り物を外し、ターコイズとイエローのサテンのスカーフを頭に巻き、
画家自らの指で<妻の持ち物>である真珠のピアスで飾られた少女。
清楚の象徴のような白から、エキゾティックで奔放な色彩へ。
暗い部屋をバックに、自然光でくっきり浮き上がったグリートの顔。
今まさにフェルメールの視線で、少女の肌の滑らかさ・その色、瞳の輝き、
唇の艶やかさをつぶさにを眺めているのだ、と錯覚させるカメラ・ワーク。
グリートの表情に浮かんだ複雑な色。
不安と期待と緊張と、肌の奥からほんのり透けて見える誘惑の気配。
色をのせ、質感と明るさを調整し、まるで<触れている>ように感触をも写し取る。
自らの<ある瞬間>を切り取った作品を見ながら彼女は画家に呟く。
「心までうつしとるの?」
思わず少女を見つめるフェルメール。
それはまさに、画家が生涯追い求めた主題の一つであったはず。
彼女の鋭い感受性に、画家もまた心惹かれていく。
しかし二人の仲を疑った妻は逆上。
グリートはあっけなく屋敷から追い出されてしまったのでした。
フェルメールとグリート。
二人の間に肉体的関係は一切ありませんでした。
でも<美しいものへの愛>を共有する二人は、一種の共犯関係にある。
二人は美を通じてある時間魂を共有しあったともいえるかもしれません。
とすると、「真珠の耳飾の少女」はフェルメールが一人の少女に捧げた、
人生最上の愛の証だったのかも・・・。
女性たちのファッションも興味深くて魅力的でした。
フェルメールの妻や義母、その娘たちは豪奢なサテンやベルベット、宝石で着飾りましたが、
私が一番心惹かれたのはグリートの簡素なスモック風ブラウスです。
たっぷりギャザーの入ったシンプルな生成り色のそれは、ARTS&SCIENCEのアンティーク風ブラウスみたいでした。
その上にチャコールグレイのロングスカートとエプロン、ブラウンのビスチェ風ベストを重ねた着方がすっごく可愛い。
なーんとなく久々にギャザースカートをはきたくなってしまいました。
King’s Speech
2011年3月4日 映画 コメント (2)公式サイト
↓
http://kingsspeech.gaga.ne.jp/
コリン・ファースが素晴しかった・・・。
彼の繊細な表情の変化、口調に身振りに現れる内面の葛藤の表現に
ひたすら魅了されました。
なんといったらいいのか・・・「シングルマン」でもそうでしたが、彼を見てると幸せなんですよ。
・・・といっても美しさにうっとりするとか、ハッピーになる、とかいうのとは違って、
その人の醸し出す空気感を映画館という空間で味わうことの幸せといいますか。
ストーリーは至ってシンプル。
英国王ジョージ5世の次男アルバートは幼少の頃から吃音(どもり)に悩まされていた。
聴衆を前にスピーチすると、緊張のあまり一層それが酷くなってしまう。
アルバートを心配した妻が一縷の望みをかけてやってきたのは、
いかにも胡散臭いオーストラリア人の<自称・言語聴覚治療士>ローグ。
彼が行ったのは所謂「カウンセリング療法」に近いものでした。
全身の筋肉をリラックスさせ、抑圧された感情を白日の元にさらし、原因を探り当てる。
当然施療の間、ローグとアルバートの間には心理的葛藤が生まれるのです。
妻に説得され、いやいやながらローグのアパートを訪れたアルバート。
表情は固く、ソファに座った体も緊張と警戒心から強張らせた彼は、
ほとんど身振りを交えずどもりながら喋る。
国王と平民でなく対等にコミュニケーションしようと試みるローグの辛抱強い働きかけで
少しずつ心を開いていくアルバート。
固く禁じられていた<下品な言葉>を吐き、幼少の頃受けた虐待に近い体験や
威圧的な父王への屈折した想いを、時にはドラマチックな芝居の台詞のように、
ときには独り言のように語りだす。
施療が進むにつれ、彼のゼスチャーはより豊かに大胆になり、声は大きく、
あたかもマグマが噴出するように怒りと悲しみが奔流となって一気にあふれ出す。
コリン・ファースってバランス感覚の凄い人なんだろうな。
アルバートとローグ二人のシーンがとにかく多いので、
感情表現を抑えすぎると退屈だし、やりすぎると暑苦しい。
そこにアルバートが<居る>かのように存在しながら、
見る側を内面の葛藤にシンクロさせてしてしまう素晴しさ。
物語のクライマックス、ドイツとの宣戦布告演説のシーンが凄い。
単語の一つ一つを、自分自身と戦いながら搾り出すような声の調子。
マイクの向こうで、身振り・手振りで指示するローグ。
『世界の秩序を取り戻すためのナチスとの戦い』への宣戦布告は同時に、
『国王たる自分自身の内面の秩序を取り戻すための戦い』であることを、
鮮やかに印象づける。
最初の試練を乗り越えたアルバート=ジョージ6世の背中は、自信と誇りに満ち、
若き王の誕生を高らかに宣言しているようでした。
追記)
アカデミー賞の話題にのっかって。
ソーシャルとこれとどっちが・・・?といわれれば個人的にはソーシャルがすきです。
DVD発売されたら買うし。
しかし賞となるとまた違う見方が存在するんだろうなー・・・というのはなんとなくわかる。
『普遍的な人間像』を描いてるのは断然コッチ。
俳優さんのすごさで言えばもう、比較しようがないかな、というのが正直なところですかね。
コリン・ファースをこの役に選んだから成功したようなモンではないでしょうか?
彼の主演男優賞は文句なし、ですよね。
↓
http://kingsspeech.gaga.ne.jp/
コリン・ファースが素晴しかった・・・。
彼の繊細な表情の変化、口調に身振りに現れる内面の葛藤の表現に
ひたすら魅了されました。
なんといったらいいのか・・・「シングルマン」でもそうでしたが、彼を見てると幸せなんですよ。
・・・といっても美しさにうっとりするとか、ハッピーになる、とかいうのとは違って、
その人の醸し出す空気感を映画館という空間で味わうことの幸せといいますか。
ストーリーは至ってシンプル。
英国王ジョージ5世の次男アルバートは幼少の頃から吃音(どもり)に悩まされていた。
聴衆を前にスピーチすると、緊張のあまり一層それが酷くなってしまう。
アルバートを心配した妻が一縷の望みをかけてやってきたのは、
いかにも胡散臭いオーストラリア人の<自称・言語聴覚治療士>ローグ。
彼が行ったのは所謂「カウンセリング療法」に近いものでした。
全身の筋肉をリラックスさせ、抑圧された感情を白日の元にさらし、原因を探り当てる。
当然施療の間、ローグとアルバートの間には心理的葛藤が生まれるのです。
妻に説得され、いやいやながらローグのアパートを訪れたアルバート。
表情は固く、ソファに座った体も緊張と警戒心から強張らせた彼は、
ほとんど身振りを交えずどもりながら喋る。
国王と平民でなく対等にコミュニケーションしようと試みるローグの辛抱強い働きかけで
少しずつ心を開いていくアルバート。
固く禁じられていた<下品な言葉>を吐き、幼少の頃受けた虐待に近い体験や
威圧的な父王への屈折した想いを、時にはドラマチックな芝居の台詞のように、
ときには独り言のように語りだす。
施療が進むにつれ、彼のゼスチャーはより豊かに大胆になり、声は大きく、
あたかもマグマが噴出するように怒りと悲しみが奔流となって一気にあふれ出す。
コリン・ファースってバランス感覚の凄い人なんだろうな。
アルバートとローグ二人のシーンがとにかく多いので、
感情表現を抑えすぎると退屈だし、やりすぎると暑苦しい。
そこにアルバートが<居る>かのように存在しながら、
見る側を内面の葛藤にシンクロさせてしてしまう素晴しさ。
物語のクライマックス、ドイツとの宣戦布告演説のシーンが凄い。
単語の一つ一つを、自分自身と戦いながら搾り出すような声の調子。
マイクの向こうで、身振り・手振りで指示するローグ。
『世界の秩序を取り戻すためのナチスとの戦い』への宣戦布告は同時に、
『国王たる自分自身の内面の秩序を取り戻すための戦い』であることを、
鮮やかに印象づける。
最初の試練を乗り越えたアルバート=ジョージ6世の背中は、自信と誇りに満ち、
若き王の誕生を高らかに宣言しているようでした。
追記)
アカデミー賞の話題にのっかって。
ソーシャルとこれとどっちが・・・?といわれれば個人的にはソーシャルがすきです。
DVD発売されたら買うし。
しかし賞となるとまた違う見方が存在するんだろうなー・・・というのはなんとなくわかる。
『普遍的な人間像』を描いてるのは断然コッチ。
俳優さんのすごさで言えばもう、比較しようがないかな、というのが正直なところですかね。
コリン・ファースをこの役に選んだから成功したようなモンではないでしょうか?
彼の主演男優賞は文句なし、ですよね。
NINE(編集しました)
2011年2月27日 映画 コメント (2)
やっと見れた~!
数ヶ月前にレンタルしてきたDVDが我が家のAQUOSと相性悪くて断念。
2度目の挑戦でようやく見ました。
フェリーニ+オールザット・ジャズ。
時は1965年、イタリア。
映画が撮れないスランプの映画監督とその妻・愛人・ミューズ・娼婦。
そして全ての女の根源たる母(イタリア人なのでマンマですが)。
男と女の愛と嫉妬と憎しみが錯綜する豪華絢爛ミュージカル。
舞台はイタリア、でもハリウッド製(笑)
いや、今このクォリティのモノを作ろうとしたらハリウッド以外ないんでしょうねたぶん。
それを嫌というほど見せ付けられたのが、俳優・女優さんの層の厚さ。
ミュージカルなので群舞シーンが満載なのですが、歌って踊れて美人でプロポーション抜群、
運動神経、表現力抜群の人がこんなにいるのか・・・・・・・・・・・・。
セット・衣装のセンスのよさ、お金のかけ方、クォリティ。
全てにおいて
どうよ!?
と、まぁこちらはポカーーーーーンと口をあけて見とれるだけでした・・・。
でも個人的な好みでいうと、パーフェクト・ビューティーな文字通り<ミューズ>のニコール・キッドマンや、おバカで一途でエロくてカワイイ愛人役のペネロペ・クルスより、おフランスな匂いのするマリオン・コティアールや、やっぱり大女優は死ぬまで大女優なのね!!!と再確認させてくれたソフィア・ローレンが好みです。
で、一番惹かれたのが、9歳のグィドに「青い体験」をもたらした<呪われた女>こと海辺の娼婦役の女優さんでした。
ああいう挑発的ではすっぱで、蔑まれながらも堂々と生きる女のイメージって大好き。
どっかでみたなこの人・・・・と思ってたらBEPのファーギーでした(笑)
そして、マザコンで嘘吐きでいい加減で、誰にでも優しいけど誰一人心から愛せない
しょうもないダメダメ男=監督の、ダニエル・デイ・ルイスのセクシーなこと!!
素敵すぎる・・・・・・・・。
すっと通った鼻筋、知的な目、素敵な声。
いかにも繊細そうな美しい手指の造形、寝そべったときパンツの裾から見える黒い靴下に包まれた足首のパーフェクトな細さ。
特に後姿がとても美しかった。
夜。
柔かいオレンジがかった街灯に照らされたイタリアの石畳の路地を、毛皮を羽織った文字通り女神(ミューズ)のようなニコール・キッドマン演じる女優の後を追って
小走りに駆けていくときの足の動き、肩の揺れ具合、そのリズム感。
昔っから細くて手足の長いモデル体型の人でしたが、年齢を重ねた今、少し疲れた感じが程よい渋みとなって、こう、見ていてキュンとなってしまいました(笑)
や、今の彼のほうが全然素敵だと思います。←筋金入りのオサーン趣味。
ああいう雰囲気って、ん~・・・ヨーロッパの俳優さんならではじゃーないかなと。
(すいません、偏見ですw)
それと、彼は若いときより断然可愛げのある男になったなぁと思いました。
まぁこれは役柄にもよるのかもしれませんが・・・。
昔の彼はどっかトゲトゲしく危なっかしくって、うっかり触れるとスパッと切れそうな、
そんな雰囲気が漂ってました。
とても繊細そうだし、頭で考えるより直感的に<役の人>になってしまう感じだから、
時には心の中の暗い淵を覗き込むような体験があったのでは。
それを乗り越えて余計な気負いが取れ、年齢を重ねた分、柔かさが出てるよな~と。
まさに今の年齢の彼だからこそグィドを演じきれたのではないだろうか。
「NINE」ってタイトルはフェリーニの「81/2」からきてるんですね。
これはもう、「81/2」を見なければ!!!!
唯一つ物足りない点を上げるとすると、あまりにもカンペキにつくりこんだ映像美は、
隅々までくっきりはっきりピントが合いまくりすぎていて・・・。
なんといいますか、ヨーロッパ映画的な「退廃美」の匂いが薄い。
ほんと、語感の違いだけなんですけど、エロティックでなくセクシーな感じというか。
光と影の、どちらの色も強すぎて曖昧さに欠ける。
健康的ではありますけど・・・。
その意味においてもやはりこの作品はハリウッド的。
なんじゃないか、なーと。
数ヶ月前にレンタルしてきたDVDが我が家のAQUOSと相性悪くて断念。
2度目の挑戦でようやく見ました。
フェリーニ+オールザット・ジャズ。
時は1965年、イタリア。
映画が撮れないスランプの映画監督とその妻・愛人・ミューズ・娼婦。
そして全ての女の根源たる母(イタリア人なのでマンマですが)。
男と女の愛と嫉妬と憎しみが錯綜する豪華絢爛ミュージカル。
舞台はイタリア、でもハリウッド製(笑)
いや、今このクォリティのモノを作ろうとしたらハリウッド以外ないんでしょうねたぶん。
それを嫌というほど見せ付けられたのが、俳優・女優さんの層の厚さ。
ミュージカルなので群舞シーンが満載なのですが、歌って踊れて美人でプロポーション抜群、
運動神経、表現力抜群の人がこんなにいるのか・・・・・・・・・・・・。
セット・衣装のセンスのよさ、お金のかけ方、クォリティ。
全てにおいて
どうよ!?
と、まぁこちらはポカーーーーーンと口をあけて見とれるだけでした・・・。
でも個人的な好みでいうと、パーフェクト・ビューティーな文字通り<ミューズ>のニコール・キッドマンや、おバカで一途でエロくてカワイイ愛人役のペネロペ・クルスより、おフランスな匂いのするマリオン・コティアールや、やっぱり大女優は死ぬまで大女優なのね!!!と再確認させてくれたソフィア・ローレンが好みです。
で、一番惹かれたのが、9歳のグィドに「青い体験」をもたらした<呪われた女>こと海辺の娼婦役の女優さんでした。
ああいう挑発的ではすっぱで、蔑まれながらも堂々と生きる女のイメージって大好き。
どっかでみたなこの人・・・・と思ってたらBEPのファーギーでした(笑)
そして、マザコンで嘘吐きでいい加減で、誰にでも優しいけど誰一人心から愛せない
しょうもないダメダメ男=監督の、ダニエル・デイ・ルイスのセクシーなこと!!
素敵すぎる・・・・・・・・。
すっと通った鼻筋、知的な目、素敵な声。
いかにも繊細そうな美しい手指の造形、寝そべったときパンツの裾から見える黒い靴下に包まれた足首のパーフェクトな細さ。
特に後姿がとても美しかった。
夜。
柔かいオレンジがかった街灯に照らされたイタリアの石畳の路地を、毛皮を羽織った文字通り女神(ミューズ)のようなニコール・キッドマン演じる女優の後を追って
小走りに駆けていくときの足の動き、肩の揺れ具合、そのリズム感。
昔っから細くて手足の長いモデル体型の人でしたが、年齢を重ねた今、少し疲れた感じが程よい渋みとなって、こう、見ていてキュンとなってしまいました(笑)
や、今の彼のほうが全然素敵だと思います。←筋金入りのオサーン趣味。
ああいう雰囲気って、ん~・・・ヨーロッパの俳優さんならではじゃーないかなと。
(すいません、偏見ですw)
それと、彼は若いときより断然可愛げのある男になったなぁと思いました。
まぁこれは役柄にもよるのかもしれませんが・・・。
昔の彼はどっかトゲトゲしく危なっかしくって、うっかり触れるとスパッと切れそうな、
そんな雰囲気が漂ってました。
とても繊細そうだし、頭で考えるより直感的に<役の人>になってしまう感じだから、
時には心の中の暗い淵を覗き込むような体験があったのでは。
それを乗り越えて余計な気負いが取れ、年齢を重ねた分、柔かさが出てるよな~と。
まさに今の年齢の彼だからこそグィドを演じきれたのではないだろうか。
「NINE」ってタイトルはフェリーニの「81/2」からきてるんですね。
これはもう、「81/2」を見なければ!!!!
唯一つ物足りない点を上げるとすると、あまりにもカンペキにつくりこんだ映像美は、
隅々までくっきりはっきりピントが合いまくりすぎていて・・・。
なんといいますか、ヨーロッパ映画的な「退廃美」の匂いが薄い。
ほんと、語感の違いだけなんですけど、エロティックでなくセクシーな感じというか。
光と影の、どちらの色も強すぎて曖昧さに欠ける。
健康的ではありますけど・・・。
その意味においてもやはりこの作品はハリウッド的。
なんじゃないか、なーと。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド [DVD]
2011年2月20日 映画
とても重く激しく暗い作品で完全な鬱展開でしたが・・・面白かった。
といいますか、ひたすらダニエル・デイ・ルイスの凄まじさに
打ちのめされるための映画。
20世紀初頭。
自らを『石油屋』と呼び、小さな息子を連れ、アメリカの荒野を彷徨う男。
人を信じられない男。
騙し、罵倒し、戦い、人の命を奪いながら、油田に執着する男。
油田のカネに群がる貧しい人々、胡散臭いカルト教団の教祖。
・・・レーダーもセンサーもない時代、石油発掘は賭けであり、富か破滅か、
石油屋はまさに一攫千金のギャンブラーなのでした。
荒野の突き抜けた青い空、乾ききった茶色の大地。
コントラストの強烈な画面、ノイズを多用した不安感を掻きたてるBGM。
その全てが、デイ・ルイスの恐るべきパワーを引き立てる背景に過ぎません。
テクニカルな意味での演技の上手い・下手の判断は私にはくだせませんが、
知的な外見とグロテスクな怪物じみた内面を兼ね備えたダニエルという役は、
彼以外演じ切れなかったに違いありません。
理屈でなく・・・デイ・ルイスが石油屋ダニエルであり、ダニエルという人物がまさに
俳優の肉体(声や仕草を含めて)を借りて実体化してるんです。
なりきり、というとロバート・デ・ニーロが即座に思い浮かびますが、印象が全く違いました。
デイ・ルイスは役を自分にひきつけて・・・自分と役との境目が曖昧になってくタイプ。
この作品で彼はアカデミー主演男優賞を受賞しているのですが・・・こんな演技
(というよりも人間の生き様そのもの)を見せ付けられて、異議を唱えられる訳がない(笑)
まさに唯一無二。
デイ・ルイスは一時期俳優をやめてイタリアで靴職人の修行をしてたな。
モノヅクリの好きな人であることは間違いないでしょうけど、疲れてしまったのかも?
毎回このテンションで演技してたら、消耗して生命力が枯渇するんじゃないかと心配になってしまったのでした。
ダニエル・デイ・ルイスに打ちのめされたい方には絶対オススメ!(笑)
といいますか、ひたすらダニエル・デイ・ルイスの凄まじさに
打ちのめされるための映画。
20世紀初頭。
自らを『石油屋』と呼び、小さな息子を連れ、アメリカの荒野を彷徨う男。
人を信じられない男。
騙し、罵倒し、戦い、人の命を奪いながら、油田に執着する男。
油田のカネに群がる貧しい人々、胡散臭いカルト教団の教祖。
・・・レーダーもセンサーもない時代、石油発掘は賭けであり、富か破滅か、
石油屋はまさに一攫千金のギャンブラーなのでした。
荒野の突き抜けた青い空、乾ききった茶色の大地。
コントラストの強烈な画面、ノイズを多用した不安感を掻きたてるBGM。
その全てが、デイ・ルイスの恐るべきパワーを引き立てる背景に過ぎません。
テクニカルな意味での演技の上手い・下手の判断は私にはくだせませんが、
知的な外見とグロテスクな怪物じみた内面を兼ね備えたダニエルという役は、
彼以外演じ切れなかったに違いありません。
理屈でなく・・・デイ・ルイスが石油屋ダニエルであり、ダニエルという人物がまさに
俳優の肉体(声や仕草を含めて)を借りて実体化してるんです。
なりきり、というとロバート・デ・ニーロが即座に思い浮かびますが、印象が全く違いました。
デイ・ルイスは役を自分にひきつけて・・・自分と役との境目が曖昧になってくタイプ。
この作品で彼はアカデミー主演男優賞を受賞しているのですが・・・こんな演技
(というよりも人間の生き様そのもの)を見せ付けられて、異議を唱えられる訳がない(笑)
まさに唯一無二。
デイ・ルイスは一時期俳優をやめてイタリアで靴職人の修行をしてたな。
モノヅクリの好きな人であることは間違いないでしょうけど、疲れてしまったのかも?
毎回このテンションで演技してたら、消耗して生命力が枯渇するんじゃないかと心配になってしまったのでした。
ダニエル・デイ・ルイスに打ちのめされたい方には絶対オススメ!(笑)