ニュームーン/トワイライト・サーガ
2010年9月1日 映画 コメント (6)
・・・ガエル・ガルシアにすっかり夢中になりうっかり忘れてますた(;´∀`)
これもちゃんとレンタルしてみたんだよ~ん♪
2作目です。
や、マジで少女漫画(笑)
『全然可愛くないヒロインが何故か美形で性格もいい男子に
死ぬほど好かれてるのに二人の間には障害があって結ばれない』
・・・とゆう、まるっきり王道なお話であります。
ヴァンパイアのエドワードは未だにベラの魂を汚したくないとかいって血を吸わないし。
ベラは「エドワードに捨てられたんだわ私。」と思い込んでますます暗いし。
このヒーローとヒロインの煮え切らなさにはイラっとするわぁ(´д`;)
そこへ、コドモだとばかり思っていたネイティブの少年ジェイコブが、眩しいばかりの
ナイスバディに成長して、「ベラがすきだ!!!」と一途に迫るのです。
そんなジェイコブにも秘密が。
彼は実は、吸血鬼と戦い人間を守る<オオカミ男>の一族なのであった。
という怪物くん(@藤子不二夫先生)も吃驚の怪物ランドオールキャスト設定なのですが、
(フランケンは居ませんw)
↑のようにイラッ!とくる一昔前の少女漫画展開ゆえ、ますますややこしいことに。
これ前作もだったんだけど。
面白いんだよ。面白いんだけどさぁ。
本来ならくらぁっとくる位の美形であってほしいヴァンパイアのエドワードが・・・。
髭剃り跡も青々しい俳優さんなせいで今イチ盛り上がらない。
だって・・・The Smithのモリッシーに似てるんだもん(;´∀`)
アメリカン的には、あの俳優さんは美形なのだろうか?
アメリカンの美的感覚に深いギモンが生まれるのであった。
個人的にはネイティブ・アメリカンなジェイコブくんのほーが全然好き☆
ごっつくてほんとにオオカミ少年みたいな顔ですが、愛嬌あるもん。
DVD見ながら
「ちょ・・・!!!!ジェイコブでええやん!!!!ベラ、いい加減目をさませ!」
「ジェイコブかわいそー・・・。そんなツンデレ年上女とかやめとけ!」
と画面に向かって文句言ってますた(笑)
ちなみに全4作の予定だそーです。
そんなこんなでPart3,4も見るに決まってます。
でもこの後の展開が大体読めるのだ(笑)
ジェイコブ・・・きっと死ぬに違いない(つД`)・゜・
ちなみに。
ラズベリー賞に複数部門でノミネートされたらしいです(笑)
でもお金のかかった青春ホラーTVドラマって感じ。悪くない。
Thom Yorkが曲を提供しておりますし。
これもちゃんとレンタルしてみたんだよ~ん♪
2作目です。
や、マジで少女漫画(笑)
『全然可愛くないヒロインが何故か美形で性格もいい男子に
死ぬほど好かれてるのに二人の間には障害があって結ばれない』
・・・とゆう、まるっきり王道なお話であります。
ヴァンパイアのエドワードは未だにベラの魂を汚したくないとかいって血を吸わないし。
ベラは「エドワードに捨てられたんだわ私。」と思い込んでますます暗いし。
このヒーローとヒロインの煮え切らなさにはイラっとするわぁ(´д`;)
そこへ、コドモだとばかり思っていたネイティブの少年ジェイコブが、眩しいばかりの
ナイスバディに成長して、「ベラがすきだ!!!」と一途に迫るのです。
そんなジェイコブにも秘密が。
彼は実は、吸血鬼と戦い人間を守る<オオカミ男>の一族なのであった。
という怪物くん(@藤子不二夫先生)も吃驚の怪物ランドオールキャスト設定なのですが、
(フランケンは居ませんw)
↑のようにイラッ!とくる一昔前の少女漫画展開ゆえ、ますますややこしいことに。
これ前作もだったんだけど。
面白いんだよ。面白いんだけどさぁ。
本来ならくらぁっとくる位の美形であってほしいヴァンパイアのエドワードが・・・。
髭剃り跡も青々しい俳優さんなせいで今イチ盛り上がらない。
だって・・・The Smithのモリッシーに似てるんだもん(;´∀`)
アメリカン的には、あの俳優さんは美形なのだろうか?
アメリカンの美的感覚に深いギモンが生まれるのであった。
個人的にはネイティブ・アメリカンなジェイコブくんのほーが全然好き☆
ごっつくてほんとにオオカミ少年みたいな顔ですが、愛嬌あるもん。
DVD見ながら
「ちょ・・・!!!!ジェイコブでええやん!!!!ベラ、いい加減目をさませ!」
「ジェイコブかわいそー・・・。そんなツンデレ年上女とかやめとけ!」
と画面に向かって文句言ってますた(笑)
ちなみに全4作の予定だそーです。
そんなこんなでPart3,4も見るに決まってます。
でもこの後の展開が大体読めるのだ(笑)
ジェイコブ・・・きっと死ぬに違いない(つД`)・゜・
ちなみに。
ラズベリー賞に複数部門でノミネートされたらしいです(笑)
でもお金のかかった青春ホラーTVドラマって感じ。悪くない。
Thom Yorkが曲を提供しておりますし。
モーターサイクル・ダイアリーズ [DVD]
2010年8月28日 映画 コメント (2)
ガエル・ガルシア・ベルナル繋がりでこちらをレンタルしてみました。
1952年。
二人の青年が中古のバイクで南米大陸を縦断するという冒険に出た。
23歳のエルネストと30歳のアルベルト。
この映画はエルネストが残した日記を元に作られているのです。
本にもなってます。
なぜなら、エルネストはキューバ革命の偉大なる指導者、
チェ・ゲバラの若き日の姿だから。
ベニチオ・デル・トロのゲバラは文句無くカッコよくカリスマ性に溢れた人物でした。
ガエル・ガルシアのゲバラは、喘息発作に苦しみながらもハンセン氏病の医師を目指す、
ナイーブで内に燃えるような情熱を秘めた美青年(笑)
お金もないのに今にも壊れそうなポンコツで出かけた二人は、
自由を満喫しつつもその日泊まるところにすら困るような状態で旅を続けるのですが、
詐欺師スレスレの口手八丁のアルベルトと、目と口元がなんとも魅力的かつ
一旦スピーチを始めるとその場全員をクギヅケにしてしまうエルネスト。
(のちの彼を彷彿とさせますネ)
どこからか必ず救いの手が伸びてくるのであった。
この頃の南米は過去の植民地支配の呪縛により完全に分断された大陸だったようです。
国境を越えるごとに、町や人々の様相がガラっと変わってしまう。
もともと住んでいたインディオをはじめとする原住民は自分達の土地を奪われ、
社会的弱者として貧しい生活を強いられている。
その様子を肌で感じ、見知らぬ土地の人々と交流するに従い、
エルネストの心の中に大きな疑問符が生まれてくる。
なぜ同じ陸続きなのに川のアッチ岸とコッチ岸に無理矢理分けられた状態なんだろう?
南米大陸に住む者同士、人種や国の違いを超えて一つになる道はないのだろうか?
やがて数万キロにも及ぶ旅が終わったとき、エルネストはもう以前の自分には
戻れないことに気付く。
この旅によって彼は、医者ではなく革命家への道を歩みはじめるのです。
南米が舞台でセリフも全編スペイン語(たぶん)。
なのに作品の印象は青春ロード・ムービー。
不思議だなぁ?と思ってよく見たらプロデューサーはロバート・レッドフォードでした(笑)
どおりで・・・若き日のブラッド・ピットの眩しい美貌にクラクラした
『リバー・ランズ・スルー・イット』にもどこか通じる味わいが。
ガエル・ガルシア・ベルナル・・・ファンになりそーだわ☆
もーちょっとほっそりしてるということナス←そこかい。
音楽がすっごくいいんですよね~。ナイーブで叙情的で・・・。
と思ったら、ICWRやブロークバック・マウンテンも手がけたグスタボ・サンタオラヤでした。
1952年。
二人の青年が中古のバイクで南米大陸を縦断するという冒険に出た。
23歳のエルネストと30歳のアルベルト。
この映画はエルネストが残した日記を元に作られているのです。
本にもなってます。
なぜなら、エルネストはキューバ革命の偉大なる指導者、
チェ・ゲバラの若き日の姿だから。
ベニチオ・デル・トロのゲバラは文句無くカッコよくカリスマ性に溢れた人物でした。
ガエル・ガルシアのゲバラは、喘息発作に苦しみながらもハンセン氏病の医師を目指す、
ナイーブで内に燃えるような情熱を秘めた美青年(笑)
お金もないのに今にも壊れそうなポンコツで出かけた二人は、
自由を満喫しつつもその日泊まるところにすら困るような状態で旅を続けるのですが、
詐欺師スレスレの口手八丁のアルベルトと、目と口元がなんとも魅力的かつ
一旦スピーチを始めるとその場全員をクギヅケにしてしまうエルネスト。
(のちの彼を彷彿とさせますネ)
どこからか必ず救いの手が伸びてくるのであった。
この頃の南米は過去の植民地支配の呪縛により完全に分断された大陸だったようです。
国境を越えるごとに、町や人々の様相がガラっと変わってしまう。
もともと住んでいたインディオをはじめとする原住民は自分達の土地を奪われ、
社会的弱者として貧しい生活を強いられている。
その様子を肌で感じ、見知らぬ土地の人々と交流するに従い、
エルネストの心の中に大きな疑問符が生まれてくる。
なぜ同じ陸続きなのに川のアッチ岸とコッチ岸に無理矢理分けられた状態なんだろう?
南米大陸に住む者同士、人種や国の違いを超えて一つになる道はないのだろうか?
やがて数万キロにも及ぶ旅が終わったとき、エルネストはもう以前の自分には
戻れないことに気付く。
この旅によって彼は、医者ではなく革命家への道を歩みはじめるのです。
南米が舞台でセリフも全編スペイン語(たぶん)。
なのに作品の印象は青春ロード・ムービー。
不思議だなぁ?と思ってよく見たらプロデューサーはロバート・レッドフォードでした(笑)
どおりで・・・若き日のブラッド・ピットの眩しい美貌にクラクラした
『リバー・ランズ・スルー・イット』にもどこか通じる味わいが。
ガエル・ガルシア・ベルナル・・・ファンになりそーだわ☆
もーちょっとほっそりしてるということナス←そこかい。
音楽がすっごくいいんですよね~。ナイーブで叙情的で・・・。
と思ったら、ICWRやブロークバック・マウンテンも手がけたグスタボ・サンタオラヤでした。
バッド・エデュケーション [DVD]
2010年8月27日 映画 コメント (2)
ペドロ・アルモドバル監督の自伝的ニュアンスもある作品だそうです。
ゲイの映画監督エンリケのもとに旧友イグナシオを名乗る青年が現れ、
「僕らの子供の頃をモチーフにした。」と脚本を渡し、
自分は俳優であり、ぜひこの作品に出演させてくれと迫る。
寮制の神学校の生徒だった二人はお互いに恋心を抱いていたのだが、
校長のマノロ神父はイグナシオに邪な欲望を抱き、
二人の関係はやがて神父の知るところとなり、
無理矢理引き裂かれる。
脚本が気に入ったエンリケは映画制作を決意するが、
イグナシオがどうしても自分の知っていた彼だと思えない。
イグナシオを名乗るこの見知らぬ青年は誰・・・?
目的はなに?
真実を探ろうとするエンリケ。
それは撮影終了後唐突に明らかになっていく。
いや~・・・最初から最後まで全然退屈せずに魅せてくれました。
相変わらず映像がめっちゃキレイ。
構図も完璧。そして色彩が非常に美しく、スペインらしい原色の配置が
バランスよく綿密に計算されて、
どのシーンもまるで一枚のイラストのようです。
特にエンリケとイグナシオを名乗る青年の、
同性愛的肉体関係のはじまりを暗示するプールのシーン。
構図といい色彩といい、デヴィッド・ホックニーの
「Pool, Two Figures (1971)」 そのまんまw
http://www.duvekot.ca/eliane/archives/000893.html
ホモセクシュアル、ペドフィリア(=ロリコン)など、
タブーに触れる描写があり、男同士の結構モロなベッドシーンもあるんですけど、
とってもキレイに撮れていて全然違和感なし。
かといってBLにありそうな「別にそれって男同士の話じゃなくてもエエやん(笑)」
みたいな変則少女漫画的甘さでもなく。
タブーに触れる色恋沙汰だからこその後ろめたさが生み出す、
男と男の愛欲の激しさと複雑さ。
イグナシオは全くのノンケ(異性愛者のことね)な癖に、俳優として成功したいがため、
二人のゲイの男を誘惑し利用するとんでもなくヤな奴。
自己中心的で野心的で良心を欠いた人間ですし、プロポーションも良くないけど、
なんとも魅力的な目と唇を持ってるんですよ。
狙ったターゲットはもれなく堕とす、みたいな感じなの(笑)
ガエル・ガルシア・ベルナルという若手の俳優さんが演じてるんですが、
なんかジャニーズっぽい。
そうそう、岡田准一くんに似てる。
でも実は。
キムラさんがもーっと若かったら、そう、20代の頃にこんな役をやってほしかった。
文句なく・有無をいわさずハマってたはず。
ああ勿体無い。
ゲイの映画監督エンリケのもとに旧友イグナシオを名乗る青年が現れ、
「僕らの子供の頃をモチーフにした。」と脚本を渡し、
自分は俳優であり、ぜひこの作品に出演させてくれと迫る。
寮制の神学校の生徒だった二人はお互いに恋心を抱いていたのだが、
校長のマノロ神父はイグナシオに邪な欲望を抱き、
二人の関係はやがて神父の知るところとなり、
無理矢理引き裂かれる。
脚本が気に入ったエンリケは映画制作を決意するが、
イグナシオがどうしても自分の知っていた彼だと思えない。
イグナシオを名乗るこの見知らぬ青年は誰・・・?
目的はなに?
真実を探ろうとするエンリケ。
それは撮影終了後唐突に明らかになっていく。
いや~・・・最初から最後まで全然退屈せずに魅せてくれました。
相変わらず映像がめっちゃキレイ。
構図も完璧。そして色彩が非常に美しく、スペインらしい原色の配置が
バランスよく綿密に計算されて、
どのシーンもまるで一枚のイラストのようです。
特にエンリケとイグナシオを名乗る青年の、
同性愛的肉体関係のはじまりを暗示するプールのシーン。
構図といい色彩といい、デヴィッド・ホックニーの
「Pool, Two Figures (1971)」 そのまんまw
http://www.duvekot.ca/eliane/archives/000893.html
ホモセクシュアル、ペドフィリア(=ロリコン)など、
タブーに触れる描写があり、男同士の結構モロなベッドシーンもあるんですけど、
とってもキレイに撮れていて全然違和感なし。
かといってBLにありそうな「別にそれって男同士の話じゃなくてもエエやん(笑)」
みたいな変則少女漫画的甘さでもなく。
タブーに触れる色恋沙汰だからこその後ろめたさが生み出す、
男と男の愛欲の激しさと複雑さ。
イグナシオは全くのノンケ(異性愛者のことね)な癖に、俳優として成功したいがため、
二人のゲイの男を誘惑し利用するとんでもなくヤな奴。
自己中心的で野心的で良心を欠いた人間ですし、プロポーションも良くないけど、
なんとも魅力的な目と唇を持ってるんですよ。
狙ったターゲットはもれなく堕とす、みたいな感じなの(笑)
ガエル・ガルシア・ベルナルという若手の俳優さんが演じてるんですが、
なんかジャニーズっぽい。
そうそう、岡田准一くんに似てる。
でも実は。
キムラさんがもーっと若かったら、そう、20代の頃にこんな役をやってほしかった。
文句なく・有無をいわさずハマってたはず。
ああ勿体無い。
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
2010年8月18日 映画
映画紹介を読んで興味があったんですがいけずじまい。
DVDで見ました。
またもやスウェーデン映画ですか・・・マイ・ブームかも知れない。
40年前に失踪した美少女の謎を追う敏腕ライター:ミカエルと
天才ハッカーの女:リスベット。
・・・と書くとなんとなくハリウッド映画でそんなのなかったか?
って感じなんですが、そこは北欧映画。
敏腕ライターは、確かに行動力と勇気と真実を知りたい、という不屈の精神はあるが
今イチヒラメキに欠ける上、あばた顔でオトコマエとはお世辞にも言い難い。
天才ハッカーの女は、鼻ピアスしてるし革ジャンにスキニージーンズ、真っ黒に染めた髪に
目の周り真っ黒メイクw、オマケに背中にはグロテスクなドラゴンのタトゥー。
トラウマを背負い、男に暴行された過去を持つ、男嫌いでバイオレンスなパンク娘。
(この難役を文字通り満身創痍で演じきった女優さん凄い!)
どっからどうみてもチグハグな二人が力をあわせて陰惨な事件の真相を暴くというストーリー。
凄惨な儀式殺人にナチスの影。近親相姦やらSMやらもう何でもアリのブっ飛んだ展開。
しかしストーリーの骨格がしっかり組み立てられており、しがない中年男とパンク娘の切なく、意外なほどいじらしい恋愛模様や、
パンク娘のトラウマの元となった過去など、複雑に入り組んだ伏線をラストは
ちょっと駆け足ながらもキッチリと回収してるのは凄いです。
そしてこの作品も、北欧らしい暗くて凍りついた寒々しい冬景色が
息苦しい閉塞感を与えているのは言うまでもありません。
『羊たちの沈黙』や『セブン』がOKなら楽しめると思いますよん♪
(つか、この日記を読んでる人にそんな趣味の人がいるのだろうか;)
どーもこの作品、パート2、3とあるらしい。是非見なければ。
原作もあったんですね~(『ミレニアム』)これも読みたいデス。
そうそう。
リスベットのイメージ、どこかでみたことが・・・・・。
と思っていたら、その昔ハマったウィリアム・ギブソンのサイバーパンク小説
『ニューロマンサー』のヒロイン、モリィにそっくりなのであった。
DVDで見ました。
またもやスウェーデン映画ですか・・・マイ・ブームかも知れない。
40年前に失踪した美少女の謎を追う敏腕ライター:ミカエルと
天才ハッカーの女:リスベット。
・・・と書くとなんとなくハリウッド映画でそんなのなかったか?
って感じなんですが、そこは北欧映画。
敏腕ライターは、確かに行動力と勇気と真実を知りたい、という不屈の精神はあるが
今イチヒラメキに欠ける上、あばた顔でオトコマエとはお世辞にも言い難い。
天才ハッカーの女は、鼻ピアスしてるし革ジャンにスキニージーンズ、真っ黒に染めた髪に
目の周り真っ黒メイクw、オマケに背中にはグロテスクなドラゴンのタトゥー。
トラウマを背負い、男に暴行された過去を持つ、男嫌いでバイオレンスなパンク娘。
(この難役を文字通り満身創痍で演じきった女優さん凄い!)
どっからどうみてもチグハグな二人が力をあわせて陰惨な事件の真相を暴くというストーリー。
凄惨な儀式殺人にナチスの影。近親相姦やらSMやらもう何でもアリのブっ飛んだ展開。
しかしストーリーの骨格がしっかり組み立てられており、しがない中年男とパンク娘の切なく、意外なほどいじらしい恋愛模様や、
パンク娘のトラウマの元となった過去など、複雑に入り組んだ伏線をラストは
ちょっと駆け足ながらもキッチリと回収してるのは凄いです。
そしてこの作品も、北欧らしい暗くて凍りついた寒々しい冬景色が
息苦しい閉塞感を与えているのは言うまでもありません。
『羊たちの沈黙』や『セブン』がOKなら楽しめると思いますよん♪
(つか、この日記を読んでる人にそんな趣味の人がいるのだろうか;)
どーもこの作品、パート2、3とあるらしい。是非見なければ。
原作もあったんですね~(『ミレニアム』)これも読みたいデス。
そうそう。
リスベットのイメージ、どこかでみたことが・・・・・。
と思っていたら、その昔ハマったウィリアム・ギブソンのサイバーパンク小説
『ニューロマンサー』のヒロイン、モリィにそっくりなのであった。
ぼくのエリ 200歳の少女
2010年8月4日 映画 コメント (4)血塗れの純愛少年少女メルヘン。
いじめられっ子のオスカーが、隣に越してきた不思議な少女と出会い、心惹かれていく。
孤独で両親にも心を明かせない、ブロンドで真っ白な肌、細い体の少年が好きになったのは、
どこか東欧の血を思わせる、黒髪・深い碧の瞳の、ジプシーのような女の子、エリ。
雪に閉ざされた冬、一日のほとんどを太陽無しですごす黄昏の国に相応しい。
いじめられ、毎晩密かにナイフを片手に中庭の木を突き刺して怒りを発散させるオスカー。
そんな鬱屈した少年にエリは
「約束して、やり返すって。そしたらもういじめられなくなるから。」
ときっぱり言い放ちます。
彼はいじめっ子に反撃し、約束を果たします。
ある晩血塗れの姿でオスカーのベッドにもぐりこんでくるエリ。
オスカーを背中から抱きしめる彼女。
「僕とつきあって。」と懇願する彼に彼女は「私が女の子じゃなくても?」と。
翌朝、最初の光が差す前に、彼女はベッドから消え、闇の中へと戻っていく。
オスカーにメモを残し。
『逃れて生き延びるか、留まって息の根を止められるか』
自分はヴァンパイアだと告白するエリ。
オスカーは訊ねる。
「君は何なの?」
「あなたと同じ。あなただって<殺してやる!>と思っていたでしょ?」
「僕は殺してないよ。」
「同じことよ。相手を殺してでも生き延びたい。そういうことよ。」
いじめられっ子のオスカーも、ヴァンパイアのエリも、
世界のどこにも居場所のない点では同じ。
ヴァンパイアであるエリにはいくつかのタブーがある。
人の食べるものを食べることはできない。太陽光線に焼かれると燃え尽きる。
そして、「入ってもいいよ。」と言われなければ、人の家に入ることができない。
3つめの禁忌を犯した彼女は、オスカーの部屋で目・鼻・口から大量の血液を流す。
「私を受け入れて・・・少しでもいいから。」
オスカーは彼女を受け入れる決心をする。
スウェーデンの冬。凍り付いてキラキラ光る雪景色、背の高い針葉樹。
北欧的な容姿の人々の中で、エキゾティックなエリの姿は
彼女が<違う世界の生き物>であることを雄弁に物語っています。
人の生き血を吸い、怪物的な力と運動能力をもち、何百年も旅をしてきた彼女が
一番求めていたものは、世界を共有できる人。
永遠に年を取らない彼女と、いつかは老いて死すべき運命のオスカー。
でも、今この瞬間、二人は12歳でその世界は触れあい、一つに解け合っている。
血塗れの救世主ならぬ吸血鬼に付き従う人間の少年。
二人が永遠に世界の片隅を彷徨い続けられますようにと祈らずにはいられない。
この作品、とても深いのですが、お話は分り易く映像はとても美しく、
ちゃんとカタストロフィもあります。
(そのやり方が正しいか否かは観客個々の判断ですが)
きちんとエンターティンメントとして成立してるのも凄いなぁ・・・・。
<血塗れ>が苦手な方にはオススメできませんが・・・・。
美しい映像もなにか清らかな感慨を残すラストも、最高に好きです。
・・・・しかし、邦題は酷すぎる・・・・。
大体200歳ってどっから出てきたんだ!?
ちなみに原題は「LET THE RIGHT ONE IN」(ホントはスウェーデン語のタイトルですが)
原作本は「モールス」。スウェーデンのスティーブン・キングと呼ばれる作家さんだそうですw
公式サイト
↓
http://www.bokueli.com/
いじめられっ子のオスカーが、隣に越してきた不思議な少女と出会い、心惹かれていく。
孤独で両親にも心を明かせない、ブロンドで真っ白な肌、細い体の少年が好きになったのは、
どこか東欧の血を思わせる、黒髪・深い碧の瞳の、ジプシーのような女の子、エリ。
雪に閉ざされた冬、一日のほとんどを太陽無しですごす黄昏の国に相応しい。
いじめられ、毎晩密かにナイフを片手に中庭の木を突き刺して怒りを発散させるオスカー。
そんな鬱屈した少年にエリは
「約束して、やり返すって。そしたらもういじめられなくなるから。」
ときっぱり言い放ちます。
彼はいじめっ子に反撃し、約束を果たします。
ある晩血塗れの姿でオスカーのベッドにもぐりこんでくるエリ。
オスカーを背中から抱きしめる彼女。
「僕とつきあって。」と懇願する彼に彼女は「私が女の子じゃなくても?」と。
翌朝、最初の光が差す前に、彼女はベッドから消え、闇の中へと戻っていく。
オスカーにメモを残し。
『逃れて生き延びるか、留まって息の根を止められるか』
自分はヴァンパイアだと告白するエリ。
オスカーは訊ねる。
「君は何なの?」
「あなたと同じ。あなただって<殺してやる!>と思っていたでしょ?」
「僕は殺してないよ。」
「同じことよ。相手を殺してでも生き延びたい。そういうことよ。」
いじめられっ子のオスカーも、ヴァンパイアのエリも、
世界のどこにも居場所のない点では同じ。
ヴァンパイアであるエリにはいくつかのタブーがある。
人の食べるものを食べることはできない。太陽光線に焼かれると燃え尽きる。
そして、「入ってもいいよ。」と言われなければ、人の家に入ることができない。
3つめの禁忌を犯した彼女は、オスカーの部屋で目・鼻・口から大量の血液を流す。
「私を受け入れて・・・少しでもいいから。」
オスカーは彼女を受け入れる決心をする。
スウェーデンの冬。凍り付いてキラキラ光る雪景色、背の高い針葉樹。
北欧的な容姿の人々の中で、エキゾティックなエリの姿は
彼女が<違う世界の生き物>であることを雄弁に物語っています。
人の生き血を吸い、怪物的な力と運動能力をもち、何百年も旅をしてきた彼女が
一番求めていたものは、世界を共有できる人。
永遠に年を取らない彼女と、いつかは老いて死すべき運命のオスカー。
でも、今この瞬間、二人は12歳でその世界は触れあい、一つに解け合っている。
血塗れの救世主ならぬ吸血鬼に付き従う人間の少年。
二人が永遠に世界の片隅を彷徨い続けられますようにと祈らずにはいられない。
この作品、とても深いのですが、お話は分り易く映像はとても美しく、
ちゃんとカタストロフィもあります。
(そのやり方が正しいか否かは観客個々の判断ですが)
きちんとエンターティンメントとして成立してるのも凄いなぁ・・・・。
<血塗れ>が苦手な方にはオススメできませんが・・・・。
美しい映像もなにか清らかな感慨を残すラストも、最高に好きです。
・・・・しかし、邦題は酷すぎる・・・・。
大体200歳ってどっから出てきたんだ!?
ちなみに原題は「LET THE RIGHT ONE IN」(ホントはスウェーデン語のタイトルですが)
原作本は「モールス」。スウェーデンのスティーブン・キングと呼ばれる作家さんだそうですw
公式サイト
↓
http://www.bokueli.com/
実家のPCからUPしてますー。
さすが九州の田舎w
チャンネル数、少ないっ!!
・・・ってことでNHKのBS三昧であります。
で、偶然見た『ショコラ』がすっごく良くて。
ジュリエット・ビノシュ主演、共演がレナ・オリン。
(『存在の耐えられない軽さ』コンビ復活だなw)
そして、ジョニー・デップ!
あらすじは、厳格なカトリックの領主の下、
全ての楽しみを禁じられた村に
ふらっとやってきた母娘がショコラティエを開店する。
秘密のレシピで作られたチョコは、
それを口にした人の心に喜びと自由を吹き込み、
堅苦しい規律で灰色に染まった村の人々が、
チョコの魔法で人生に色彩を取り戻していく。
他にも奔放な母(ジュディ・デンチ!)とその娘、彼女の息子をめぐる心のすれちがいや、
厳格すぎて女房に逃げられた領主の心の傷、DVで傷ついた女の反撃と自立など、
さまざまな人間模様を巧みにエピソードの中に織り込んでいく腕前は
ほんとに「おみごと!」です。
舞台がフランスで女優さんもフランス人なのに、なぜか全編英語なのは不思議だがw
夢があってユーモアがあって、秘密と魔法の香りのするステキな作品でした。
この面白さは、上手く説明できないなぁ;
や、ぜひともDVD借りてきてご覧ください。
絶対ハッピーになれると思いますです。
で、とっても素敵だなあと思ったポイントをひとつだけ。
<色彩>
特にビノシュの衣装とメイク。
コーラルピンクを基調にした衣装が、ピンク肌・ブルネットの髪と目の色にぴったりで、
それはそれはキュートで目を見張るほどの美しさなのです。
濃い珊瑚の繊細なネックレスに、コーラルピンクのブラウス。
紺のシンプルなワンピースにパンプスだけコーラルピンク。
ブラウスと同じ色の唇の彼女はまさに<良い魔法を使う妖精>のイメージである。
もともと彼女は洗練された美女ではなく、ちょっと野暮ったい。
個人的にはレオス・カラックスの『汚れた血』の神秘的な少女役のイメージが強い。
自分ではその気がないのに周りの男を振り回して不幸にしてしまう女。
とても自然体で無邪気で、そのくせ愛には奔放で情熱的。
(誰だったか・・・「フランスの大竹しのぶ」と評した方がいらっしゃった。当たってるw)
でもこの映画ではふわふわしたしぐさやおっとり天然ボケっぽい雰囲気が役にぴったり。
・・・なんとなくコーラルピンクの服が着たくなりました(似合うかどうかは別である)
彼女は川からやってきたジプシーの青年(ジョニー・デップ)と恋に落ちるのですが、
その途端に口紅の色を変えるんですよ・・・コーラルレッドに。
ものすごーく女!って感じでね、これが。印象的でした。
そして、ジプシーの青年役のデップがとっても素敵なんっす。
流れ者と人々に蔑まれ忌み嫌われながらも、束縛を嫌い、
自由に生きるためにひとつ処にとどまることを拒む彼。
・・・そうです。なんかちょっとハウルっぽいw
「あー・・・こういう役もやってほしいよなぁ・・・・・。」
なーんて思わず妄想に浸ってしまいました。
追記)
あああ・・・・・。
今日のワッツはそんな楽しい妄想話だったのね;←電波が上手くキャッチできず。
明日どっかでレポ探して脳内再生しよ。
さすが九州の田舎w
チャンネル数、少ないっ!!
・・・ってことでNHKのBS三昧であります。
で、偶然見た『ショコラ』がすっごく良くて。
ジュリエット・ビノシュ主演、共演がレナ・オリン。
(『存在の耐えられない軽さ』コンビ復活だなw)
そして、ジョニー・デップ!
あらすじは、厳格なカトリックの領主の下、
全ての楽しみを禁じられた村に
ふらっとやってきた母娘がショコラティエを開店する。
秘密のレシピで作られたチョコは、
それを口にした人の心に喜びと自由を吹き込み、
堅苦しい規律で灰色に染まった村の人々が、
チョコの魔法で人生に色彩を取り戻していく。
他にも奔放な母(ジュディ・デンチ!)とその娘、彼女の息子をめぐる心のすれちがいや、
厳格すぎて女房に逃げられた領主の心の傷、DVで傷ついた女の反撃と自立など、
さまざまな人間模様を巧みにエピソードの中に織り込んでいく腕前は
ほんとに「おみごと!」です。
舞台がフランスで女優さんもフランス人なのに、なぜか全編英語なのは不思議だがw
夢があってユーモアがあって、秘密と魔法の香りのするステキな作品でした。
この面白さは、上手く説明できないなぁ;
や、ぜひともDVD借りてきてご覧ください。
絶対ハッピーになれると思いますです。
で、とっても素敵だなあと思ったポイントをひとつだけ。
<色彩>
特にビノシュの衣装とメイク。
コーラルピンクを基調にした衣装が、ピンク肌・ブルネットの髪と目の色にぴったりで、
それはそれはキュートで目を見張るほどの美しさなのです。
濃い珊瑚の繊細なネックレスに、コーラルピンクのブラウス。
紺のシンプルなワンピースにパンプスだけコーラルピンク。
ブラウスと同じ色の唇の彼女はまさに<良い魔法を使う妖精>のイメージである。
もともと彼女は洗練された美女ではなく、ちょっと野暮ったい。
個人的にはレオス・カラックスの『汚れた血』の神秘的な少女役のイメージが強い。
自分ではその気がないのに周りの男を振り回して不幸にしてしまう女。
とても自然体で無邪気で、そのくせ愛には奔放で情熱的。
(誰だったか・・・「フランスの大竹しのぶ」と評した方がいらっしゃった。当たってるw)
でもこの映画ではふわふわしたしぐさやおっとり天然ボケっぽい雰囲気が役にぴったり。
・・・なんとなくコーラルピンクの服が着たくなりました(似合うかどうかは別である)
彼女は川からやってきたジプシーの青年(ジョニー・デップ)と恋に落ちるのですが、
その途端に口紅の色を変えるんですよ・・・コーラルレッドに。
ものすごーく女!って感じでね、これが。印象的でした。
そして、ジプシーの青年役のデップがとっても素敵なんっす。
流れ者と人々に蔑まれ忌み嫌われながらも、束縛を嫌い、
自由に生きるためにひとつ処にとどまることを拒む彼。
・・・そうです。なんかちょっとハウルっぽいw
「あー・・・こういう役もやってほしいよなぁ・・・・・。」
なーんて思わず妄想に浸ってしまいました。
追記)
あああ・・・・・。
今日のワッツはそんな楽しい妄想話だったのね;←電波が上手くキャッチできず。
明日どっかでレポ探して脳内再生しよ。
イントゥ・ザ・ワイルド
2010年7月11日 映画 コメント (4)
いい映画でした。
主人公がどういう最期を遂げるのか分った上での物語なので、
絶対ハッピー・エンドではないと思っていたのですが。
でもこれは、ある種のハッピー・エンド、なのかも知れない。
主人公のクリスは大学を優秀な成績で卒業。
両親は事業で成功し、外見的には何一つ不自由の無い暮らし。
しかし、幼い頃からの両親の不仲によって、ある種の人間不信に陥っている。
・・・とここまではわりとオーソドックスな設定なのですけど。
人間とその社会に不信感を抱いた彼は、究極の<真実の暮らし>を求めて
広大なアメリカ大陸を北へ南へヒッチハイクしながら彷徨う。
まずこの、アメリカの広大さ・・・そして自然の荒々しい美しさがあったからこそ
成立する物語なんですよね。
その意味では、アメリカ伝統の(笑)ロード・ムービーの体裁を取ってるわけですが。
彼が出会う人々。
ヒッピーのカップル、反骨精神旺盛な農場経営者、元軍人の孤独な老人。
それらの人たちのつかの間の交流を経て、彼は最後の冒険というか修行の仕上げとして
アラスカの大地でたった一人、狩と採集の生活へ挑む。
それは究極の自由であり、無限の<自問自答の時間>。
はからずもヒッピーの男が指摘したように、彼はまるで、若きジーザスのように
真実を求め、自分の強さを試すために一人荒野で暮らす。
物語は荒野に捨てられたバスをベースとして一人で暮らすリアルタイムの彼と、
彷徨の過程で知り合った多くの人々との記憶とが交錯する形で進行します。
自分の生きる意味、人間とその社会が存在する意味を探ろうとする彼。
思春期特有の潔癖さと熱情。
高い知性を備えながら、どうしても自分が世界に属しているという感覚を
得ることのできない青年の、
精神の繊細さと鋭さを、ショーン・ペンは丁寧に掬い取っていて、
ラストはとても悲しいのですが、見終わったあとなにか、
胸の奥に暖かいものがこみ上げてきました。
主人公の青年の感じる疎外感・違和感はたぶん、
ショーン自身のものでもあるんでしょうね・・・。
インディアン・ランナーもそうであったように、
疎外されたものへ注がれる彼の視線は限りなく優しい。
*************************************
余計な追記)
さて。
見始めてしばらくから、主人公の青年がShitaoに見えてきちゃって・・・。
世界有数の財閥の一人息子という立場を捨てて、
おそらくはアジアの貧しい地域を放浪した彼。
その彼が、最期に行き着いたのはミンダナオ島の貧しい村だったわけですが・・・。
この映画の主人公:クリスとShitaoが放浪の旅を選んだ心情は、
とてもよく似てる気がしました。
こういう見方はずいぶん邪だとわかってはいるのですが。
興味のある方は、是非ご覧ください。
すっごく・・・優しい映画です。
主人公がどういう最期を遂げるのか分った上での物語なので、
絶対ハッピー・エンドではないと思っていたのですが。
でもこれは、ある種のハッピー・エンド、なのかも知れない。
主人公のクリスは大学を優秀な成績で卒業。
両親は事業で成功し、外見的には何一つ不自由の無い暮らし。
しかし、幼い頃からの両親の不仲によって、ある種の人間不信に陥っている。
・・・とここまではわりとオーソドックスな設定なのですけど。
人間とその社会に不信感を抱いた彼は、究極の<真実の暮らし>を求めて
広大なアメリカ大陸を北へ南へヒッチハイクしながら彷徨う。
まずこの、アメリカの広大さ・・・そして自然の荒々しい美しさがあったからこそ
成立する物語なんですよね。
その意味では、アメリカ伝統の(笑)ロード・ムービーの体裁を取ってるわけですが。
彼が出会う人々。
ヒッピーのカップル、反骨精神旺盛な農場経営者、元軍人の孤独な老人。
それらの人たちのつかの間の交流を経て、彼は最後の冒険というか修行の仕上げとして
アラスカの大地でたった一人、狩と採集の生活へ挑む。
それは究極の自由であり、無限の<自問自答の時間>。
はからずもヒッピーの男が指摘したように、彼はまるで、若きジーザスのように
真実を求め、自分の強さを試すために一人荒野で暮らす。
物語は荒野に捨てられたバスをベースとして一人で暮らすリアルタイムの彼と、
彷徨の過程で知り合った多くの人々との記憶とが交錯する形で進行します。
自分の生きる意味、人間とその社会が存在する意味を探ろうとする彼。
思春期特有の潔癖さと熱情。
高い知性を備えながら、どうしても自分が世界に属しているという感覚を
得ることのできない青年の、
精神の繊細さと鋭さを、ショーン・ペンは丁寧に掬い取っていて、
ラストはとても悲しいのですが、見終わったあとなにか、
胸の奥に暖かいものがこみ上げてきました。
主人公の青年の感じる疎外感・違和感はたぶん、
ショーン自身のものでもあるんでしょうね・・・。
インディアン・ランナーもそうであったように、
疎外されたものへ注がれる彼の視線は限りなく優しい。
*************************************
余計な追記)
さて。
見始めてしばらくから、主人公の青年がShitaoに見えてきちゃって・・・。
世界有数の財閥の一人息子という立場を捨てて、
おそらくはアジアの貧しい地域を放浪した彼。
その彼が、最期に行き着いたのはミンダナオ島の貧しい村だったわけですが・・・。
この映画の主人公:クリスとShitaoが放浪の旅を選んだ心情は、
とてもよく似てる気がしました。
こういう見方はずいぶん邪だとわかってはいるのですが。
興味のある方は、是非ご覧ください。
すっごく・・・優しい映画です。
パーマネント野ばら(の超個人的感想)
2010年6月23日 映画 コメント (2)くすくす笑って、爆笑したかったけど静かなので笑いを抑えるのに苦労しつつ、
・・・・やっぱ泣きました。
菅野美穂の透明感をここまで魅力的に感じたのは初めてかもしれない。
簡素なスカートの裾から覗く足首の華奢さが、なにかとても哀しい。
小池栄子と夏木マリはやっぱり素敵だった。
ほれぼれしてしまう。
おんなそのもの。
菅野とは対照的に、きゅっと締まった筋肉質の足。
寂れた港町の、むき出しの人生を生きるおんなたち、そして時々男たち。
おんなたちは貧困・暴力・浮気にも負けず、そして男たちは皆、夢ばかり見て、
手を伸ばしたとたんに霧散する幻のよう。
逞しく存在感豊かなおんなたちはだから、ひとりのこらず皆、決して手に入ることのない
想像上の男に恋をし、追いかけているように見えた。
以下全然客観的でない個人的感想ですんません(;´∀`)
映像の中で展開される世界が、あまりにも自分が18歳まで育った場所に似ていて、
その意味で冷静ではいられなかった。
亡くなった祖母はちいさなパーマ屋を営んでいて、月何度かそこへ遊びに行くと、
夕暮れ時はホステスさんたちの髪結いタイムでごった返していた。
甘くオリエンタルな香水の匂い、煙草の煙、パーマ液の悪臭、ドライヤーの騒音、
酒と煙草で掠れたハスキーな声。
パーマネント野ばらのお客よりはずっと洗練された女性たちだったけれども、
世間話しながら、時々身の上話まで聞いてる祖母が、なーんとなく商売人ぽくて
苦手だった。
人手がたりないと、近所のスーパーにシャンプーを買いに行かされたものである。
(もちろん単価のやすいやつw)
公務員の父と結婚した母は、たぶん祖母の生業を嫌っていたと思う。
母の実父はふらっと家出していなくなるような男で、私が祖父だと思っていた男性は
実は祖母の再婚相手で、キャバレーでバーテンの仕事の傍ら、
女性相手にダンスしてお金を貰っていたらしい。
母に言わせると『髪結いの亭主』ってやつですw
(そのものズバリの題名のフランス映画がありました)
ほっそりして、派手なネクタイで、髪をポマードで撫で付けた祖父は、子供心に
「なんだかこの人、怪しい。」と思っていたもんですが、とても優しい人でした。
・・・そう、主人公の母の再婚相手の男(宇崎竜童) みたいに。
そしてこの映画のバックグラウンドとしての野山の存在。
おんな達は、いろんなものを人知れずこっそりと草むらに穴を掘って埋める。
それは死んだ猫だったり海亀だったり、野垂れ死んだ亭主の形見だったり、
もしかすると死んだ連れ合いだったりする。
おんなの愛や悲しみ、怒りや後悔の骸を内包した土からじわじわと養分を吸い上げ、
ふりそそぐ南国の陽射しを浴びた草木は、その勢いをいや増すのであります。
刈っても刈っても、半月もすれば元通りに茂ってくる雑草たちの発する
むせ返るような緑の息吹。
速やかに侵食され、朽ち果てかけた草むらの中の荒れ屋。
じーっと聞いていると感覚が麻痺してトリップしそうな、蝉の声のシャワー。
それらが記憶と結びつき、皮膚感として感じられ、いまはもうどこにもない、
心の奥底にひっそりと沈んでいたノスタルジーとしての故郷を思い出させてくれた。
・・・・やっぱ泣きました。
菅野美穂の透明感をここまで魅力的に感じたのは初めてかもしれない。
簡素なスカートの裾から覗く足首の華奢さが、なにかとても哀しい。
小池栄子と夏木マリはやっぱり素敵だった。
ほれぼれしてしまう。
おんなそのもの。
菅野とは対照的に、きゅっと締まった筋肉質の足。
寂れた港町の、むき出しの人生を生きるおんなたち、そして時々男たち。
おんなたちは貧困・暴力・浮気にも負けず、そして男たちは皆、夢ばかり見て、
手を伸ばしたとたんに霧散する幻のよう。
逞しく存在感豊かなおんなたちはだから、ひとりのこらず皆、決して手に入ることのない
想像上の男に恋をし、追いかけているように見えた。
以下全然客観的でない個人的感想ですんません(;´∀`)
映像の中で展開される世界が、あまりにも自分が18歳まで育った場所に似ていて、
その意味で冷静ではいられなかった。
亡くなった祖母はちいさなパーマ屋を営んでいて、月何度かそこへ遊びに行くと、
夕暮れ時はホステスさんたちの髪結いタイムでごった返していた。
甘くオリエンタルな香水の匂い、煙草の煙、パーマ液の悪臭、ドライヤーの騒音、
酒と煙草で掠れたハスキーな声。
パーマネント野ばらのお客よりはずっと洗練された女性たちだったけれども、
世間話しながら、時々身の上話まで聞いてる祖母が、なーんとなく商売人ぽくて
苦手だった。
人手がたりないと、近所のスーパーにシャンプーを買いに行かされたものである。
(もちろん単価のやすいやつw)
公務員の父と結婚した母は、たぶん祖母の生業を嫌っていたと思う。
母の実父はふらっと家出していなくなるような男で、私が祖父だと思っていた男性は
実は祖母の再婚相手で、キャバレーでバーテンの仕事の傍ら、
女性相手にダンスしてお金を貰っていたらしい。
母に言わせると『髪結いの亭主』ってやつですw
(そのものズバリの題名のフランス映画がありました)
ほっそりして、派手なネクタイで、髪をポマードで撫で付けた祖父は、子供心に
「なんだかこの人、怪しい。」と思っていたもんですが、とても優しい人でした。
・・・そう、主人公の母の再婚相手の男(宇崎竜童) みたいに。
そしてこの映画のバックグラウンドとしての野山の存在。
おんな達は、いろんなものを人知れずこっそりと草むらに穴を掘って埋める。
それは死んだ猫だったり海亀だったり、野垂れ死んだ亭主の形見だったり、
もしかすると死んだ連れ合いだったりする。
おんなの愛や悲しみ、怒りや後悔の骸を内包した土からじわじわと養分を吸い上げ、
ふりそそぐ南国の陽射しを浴びた草木は、その勢いをいや増すのであります。
刈っても刈っても、半月もすれば元通りに茂ってくる雑草たちの発する
むせ返るような緑の息吹。
速やかに侵食され、朽ち果てかけた草むらの中の荒れ屋。
じーっと聞いていると感覚が麻痺してトリップしそうな、蝉の声のシャワー。
それらが記憶と結びつき、皮膚感として感じられ、いまはもうどこにもない、
心の奥底にひっそりと沈んでいたノスタルジーとしての故郷を思い出させてくれた。
パーマネント野ばらにまだいけてない~~~~(つД`)・゜・
ぜったい、来週いくんだも~~~~ん!!
これも見てみたい。
GIRLFRIEND EXPERIENCE
↓
http://www.tfc-movie.net/girlfriend/
オーシャンズのソダーバーグ。
むか~し見た『セックスと嘘とビデオテープ』でははぁ?だったが・・・・。
『チェ』はよかったなぁ・・・・。
(主にベニチオ・デル・トロのかこよさにうっとりしたのだが;)←基本ミーハー。
中の人。
そうか・・・回想シーン?
それとも<いまの>人が<過去の>人に会いに行くの?
ぜったい、来週いくんだも~~~~ん!!
これも見てみたい。
GIRLFRIEND EXPERIENCE
↓
http://www.tfc-movie.net/girlfriend/
オーシャンズのソダーバーグ。
むか~し見た『セックスと嘘とビデオテープ』でははぁ?だったが・・・・。
『チェ』はよかったなぁ・・・・。
(主にベニチオ・デル・トロのかこよさにうっとりしたのだが;)←基本ミーハー。
中の人。
そうか・・・回想シーン?
それとも<いまの>人が<過去の>人に会いに行くの?
これ、外出の予定がある日は見ないほうがいいと思う。
・・・泣いちゃいますよ。
アパルトヘイトが撤廃された(ことになっている)
南アフリカですが、
相変わらず人種の差別(というか区別)は存在して、
主人公はスラムに生まれ、家出して浮浪児となり、
自分の名前すら忘れたふりをして
ツォツィ(=不良)と呼ばれている青年。
盗み、強盗、殺人まで犯した彼が、
ある日金持ちの黒人の夫婦の車を盗み、
偶然後部座席に乗せられていた赤ちゃんを家に連れ帰り、
育てるところから、その人生が徐々に変わっていく。
赤ん坊ってさ、自力では生きていけないじゃないですか?
ツォツィはおむつの替え方も、ミルクの与え方もしらない。
とりあえずおなかのすいた赤ちゃんに練乳缶をあてがって、大きな紙袋にいれたまま、
夜の街に出て行ってしまうようなおバカさんだけど、
自分が面倒をみてあげないと死ぬしかない生き物を前に、命ってなに?ってことを、
無意識のうちに自問自答しはじめる。
赤ちゃんを連れたシングルマザーをピストルで脅してその家に侵入するんだけど、
彼女に銃口を突きつけたまま、「こいつに乳を飲ませろ!」ですよ。
他にやりようないの?と思うけど、人に物を頼むときは<脅す>しか知らないんです。
最初目を吊り上げてほんとにキツイ顔だったのが、
彼女が赤ちゃんに授乳してるのをじーっと見てるうちに、
緊張が解けて目が優しくなり、安心した顔になっていく。
ギャング仲間に<先生>と呼ばれる男がいて、唯一マトモな教育を受けているらしい彼は
無知無教養なギャングの若者たちに何度もこう問いかける。
「品位(=decency)って言葉、知ってるか?」
彼らは単語は知っていても<先生>が言いたいことは理解できない。
「decencyとはrespectの意味だ。他人を、そして自分をrespectすることだ。」
最初まったく耳を貸さなかったツォツィですが、赤ん坊を世話し、
他人の赤ん坊を何の見返りも求めずに受け入れた女性と接して初めて、
その言葉の言わんとするところを理解しはじめる。
そして自分の名前がディヴィットだったこと、
本当に自分が求めていたものが何かを思い出し、ある行動に出ます。
この映画は南アのアパルトヘイトに具体的には触れていません。
しかし主人公が不幸にして愛も教育も受けられず、
孤独に生き抜かねばならなかった現実の裏にはその影が見え隠れします。
ある種の不幸の連鎖というか・・・。
どこかでその鎖を断ち切らなければ、これから先もたくさんのツォツィが生まれてしまう。
色と光を計算したとても繊細な映像はため息がでるほど美しく、
青年たちのナマの心情をそのままぶつけたようなラップのリズムが印象に残ります。
・・・泣いちゃいますよ。
アパルトヘイトが撤廃された(ことになっている)
南アフリカですが、
相変わらず人種の差別(というか区別)は存在して、
主人公はスラムに生まれ、家出して浮浪児となり、
自分の名前すら忘れたふりをして
ツォツィ(=不良)と呼ばれている青年。
盗み、強盗、殺人まで犯した彼が、
ある日金持ちの黒人の夫婦の車を盗み、
偶然後部座席に乗せられていた赤ちゃんを家に連れ帰り、
育てるところから、その人生が徐々に変わっていく。
赤ん坊ってさ、自力では生きていけないじゃないですか?
ツォツィはおむつの替え方も、ミルクの与え方もしらない。
とりあえずおなかのすいた赤ちゃんに練乳缶をあてがって、大きな紙袋にいれたまま、
夜の街に出て行ってしまうようなおバカさんだけど、
自分が面倒をみてあげないと死ぬしかない生き物を前に、命ってなに?ってことを、
無意識のうちに自問自答しはじめる。
赤ちゃんを連れたシングルマザーをピストルで脅してその家に侵入するんだけど、
彼女に銃口を突きつけたまま、「こいつに乳を飲ませろ!」ですよ。
他にやりようないの?と思うけど、人に物を頼むときは<脅す>しか知らないんです。
最初目を吊り上げてほんとにキツイ顔だったのが、
彼女が赤ちゃんに授乳してるのをじーっと見てるうちに、
緊張が解けて目が優しくなり、安心した顔になっていく。
ギャング仲間に<先生>と呼ばれる男がいて、唯一マトモな教育を受けているらしい彼は
無知無教養なギャングの若者たちに何度もこう問いかける。
「品位(=decency)って言葉、知ってるか?」
彼らは単語は知っていても<先生>が言いたいことは理解できない。
「decencyとはrespectの意味だ。他人を、そして自分をrespectすることだ。」
最初まったく耳を貸さなかったツォツィですが、赤ん坊を世話し、
他人の赤ん坊を何の見返りも求めずに受け入れた女性と接して初めて、
その言葉の言わんとするところを理解しはじめる。
そして自分の名前がディヴィットだったこと、
本当に自分が求めていたものが何かを思い出し、ある行動に出ます。
この映画は南アのアパルトヘイトに具体的には触れていません。
しかし主人公が不幸にして愛も教育も受けられず、
孤独に生き抜かねばならなかった現実の裏にはその影が見え隠れします。
ある種の不幸の連鎖というか・・・。
どこかでその鎖を断ち切らなければ、これから先もたくさんのツォツィが生まれてしまう。
色と光を計算したとても繊細な映像はため息がでるほど美しく、
青年たちのナマの心情をそのままぶつけたようなラップのリズムが印象に残ります。
サムサッカー(追記しました)
2010年5月29日 映画 コメント (2)
親指を吸う癖の直らない17歳のジャスティン。
両親も教師も「何か異常があるのでは?」と過剰に心配する。
行きつけの歯科矯正の先生(キアヌ・リーブス、カッコイイけど怪しい;)
まで、「幼児期の虐待等、トラウマが原因」だと決め付け、
怪しい催眠療法を試みる。
本人も周囲もものすご~くタイヘンなことだと
深刻に受け止めているけど、
ジャスティンは17歳の内気な男の子としては至ってフツーだった。
ただ、親指を吸う癖が直らないだけ。
カウンセリングが盛んなお国柄か?やたら精神分析されてしまうジャスティン。
果てはADHD(注意欠陥多動障害)の診断がくだされ、リタリンが処方されてしまう。
ものすごい大雑把なカウンセリングでリタリン処方OK出ちゃうってお国柄かしら?
発達障害の対処のガイドラインが日本とアメリカでは違うからか?
それは置いといて。
結局、ジャスティンの親指を吸う癖を巡って、彼の周りの大人たち自身が抱える
内面の問題が明らかになっていく。
若い頃描いていた未来と、現実の自分の落差。
幻滅と諦めを抱きながら生きている自分を正面から見つめるのは大人だってキツイ。
キアヌ演じる変人歯科医がジャスティンに言う。
「大切なのは結果を求めずに生きる力を持つことだ。」
すごい・・・一種のサトリだね。
しかしご立派な言葉を口にしながら、診察室だというのに、
歯科医は煙草を吸い続けるのをやめられない。
・・・一番ダメなのは先生じゃん(笑)
現実と正面から向き合うことに決めたジャスティンは、希望通りNY大学に合格する。
その夜、母はこれから息子が暮らすNYのマップを見ながら涙する。
「もう、ジャスティンはここにはいないから。」
「どうして?僕、まだ家にいるじゃない?」
「ううん。わかるの。私にはわかるのよ。」
親指を吸わなくなり、リタリンに頼ることもやめ、自分の道を歩みだしたジャスティン。
そのことを実感したとき、母親の胸のうちに去来したもの。
・・・私ももうあと何年かしたら同じ気持ちを味わうのだろうか。
そう思ったら泣けてきた。
両親も教師も「何か異常があるのでは?」と過剰に心配する。
行きつけの歯科矯正の先生(キアヌ・リーブス、カッコイイけど怪しい;)
まで、「幼児期の虐待等、トラウマが原因」だと決め付け、
怪しい催眠療法を試みる。
本人も周囲もものすご~くタイヘンなことだと
深刻に受け止めているけど、
ジャスティンは17歳の内気な男の子としては至ってフツーだった。
ただ、親指を吸う癖が直らないだけ。
カウンセリングが盛んなお国柄か?やたら精神分析されてしまうジャスティン。
果てはADHD(注意欠陥多動障害)の診断がくだされ、リタリンが処方されてしまう。
ものすごい大雑把なカウンセリングでリタリン処方OK出ちゃうってお国柄かしら?
発達障害の対処のガイドラインが日本とアメリカでは違うからか?
それは置いといて。
結局、ジャスティンの親指を吸う癖を巡って、彼の周りの大人たち自身が抱える
内面の問題が明らかになっていく。
若い頃描いていた未来と、現実の自分の落差。
幻滅と諦めを抱きながら生きている自分を正面から見つめるのは大人だってキツイ。
キアヌ演じる変人歯科医がジャスティンに言う。
「大切なのは結果を求めずに生きる力を持つことだ。」
すごい・・・一種のサトリだね。
しかしご立派な言葉を口にしながら、診察室だというのに、
歯科医は煙草を吸い続けるのをやめられない。
・・・一番ダメなのは先生じゃん(笑)
現実と正面から向き合うことに決めたジャスティンは、希望通りNY大学に合格する。
その夜、母はこれから息子が暮らすNYのマップを見ながら涙する。
「もう、ジャスティンはここにはいないから。」
「どうして?僕、まだ家にいるじゃない?」
「ううん。わかるの。私にはわかるのよ。」
親指を吸わなくなり、リタリンに頼ることもやめ、自分の道を歩みだしたジャスティン。
そのことを実感したとき、母親の胸のうちに去来したもの。
・・・私ももうあと何年かしたら同じ気持ちを味わうのだろうか。
そう思ったら泣けてきた。
主人公のウォルターは妻に先立たれ無気力な生活を送る大学教授。
ふとしたことからシリア系の青年タレクと出会い、
ジャンペというアフリカン・ドラムの演奏を教わる。
テクニックは必要ない、感じたままに叩けという
タレクの言葉に導かれるまま、
ウォルターはジャンペを演奏することで
感覚を開放する気持ちよさに目覚め、
生きることの張り合いを取り戻す。
しかしタレクは実は不法滞在者で
ある日運悪く当局に拘束されてしまう。
彼を解放するためウォルターは手を尽くすのだが・・・。
もうずいぶん前だが観光旅行でNYへ行ったことがある。
『人種のるつぼ』といわれるとおり、街には様々な肌の色の人があふれていた。
ハレム・ツアーでゴスペルを聞いた。
夜ライブを見に行ったクラブはイタリア人街のすぐそばにあった。
デリで買ったチャイニーズ・フードを食べ、
朝食にサンドイッチを買った店はエジプト人が経営していた。
しかし通りすがりの観光客と実際にその街に住んで見えてくるものは全く違うだろう。
この作品はNYのある側面・・・不法滞在者の日常とその運命を描いている。
主人公のウォルターとタレクは同じ国の同じ街に住み、ジャンペのリズムを通じて
人間として同じ興奮と感動をシェアし、友情が生まれる。
しかしアメリカ国籍のないタレクには、市民としての人権は無い。
「何も悪いことはしていないのに!なぜ解放されないんだ?」
「不法滞在は犯罪行為です。」
個々の人としての繋がりは、不法滞在という事実の下では何の役にも立たない。
大恋愛も派手なアクションもオシャレなブティックも一切無関係なNYの、
普通の人々を淡々と描きながら、アメリカという国が抱えたある種の苦悩が、
くっきりと浮かび上がってくる。
「入国管理局の仕事はいい加減だったよ。9.11の前までは、ね。」
何度か出てくる<世界貿易センターのないNYを海から眺めたアングル>の映像。
見終わったあと、さりげなくちりばめられたメッセージで胸と頭がいっぱいになる。
ふとしたことからシリア系の青年タレクと出会い、
ジャンペというアフリカン・ドラムの演奏を教わる。
テクニックは必要ない、感じたままに叩けという
タレクの言葉に導かれるまま、
ウォルターはジャンペを演奏することで
感覚を開放する気持ちよさに目覚め、
生きることの張り合いを取り戻す。
しかしタレクは実は不法滞在者で
ある日運悪く当局に拘束されてしまう。
彼を解放するためウォルターは手を尽くすのだが・・・。
もうずいぶん前だが観光旅行でNYへ行ったことがある。
『人種のるつぼ』といわれるとおり、街には様々な肌の色の人があふれていた。
ハレム・ツアーでゴスペルを聞いた。
夜ライブを見に行ったクラブはイタリア人街のすぐそばにあった。
デリで買ったチャイニーズ・フードを食べ、
朝食にサンドイッチを買った店はエジプト人が経営していた。
しかし通りすがりの観光客と実際にその街に住んで見えてくるものは全く違うだろう。
この作品はNYのある側面・・・不法滞在者の日常とその運命を描いている。
主人公のウォルターとタレクは同じ国の同じ街に住み、ジャンペのリズムを通じて
人間として同じ興奮と感動をシェアし、友情が生まれる。
しかしアメリカ国籍のないタレクには、市民としての人権は無い。
「何も悪いことはしていないのに!なぜ解放されないんだ?」
「不法滞在は犯罪行為です。」
個々の人としての繋がりは、不法滞在という事実の下では何の役にも立たない。
大恋愛も派手なアクションもオシャレなブティックも一切無関係なNYの、
普通の人々を淡々と描きながら、アメリカという国が抱えたある種の苦悩が、
くっきりと浮かび上がってくる。
「入国管理局の仕事はいい加減だったよ。9.11の前までは、ね。」
何度か出てくる<世界貿易センターのないNYを海から眺めたアングル>の映像。
見終わったあと、さりげなくちりばめられたメッセージで胸と頭がいっぱいになる。
とても静かで美しい映画。
静か過ぎて途中で一度寝てしまいました。
1994年に猟銃自殺したNIRVANAのヴォーカルKurt cobainの
最後の日々をモチーフに制作されたフィクションですが、
雰囲気といい服装といい音楽といい、モロに本人でございます。
リハビリ施設から抜け出したブレイクは
緑に囲まれた荒れた屋敷に戻ってくる。
そこにはバンドの仲間とその恋人が住み着いていて、午後遅くまで眠り夜は街へ繰り出して酔っ払って帰ってくるという自堕落な毎日。
ブレイクは彼らと接触を絶つように行動しているが、時々誰かが話かけてくる。
しかしブレイクは誰とも意味のある会話を交わそうとはしない。
死のイメージを何度も思い浮かべながら、ただ彷徨うブレイク。
魂は既に深い淵に沈んで、知人の言葉も水際から投げ込む小石程度でしかない。
ひたすら悲しくて見終わったあと虚無感の残る作品でした。
仰向けに倒れた彼の遺体から、全裸の本人の魂がまるで日常動作の如くすっと立ち上がり、
目に見えない天国への階段を何気なく上ってフレーム・アウトしていくシーンは
奇妙に詩的ですが、その動作は生きているときの彼となんら変わりがない。
ブレイクにとって既に、こっち側でもあっち側でもそんな違いはなかったのかも・・・
そんなふうな印象を受けました。
それにしてもガス・ヴァン・サント監督。
かならずワン・シーン男性同士のキスシーンがあるんだなw
ブレイク役の男の子(マイケル・ピット)のルックスはKurt Cobainによく似ていたけれど、
俯き加減の横顔がリバー・フェニックスにも似ている気がした。
映像の美しさと音楽のセンスはめちゃくちゃいいです。
同居人のスコットがThe Velvet UndergroundのVenus in Furの<レコード>をかけてLou Reedのボーカルに合わせて歌うシーンが何故かすごく好き。
Sonic YouthのThurston Mooreが音楽を提供しています。
Kim Gordonも出演してるし・・・相変わらずカッコイイお姐さまでした♪
静か過ぎて途中で一度寝てしまいました。
1994年に猟銃自殺したNIRVANAのヴォーカルKurt cobainの
最後の日々をモチーフに制作されたフィクションですが、
雰囲気といい服装といい音楽といい、モロに本人でございます。
リハビリ施設から抜け出したブレイクは
緑に囲まれた荒れた屋敷に戻ってくる。
そこにはバンドの仲間とその恋人が住み着いていて、午後遅くまで眠り夜は街へ繰り出して酔っ払って帰ってくるという自堕落な毎日。
ブレイクは彼らと接触を絶つように行動しているが、時々誰かが話かけてくる。
しかしブレイクは誰とも意味のある会話を交わそうとはしない。
死のイメージを何度も思い浮かべながら、ただ彷徨うブレイク。
魂は既に深い淵に沈んで、知人の言葉も水際から投げ込む小石程度でしかない。
ひたすら悲しくて見終わったあと虚無感の残る作品でした。
仰向けに倒れた彼の遺体から、全裸の本人の魂がまるで日常動作の如くすっと立ち上がり、
目に見えない天国への階段を何気なく上ってフレーム・アウトしていくシーンは
奇妙に詩的ですが、その動作は生きているときの彼となんら変わりがない。
ブレイクにとって既に、こっち側でもあっち側でもそんな違いはなかったのかも・・・
そんなふうな印象を受けました。
それにしてもガス・ヴァン・サント監督。
かならずワン・シーン男性同士のキスシーンがあるんだなw
ブレイク役の男の子(マイケル・ピット)のルックスはKurt Cobainによく似ていたけれど、
俯き加減の横顔がリバー・フェニックスにも似ている気がした。
映像の美しさと音楽のセンスはめちゃくちゃいいです。
同居人のスコットがThe Velvet UndergroundのVenus in Furの<レコード>をかけてLou Reedのボーカルに合わせて歌うシーンが何故かすごく好き。
Sonic YouthのThurston Mooreが音楽を提供しています。
Kim Gordonも出演してるし・・・相変わらずカッコイイお姐さまでした♪
1999年に世界を震撼させたアメリカの
<コロンバイン高校銃乱射事件>をモチーフにした作品。
モチーフに、というのは細かい部分で
実際の事件とは異なる点があるらしいので。
銃を乱射して24人を殺害した17歳の少年二人が
虐めにあってたらしいことや、
背景に銃社会・アメリカの病巣があることなど含め、
何年も物議を醸した事件ですね。
マイケル・ムーア監督がやはりこの事件をモチーフに
『ボウリング・フォー・コロンバイン』という作品を撮ってますが、
そっちはドキュメンタリー。
マイケル・ムーアの視点ははっきりしていて、
「17歳の少年がいかにして殺戮兵器を入手できたか?」を徹底的に追求し、
アメリカの病んだ側面を浮き彫りにすることだったが、
ガス・ヴァン・サント監督のアプローチはずいぶん印象が違う。
彼らしい繊細な色調と、それぞれの登場人物の時間軸が交差する
斬新な構成を駆使して、陰惨な事件をモチーフにしながら、それに留まることなく、
思春期の少年たちの普遍的な側面を描き出すことに成功していると思う。
カメラの位置が特徴的。
登場する10名ほどの生徒たちの真後ろを、その視点の高さで追いかける手法で撮っている。
なので見る側はまるで彼らが見たものを見、歩いた場所を歩いている錯覚を覚える。
チリひとつないリノリウムの床、長い廊下、延々と続くロッカー、
クラスメイトやその他大勢の学生たちの、無関心で無関係で、
ときには心に突き刺さるような言葉、嫌がらせ。
見栄えのいい、要領の良い生徒達はそれなりに楽しく時間をやり過ごしてるけれども、
彼ら・彼女らも裏にまわれば仲間の顔色を見、
太るのを畏れてランチのあとはトイレで食べ物を吐いたりしている。
どこかよそよそしく、常にイライラし、どこにも出口がないような閉塞感。
そんな世界で、他に気晴らしや将来の展望すら見えずにひたすら耐えるだけのような毎日。
世界はもっと広いし、他人と違っていてもどこかに居場所さえみつければなんとかなる、
なんて大人が教えたところで、「今目の前にあるどうしようもない不快感」から
逃れることはできない。
殺戮者となった二人の少年に共感はできないが、あの気持ちはわかる。
誰かのことを<目の前から消えちゃえばいいのに!>と思ったことはあるし、
学校がきれいさっぱり無くなるのを願ったこともあった。
具体的な<学校消滅計画>を企てるほど根気強くはなく、
銃や爆発物を通販で購入できるような社会には住んでいなかったけれど。
興味深くて、語弊があるかもしれないけれどとても面白く、心に残る作品。
殺戮者たちの目線、殺された生徒たちの目線、事件を巡って論議する社会の目線。
ガス・ヴァン・サントはそのどの側にも立っていない。
殺す側の少年二人が学校を襲撃する寸前、自宅で
「今日死ぬんだよな?」と言葉少なに話しながらシャワーを浴びる。
もう一人が「俺、キスしたことないんだよね。」といいながら、
二人はシャワールームでキスを交わす。
どの少年も等しくある種の疎外感と行き場のなさを抱えてるんだよ、
とでもいいたげなその視線はマイノリティを愛する彼らしく穏やかで優しい。
陰惨で救いのない出来事を扱っているが、見終わったあと不思議と嫌悪感が湧かないのは
そのせいかもしれない。
<コロンバイン高校銃乱射事件>をモチーフにした作品。
モチーフに、というのは細かい部分で
実際の事件とは異なる点があるらしいので。
銃を乱射して24人を殺害した17歳の少年二人が
虐めにあってたらしいことや、
背景に銃社会・アメリカの病巣があることなど含め、
何年も物議を醸した事件ですね。
マイケル・ムーア監督がやはりこの事件をモチーフに
『ボウリング・フォー・コロンバイン』という作品を撮ってますが、
そっちはドキュメンタリー。
マイケル・ムーアの視点ははっきりしていて、
「17歳の少年がいかにして殺戮兵器を入手できたか?」を徹底的に追求し、
アメリカの病んだ側面を浮き彫りにすることだったが、
ガス・ヴァン・サント監督のアプローチはずいぶん印象が違う。
彼らしい繊細な色調と、それぞれの登場人物の時間軸が交差する
斬新な構成を駆使して、陰惨な事件をモチーフにしながら、それに留まることなく、
思春期の少年たちの普遍的な側面を描き出すことに成功していると思う。
カメラの位置が特徴的。
登場する10名ほどの生徒たちの真後ろを、その視点の高さで追いかける手法で撮っている。
なので見る側はまるで彼らが見たものを見、歩いた場所を歩いている錯覚を覚える。
チリひとつないリノリウムの床、長い廊下、延々と続くロッカー、
クラスメイトやその他大勢の学生たちの、無関心で無関係で、
ときには心に突き刺さるような言葉、嫌がらせ。
見栄えのいい、要領の良い生徒達はそれなりに楽しく時間をやり過ごしてるけれども、
彼ら・彼女らも裏にまわれば仲間の顔色を見、
太るのを畏れてランチのあとはトイレで食べ物を吐いたりしている。
どこかよそよそしく、常にイライラし、どこにも出口がないような閉塞感。
そんな世界で、他に気晴らしや将来の展望すら見えずにひたすら耐えるだけのような毎日。
世界はもっと広いし、他人と違っていてもどこかに居場所さえみつければなんとかなる、
なんて大人が教えたところで、「今目の前にあるどうしようもない不快感」から
逃れることはできない。
殺戮者となった二人の少年に共感はできないが、あの気持ちはわかる。
誰かのことを<目の前から消えちゃえばいいのに!>と思ったことはあるし、
学校がきれいさっぱり無くなるのを願ったこともあった。
具体的な<学校消滅計画>を企てるほど根気強くはなく、
銃や爆発物を通販で購入できるような社会には住んでいなかったけれど。
興味深くて、語弊があるかもしれないけれどとても面白く、心に残る作品。
殺戮者たちの目線、殺された生徒たちの目線、事件を巡って論議する社会の目線。
ガス・ヴァン・サントはそのどの側にも立っていない。
殺す側の少年二人が学校を襲撃する寸前、自宅で
「今日死ぬんだよな?」と言葉少なに話しながらシャワーを浴びる。
もう一人が「俺、キスしたことないんだよね。」といいながら、
二人はシャワールームでキスを交わす。
どの少年も等しくある種の疎外感と行き場のなさを抱えてるんだよ、
とでもいいたげなその視線はマイノリティを愛する彼らしく穏やかで優しい。
陰惨で救いのない出来事を扱っているが、見終わったあと不思議と嫌悪感が湧かないのは
そのせいかもしれない。
ダンサー・イン・ザ・ダーク
2010年4月23日 映画
主演のビョークが
「もう二度と映画はやりたくないわ!」と発言した気持ちがよくわかる・・・。
ずーっと見るのを迷ってましたが、意を決して見てみました。
感想:
「ラース・フォン・トリアーの映画は二度と見ないわ!」
誰にもオススメしたくない邪悪で不愉快なストーリーです。
気分を害すること請け合い。
しかし。
ビョークの歌と存在感の素晴しいこと!!!!!!!
彼女が歌うだけで、まったく音楽的でない、無機質で冷たい空間が
一気にファンタジックな夢の世界へ(ただしハイパーなファンタジックさですがw)。
華やかな舞台装置もオーケストラも必要ない。
彼女が歌い、踊るたびに、私は不覚にも涙してしまった。
ちくしょーーーーーー!!!!←悔しいらしい。
もともとビョークは好きだけどね。
トリアー監督はたぶんこの作品で、ミュージカルがもつ現実を凌駕する力の凄さを
これ以上ないくらいの明白さで証明し白日の下に晒すべく、
全ての装飾を剥ぎ取り、ぎりぎりの残酷な設定を用意したんだと思う。
そのためにはビョークという唯一無二のシンガーの存在が必要不可欠だったに違いない。
もしかしたら監督はビョークがいたからコレを撮るのを思いついたのかも?
それくらい、彼女の特別な能力を生かしきっていると思う。
ラース・フォン・トリアーのゾッとするような頭脳の優秀さと素晴しい映像美、
センスのよさは確かに天才的だ。異論はない。
カンヌで賞を獲ったのもよくわかる。
でもさー。
人間にはやっていいことと悪いことがあるんじゃねーのか?
・・・と、私なんかは思うわけです。
そういう反発をも計算のうえ、なんだろうなー。
あー。余計ムカつくぜ。
*ビョークがソロになるまえのSugar Cubes時代の『Birthday』
この曲大好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=69R_Uf57R0U
↑
UKインディ界のロリータ・アイドー(?)だった頃のビョーク☆
ほんとに不思議なビジュアルですね~。
アイスランド生まれ。
アイリッシュ民話に出てくる妖精のよーな人です・・・。
「もう二度と映画はやりたくないわ!」と発言した気持ちがよくわかる・・・。
ずーっと見るのを迷ってましたが、意を決して見てみました。
感想:
「ラース・フォン・トリアーの映画は二度と見ないわ!」
誰にもオススメしたくない邪悪で不愉快なストーリーです。
気分を害すること請け合い。
しかし。
ビョークの歌と存在感の素晴しいこと!!!!!!!
彼女が歌うだけで、まったく音楽的でない、無機質で冷たい空間が
一気にファンタジックな夢の世界へ(ただしハイパーなファンタジックさですがw)。
華やかな舞台装置もオーケストラも必要ない。
彼女が歌い、踊るたびに、私は不覚にも涙してしまった。
ちくしょーーーーーー!!!!←悔しいらしい。
もともとビョークは好きだけどね。
トリアー監督はたぶんこの作品で、ミュージカルがもつ現実を凌駕する力の凄さを
これ以上ないくらいの明白さで証明し白日の下に晒すべく、
全ての装飾を剥ぎ取り、ぎりぎりの残酷な設定を用意したんだと思う。
そのためにはビョークという唯一無二のシンガーの存在が必要不可欠だったに違いない。
もしかしたら監督はビョークがいたからコレを撮るのを思いついたのかも?
それくらい、彼女の特別な能力を生かしきっていると思う。
ラース・フォン・トリアーのゾッとするような頭脳の優秀さと素晴しい映像美、
センスのよさは確かに天才的だ。異論はない。
カンヌで賞を獲ったのもよくわかる。
でもさー。
人間にはやっていいことと悪いことがあるんじゃねーのか?
・・・と、私なんかは思うわけです。
そういう反発をも計算のうえ、なんだろうなー。
あー。余計ムカつくぜ。
*ビョークがソロになるまえのSugar Cubes時代の『Birthday』
この曲大好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=69R_Uf57R0U
↑
UKインディ界のロリータ・アイドー(?)だった頃のビョーク☆
ほんとに不思議なビジュアルですね~。
アイスランド生まれ。
アイリッシュ民話に出てくる妖精のよーな人です・・・。
ミルク (記事追加)
2010年4月22日 映画 コメント (2)
ゲイ・ムーブメントが70年代~80年代にかけて
盛り上がったことは知ってたんですけど、
興味を持ってたのはロバート・メイプルソープの写真や
D.ホックニーのイラストレーション、
種々様々なアート表現としてのソレで、
政治的側面はほとんど知りませんでした。
この作品のストーリーはまさにその<説明>部分。
ゲイ・ムーブメントがいかにして政治的パワーを勝ち取っていったか?を
NYのビジネスマンだったハーヴェイがサンフランシスコ州議員として当選し、
カリスマと化していった過程を追うことで、
私のような初心者にもわかりやすく説明してくれます。
ユーモアと愛嬌と失敗を恐れぬ大胆さ、子供のような楽天的人間性と、
「人を扇動する」ためのノウハウを本能的(?)に知り尽くしていたハーヴェィは、
優しい(笑)カリスマですね。
ショーン・ペンがいい仕事してますよ~。
この方はコワモテよりこういうソフト路線の役のが好きかも。
役の気持ちを繊細な表情と仕草で表現するのがいい感じ。
しかし作品中何度もハーヴェィが口にする言葉が暗示するように、
この作品はゲイ・ムーブメントの流れをそのまま追うのが目的ではない。
むしろ、子供・老人を含むマイノリティ(=社会的弱者)が、マスのパワーと渡り合い、
自らの権利を勝取るには何が必要で、どういう手段が有効か?
という命題に関する、ある視点の提示だったと思う。
私、てっきりショーン・ペンが監督したんだと思い込んでいたのですが、
ガス・ヴァン・サント作品だったのね。
ドラマの幕切れは突然でとても辛いものではありますが、何かしら心の中に
小さなキャンドルのあかりを灯すような作品であります。
まぁ、このロマンチシズムがいかにも・・・ですね。
ガス・ヴァン・サント監督作品といえば。
「ドラッグストア・カウボーイ」のマット・ディロンはカッコよかったなぁ。
「マイ・プライベート・アイダホ」では
<あの>リバー・フェニックス&キアヌ・リーブスをここまで汚くすんのかー!!!!と
ちょっとびっくりでございましたが。
ミルクの永遠の心の恋人wスコット役の俳優さんがかっこよくって、
あれは監督の個人的シュミなんでしょーか。
(余計なお世話だ)
次は未見の「エレファント」か「ラスト・デイズ」を見ようかな。
こういうマイノリティを扱った作品を見るたびに感じること。
アメリカって表向きは自由と合理性の国(?)ですが、
その奥にはキリスト教的世界観がどっかりと居座っている。
異教徒(=異文化)への眼差しも、地域によっては驚くほど厳しい。
その反発と融合が文化のダイナミズムを生み出す原動力でもあるんでしょうけれど。
追記)
次号のananは上田義彦×キムラタクヤだそーでーす!!
おお!
どうしたanan。
久々にぬぅど(笑)でなくまっとうに<写真>で勝負するのか!?
上田さんの広告写真、好きなので嬉しいっす☆
ガイドみました。
みえそーでみえないのってエロいよね(;´∀`)
なんなのでしょーあの絶妙なボタンの空き具合・・・・・・。
あれは意図的なんでしょーか?
またあの表情がねー・・・・。
や、狙ってるんだよね?もちろん。
相当せーかくヤなヤツらしいですし。
そうかそうか、そーゆうヤツなわけだ?
・・・などと妄想するのもいとおかし。(意味不明)
盛り上がったことは知ってたんですけど、
興味を持ってたのはロバート・メイプルソープの写真や
D.ホックニーのイラストレーション、
種々様々なアート表現としてのソレで、
政治的側面はほとんど知りませんでした。
この作品のストーリーはまさにその<説明>部分。
ゲイ・ムーブメントがいかにして政治的パワーを勝ち取っていったか?を
NYのビジネスマンだったハーヴェイがサンフランシスコ州議員として当選し、
カリスマと化していった過程を追うことで、
私のような初心者にもわかりやすく説明してくれます。
ユーモアと愛嬌と失敗を恐れぬ大胆さ、子供のような楽天的人間性と、
「人を扇動する」ためのノウハウを本能的(?)に知り尽くしていたハーヴェィは、
優しい(笑)カリスマですね。
ショーン・ペンがいい仕事してますよ~。
この方はコワモテよりこういうソフト路線の役のが好きかも。
役の気持ちを繊細な表情と仕草で表現するのがいい感じ。
しかし作品中何度もハーヴェィが口にする言葉が暗示するように、
この作品はゲイ・ムーブメントの流れをそのまま追うのが目的ではない。
むしろ、子供・老人を含むマイノリティ(=社会的弱者)が、マスのパワーと渡り合い、
自らの権利を勝取るには何が必要で、どういう手段が有効か?
という命題に関する、ある視点の提示だったと思う。
私、てっきりショーン・ペンが監督したんだと思い込んでいたのですが、
ガス・ヴァン・サント作品だったのね。
ドラマの幕切れは突然でとても辛いものではありますが、何かしら心の中に
小さなキャンドルのあかりを灯すような作品であります。
まぁ、このロマンチシズムがいかにも・・・ですね。
ガス・ヴァン・サント監督作品といえば。
「ドラッグストア・カウボーイ」のマット・ディロンはカッコよかったなぁ。
「マイ・プライベート・アイダホ」では
<あの>リバー・フェニックス&キアヌ・リーブスをここまで汚くすんのかー!!!!と
ちょっとびっくりでございましたが。
ミルクの永遠の心の恋人wスコット役の俳優さんがかっこよくって、
あれは監督の個人的シュミなんでしょーか。
(余計なお世話だ)
次は未見の「エレファント」か「ラスト・デイズ」を見ようかな。
こういうマイノリティを扱った作品を見るたびに感じること。
アメリカって表向きは自由と合理性の国(?)ですが、
その奥にはキリスト教的世界観がどっかりと居座っている。
異教徒(=異文化)への眼差しも、地域によっては驚くほど厳しい。
その反発と融合が文化のダイナミズムを生み出す原動力でもあるんでしょうけれど。
追記)
次号のananは上田義彦×キムラタクヤだそーでーす!!
おお!
どうしたanan。
久々にぬぅど(笑)でなくまっとうに<写真>で勝負するのか!?
上田さんの広告写真、好きなので嬉しいっす☆
ガイドみました。
みえそーでみえないのってエロいよね(;´∀`)
なんなのでしょーあの絶妙なボタンの空き具合・・・・・・。
あれは意図的なんでしょーか?
またあの表情がねー・・・・。
や、狙ってるんだよね?もちろん。
相当せーかくヤなヤツらしいですし。
そうかそうか、そーゆうヤツなわけだ?
・・・などと妄想するのもいとおかし。(意味不明)
TSUTAYAで100円キャンペーンやってたので借りてみました。
や~。意外に面白かったです。
歌が好きで、いつかは大きなステージに立ちたいと夢見ている3人の女の子が
シンデレラのようにスターダムに駆け上がって行くストーリー。
このテの作品らしく夢あり愛あり裏切りあり、栄光の陰には挫折あり。
王道ですけど、それを素敵にみせてしまうのがハリウッドマジック?
キュートでセクシーでキラキラ☆してるビヨンセもいいですけど、
エフィを演じたジェニファー・ハドソンが圧巻でした。
すごいんですよ、声が。
これ、スクリーンで見たら感動して泣いちゃったかもしれない・・・。
特に、ラスト4人で歌うシーンは凄い・・・。
しかし個人的にツボだったのがエディ・マーフィ。
歌って踊ってシリアス演技もきちんとこなして芸達者なトコを見せてくれるのですが。
上手いな~。この人の身体能力すげーな、と感心したんですけど。
日本人に例えるなら竹中直人だな・・・・。
と思ってしまった自分はダメ人間でしょうか?
や~。意外に面白かったです。
歌が好きで、いつかは大きなステージに立ちたいと夢見ている3人の女の子が
シンデレラのようにスターダムに駆け上がって行くストーリー。
このテの作品らしく夢あり愛あり裏切りあり、栄光の陰には挫折あり。
王道ですけど、それを素敵にみせてしまうのがハリウッドマジック?
キュートでセクシーでキラキラ☆してるビヨンセもいいですけど、
エフィを演じたジェニファー・ハドソンが圧巻でした。
すごいんですよ、声が。
これ、スクリーンで見たら感動して泣いちゃったかもしれない・・・。
特に、ラスト4人で歌うシーンは凄い・・・。
しかし個人的にツボだったのがエディ・マーフィ。
歌って踊ってシリアス演技もきちんとこなして芸達者なトコを見せてくれるのですが。
上手いな~。この人の身体能力すげーな、と感心したんですけど。
日本人に例えるなら竹中直人だな・・・・。
と思ってしまった自分はダメ人間でしょうか?
面白いですよこれ。
今日が初日なため、詳しい内容は説明できませんけど、いい映画でした。
近未来の話。
石油燃料を使い尽くして大気を汚しゴミと砂漠化で荒れた地球を、
新しい原子力エネルギーが救う。
ルナ産業は、月の裏側でその原料の採掘権を持つ巨大資本。
3年契約でたった一人、月の裏側の基地で採掘作業をコントロールする男、サム。
あと2週間で契約期限が切れ、愛しい妻と子供のもとへ帰還できるというとき、
彼の前に<存在するはずのない>もう一人の自分が現れる。
そこから彼は自分という存在が実は何だったのか、ルナ産業と自分の契約が
実際はどんなものだったのか、という事実を知ることになる。
かなり・・・ショッキングな展開もあります。
淡々としたサムの日常。
月の裏側でたった一人、話相手はコンピューター制御のロボット:ガーディ。
寝て働いて食事して、その全てはガーディにまかされている。
そうです。
サムの滞在する月基地は、2001年宇宙の旅の宇宙船内にそっくり。
白とグレイの漂白された世界。
そこに、サムと彼の家族の写真のみが人間の息遣いを感じさせる。
セットも撮り方も、華々しいCGに慣れた目から見ると、なんだか懐かしい。
宇宙服の汚れ方はほんとに作業着っぽい。
月面のトレーラー、掘削機械も旧式デザインで、アポロ計画の時代の機械みたいです。
設定はSFですけど、描いているのは巨大資本と一個人との関係。
効率と収益性を優先して成長し、繁栄を維持しようとする資本と、
自分が自分であるための権利を死守しようとする男とのせめぎ合い。
SF映画ならではの設定が、最後まで見終わったときになんともいえない余韻を残します。
私たちは自分の記憶や感情が、私が私であることの揺ぎ無い証明だと思って暮らしている。
でも、それは脆い基礎の上に築かれた建物のようなものかもしれない。
・・・そんなことを考えさせられる作品です。
出演者にケヴィン・スペイシーの名前が。
一体どこで出てくるんだろう????と思っていたら・・・・
ガーディの声の出演だった(;´∀`)
や、でもこの声がすごくいいんだよ~。
そっけないボックスにマジック・アーム、小さな画面に現れるスマイル・マークだけで
表情を表すロボットなんだけど・・・最後には愛しくなるのも、この声のお陰。
プログラミングされた通りに任務を遂行するだけのはずの電子頭脳が、
サムの心を察して、自分のプログラムを<都合のいいように>解釈して、
絶妙なやり方で彼を助けていく。
血も涙もないルナ産業のスタッフたちより、ガーディのがよっぽど人間らしく思えてくるのです。
追記)
はっ!!!!!
これのタイトルにも<月>が入ってる!!!!!
まぁ・・・月づいてるわねアテクシ。
今日が初日なため、詳しい内容は説明できませんけど、いい映画でした。
近未来の話。
石油燃料を使い尽くして大気を汚しゴミと砂漠化で荒れた地球を、
新しい原子力エネルギーが救う。
ルナ産業は、月の裏側でその原料の採掘権を持つ巨大資本。
3年契約でたった一人、月の裏側の基地で採掘作業をコントロールする男、サム。
あと2週間で契約期限が切れ、愛しい妻と子供のもとへ帰還できるというとき、
彼の前に<存在するはずのない>もう一人の自分が現れる。
そこから彼は自分という存在が実は何だったのか、ルナ産業と自分の契約が
実際はどんなものだったのか、という事実を知ることになる。
かなり・・・ショッキングな展開もあります。
淡々としたサムの日常。
月の裏側でたった一人、話相手はコンピューター制御のロボット:ガーディ。
寝て働いて食事して、その全てはガーディにまかされている。
そうです。
サムの滞在する月基地は、2001年宇宙の旅の宇宙船内にそっくり。
白とグレイの漂白された世界。
そこに、サムと彼の家族の写真のみが人間の息遣いを感じさせる。
セットも撮り方も、華々しいCGに慣れた目から見ると、なんだか懐かしい。
宇宙服の汚れ方はほんとに作業着っぽい。
月面のトレーラー、掘削機械も旧式デザインで、アポロ計画の時代の機械みたいです。
設定はSFですけど、描いているのは巨大資本と一個人との関係。
効率と収益性を優先して成長し、繁栄を維持しようとする資本と、
自分が自分であるための権利を死守しようとする男とのせめぎ合い。
SF映画ならではの設定が、最後まで見終わったときになんともいえない余韻を残します。
私たちは自分の記憶や感情が、私が私であることの揺ぎ無い証明だと思って暮らしている。
でも、それは脆い基礎の上に築かれた建物のようなものかもしれない。
・・・そんなことを考えさせられる作品です。
出演者にケヴィン・スペイシーの名前が。
一体どこで出てくるんだろう????と思っていたら・・・・
ガーディの声の出演だった(;´∀`)
や、でもこの声がすごくいいんだよ~。
そっけないボックスにマジック・アーム、小さな画面に現れるスマイル・マークだけで
表情を表すロボットなんだけど・・・最後には愛しくなるのも、この声のお陰。
プログラミングされた通りに任務を遂行するだけのはずの電子頭脳が、
サムの心を察して、自分のプログラムを<都合のいいように>解釈して、
絶妙なやり方で彼を助けていく。
血も涙もないルナ産業のスタッフたちより、ガーディのがよっぽど人間らしく思えてくるのです。
追記)
はっ!!!!!
これのタイトルにも<月>が入ってる!!!!!
まぁ・・・月づいてるわねアテクシ。
もう号泣しましたよ・・・・。
なんつーか、無邪気すぎてオトナになってもそのまんまで、
なんとかちゃんと生きようとするんだけど、不器用でできない。
そういう、世間からどっかはみだしたまんまの男。
そりゃ若くてハンサムでエネルギーに溢れてるときは、それなりに楽しくやれるでしょーけど。
だれでも等しく年を取る。
ピーターパンじゃないですからね。
そんな男がまっとうな人生を生きたいと思ったとき、どうなるか。
主演はミッキー・ローク。
昔はセクシーでモテモテwだった彼が、初老のレスラーを演じてるんですけど。
くたびれた顔、筋肉増強剤で造った体はスーパーマッチョだけど皮膚はたるんでる。
でも背中がいいんです。
ちょっとこう、丸めた感じでさ。
プロレスラーって見世物なんですよね。
怪我してナンボ、痛くてナンボの仕事で、悪役もヒーローも、役割分担きっちり決めた上でやってるんです。
血と汗のエンターテインメント・ショウですね(笑)
当然体は傷だらけのガタガタ。
世渡り上手な人はある程度お金を溜めたら自営業を始めて、ボロボロになる前に足を洗う。
しかし主人公のラムはそうしない。
不器用で無邪気なこの男は、薬の濫用で心臓発作に見舞われ、バイパス手術を受け、
医者に固く止められてるにもかかわらず、結局マットの上に戻ってしまう。
「オレの生きる場所はあそこしかない。外の世界の痛みの方が、オレには耐えられない。」
くーーーーーーーっ!!!!!
結構ステレオタイプな台詞なんですけど、泣かせるんだよなぁ。
全体的に寒々としたグレイがかった色調で、アメリカの地方都市のうらぶれた雰囲気もたっぷり。
アンヴィルで泣いた人は、たぶん泣けます。
って、それはワタシなんですけどね。
なんつーか、無邪気すぎてオトナになってもそのまんまで、
なんとかちゃんと生きようとするんだけど、不器用でできない。
そういう、世間からどっかはみだしたまんまの男。
そりゃ若くてハンサムでエネルギーに溢れてるときは、それなりに楽しくやれるでしょーけど。
だれでも等しく年を取る。
ピーターパンじゃないですからね。
そんな男がまっとうな人生を生きたいと思ったとき、どうなるか。
主演はミッキー・ローク。
昔はセクシーでモテモテwだった彼が、初老のレスラーを演じてるんですけど。
くたびれた顔、筋肉増強剤で造った体はスーパーマッチョだけど皮膚はたるんでる。
でも背中がいいんです。
ちょっとこう、丸めた感じでさ。
プロレスラーって見世物なんですよね。
怪我してナンボ、痛くてナンボの仕事で、悪役もヒーローも、役割分担きっちり決めた上でやってるんです。
血と汗のエンターテインメント・ショウですね(笑)
当然体は傷だらけのガタガタ。
世渡り上手な人はある程度お金を溜めたら自営業を始めて、ボロボロになる前に足を洗う。
しかし主人公のラムはそうしない。
不器用で無邪気なこの男は、薬の濫用で心臓発作に見舞われ、バイパス手術を受け、
医者に固く止められてるにもかかわらず、結局マットの上に戻ってしまう。
「オレの生きる場所はあそこしかない。外の世界の痛みの方が、オレには耐えられない。」
くーーーーーーーっ!!!!!
結構ステレオタイプな台詞なんですけど、泣かせるんだよなぁ。
全体的に寒々としたグレイがかった色調で、アメリカの地方都市のうらぶれた雰囲気もたっぷり。
アンヴィルで泣いた人は、たぶん泣けます。
って、それはワタシなんですけどね。
ジュリーが好きでした。
しかし『悪魔のようなあいつ』はリアルタイムで見てないんですよ~・・・。
家族が大嫌いで>ジュリー(笑)
小学生にチャンネル権はなく(;´∀`)
再放送、されてないですよね確か。飛び飛びの映像を見ただけで。
いつかDVD購入しよーかと思ってます・・・。
久世さん×ジュリー・・・見たいっ!!
『太陽を盗んだ男』
この映画、すっげー好きです。
VHS持ってたんですがDVDも買いました。
一言、「カッコイイ!!」
ちなみにアートワークは横尾忠則氏です~!!!
予告編
http://www.youtube.com/watch?v=vbI1rPRlARM
やる気のなさで生徒にまで舐められまくってる化学教師が、ふとしたことで手に入れた銃を使って原発からプルトニウムを盗み出し、アパートの自室で核爆弾を手作りしてしまうという奇想天外な展開。
「何かデカいことをしてやる!」と意気込んで造ってはみたものの、何をどうしたいのかわからない。
とりあえず日本政府を脅迫し要求を突きつけることにしてはみたものの、今度は何を要求したいのかわからない。
当時の社会の空気も影響してるんでしょうかね~。
ストーンズの日本公演やれとか、ナイターを最後まで放送しろ、とか。
日本人がそこそこ豊かになって、確固たる目標や強い不満もなく、全てが平凡な日常に飲み込まれていくような時代。
そのヘンの目的意識のなさとか虚無感が俳優:沢田研二の醸しだす怠惰で内向的な雰囲気とピッタリで、妙に感情移入してしまうのです。
菅原文太演じる刑事との微妙な関係もなんともそそる(笑)
ラストまで一気にみちゃうんですよ・・・。
印象的なのは核爆弾を完成させた彼が、大音響のレゲエに合わせてビールで乾杯しながら一人で踊り狂うシーン。
http://www.youtube.com/watch?v=J2Ki1qRhvCY&feature=related
BGMはBob Marleyの超有名な曲「Get Up Stand Up」
目を覚ませ、立ち上がれ、自分の権利のために戦い続けろ、と呼びかけるこの曲で、
核爆弾という強大なパワーを手に入れながら<何と戦うのか>を見つけられない男がノリノリで踊り狂うという皮肉。
(当時は単に「かっこいい~!!」と思っただけですが)
沢田研二が本当の本当に魅力的です。
ちょっとオッサンはいってるとこもまたよし♪
この時代よくこんなキケンな映画を作ったモンだ。なんてチャレンジャーなんだ。
監督の長谷川氏は「悪魔のようなあいつ」にも関わってますよね。
キムラさんにこれのリメイクやってほしい・・・。
ムリか・・・・。
塚、ジュリーファンの方スミマセン。
しかし『悪魔のようなあいつ』はリアルタイムで見てないんですよ~・・・。
家族が大嫌いで>ジュリー(笑)
小学生にチャンネル権はなく(;´∀`)
再放送、されてないですよね確か。飛び飛びの映像を見ただけで。
いつかDVD購入しよーかと思ってます・・・。
久世さん×ジュリー・・・見たいっ!!
『太陽を盗んだ男』
この映画、すっげー好きです。
VHS持ってたんですがDVDも買いました。
一言、「カッコイイ!!」
ちなみにアートワークは横尾忠則氏です~!!!
予告編
http://www.youtube.com/watch?v=vbI1rPRlARM
やる気のなさで生徒にまで舐められまくってる化学教師が、ふとしたことで手に入れた銃を使って原発からプルトニウムを盗み出し、アパートの自室で核爆弾を手作りしてしまうという奇想天外な展開。
「何かデカいことをしてやる!」と意気込んで造ってはみたものの、何をどうしたいのかわからない。
とりあえず日本政府を脅迫し要求を突きつけることにしてはみたものの、今度は何を要求したいのかわからない。
当時の社会の空気も影響してるんでしょうかね~。
ストーンズの日本公演やれとか、ナイターを最後まで放送しろ、とか。
日本人がそこそこ豊かになって、確固たる目標や強い不満もなく、全てが平凡な日常に飲み込まれていくような時代。
そのヘンの目的意識のなさとか虚無感が俳優:沢田研二の醸しだす怠惰で内向的な雰囲気とピッタリで、妙に感情移入してしまうのです。
菅原文太演じる刑事との微妙な関係もなんともそそる(笑)
ラストまで一気にみちゃうんですよ・・・。
印象的なのは核爆弾を完成させた彼が、大音響のレゲエに合わせてビールで乾杯しながら一人で踊り狂うシーン。
http://www.youtube.com/watch?v=J2Ki1qRhvCY&feature=related
BGMはBob Marleyの超有名な曲「Get Up Stand Up」
目を覚ませ、立ち上がれ、自分の権利のために戦い続けろ、と呼びかけるこの曲で、
核爆弾という強大なパワーを手に入れながら<何と戦うのか>を見つけられない男がノリノリで踊り狂うという皮肉。
(当時は単に「かっこいい~!!」と思っただけですが)
沢田研二が本当の本当に魅力的です。
ちょっとオッサンはいってるとこもまたよし♪
この時代よくこんなキケンな映画を作ったモンだ。なんてチャレンジャーなんだ。
監督の長谷川氏は「悪魔のようなあいつ」にも関わってますよね。
キムラさんにこれのリメイクやってほしい・・・。
ムリか・・・・。
塚、ジュリーファンの方スミマセン。