Social network(追記しました)
2011年2月18日 映画公式サイト
↓
http://www.socialnetwork-movie.jp/
面白かった~。
Facebookは使ったことがないしほとんど知識0ですが、映画として充分楽しめました。
ハーバード大学の学生だったマークは、女の子にフラれた腹いせに
ハーバード中の女子生徒の顔写真を集め、
ランク付けするというかなり趣味の悪いサイトを作る。
ちょうどハーバード大学のソーシャル・ネットワーク作りを計画していた生徒と出会い、
そこで得たヒントを元にフェイス・ブックを構築する。
その画期的なアイデアは瞬く間にハーバードを飛び出し、アメリカ中に飛び火し、
やがて世界中に広まっていく。
Facebookは顔写真つきのMixiみたいなもの。
その性質上、匿名が当たり前の日本では普及しづらいとは思ったのですが・・・。
マークは直感型の天才。
直感を形にする技術も持っている。
普通の人にはない集中力をもち、驚異的な短時間でソーシャル・ネットワークを作り上げ
あれこれ手を加えながらどんどん成長させていく。
彼は絵を描いたり音楽を演奏したりはしないけど、要するに芸術家体質の人。
加えておそらくAS(asperger syndrome)の特徴をかなり持ち合わせていて、
他人の気持ちを推し量ったり状況にあわせて自分をコントロールしたりが苦手。
(いわゆるKYってやつですネ)
そのせいで、しらないうちに友だちを傷つけたり、狡猾な人間に利用されたりして、
大富豪になって有名になったけれどどうしようもなく孤独。
しかし彼が不幸かというとどうだろう?
普通の人から見れば「気の毒な人」かもしれないけどね。
ジャスティン・ティンバーレイクがナップスターの創始者役で出演してました。
ものすごく胡散臭いんだけど・・・上手いんだか本人まんまなんだかわかりませんが(笑)、
ぴたっとハマってました。
マークにしろ彼にしろ、とにかくめちゃくちゃ早口で機関銃トーク。
翻訳、大変だったろうなぁ。
字幕起こすのに相当部分カットしてるはず。
これ、英語で理解できたらさらに面白かっただろうと思う。
D.フィンチャーの作品、ナニゲに結構見てるなぁ・・・。
「エイリアン3」「パニック・ルーム」「セブン」「ファイト・クラブ」
シーンの繋ぎ方に独特のリズムとスピード感がある。
なので、テーマ上どうしても単調になりそうな話を、飽きさせずに見せる。
色使いもどことなく金属的でシャープである。
音楽がいい。
この作品も音選びのセンスが絶妙です。
エンドロールで流れるJohn LennonのBaby You’re a Rich Manが
特別印象に残りました。
追記)
D.フィンチャーの次回作見てびっくり。
『ドラゴン・タトゥーの女』のハリウッド版リメイクとは。
ま~あの作品は監督の芸風(笑)にピッタリだとは思いますが・・・。
・・・『僕のエリ』といい、ハリウッドは北欧ブームなのか?
↓
http://www.socialnetwork-movie.jp/
面白かった~。
Facebookは使ったことがないしほとんど知識0ですが、映画として充分楽しめました。
ハーバード大学の学生だったマークは、女の子にフラれた腹いせに
ハーバード中の女子生徒の顔写真を集め、
ランク付けするというかなり趣味の悪いサイトを作る。
ちょうどハーバード大学のソーシャル・ネットワーク作りを計画していた生徒と出会い、
そこで得たヒントを元にフェイス・ブックを構築する。
その画期的なアイデアは瞬く間にハーバードを飛び出し、アメリカ中に飛び火し、
やがて世界中に広まっていく。
Facebookは顔写真つきのMixiみたいなもの。
その性質上、匿名が当たり前の日本では普及しづらいとは思ったのですが・・・。
マークは直感型の天才。
直感を形にする技術も持っている。
普通の人にはない集中力をもち、驚異的な短時間でソーシャル・ネットワークを作り上げ
あれこれ手を加えながらどんどん成長させていく。
彼は絵を描いたり音楽を演奏したりはしないけど、要するに芸術家体質の人。
加えておそらくAS(asperger syndrome)の特徴をかなり持ち合わせていて、
他人の気持ちを推し量ったり状況にあわせて自分をコントロールしたりが苦手。
(いわゆるKYってやつですネ)
そのせいで、しらないうちに友だちを傷つけたり、狡猾な人間に利用されたりして、
大富豪になって有名になったけれどどうしようもなく孤独。
しかし彼が不幸かというとどうだろう?
普通の人から見れば「気の毒な人」かもしれないけどね。
ジャスティン・ティンバーレイクがナップスターの創始者役で出演してました。
ものすごく胡散臭いんだけど・・・上手いんだか本人まんまなんだかわかりませんが(笑)、
ぴたっとハマってました。
マークにしろ彼にしろ、とにかくめちゃくちゃ早口で機関銃トーク。
翻訳、大変だったろうなぁ。
字幕起こすのに相当部分カットしてるはず。
これ、英語で理解できたらさらに面白かっただろうと思う。
D.フィンチャーの作品、ナニゲに結構見てるなぁ・・・。
「エイリアン3」「パニック・ルーム」「セブン」「ファイト・クラブ」
シーンの繋ぎ方に独特のリズムとスピード感がある。
なので、テーマ上どうしても単調になりそうな話を、飽きさせずに見せる。
色使いもどことなく金属的でシャープである。
音楽がいい。
この作品も音選びのセンスが絶妙です。
エンドロールで流れるJohn LennonのBaby You’re a Rich Manが
特別印象に残りました。
追記)
D.フィンチャーの次回作見てびっくり。
『ドラゴン・タトゥーの女』のハリウッド版リメイクとは。
ま~あの作品は監督の芸風(笑)にピッタリだとは思いますが・・・。
・・・『僕のエリ』といい、ハリウッドは北欧ブームなのか?
今日で何日目でしょーか東京の晴天。
晴れて気温が低い。
雨に濡れるのが大嫌いで湿気も嫌いなんですがちょっと乾燥激しすぎですネ;
久々にクライマーズ・ハイのDVDをひっぱりだして見ました。
有無をいわさずぐいぐい引き込まれるこの作品。
すごいパワー。
もちろん原作が面白いからお話の骨格がしっかりしているのと、ムダのない
タイトな演出も上手いよなぁ・・・。
しかし。
これもまた、配役のよさがもしかして出来栄えの半分くらいは占めてるんではなかろうかと。
やっぱり堤さん、いいんですよね。
悠木という新聞記者の、家族に見放され何かを諦めたような生き方と、
内側に秘めた<真実を追い求める>ことへのあくなき執着の強さとが、
見た瞬間に解ってしまうあの佇まい。
たぶん彼をこの役に起用したことでほぼ成功したようなもの、ではないだろうか。
それにこの方、不思議な色気があるんですよね~・・・。
なんだろう。もちろんあの厚めの唇が好きなんですけど(単なる自分の好みw)
仕草に色気があって、あと声がとてもいい。
ロッククライミングするシーンがあって・・・山頂で両手を広げて、まさに
<クライマーズ・ハイ>に浸っているときのショットなんてゾクゾクしました。
彼と絡む堺さん。
見た目優しげな目許をしてるのに、この方って得体の知れない雰囲気がありますよね~・・・。
決してカラッとはしてない、ほの暗い感じ。
なので粘り強く現場を張り、タイミングを読み、見事にスクープをものにする人物にぴったり。
社長を演じた山崎努さん。
車椅子姿で、若い秘書に嫌らしいセクハラを仕掛け、社員を自分の飼い犬の如く扱う。
こういう粘着質の助平オヤジの役がまた上手いんだよね(笑)
あの独特のギラギラした感じと威圧感はこの方ならではだと思う。
山崎さんと堤さんが真っ向から対峙したときの鋭い感じがたまらなくて。
圧倒されました。
そうそう、エンケンさん演じる等々力もいいんですよね。
何かと悠木とぶつかり合う等々力が、最後の最後に悠木の執念に共感して、
記事の締め切りを延ばすために一芝居打つ。
そこのところの堤×エンケンのやりとりのかっこよさに(人´∀`).☆.。.:*・゚←ミーハーw
適材適所ってやっぱ大事ですよね。
晴れて気温が低い。
雨に濡れるのが大嫌いで湿気も嫌いなんですがちょっと乾燥激しすぎですネ;
久々にクライマーズ・ハイのDVDをひっぱりだして見ました。
有無をいわさずぐいぐい引き込まれるこの作品。
すごいパワー。
もちろん原作が面白いからお話の骨格がしっかりしているのと、ムダのない
タイトな演出も上手いよなぁ・・・。
しかし。
これもまた、配役のよさがもしかして出来栄えの半分くらいは占めてるんではなかろうかと。
やっぱり堤さん、いいんですよね。
悠木という新聞記者の、家族に見放され何かを諦めたような生き方と、
内側に秘めた<真実を追い求める>ことへのあくなき執着の強さとが、
見た瞬間に解ってしまうあの佇まい。
たぶん彼をこの役に起用したことでほぼ成功したようなもの、ではないだろうか。
それにこの方、不思議な色気があるんですよね~・・・。
なんだろう。もちろんあの厚めの唇が好きなんですけど(単なる自分の好みw)
仕草に色気があって、あと声がとてもいい。
ロッククライミングするシーンがあって・・・山頂で両手を広げて、まさに
<クライマーズ・ハイ>に浸っているときのショットなんてゾクゾクしました。
彼と絡む堺さん。
見た目優しげな目許をしてるのに、この方って得体の知れない雰囲気がありますよね~・・・。
決してカラッとはしてない、ほの暗い感じ。
なので粘り強く現場を張り、タイミングを読み、見事にスクープをものにする人物にぴったり。
社長を演じた山崎努さん。
車椅子姿で、若い秘書に嫌らしいセクハラを仕掛け、社員を自分の飼い犬の如く扱う。
こういう粘着質の助平オヤジの役がまた上手いんだよね(笑)
あの独特のギラギラした感じと威圧感はこの方ならではだと思う。
山崎さんと堤さんが真っ向から対峙したときの鋭い感じがたまらなくて。
圧倒されました。
そうそう、エンケンさん演じる等々力もいいんですよね。
何かと悠木とぶつかり合う等々力が、最後の最後に悠木の執念に共感して、
記事の締め切りを延ばすために一芝居打つ。
そこのところの堤×エンケンのやりとりのかっこよさに(人´∀`).☆.。.:*・゚←ミーハーw
適材適所ってやっぱ大事ですよね。
劇場で見たのですが先日の地上波初登場で再見しました。
面白かった~。最初から最後まで飽きずにみちゃいますね。
私はこの映画の原作は読んでいませんので比較はできないのですが・・・。
この映画の面白さは殺人のトリックでもそれを解くガリレオこと湯川センセでもなく。
ひとえに石神という人物像にあるんじゃないでしょうか。
なぜそう思ったかといいますと・・・石神が出演してるシーンとそうでないシーンでは
全く映像から伝わる緊張感が違うんですよ。
石神は天才的(@湯川センセ)な頭脳を持ちながら、
不幸にしてしがない高校教師の境遇に甘んじている。
見た目もさ~っとしていつも俯き加減で猫背で、目も半分しか開いてないほど細い(笑)
いわば世捨て人同然の彼が、隣人の美しい女性とその娘が犯した殺人を
あの手この手で隠蔽工作を図るわけです。
で、私が一番エキサイトしたのは湯川と石神の対決でも、
石神と警察との息詰まる駆け引きでもなく、
石神は一体何のためにそうまでして隣人の母娘を救おうとしたのか?
この一点でした。
作品の中ではあたかも石神の純愛(笑)をその理由として
ヲチをつけようとしたかのように見えますが。
私にはどうしてもそうは思えなかったのです。
美しい母娘はそれだけでもちろん、孤独で冴えない中年男にとって
眩しい存在ではあったでしょう。
しかし彼にとって一番大事だったのはおそらく、警察を、湯川を、美しい隣人を、
全ての人を騙しぬいてその秘密を胸に抱えたまま墓場まで持っていくこと
・・・だったと思うのです。
それだからこその、あのラストの号泣シーン。
それまで冷静沈着そのものだった男が、駄々っ子のように泣き叫ぶ。
最後の望みまでも絶たれ、文字通り絶望した男の叫び。
石神の完璧な計算・・・数学的に<美しい>結論。
それをいとも簡単に覆したのが最もコントロールしやすい存在だったはずの女。
なんという逆襲。
結局彼は人間の『感情』までは計算しきれなかったという皮肉な結末。
堤さんは表情・声だけでなく体の動きまで石神という男の暗いつかみ所のなさを
表現していて、そこがまたなんともいえない逆説的な魅力になっておりました。
・・・残念だったのはラスト付近の湯川センセと内海サンの会話のシーン。
あれは蛇足だったんじゃーないか、なぁ・・・。
つか、この作品に限っては内海サンいらなくね?
まぁTVシリーズの映画化だから仕方ないですかね・・・。
面白かった~。最初から最後まで飽きずにみちゃいますね。
私はこの映画の原作は読んでいませんので比較はできないのですが・・・。
この映画の面白さは殺人のトリックでもそれを解くガリレオこと湯川センセでもなく。
ひとえに石神という人物像にあるんじゃないでしょうか。
なぜそう思ったかといいますと・・・石神が出演してるシーンとそうでないシーンでは
全く映像から伝わる緊張感が違うんですよ。
石神は天才的(@湯川センセ)な頭脳を持ちながら、
不幸にしてしがない高校教師の境遇に甘んじている。
見た目もさ~っとしていつも俯き加減で猫背で、目も半分しか開いてないほど細い(笑)
いわば世捨て人同然の彼が、隣人の美しい女性とその娘が犯した殺人を
あの手この手で隠蔽工作を図るわけです。
で、私が一番エキサイトしたのは湯川と石神の対決でも、
石神と警察との息詰まる駆け引きでもなく、
石神は一体何のためにそうまでして隣人の母娘を救おうとしたのか?
この一点でした。
作品の中ではあたかも石神の純愛(笑)をその理由として
ヲチをつけようとしたかのように見えますが。
私にはどうしてもそうは思えなかったのです。
美しい母娘はそれだけでもちろん、孤独で冴えない中年男にとって
眩しい存在ではあったでしょう。
しかし彼にとって一番大事だったのはおそらく、警察を、湯川を、美しい隣人を、
全ての人を騙しぬいてその秘密を胸に抱えたまま墓場まで持っていくこと
・・・だったと思うのです。
それだからこその、あのラストの号泣シーン。
それまで冷静沈着そのものだった男が、駄々っ子のように泣き叫ぶ。
最後の望みまでも絶たれ、文字通り絶望した男の叫び。
石神の完璧な計算・・・数学的に<美しい>結論。
それをいとも簡単に覆したのが最もコントロールしやすい存在だったはずの女。
なんという逆襲。
結局彼は人間の『感情』までは計算しきれなかったという皮肉な結末。
堤さんは表情・声だけでなく体の動きまで石神という男の暗いつかみ所のなさを
表現していて、そこがまたなんともいえない逆説的な魅力になっておりました。
・・・残念だったのはラスト付近の湯川センセと内海サンの会話のシーン。
あれは蛇足だったんじゃーないか、なぁ・・・。
つか、この作品に限っては内海サンいらなくね?
まぁTVシリーズの映画化だから仕方ないですかね・・・。
Dr.パルナサスの鏡 [DVD]
2011年1月12日 映画
ルイス・キャロルが鏡の国のアリスを娘として育てたら
こんなお話になってたのかも?
DR.パルナサスは悪魔と契約して永遠の命と運命の女性との幸せな日々を手に入れる。
が、永遠に生きることは愛する人を失い続けること。
絶望した博士は悪魔と再度賭けをする。
負けたら最愛の女性に生き写しの一人娘・ヴァレンティナを
悪魔に差し出す。
勝てば<死ぬ権利>を取り戻せる。
DR.パルナサスは『人の深層心理を体験できる』怪しげな見世物小屋を生業としています。
彼の小屋に入った客は自分の隠された欲望と向き合い、夢心地のうちに選択を迫られます。
「自分の本来歩むべき道を進むか」又は「自分の欲望のままに生きるか」
前者の道を辿ればパルナサスの勝ち。
後者の道を辿れば悪魔の勝ち。
先に5人の人間に選ばれたほうが勝ち。
テリー・ギリアム監督の作品は「未来世紀ブラジル」「バロン」「12モンキーズ」を見ました。
本作が最も複雑怪奇な印象です。
DR.パルナサスの鏡の中の世界と現実との境界がとても曖昧で
(未来世紀ブラジルも同じ構造でしたが)、
ラストの唐突さに「え?」と一瞬面食らってしまいました。
原因のひとつはやはり準主役のトニーを演じたヒース・レジャーが
撮影途中に急逝したことじゃないでしょうか。
彼と親しかったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルという大物俳優3人の尽力と
監督のアイデアで危機一髪の局面を巧く乗り切ったと思いますが、
やはり4人で一人の人物を演じるのはちょっと苦しかったかな、と。
ヒース・レジャーがほんっとに味のある雰囲気を醸しだしているだけに、
惜しい俳優さんを亡くしたなぁとつくづく残念です。
DR.パルナサスの娘役のリリー・コールという女優さん。
どっかで見たなあ・・・それもファッション雑誌とかで・・・と思ってたら
モデルさんなんですよね。ロリ顔ですがめちゃくちゃ背が高い!
そして一番のお気に入りは悪魔役のトム・ウェイツ。
黒のフロックコートにスーツ、帽子とこうもり傘。
19世紀のイギリス紳士のような服装に怪しいチョビヒゲ。
出てきた瞬間「あ!こいつは悪魔だな!」と一目でわかる邪悪さ。
好きなんだよね~トム・ウェイツ(笑)
結局DR.パルナサスは悪魔との賭けに負けます。
しかし悪魔の道(欲望のままに生きる)を選んだ最後の一人はほかならぬ
愛娘のヴァレンティナでした。
本音はDR.パルナサスに死んでほしくない悪魔は、さらにオマケの賭けを提案します。
物欲の塊のようなトニー(代役のコリン・ファレル)は何度殺そうとしても
スルリと悪魔の手をすり抜けてしまう。
アイツを上手く殺したら娘を自由にしてやるよ、と。
DR.パルナサスは知恵とトリックで見事にトニーを死後の世界へと旅立たせます。
「さぁ、娘を返してくれ!」と詰め寄るパルナサスに悪魔は答えます。
「彼女がどこにいったか俺は知らんよ。あんたはあの子の父親だろう?」
月日は流れ苦難の旅路の果てにパルナサスはロンドンの街角で娘を見つけました。
彼女は結婚し、娘と夫と三人で幸せに暮らしていたのです。
そう、パルナサスの清らかな『鏡の国』を捨て、世俗の当たり前の幸せを選んだのでした。
テリー・ギリアム監督は目も眩むような複雑な罠を仕掛け、お得意の幻想世界の描写で観客のど肝を抜き、イギリス人らしいブラックユーモアで社会の偽善を暴き笑い飛ばしながら要は
男親にとって娘とは限りなく愛しい存在だがその内面は謎であり、
いつかは自分の足で歩み去るのだ
と(いささかロマンチックに過ぎるのですが・笑)語りたかった(だけ?の)ような・・・。
最後、永遠の命から逃れられず愛娘をも失いながら生き続ける老人を傍らから見つめる悪魔の浮かべた共犯者的微笑が妙に温かく感じられたのでした。
こんなお話になってたのかも?
DR.パルナサスは悪魔と契約して永遠の命と運命の女性との幸せな日々を手に入れる。
が、永遠に生きることは愛する人を失い続けること。
絶望した博士は悪魔と再度賭けをする。
負けたら最愛の女性に生き写しの一人娘・ヴァレンティナを
悪魔に差し出す。
勝てば<死ぬ権利>を取り戻せる。
DR.パルナサスは『人の深層心理を体験できる』怪しげな見世物小屋を生業としています。
彼の小屋に入った客は自分の隠された欲望と向き合い、夢心地のうちに選択を迫られます。
「自分の本来歩むべき道を進むか」又は「自分の欲望のままに生きるか」
前者の道を辿ればパルナサスの勝ち。
後者の道を辿れば悪魔の勝ち。
先に5人の人間に選ばれたほうが勝ち。
テリー・ギリアム監督の作品は「未来世紀ブラジル」「バロン」「12モンキーズ」を見ました。
本作が最も複雑怪奇な印象です。
DR.パルナサスの鏡の中の世界と現実との境界がとても曖昧で
(未来世紀ブラジルも同じ構造でしたが)、
ラストの唐突さに「え?」と一瞬面食らってしまいました。
原因のひとつはやはり準主役のトニーを演じたヒース・レジャーが
撮影途中に急逝したことじゃないでしょうか。
彼と親しかったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルという大物俳優3人の尽力と
監督のアイデアで危機一髪の局面を巧く乗り切ったと思いますが、
やはり4人で一人の人物を演じるのはちょっと苦しかったかな、と。
ヒース・レジャーがほんっとに味のある雰囲気を醸しだしているだけに、
惜しい俳優さんを亡くしたなぁとつくづく残念です。
DR.パルナサスの娘役のリリー・コールという女優さん。
どっかで見たなあ・・・それもファッション雑誌とかで・・・と思ってたら
モデルさんなんですよね。ロリ顔ですがめちゃくちゃ背が高い!
そして一番のお気に入りは悪魔役のトム・ウェイツ。
黒のフロックコートにスーツ、帽子とこうもり傘。
19世紀のイギリス紳士のような服装に怪しいチョビヒゲ。
出てきた瞬間「あ!こいつは悪魔だな!」と一目でわかる邪悪さ。
好きなんだよね~トム・ウェイツ(笑)
結局DR.パルナサスは悪魔との賭けに負けます。
しかし悪魔の道(欲望のままに生きる)を選んだ最後の一人はほかならぬ
愛娘のヴァレンティナでした。
本音はDR.パルナサスに死んでほしくない悪魔は、さらにオマケの賭けを提案します。
物欲の塊のようなトニー(代役のコリン・ファレル)は何度殺そうとしても
スルリと悪魔の手をすり抜けてしまう。
アイツを上手く殺したら娘を自由にしてやるよ、と。
DR.パルナサスは知恵とトリックで見事にトニーを死後の世界へと旅立たせます。
「さぁ、娘を返してくれ!」と詰め寄るパルナサスに悪魔は答えます。
「彼女がどこにいったか俺は知らんよ。あんたはあの子の父親だろう?」
月日は流れ苦難の旅路の果てにパルナサスはロンドンの街角で娘を見つけました。
彼女は結婚し、娘と夫と三人で幸せに暮らしていたのです。
そう、パルナサスの清らかな『鏡の国』を捨て、世俗の当たり前の幸せを選んだのでした。
テリー・ギリアム監督は目も眩むような複雑な罠を仕掛け、お得意の幻想世界の描写で観客のど肝を抜き、イギリス人らしいブラックユーモアで社会の偽善を暴き笑い飛ばしながら要は
男親にとって娘とは限りなく愛しい存在だがその内面は謎であり、
いつかは自分の足で歩み去るのだ
と(いささかロマンチックに過ぎるのですが・笑)語りたかった(だけ?の)ような・・・。
最後、永遠の命から逃れられず愛娘をも失いながら生き続ける老人を傍らから見つめる悪魔の浮かべた共犯者的微笑が妙に温かく感じられたのでした。
フィリップ、きみを愛してる! [DVD]
2011年1月6日 映画
度重なる詐欺行為で収監中のIQ164のゲイの詐欺師が、
恋人会いたさに奇想天外な方法で脱獄を繰り返すというコメディ。
天才詐欺師スティーヴン=ジム・キャリー。
穢れ無き魂wを持つ恋人フィリップ=ユアン・マクレガー。
・・・すっごいキャスティングであります。
ゲイであることをひた隠し、敬虔なクリスチャンの妻と結婚、
子供にも恵まれながら、ある出来事がきっかけで
「僕は思い通りに生きるんだ!」と決意、ゲイ宣言して離婚。
ゴージャスなゲイ・ライフ(笑)を送るため、
その並外れた頭脳と話術を駆使し荒稼ぎ。
しかし詐欺行為がバレて収監された彼は、
ブロンド&ブルーアイズのフィリップに一目惚れ。
純粋で人に利用されやすい乙女の心のフィリップ。
ラブラブで万事好調に見えた二人。
しかし再び詐欺師稼業に励んだ結果、いちばん大事はフィリップに愛想を尽かされる。
「きみは嘘ばっかり。ほんとうの姿はどれ?本当のきみなんて居ないじゃないか!」
本当の僕。
裁判官や会社の社長まで手玉に取るが、愛することにはとことん不器用。
心が複雑骨折した天才詐欺師が、魂を奪われた相手は愛に一途な乙女。
二人の幸せの為にがんばればがんばるほど全てが裏目に。
ホンネの見えない、それでいてとてもナイーブな難しいキャラクターを、
ジム・キャリーがいつものアクの強~い演技で笑いを取りつつホロリとさせる。
仮面を被るように他人に成りすまし、あまりに<らしすぎて>不気味なスティーヴン。
これジム・キャリーならでは、の役かもしれない・・・結構キワキワを狙ってる感じ。
<運命の人>フィリップ役のユアン・マクレガー。
感受性豊かで自然体の心優しいゲイの青年が本当に可愛いんです。
仕草はちょっとオネエ系(笑)ですが、結構彼、ゴツイ骨格してるじゃないですか?
その彼がとっても繊細な演技をするので嫌味なく健気に見えます。
(しかしヤることはヤってますw)
彼だからこそ、スティーヴンがフィリップに執着する理由もすんなり納得できるんです。
でも冷静に考えてみると。
これが男女のラブ・ストーリーだったら『古臭い』『あり得ない』と思っちゃうかも。
ゲイ・カップルだってことで、救われてる部分も無きにしも非ず・・・?
ですが、実話に基づいているらしい。
ジム・キャリー自ら「この役をやりたい!」と企画を持ち込んだそうです。
「本当の僕。」
自分の思い通りに正直に生きているつもりが、いつの間にか見失ってしまったもの。
収監・脱獄を繰り返しながら、天才詐欺師が手に入れたもの、失ったもの。
・・・ジム・キャリーはこのドラマチックな男の半生に一体何を見たのでしょう?
その辺りがなんだかとっても気になったのでした。
恋人会いたさに奇想天外な方法で脱獄を繰り返すというコメディ。
天才詐欺師スティーヴン=ジム・キャリー。
穢れ無き魂wを持つ恋人フィリップ=ユアン・マクレガー。
・・・すっごいキャスティングであります。
ゲイであることをひた隠し、敬虔なクリスチャンの妻と結婚、
子供にも恵まれながら、ある出来事がきっかけで
「僕は思い通りに生きるんだ!」と決意、ゲイ宣言して離婚。
ゴージャスなゲイ・ライフ(笑)を送るため、
その並外れた頭脳と話術を駆使し荒稼ぎ。
しかし詐欺行為がバレて収監された彼は、
ブロンド&ブルーアイズのフィリップに一目惚れ。
純粋で人に利用されやすい乙女の心のフィリップ。
ラブラブで万事好調に見えた二人。
しかし再び詐欺師稼業に励んだ結果、いちばん大事はフィリップに愛想を尽かされる。
「きみは嘘ばっかり。ほんとうの姿はどれ?本当のきみなんて居ないじゃないか!」
本当の僕。
裁判官や会社の社長まで手玉に取るが、愛することにはとことん不器用。
心が複雑骨折した天才詐欺師が、魂を奪われた相手は愛に一途な乙女。
二人の幸せの為にがんばればがんばるほど全てが裏目に。
ホンネの見えない、それでいてとてもナイーブな難しいキャラクターを、
ジム・キャリーがいつものアクの強~い演技で笑いを取りつつホロリとさせる。
仮面を被るように他人に成りすまし、あまりに<らしすぎて>不気味なスティーヴン。
これジム・キャリーならでは、の役かもしれない・・・結構キワキワを狙ってる感じ。
<運命の人>フィリップ役のユアン・マクレガー。
感受性豊かで自然体の心優しいゲイの青年が本当に可愛いんです。
仕草はちょっとオネエ系(笑)ですが、結構彼、ゴツイ骨格してるじゃないですか?
その彼がとっても繊細な演技をするので嫌味なく健気に見えます。
(しかしヤることはヤってますw)
彼だからこそ、スティーヴンがフィリップに執着する理由もすんなり納得できるんです。
でも冷静に考えてみると。
これが男女のラブ・ストーリーだったら『古臭い』『あり得ない』と思っちゃうかも。
ゲイ・カップルだってことで、救われてる部分も無きにしも非ず・・・?
ですが、実話に基づいているらしい。
ジム・キャリー自ら「この役をやりたい!」と企画を持ち込んだそうです。
「本当の僕。」
自分の思い通りに正直に生きているつもりが、いつの間にか見失ってしまったもの。
収監・脱獄を繰り返しながら、天才詐欺師が手に入れたもの、失ったもの。
・・・ジム・キャリーはこのドラマチックな男の半生に一体何を見たのでしょう?
その辺りがなんだかとっても気になったのでした。
薔薇の名前(一部編集しました)
2010年12月19日 映画 コメント (6)
おやぢの妖しい花園。
おやぢ萌え&中世マニア、本マニアの皆様に
絶対の自信を持ってオススメ。
時は魔女狩りが横行する欧羅巴の暗黒時代=中世。
人里離れた北イタリアの修道院で起こった不可解な連続殺人。
鋭い観察力と知性を備えたイギリス人修道士:ウィリアムと
その弟子アドソが
中世のシャーロック・ホームズ&ワトソン(少年だけどw)よろしく次々と謎を解き真相に迫る。
閉鎖された修道院という空間。
当然登場人物の9割は男。しかもおっさん。
フランシスコ・ザビエルみたいな天辺を剃り上げた河童ヘアで、
ものすごく個性的(ぶっちゃけキモ系)。
唯一の若者=アドソはクリスチャン・スレーターで、今イチ美形とは思えず←
ということで、ひたすらウィリアム(ショーン・コネリー)の鋭い知性と素敵なユーモア、
そしてアイリッシュらしい濃ゆめの顔と深みのある声にうっとり・・・。
でも、中世って衛生観念発達してなくてネズミはうようよ、ゴミは捨てまくりで不潔だし、
とても寒そうな修道院なのに全員はだしにサンダルで、
私の嗅覚と触覚は割とリアルに匂いや感触を脳内再生して
「絶対こんなとこで暮らせんわな;」と判断いたしました(笑)
しかし、あまりにもストーリーが面白いのですでに2回見てしまいました。
中世ヨーロッパの生活の全ての拠り処は聖書(もっと言えばキリストの言葉)でした。
当然教会は絶対の権力を持つ存在であります。
その一方、キリストの言葉をどう解釈するかでいくつもの宗派に別れ、
論争しその宗教的正当性を争う状況もありました。
イギリス人の修道士:ウィリアムがやってきた北イタリアのベネディクト修道院は
「笑いとユーモアは信仰心を薄れさせるキリスト教の敵」とする考え方のもと
ヨーロッパ最大とも噂される蔵書を、修道院長自ら塔の中の秘密の書架に隠匿し
限られた人間以外の閲覧を厳しく禁じていました。
本はおろかクリックひとつで世界中の情報にアクセス可能な現代では想像し難い世界。
中世の書物は羊の革をなめしたページに貴石を砕いた粉や貴重な染料を使って
気の遠くなるような時間をかけ造本されていました。
学校など存在せず、識字率も極端に低かったこの時代、本は究極のぜいたく品。
その情報にアクセスできるのは特権階級のみ。
同時に必要以上の情報を知り、自らの目で世界を見ようとするものは常に
「異端者」「魔法使い」と断罪され、火あぶりになる危険性と隣あわせでした。
それを百も承知で数々の謎を解き、ついに「禁断の図書室」へと足を踏み入れ
貴重な本の山を見つけたウィリアムの悦び。
「見ろ!私たちは今ヨーロッパ世界最大の図書室にいるんだ!」
「禁断の図書室」はまさに紀元前からの人間の知が蓄えられた巨大な脳。
今風に言えば世界最大のスーパーコンピューターの内部だったのです。
『知識とユーモアは信仰心を揺るがす』
鋭い知性と洞察力、そしてユーモアを愛するウィリアムにとって、そこはまさに
「夢の図書室」でした。
未来永劫続くキリスト教支配を望み、変化を恐れる修道院長にとっては混乱をもたらす
「バベルの塔」そのもの。
二人の鮮やかな対比は知性とは何か、知ること・信じることとは何か、という
人間の思考にまつわる哲学的な命題を投げかけているようでした。
なぁんてロマンチックなストーリーだろう(人´∀`).☆.。.:*・゚
おやぢの妖しい花園は深読み自由自在のからくり屋敷でもあったのです。
さぁて。
もう一回みなくちゃ。
おやぢ萌え&中世マニア、本マニアの皆様に
絶対の自信を持ってオススメ。
時は魔女狩りが横行する欧羅巴の暗黒時代=中世。
人里離れた北イタリアの修道院で起こった不可解な連続殺人。
鋭い観察力と知性を備えたイギリス人修道士:ウィリアムと
その弟子アドソが
中世のシャーロック・ホームズ&ワトソン(少年だけどw)よろしく次々と謎を解き真相に迫る。
閉鎖された修道院という空間。
当然登場人物の9割は男。しかもおっさん。
フランシスコ・ザビエルみたいな天辺を剃り上げた河童ヘアで、
ものすごく個性的(ぶっちゃけキモ系)。
唯一の若者=アドソはクリスチャン・スレーターで、今イチ美形とは思えず←
ということで、ひたすらウィリアム(ショーン・コネリー)の鋭い知性と素敵なユーモア、
そしてアイリッシュらしい濃ゆめの顔と深みのある声にうっとり・・・。
でも、中世って衛生観念発達してなくてネズミはうようよ、ゴミは捨てまくりで不潔だし、
とても寒そうな修道院なのに全員はだしにサンダルで、
私の嗅覚と触覚は割とリアルに匂いや感触を脳内再生して
「絶対こんなとこで暮らせんわな;」と判断いたしました(笑)
しかし、あまりにもストーリーが面白いのですでに2回見てしまいました。
中世ヨーロッパの生活の全ての拠り処は聖書(もっと言えばキリストの言葉)でした。
当然教会は絶対の権力を持つ存在であります。
その一方、キリストの言葉をどう解釈するかでいくつもの宗派に別れ、
論争しその宗教的正当性を争う状況もありました。
イギリス人の修道士:ウィリアムがやってきた北イタリアのベネディクト修道院は
「笑いとユーモアは信仰心を薄れさせるキリスト教の敵」とする考え方のもと
ヨーロッパ最大とも噂される蔵書を、修道院長自ら塔の中の秘密の書架に隠匿し
限られた人間以外の閲覧を厳しく禁じていました。
本はおろかクリックひとつで世界中の情報にアクセス可能な現代では想像し難い世界。
中世の書物は羊の革をなめしたページに貴石を砕いた粉や貴重な染料を使って
気の遠くなるような時間をかけ造本されていました。
学校など存在せず、識字率も極端に低かったこの時代、本は究極のぜいたく品。
その情報にアクセスできるのは特権階級のみ。
同時に必要以上の情報を知り、自らの目で世界を見ようとするものは常に
「異端者」「魔法使い」と断罪され、火あぶりになる危険性と隣あわせでした。
それを百も承知で数々の謎を解き、ついに「禁断の図書室」へと足を踏み入れ
貴重な本の山を見つけたウィリアムの悦び。
「見ろ!私たちは今ヨーロッパ世界最大の図書室にいるんだ!」
「禁断の図書室」はまさに紀元前からの人間の知が蓄えられた巨大な脳。
今風に言えば世界最大のスーパーコンピューターの内部だったのです。
『知識とユーモアは信仰心を揺るがす』
鋭い知性と洞察力、そしてユーモアを愛するウィリアムにとって、そこはまさに
「夢の図書室」でした。
未来永劫続くキリスト教支配を望み、変化を恐れる修道院長にとっては混乱をもたらす
「バベルの塔」そのもの。
二人の鮮やかな対比は知性とは何か、知ること・信じることとは何か、という
人間の思考にまつわる哲学的な命題を投げかけているようでした。
なぁんてロマンチックなストーリーだろう(人´∀`).☆.。.:*・゚
おやぢの妖しい花園は深読み自由自在のからくり屋敷でもあったのです。
さぁて。
もう一回みなくちゃ。
オール・ザット・ジャズ [DVD]
2010年12月12日 映画
1979年作品だそうです。
ショービズの世界で生きる男。
敏腕ディレクターとして活躍する男は
音楽とダンスの世界にのめりこむあまり、
現実と架空の境目を少しずつ見失っていく。
<その頃>のブロードウェイの華やかさ・妖しさは
きっとこんなふうだったんだろうな。
ミュージカルやショウが特に好きでもないのでいまひとつピンとこなかったですが、
ロイ・シャイダー演じる男の創作への情熱、
美と肉体への執着、そして生と死の境界の不確かさの描写に圧倒されました。
家族を、複数の恋人を、皆を等しく愛しながら、誰一人<特別な存在>ではありえない男。
彼が唯一命がけで愛したのは、舞台でしか表現しようのない一瞬のエクスタシー。
タバコと覚せい剤に溺れ、それなしでは生きられないほど精神を病み、
心臓に致命傷を負いつつ、なおも舞台へ戻ろうとする彼の哀切。
リアルタイムの彼の生活・・・仕事とプライベートの中に何の説明もなく
唐突に挿入される幻覚の世界。
真っ白いオーガンジーに包まれた高貴なブロンドの美女はまさに<死>の女神。
なんとなく『未来世紀ブラジル』を思い出したんですけど。
彼の最後の、そして未完のプロデュース作品のミュージカルシーンは凄い迫力でした。
SEXそのものを描きながら、人種や性を超えた、肉体と肉体のコミュニケーション。
生と死。
それらが激しいジャズのリズムに乗って繰り広げられる十数分。
・・・もしかして、このダンスシーンを完璧に再現すること自体がこの映画の
目的のひとつだったのではないか、と。
今見たい映画(ヤマト以外でねw)
http://www.cinematoday.jp/movie/T0008577
「白いリボン」
なんで銀座だけなんだ・・・・・。
ショービズの世界で生きる男。
敏腕ディレクターとして活躍する男は
音楽とダンスの世界にのめりこむあまり、
現実と架空の境目を少しずつ見失っていく。
<その頃>のブロードウェイの華やかさ・妖しさは
きっとこんなふうだったんだろうな。
ミュージカルやショウが特に好きでもないのでいまひとつピンとこなかったですが、
ロイ・シャイダー演じる男の創作への情熱、
美と肉体への執着、そして生と死の境界の不確かさの描写に圧倒されました。
家族を、複数の恋人を、皆を等しく愛しながら、誰一人<特別な存在>ではありえない男。
彼が唯一命がけで愛したのは、舞台でしか表現しようのない一瞬のエクスタシー。
タバコと覚せい剤に溺れ、それなしでは生きられないほど精神を病み、
心臓に致命傷を負いつつ、なおも舞台へ戻ろうとする彼の哀切。
リアルタイムの彼の生活・・・仕事とプライベートの中に何の説明もなく
唐突に挿入される幻覚の世界。
真っ白いオーガンジーに包まれた高貴なブロンドの美女はまさに<死>の女神。
なんとなく『未来世紀ブラジル』を思い出したんですけど。
彼の最後の、そして未完のプロデュース作品のミュージカルシーンは凄い迫力でした。
SEXそのものを描きながら、人種や性を超えた、肉体と肉体のコミュニケーション。
生と死。
それらが激しいジャズのリズムに乗って繰り広げられる十数分。
・・・もしかして、このダンスシーンを完璧に再現すること自体がこの映画の
目的のひとつだったのではないか、と。
今見たい映画(ヤマト以外でねw)
http://www.cinematoday.jp/movie/T0008577
「白いリボン」
なんで銀座だけなんだ・・・・・。
ラスト、コーション [DVD]
2010年12月10日 映画 コメント (2)
エロティシズムの奥深さと闇に感無量・・・。
第二次大戦中、日本占領下の中国。
抗日組織のスパイとして送り込まれた女が
日本軍の手先として働く特務機関の男を誘惑し暗殺を試みる。
というお話なのですが。
・・・しょーじきスパイ活動とか抗日運動とかはちょっと二の次。
これはですねぇ、性の闇に嵌り込んでゆく男と女の、情念を越えた苦痛と快楽の物語です。
女は最初、清楚な大学生です。
演劇部の先輩に誘われたのをきっかけに、成行きで抗日スパイに仕立て上げられてしまう、
いわば巻き込まれ型の女。
しかし素朴な彼女が体にピッタリしたチャイナドレスを着、真っ赤なルージュを引き、
男を知り、スパイ活動にのめりこんでいくとともにどんどん綺麗になっていく。
細い腰やきゅっとしまった足首にほの暗い色香が漂ってくる。
<蛇のように>疑い深く冷酷な、トニー・レオン演じる男が、女の暗い香りに引き寄せられ、
彼女と二人きりになると無防備に全てをさらけ出し、行為に耽溺していく。
かなり強烈なベッドシーン満載ですが、ドキドキするよりちょっと怖い。
行為が激しすぎて。
お互いを思いやるとか慈しみ合うというよりは、何かから逃避するような、
全てを忘れるためにひたすら没入する不毛なエロス。
や~・・・それにしてもモロだなw
トニー兄さん激し過ぎ。
エクスタシーの表情も快楽より苦痛・生より死を連想させる愛の行為。
たぶんそこがアン・リー監督の狙いなのでしょうけど。
劇中で女が抗日スパイの仲間達に告げる言葉。
彼は蛇のように狡猾で疑い深い。少しでも嘘をつけば見破られる。
だから私は身も心も男との行為に没頭する。
苦しみ悶える私を見て、生きていることを実感するの。
だから私も彼に苦痛と快楽を与えてあげる。
恐るべし。
女のエロティシズムの闇。
しかし最後の最後で情念に溺れてしまった女は破滅する。
トニー・レオンはやっぱり素敵。
女をじっと見つめる目線。タバコを挟んだ指先の繊細そうな動き。
ベッドサイドで誘惑する女を見つめる時、膝の上の手が小刻みに震えていたこと。
トニー兄さん、ただのオサーンなのに映画で見るとめっちゃセクシー@師匠。
まさに真実でございます!
ただひとつ・・・・・。
女優さんの顔といい雰囲気といい、どーしても最後まで好きになれなかった。
垢抜けないっていうのかな~・・・もの足りないんだよな。
コン・リーだったらもう言うことなかったよなぁ。
(年齢的にムリですw)
まぁこれは個人的好みですね。
タイトルは英語訳すると
『LUST、CAUTION』
中国語のタイトルは
『色、戒』
日本語にすると『禁色』ってとこでしょうか?
なぁるほど・・・深いな。
女優さんで思い出した。
今朝めだましでノルウェイ紹介してたけど、やっぱ劇場には行かないかな。
発売当時原作読んで「村上春樹はもういいや。」と思った作品(笑)
だけど、トラン監督だから見るつもりだったんだけど。
あのね、役者さんの<顔>はとても大事だと思います・・・。
第二次大戦中、日本占領下の中国。
抗日組織のスパイとして送り込まれた女が
日本軍の手先として働く特務機関の男を誘惑し暗殺を試みる。
というお話なのですが。
・・・しょーじきスパイ活動とか抗日運動とかはちょっと二の次。
これはですねぇ、性の闇に嵌り込んでゆく男と女の、情念を越えた苦痛と快楽の物語です。
女は最初、清楚な大学生です。
演劇部の先輩に誘われたのをきっかけに、成行きで抗日スパイに仕立て上げられてしまう、
いわば巻き込まれ型の女。
しかし素朴な彼女が体にピッタリしたチャイナドレスを着、真っ赤なルージュを引き、
男を知り、スパイ活動にのめりこんでいくとともにどんどん綺麗になっていく。
細い腰やきゅっとしまった足首にほの暗い色香が漂ってくる。
<蛇のように>疑い深く冷酷な、トニー・レオン演じる男が、女の暗い香りに引き寄せられ、
彼女と二人きりになると無防備に全てをさらけ出し、行為に耽溺していく。
かなり強烈なベッドシーン満載ですが、ドキドキするよりちょっと怖い。
行為が激しすぎて。
お互いを思いやるとか慈しみ合うというよりは、何かから逃避するような、
全てを忘れるためにひたすら没入する不毛なエロス。
や~・・・それにしてもモロだなw
トニー兄さん激し過ぎ。
エクスタシーの表情も快楽より苦痛・生より死を連想させる愛の行為。
たぶんそこがアン・リー監督の狙いなのでしょうけど。
劇中で女が抗日スパイの仲間達に告げる言葉。
彼は蛇のように狡猾で疑い深い。少しでも嘘をつけば見破られる。
だから私は身も心も男との行為に没頭する。
苦しみ悶える私を見て、生きていることを実感するの。
だから私も彼に苦痛と快楽を与えてあげる。
恐るべし。
女のエロティシズムの闇。
しかし最後の最後で情念に溺れてしまった女は破滅する。
トニー・レオンはやっぱり素敵。
女をじっと見つめる目線。タバコを挟んだ指先の繊細そうな動き。
ベッドサイドで誘惑する女を見つめる時、膝の上の手が小刻みに震えていたこと。
トニー兄さん、ただのオサーンなのに映画で見るとめっちゃセクシー@師匠。
まさに真実でございます!
ただひとつ・・・・・。
女優さんの顔といい雰囲気といい、どーしても最後まで好きになれなかった。
垢抜けないっていうのかな~・・・もの足りないんだよな。
コン・リーだったらもう言うことなかったよなぁ。
(年齢的にムリですw)
まぁこれは個人的好みですね。
タイトルは英語訳すると
『LUST、CAUTION』
中国語のタイトルは
『色、戒』
日本語にすると『禁色』ってとこでしょうか?
なぁるほど・・・深いな。
女優さんで思い出した。
今朝めだましでノルウェイ紹介してたけど、やっぱ劇場には行かないかな。
発売当時原作読んで「村上春樹はもういいや。」と思った作品(笑)
だけど、トラン監督だから見るつもりだったんだけど。
あのね、役者さんの<顔>はとても大事だと思います・・・。
語りたいのに語れない~~~~~~(つД`)・゜・
相当苦しい・・・・・・・・・・・。
VFXはそーとー凄かったです。
最近はそーでもないですが、結構SF見てるクチなのですがかなりヤバかった。
冒頭からこういうシーンを持ってきたのは上手い。
オープニングの掴みの上手い映画は確実に最後まで楽しめるんですが、
ヤマトの掴みも相当なモンです。
初っ端5分で、「あ、映像的には何の心配もないねこれ。」と思いました←偉そう。
とにかくキャラ全員が立ってます。
役者さんが上手いのもあるだろうけど、ほんっとにキャスティングすげー!!
顔を見た瞬間に「どういう人か」わかっちゃうし、そのわかり方が決して
薄っぺらくないんですよね~。
うーーーーーむ。
素晴しい以外、言うことナス。
若手の至らなさをベテラン陣がカバーしてるとか、そーゆうのも一切なし。
全員が過不足なく・・・っていうよりそのものズバリに役にハマってるんですよね。
ん~・・・・これは言葉では説明できません。
でも、見れば一発でわかるはず。
キムラタクヤは古代進でした。
キムラが古代なのか、古代がキムラなのか、そんなこたぁどーでもいいんです。
で、メイサちゃんも森雪でした。
ツボを上げていくと数限りなくなりそうなので止めておきますケド。
これはですね~・・・オモテにもかいたけど、命を繋ぐことの意味を問う映画です。
反論もあるかもしれないですが、脚本家が佐藤嗣麻子さん・・・つまり女性である、ってことと
切り離せない気がしました。
そう、山崎<艦長>努氏が語っていたように。
-----------------------------------------------------------------
D7000のCMオンエア!
見たい~~~~!!!
そしてananも買いました。
や~~~~・・・やっぱレスリー・キー(笑)
そうっすね、ananらしくセクシーでカワイイですよん♪
サービスショットwありですしねー。
でもとりあえず今はヤマトで頭いっぱいな自分w
相当苦しい・・・・・・・・・・・。
VFXはそーとー凄かったです。
最近はそーでもないですが、結構SF見てるクチなのですがかなりヤバかった。
冒頭からこういうシーンを持ってきたのは上手い。
オープニングの掴みの上手い映画は確実に最後まで楽しめるんですが、
ヤマトの掴みも相当なモンです。
初っ端5分で、「あ、映像的には何の心配もないねこれ。」と思いました←偉そう。
とにかくキャラ全員が立ってます。
役者さんが上手いのもあるだろうけど、ほんっとにキャスティングすげー!!
顔を見た瞬間に「どういう人か」わかっちゃうし、そのわかり方が決して
薄っぺらくないんですよね~。
うーーーーーむ。
素晴しい以外、言うことナス。
若手の至らなさをベテラン陣がカバーしてるとか、そーゆうのも一切なし。
全員が過不足なく・・・っていうよりそのものズバリに役にハマってるんですよね。
ん~・・・・これは言葉では説明できません。
でも、見れば一発でわかるはず。
キムラタクヤは古代進でした。
キムラが古代なのか、古代がキムラなのか、そんなこたぁどーでもいいんです。
で、メイサちゃんも森雪でした。
ツボを上げていくと数限りなくなりそうなので止めておきますケド。
これはですね~・・・オモテにもかいたけど、命を繋ぐことの意味を問う映画です。
反論もあるかもしれないですが、脚本家が佐藤嗣麻子さん・・・つまり女性である、ってことと
切り離せない気がしました。
そう、山崎<艦長>努氏が語っていたように。
-----------------------------------------------------------------
D7000のCMオンエア!
見たい~~~~!!!
そしてananも買いました。
や~~~~・・・やっぱレスリー・キー(笑)
そうっすね、ananらしくセクシーでカワイイですよん♪
サービスショットwありですしねー。
でもとりあえず今はヤマトで頭いっぱいな自分w
『ある気配が立ち上がる』(・・・を編集しました)
2010年11月8日 映画 コメント (2)キネ旬の山崎監督のインタが面白い。
「古代進を引き受けられるのはキムラタクヤ以外にないんじゃないのかな」
「いるなら連れてきてみろ、って話で」
・・・ここまで監督に惚れこまれた役を生きるってこと自体がまず凄く幸運だと思うし、
このインタが<完成後>になされたものだということ、そして樋口氏の書いていた
「全編を通したキムラタクヤの熱演は・・・高みに持っていく俳優の演技なのだ」という
まさに全面肯定の表現と合わせて考えると、
まだ見てないのにさー(笑)
とあくまで客観的に眺める自分が居ながらもどーしても期待が高まってしまうのです。
山崎監督のお話でもうひとつおもしろいな~・・・と感じた部分がありまして。
「日常の延長上で演技をすることはできないわけです(中略)ある意味『ごっこ』なわけです」
これでふと思い出したのが、キムラが以前から言ってた
「僕にとって役を生きるっていうのはある意味、ごっこ遊びの延長なんですよ。」って言葉。
私は常々、キムラタクヤの凄いとこは『有得ないことを本当(っぽく)にする』能力ではないか?と思っているのです。
例えば彼が主演した所謂恋愛ドラマの数々。
K女史wの台本を例にすれば一目瞭然ですが、
「え~?ないない、有得ないよ!」
って台詞なり展開をあたかも<自然>に見せてしまう能力。
それが、SFでアニメ原作で舞台が宇宙でグリーンバックで、というまさに
有得ないことだらけのこの作品で十二分に発揮されているのを目撃できるのではないか、
という期待もあるのです。
それが山崎監督の
「みんなのテンションがある段階に達したときに『ある気配』が立ち上がる。」
という、スリリングでイマジネーションを刺激される表現に結実したのかな、とか。
もちろん全てのスタッフ・出演者が同じテンション・レベルに自分を持っていく位の、
能力と意識があってこそ実現する状況でしょうけれど・・・。
・・・まぁ全部勝手な妄想ですw
それと、監督のインタビュー読んでるとなんとなくキムラに似てるような気がしてきて(笑)
例え話が妙に映像的で具体的なところとか、似てませんか?
ヴィジュアルシンカーの監督と主演俳優。
SF映画を作るのにこれ以上理想的なカップリングってないんじゃない?
「古代進を引き受けられるのはキムラタクヤ以外にないんじゃないのかな」
「いるなら連れてきてみろ、って話で」
・・・ここまで監督に惚れこまれた役を生きるってこと自体がまず凄く幸運だと思うし、
このインタが<完成後>になされたものだということ、そして樋口氏の書いていた
「全編を通したキムラタクヤの熱演は・・・高みに持っていく俳優の演技なのだ」という
まさに全面肯定の表現と合わせて考えると、
まだ見てないのにさー(笑)
とあくまで客観的に眺める自分が居ながらもどーしても期待が高まってしまうのです。
山崎監督のお話でもうひとつおもしろいな~・・・と感じた部分がありまして。
「日常の延長上で演技をすることはできないわけです(中略)ある意味『ごっこ』なわけです」
これでふと思い出したのが、キムラが以前から言ってた
「僕にとって役を生きるっていうのはある意味、ごっこ遊びの延長なんですよ。」って言葉。
私は常々、キムラタクヤの凄いとこは『有得ないことを本当(っぽく)にする』能力ではないか?と思っているのです。
例えば彼が主演した所謂恋愛ドラマの数々。
K女史wの台本を例にすれば一目瞭然ですが、
「え~?ないない、有得ないよ!」
って台詞なり展開をあたかも<自然>に見せてしまう能力。
それが、SFでアニメ原作で舞台が宇宙でグリーンバックで、というまさに
有得ないことだらけのこの作品で十二分に発揮されているのを目撃できるのではないか、
という期待もあるのです。
それが山崎監督の
「みんなのテンションがある段階に達したときに『ある気配』が立ち上がる。」
という、スリリングでイマジネーションを刺激される表現に結実したのかな、とか。
もちろん全てのスタッフ・出演者が同じテンション・レベルに自分を持っていく位の、
能力と意識があってこそ実現する状況でしょうけれど・・・。
・・・まぁ全部勝手な妄想ですw
それと、監督のインタビュー読んでるとなんとなくキムラに似てるような気がしてきて(笑)
例え話が妙に映像的で具体的なところとか、似てませんか?
ヴィジュアルシンカーの監督と主演俳優。
SF映画を作るのにこれ以上理想的なカップリングってないんじゃない?
ドット・ジ・アイ [DVD]
2010年11月6日 映画
ガエル・ガルシア祭り(笑)
結婚前のラテン美女が、ふとした弾みでキスをした
ブラジリアンの美青年と恋に落ち
スリリングな三角関係が展開する。
・・・というストーリなのですよ途中までは。
なのですが、所々に手持ちビデオで撮影したと思しき映像が
フラッシュバックのように差し込まれ、微妙に混乱した気分にさせられます。
なんだなんだ?この映像?と思っても、話の流れには全く関係ないようにも思われ、
ちょっと不可解かつ先の見えない展開に引き込まれること約70分。
いきなり意表を突いた真相が明らかになり、「ええええ!?」と呆れてるうちに
最後の15分間でまたもやどんでん返し・・・・・。
半ばボーゼンとしつつ苦笑してるうちにいきなりのエンドマーク。
やられた!
カルメン役の美女が素敵。
登場人物が彼女を「ベティ・ブルーみたいなイカレた女」と表現するのですが、上手い。
なんといっても魅力的なのはフラメンコを踊る彼女。
日頃は胸の大きく開いたトップスにピタッとしたジーンズという
いかにもラテン系カジュアルな彼女が、黒と赤の衣装を纏った姿の迫力に圧倒されました。
そして透き通ったまあるい目ときゅっと上がった口角が可愛いガエル・ガルシア。
毎度ながら笑ったときのくしゃっとした子犬みたいな笑顔にやられます(笑)
や~・・・間違いなくウェポンだね、キミの笑顔はw
この二人の出会いのキス。
最初はかる~く、だんだんその気になっていく、美女と少年のような男。
二人の気分の昂りがダイレクトに伝わってくるキス・シーンは圧倒されます。
これがラテンの血か!!!!(違)
ベッドシーンもかなりエロティックですが、妙な躊躇いがないので
「うわ~・・・いろっぽいなぁ~・・・ガエルのヒップ可愛い////」
とじっくり堪能いたしました。(ヲイ)
サスペンス的風味も上手に盛り込んであって、92分しっかり楽しめました。
アイデア&キャスティングの妙ですね。
ちなみに、タイトルの<ドット・ジ・アイ>とは。
"dot the i’s and cross the t’s"
細かいところまで注意を払う。細部にまで十分気を配ること。
(iとtは似ているから)間違えないように、iは点、tは横棒(で区別しろ)
・・・という意味から来てるんだそうです。
なーるほどね!
作品紹介サイト
結婚前のラテン美女が、ふとした弾みでキスをした
ブラジリアンの美青年と恋に落ち
スリリングな三角関係が展開する。
・・・というストーリなのですよ途中までは。
なのですが、所々に手持ちビデオで撮影したと思しき映像が
フラッシュバックのように差し込まれ、微妙に混乱した気分にさせられます。
なんだなんだ?この映像?と思っても、話の流れには全く関係ないようにも思われ、
ちょっと不可解かつ先の見えない展開に引き込まれること約70分。
いきなり意表を突いた真相が明らかになり、「ええええ!?」と呆れてるうちに
最後の15分間でまたもやどんでん返し・・・・・。
半ばボーゼンとしつつ苦笑してるうちにいきなりのエンドマーク。
やられた!
カルメン役の美女が素敵。
登場人物が彼女を「ベティ・ブルーみたいなイカレた女」と表現するのですが、上手い。
なんといっても魅力的なのはフラメンコを踊る彼女。
日頃は胸の大きく開いたトップスにピタッとしたジーンズという
いかにもラテン系カジュアルな彼女が、黒と赤の衣装を纏った姿の迫力に圧倒されました。
そして透き通ったまあるい目ときゅっと上がった口角が可愛いガエル・ガルシア。
毎度ながら笑ったときのくしゃっとした子犬みたいな笑顔にやられます(笑)
や~・・・間違いなくウェポンだね、キミの笑顔はw
この二人の出会いのキス。
最初はかる~く、だんだんその気になっていく、美女と少年のような男。
二人の気分の昂りがダイレクトに伝わってくるキス・シーンは圧倒されます。
これがラテンの血か!!!!(違)
ベッドシーンもかなりエロティックですが、妙な躊躇いがないので
「うわ~・・・いろっぽいなぁ~・・・ガエルのヒップ可愛い////」
とじっくり堪能いたしました。(ヲイ)
サスペンス的風味も上手に盛り込んであって、92分しっかり楽しめました。
アイデア&キャスティングの妙ですね。
ちなみに、タイトルの<ドット・ジ・アイ>とは。
"dot the i’s and cross the t’s"
細かいところまで注意を払う。細部にまで十分気を配ること。
(iとtは似ているから)間違えないように、iは点、tは横棒(で区別しろ)
・・・という意味から来てるんだそうです。
なーるほどね!
作品紹介サイト
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=3591
ドアーズ まぼろしの世界~When You’re Strange
2010年11月3日 映画
見てきました!
もうね~・・・ジム・モリソンかっこよすぎだろう!!!!!
っていう。
これに尽きる。
いや、そのかっこよさの中に彼の書く歌詞の素晴しさ、アグレッシブでありつつ脆い精神、
観客を煽りまくるセクシーで呪術的ですらある身のこなし、
そして素晴しく複雑な味わいのヴォーカルも含んでるのですが。
人並み外れた鋭い感受性と頭脳を持ち、美形じゃないけど妙に人の目を引く容姿、
そして飛びっきりのカンの良さを持った男が時代の波にのったらどうなるか?
怒涛の勢いでヒットチャートを席巻するドアーズの音。
観客を催眠状態に引き込む呪術的ステージ。
ジムはその司祭。
彼の書く内省的な詞は暗示的な言葉が並べられ意味深長な表現で埋め尽くされ、
聞く者は自然と自分の内面と照らし合わせながらそのメッセージを受取る。
彼らの作り出す音楽の場に踏み込むことは、同時に自分の内面を見つめる体験でもある。
しかし彼の心のエネルギーはもの凄い勢いで消費され、
やがてドラッグとアルコールの泥沼に嵌って自滅していく。
スターであること。
一方で優れた詩人であること。
それを両立させるのがどんなに凄まじい作業であるのか。
生気と才気に溢れ内面から発するエネルギーで輝いていた彼の瞳が
みるみるその光を失っていく様はあまりにも痛々しい。
タイトルにもなっている<When You’re Strange>
「自分がよそ者だと感じるとき、他の皆がどこか奇妙に思えるものさ」
ジム・モリソンはいつも心のどこかに違和感を抱えていたのかもしれない。
またその<よそ者感>こそが彼の創作の源だったのかもしれません。
そしてアメリカが初めて経験する敗戦=ベトナム戦争。
激動の60年代後半から70年代初頭とは、どんな時代でどんな社会だったのか?
理屈でなく音楽と映像で体験できる優れたドキュメンタリーでもあります。
ばら色に思えた未来が実は先の見えない灰色の靄に包まれていると感じ始めた
その頃のアメリカの若い世代に、この歌詞がどんなふうに受取られたのか・・・。
ジョニー・デップのナレーションも作品の雰囲気にピッタリで最高でした。
http://www.thedoors.jp/
もうね~・・・ジム・モリソンかっこよすぎだろう!!!!!
っていう。
これに尽きる。
いや、そのかっこよさの中に彼の書く歌詞の素晴しさ、アグレッシブでありつつ脆い精神、
観客を煽りまくるセクシーで呪術的ですらある身のこなし、
そして素晴しく複雑な味わいのヴォーカルも含んでるのですが。
人並み外れた鋭い感受性と頭脳を持ち、美形じゃないけど妙に人の目を引く容姿、
そして飛びっきりのカンの良さを持った男が時代の波にのったらどうなるか?
怒涛の勢いでヒットチャートを席巻するドアーズの音。
観客を催眠状態に引き込む呪術的ステージ。
ジムはその司祭。
彼の書く内省的な詞は暗示的な言葉が並べられ意味深長な表現で埋め尽くされ、
聞く者は自然と自分の内面と照らし合わせながらそのメッセージを受取る。
彼らの作り出す音楽の場に踏み込むことは、同時に自分の内面を見つめる体験でもある。
しかし彼の心のエネルギーはもの凄い勢いで消費され、
やがてドラッグとアルコールの泥沼に嵌って自滅していく。
スターであること。
一方で優れた詩人であること。
それを両立させるのがどんなに凄まじい作業であるのか。
生気と才気に溢れ内面から発するエネルギーで輝いていた彼の瞳が
みるみるその光を失っていく様はあまりにも痛々しい。
タイトルにもなっている<When You’re Strange>
「自分がよそ者だと感じるとき、他の皆がどこか奇妙に思えるものさ」
ジム・モリソンはいつも心のどこかに違和感を抱えていたのかもしれない。
またその<よそ者感>こそが彼の創作の源だったのかもしれません。
そしてアメリカが初めて経験する敗戦=ベトナム戦争。
激動の60年代後半から70年代初頭とは、どんな時代でどんな社会だったのか?
理屈でなく音楽と映像で体験できる優れたドキュメンタリーでもあります。
ばら色に思えた未来が実は先の見えない灰色の靄に包まれていると感じ始めた
その頃のアメリカの若い世代に、この歌詞がどんなふうに受取られたのか・・・。
ジョニー・デップのナレーションも作品の雰囲気にピッタリで最高でした。
公式HP
すばらしく美しい映像。
’62年のファッション、音楽、車、建築、インテリア、そしてたぶん、空気。
ストーリーは恋人を8ヶ月前に事故で失い、その痛手からどうにも立ち直れず、
ついに自殺を決意した男・ジョージの一日を繊細に描いた作品。
冒頭、水中でもがく男性の裸体が映し出されるのですが、これがとてもとても美しい。
主演のコリン・ファース。
決して若くはない彼の、しかしその体の、均整が取れて綺麗なこと!
伸びやかで引き締まった四肢、ヒップ、背中。
男性の身体ってこんなに美しいんだなぁ・・・と改めて見入ってしまいます。
ホモセクシュアルの男性の愛を巡るお話なので、作品中何度か全裸シーンが出てきます。
主人公・ジョージと死んだ恋人ジムの親密な関係を描いた部分や、
ジョージを慕う教え子の美少年と、酔って全裸で夜の海に飛び込むシーンがあるのですが、
性的な生々しさは感じず、むしろルネサンス絵画のような、肉体の伸びやかさと
健やかな肉体に宿る精神の崇高さすら感じる表現になっています。
監督のトム・フォードはグッチのデザイナーでしたから、この視線はそのまま彼の美意識の
現れなのでしょうね・・・。
それとコリン・ファース演じるジョージの、完璧なスーツ・スタイル。
幅の狭いジャケットの襟、ネクタイの細さ、ピッタリと身体にそったカッターシャツ。
着崩したときの襟空きやヨレ具合まできっちり計算が行き届いているに違いない(笑)
そして、コリン・ファースの素晴しいこと!
悲しげな栗色の瞳の雄弁さ。
フラッシュバックやスローモーションを多用した撮り方なので、下手すると主人公の心の動きが
わかりにくくなりそうなのですが、
言葉でなく瞳と仕草で語る彼を見れば、理屈でなくその気持ちが一瞬で理解できてしまう。
また、時にカメラはジョージの目線そのものになり、相手の瞳の輝き、唇のいろっぽさ、
躍動する筋肉の動きを執拗に捉え、
自分がジョージの目線で相手を眺めているかのように錯覚するのも面白い経験でした。
準備万端、死への手はずを整えながら、なかなか死に切れないジョージの物悲しい滑稽さ。
ああいうラストを選んだのは、監督のロマンティシズムでしょうね。
そうそう。
ジョージが秘書の香水を当てたり(「アルページュ」)、
死んだ恋人の愛犬と同じ種類の犬の匂いを嗅いで
「バター・トーストの匂いだ」と表現するシーンは、
自ら「トム・フォード・プライベート・コレクション」という高級フレグランスラインを発表するほどの
匂いマニアらしい拘りだなぁ、と。
音楽もとても趣味が良かったのですが、一番印象に残ったのは
女友達・チャーリーのメイクシーンでかかっていたセルジュ・ゲンズブールの「Baudelaire」
・・・ゴローちゃんが1位に推すのも納得の作品ですよ。
http://singleman.gaga.ne.jp/
すばらしく美しい映像。
’62年のファッション、音楽、車、建築、インテリア、そしてたぶん、空気。
ストーリーは恋人を8ヶ月前に事故で失い、その痛手からどうにも立ち直れず、
ついに自殺を決意した男・ジョージの一日を繊細に描いた作品。
冒頭、水中でもがく男性の裸体が映し出されるのですが、これがとてもとても美しい。
主演のコリン・ファース。
決して若くはない彼の、しかしその体の、均整が取れて綺麗なこと!
伸びやかで引き締まった四肢、ヒップ、背中。
男性の身体ってこんなに美しいんだなぁ・・・と改めて見入ってしまいます。
ホモセクシュアルの男性の愛を巡るお話なので、作品中何度か全裸シーンが出てきます。
主人公・ジョージと死んだ恋人ジムの親密な関係を描いた部分や、
ジョージを慕う教え子の美少年と、酔って全裸で夜の海に飛び込むシーンがあるのですが、
性的な生々しさは感じず、むしろルネサンス絵画のような、肉体の伸びやかさと
健やかな肉体に宿る精神の崇高さすら感じる表現になっています。
監督のトム・フォードはグッチのデザイナーでしたから、この視線はそのまま彼の美意識の
現れなのでしょうね・・・。
それとコリン・ファース演じるジョージの、完璧なスーツ・スタイル。
幅の狭いジャケットの襟、ネクタイの細さ、ピッタリと身体にそったカッターシャツ。
着崩したときの襟空きやヨレ具合まできっちり計算が行き届いているに違いない(笑)
そして、コリン・ファースの素晴しいこと!
悲しげな栗色の瞳の雄弁さ。
フラッシュバックやスローモーションを多用した撮り方なので、下手すると主人公の心の動きが
わかりにくくなりそうなのですが、
言葉でなく瞳と仕草で語る彼を見れば、理屈でなくその気持ちが一瞬で理解できてしまう。
また、時にカメラはジョージの目線そのものになり、相手の瞳の輝き、唇のいろっぽさ、
躍動する筋肉の動きを執拗に捉え、
自分がジョージの目線で相手を眺めているかのように錯覚するのも面白い経験でした。
準備万端、死への手はずを整えながら、なかなか死に切れないジョージの物悲しい滑稽さ。
ああいうラストを選んだのは、監督のロマンティシズムでしょうね。
そうそう。
ジョージが秘書の香水を当てたり(「アルページュ」)、
死んだ恋人の愛犬と同じ種類の犬の匂いを嗅いで
「バター・トーストの匂いだ」と表現するシーンは、
自ら「トム・フォード・プライベート・コレクション」という高級フレグランスラインを発表するほどの
匂いマニアらしい拘りだなぁ、と。
音楽もとても趣味が良かったのですが、一番印象に残ったのは
女友達・チャーリーのメイクシーンでかかっていたセルジュ・ゲンズブールの「Baudelaire」
http://www.youtube.com/watch?v=5j-DljvlN4I
・・・ゴローちゃんが1位に推すのも納得の作品ですよ。
やっぱ映画館はいいです。@REDLINE×2回目(追記しました)
2010年10月10日 映画見てきましたREDLINE。
やっぱり映画館はイイ!!
なんつっても音がイイ!!!!
興奮度がまーーーーったく、ぜーーーーんぜん、違うのです。
画面と音楽とピタリ一致したときの、あの快感。
早すぎて何を見てるのか分らなくなる寸前の画面の、色彩と線の動き。
ドン・ドン・ドンと下から響いてくる低音、ギュンギュン鳴る電子音。
何かに似てる・・・この感じ・・・。
そうだ、夜遊びしてて深い時間に大音響で一気にわーっと盛り上がる感じに似てるのだ。
しかもいろいろ笑えてサイコーです。
あーーーーこれでビールがあったら最高だなーーーーーー。
・・・と思いながらノンアルコールでも十分楽しめました←
ムスコも一緒に見ました。
とーってもコーフンしてました、ヤツは(笑)
ヘイセイ生まれらしくエヴァンゲリオンとの共通点を見つけたり(私は知らんぞ)
ヘイセイ生まれの癖に「あのシーンのカットとかキャラの動きはルパン三世だね!」とか
マンガで読んだマジンガーZの某女性型ロボットの名前を挙げたりとか(笑)
・・・ヲタク親子ですネ(;´∀`)
しかしヲタク以外へのアピールは今イチだろうなぁ~。
入りは良くないです。しかも7.8割が男子(笑)@某郊外型シネコン
まず絵柄がとっつきにくいかもしれません。
でも個人的にはできたらまた映画館でハイになりたいと思ってしまうのです。
ラスト近くのあの親指を立てて「GJ!」のシーンでは
ちょっとうるっときました・・・。
・・・なんか、あんま映画の感想らしくなくてスミマセン。
*9/28の記事が映画感想になってますので、よろしかったらそちらをどうぞ。
あ、そうそう。
YAMATOの予告も見たよ。
なかなかカッコエエですよ(人´∀`)
発進シーンとかちょっと・・・トリハダ(笑)
や、西田サンとか山崎サンとか橋爪サンとか、居るだけで画面が締まるね!
またギバちゃんが渋い感じでイイ。
そしてっ!!!
堤サン、素敵すぐる☆
「あはははははははは!!」とちょっと狂気入った感じで笑ってるとことかめっちゃカコエエ☆
(どうか沢山出番がありますよーーーに)
・・・え?
一人忘れてますか?
そりゃ~あなた。
言うまでもないこってしょ~!!!!(聞いてないしw)
不覚にも楽しみになってきた・・・。
これもたぶん親子で見に行くに違いない(ヲタ親子)
そしてノルウェイのでかいポスターがありました。
とーっても綺麗でした。
たぶん見に行きます。(ヒロイン役がネックだが;)
初日(12/1)同日公開なんだよねー・・・・。
やっぱり映画館はイイ!!
なんつっても音がイイ!!!!
興奮度がまーーーーったく、ぜーーーーんぜん、違うのです。
画面と音楽とピタリ一致したときの、あの快感。
早すぎて何を見てるのか分らなくなる寸前の画面の、色彩と線の動き。
ドン・ドン・ドンと下から響いてくる低音、ギュンギュン鳴る電子音。
何かに似てる・・・この感じ・・・。
そうだ、夜遊びしてて深い時間に大音響で一気にわーっと盛り上がる感じに似てるのだ。
しかもいろいろ笑えてサイコーです。
あーーーーこれでビールがあったら最高だなーーーーーー。
・・・と思いながらノンアルコールでも十分楽しめました←
ムスコも一緒に見ました。
とーってもコーフンしてました、ヤツは(笑)
ヘイセイ生まれらしくエヴァンゲリオンとの共通点を見つけたり(私は知らんぞ)
ヘイセイ生まれの癖に「あのシーンのカットとかキャラの動きはルパン三世だね!」とか
マンガで読んだマジンガーZの某女性型ロボットの名前を挙げたりとか(笑)
・・・ヲタク親子ですネ(;´∀`)
しかしヲタク以外へのアピールは今イチだろうなぁ~。
入りは良くないです。しかも7.8割が男子(笑)@某郊外型シネコン
まず絵柄がとっつきにくいかもしれません。
でも個人的にはできたらまた映画館でハイになりたいと思ってしまうのです。
ラスト近くのあの親指を立てて「GJ!」のシーンでは
ちょっとうるっときました・・・。
・・・なんか、あんま映画の感想らしくなくてスミマセン。
*9/28の記事が映画感想になってますので、よろしかったらそちらをどうぞ。
あ、そうそう。
YAMATOの予告も見たよ。
なかなかカッコエエですよ(人´∀`)
発進シーンとかちょっと・・・トリハダ(笑)
や、西田サンとか山崎サンとか橋爪サンとか、居るだけで画面が締まるね!
またギバちゃんが渋い感じでイイ。
そしてっ!!!
堤サン、素敵すぐる☆
「あはははははははは!!」とちょっと狂気入った感じで笑ってるとことかめっちゃカコエエ☆
(どうか沢山出番がありますよーーーに)
・・・え?
一人忘れてますか?
そりゃ~あなた。
言うまでもないこってしょ~!!!!(聞いてないしw)
これもたぶん親子で見に行くに違いない(ヲタ親子)
そしてノルウェイのでかいポスターがありました。
とーっても綺麗でした。
たぶん見に行きます。(ヒロイン役がネックだが;)
初日(12/1)同日公開なんだよねー・・・・。
ブエノスアイレス (Happy Together) 編集しました。
2010年10月9日 映画
原題は「春光乍洩」、英題は「Happy Together」。
「ブエノスアイレス」よりもこちらのタイトルのほうが心にしっくりきます。
本当に・・・愛しい作品です。
どれくらい愛しいかというと、もう3回見たのに感想が書けずに
悶々としてしまう位。
(感想を書く必要もないのですが、書くことによって消化されるのです)
いきなり男性二人のリアルなベッドシーンから始まるのでびっくりします。
一人の恋人を深く心穏やかに愛し続けたい男、ウィン。
そんな彼に甘えながら、いろんな男の肉体を求めてしまう男、ファイ。
関係を修復すべく香港から地球の裏側(=ブエノスアイレス)にやってきたゲイのカップル。
始めは上手く行くように思われた二人だったが、
結局ファイは気ままな野良猫のようにウィンの元を去ってしまう。
・・・恋人を失ったウィンの喪失感とともに、映像はたちまち色彩を失い
陰鬱なモノクロに変化する。
昼と夜の区別もなく、だらだらと続く時間を半ばヤケクソにやり過ごす日々。
このあたりの、感情と映像が完全にシンクロした表現が実に見事。
ウィンは口数が少なくあまり感情を表にださない感じの男なのですが、この色彩と音楽と、
少し不安定な感じのアングルがウィンのやりきれない孤独感をひしひしと伝えます。
ところがある日、両手に酷い怪我を負ったファイがアパートに転がり込んでくる。
自分勝手な恋人に複雑な思いを抱きながら、「やり直そう。」という殺し文句にほだされて
子供のように甘えるファイに口先では文句を言いながら
幸せな気分を隠しきれないウィン。
蜜月の気配とともに画面に色彩が鮮やかに蘇ります。
木の床、モダンな壁紙、赤と黒の縞模様のブランケット。
白地に赤いプリントのテーブルクロス、くるくる回るイグアスの滝の絵のついた水色のランプ。
ファイはウィンにタンゴを教え、二人はキッチンでタンゴを踊る。
腰を押し付けあい、相手のお尻をグッと掴んで、最後には熱烈にキスを交わしながら。
お世辞にも清潔とは言えない共同キッチンが、その瞬間だけ至福のダンスホールに変わる。
二人の心と身体がぴったりと寄り添う。二人の体温、息遣いが濃密な官能の気配となって
画面から立ち昇る。
目に見え、肌で感じられる愛の存在。
しかし同時にタンゴの哀愁漂うメロディはほの暗い予感をも抱かせる。
両手の怪我が治らない限りファイは自分なしには生きていけない。
ウィンは怪我が直らないことを願い、ファイのパスポートを隠してしまう。
ベッドで眠る不実な恋人の目蓋にそっと触れる男の指先。
いつまでも自分の元に留まるはずもない恋人と知りながら、今この瞬間は自分のものだと
繊細な指の動きから胸が苦しくなるような愛しさが伝わってきます。
しかしその思いも虚しく、ファイはまた別の男の肉体を求めて彼の元を去る。
抱き合った至福の瞬間はただの思い違い、あるいは幻影にすぎないのか?
会いたいとき・愛し合いたいときに彼はいない。
どんなに深く愛しても、その肉体をひとつ処に繋ぎとめることはできない。
再びモノクロの世界に沈みそうなウィンは台北からやってきた青年チャンに出会う。
若い男の子特有の大胆さと不思議な鋭い聴覚を持った彼にウィンの胸は高鳴る。
チャンもまたウィンの声に惹かれながら、二人の関係は友情を越えることはない。
世界の果てを目指して旅立つチャンは、心の悲しみを吹き込んでと
ウィンにカセットレコーダーを渡す。
「世界の果てにある灯台にあなたの悲しみを捨ててくるから。」
彼はカセットレコーダーを握り締めて、声を殺して涙を流す。
町外れのバーの薄暗い片隅で。
不実な恋人に何度裏切られても許し、受け入れ、癒して、今度こそは上手く行くと
半ば諦めながらも際限なく恋人を受け入れてきた彼の、深すぎて言葉にできない想い。
声もなく泣き崩れるウィンの悲痛な表情が脳裏から離れない。
別れの挨拶に二人は固く抱き合う。
チャンはウィンの想いに気付いていたのだろうか?
チャンの目は溢れそうな感情を心にひっそりと閉じ込めているように見えた。
世界の果てに辿りついたチャンが音を再生してみると
そこには「奇妙な音が少しだけ入っていた。彼の泣き声かもしれない。」
時が止まったようなブエノスアイレスの地で少しの間だけ交差した3人の時間が、
それぞれの居るべき場所でバラバラに流れはじめる。
世界の果てから更にその先を目指そうとするチャン。
ブエノスアイレスを去り、台北から故郷の香港へ戻ろうとするウィン。
そして一人、ファイだけが時間の止まったブエノスアイレスのアパートに取り残される。
「いつでも どこにいても 会いたいと思えば会える」
台北の街を流れるように走り抜けるトラムの中で呟くウィンの言葉。
長い悪夢から覚めたように、その表情は未来を見つめているように見えた。
「花様年華」や「2046」でも感じたのですが、全体に満ちている<気配>に
魅了されました。
出会いの気配、欲望の気配、恋の気配、別れの気配。
何か劇的な事件が起きるでもなく、決定的なセリフがあるわけでもない。
ウィンとファイ、ウィンとチャンの、近づいたり離れたり、常に揺れ動く想いは
『この瞬間、彼は恋に落ちた』又は『そして永遠に彼の元を去った』というような
分り易い形で描かれることがない。
見る側は俳優たちの目線・仕草・声の調子、そして映像の色彩、音楽、アングル、
が描きだす気配から想像するしかない。
常に感じること・想像することを要求される・・・常に緊張感を孕んだ空気によって、
返って目に映っているもの以上のメッセージを受取ることができた気がします。
会いたい時・愛し合いたいときに彼に会いたければただ、心の中を覗いてみればいい。
タイトルバックとともに流れるHappy Together。
答えのでることなんて何一つなくても、生きていける。
見終わったあと小さなろうそくの火が灯ったような気持ちになる作品です。
そして当然のことながら(笑)、映像と音楽の融合は素晴しい!!の一言。
トレイラー
↓
http://www.imdb.com/video/screenplay/vi3332768025/
「ブエノスアイレス」よりもこちらのタイトルのほうが心にしっくりきます。
本当に・・・愛しい作品です。
どれくらい愛しいかというと、もう3回見たのに感想が書けずに
悶々としてしまう位。
(感想を書く必要もないのですが、書くことによって消化されるのです)
いきなり男性二人のリアルなベッドシーンから始まるのでびっくりします。
一人の恋人を深く心穏やかに愛し続けたい男、ウィン。
そんな彼に甘えながら、いろんな男の肉体を求めてしまう男、ファイ。
関係を修復すべく香港から地球の裏側(=ブエノスアイレス)にやってきたゲイのカップル。
始めは上手く行くように思われた二人だったが、
結局ファイは気ままな野良猫のようにウィンの元を去ってしまう。
・・・恋人を失ったウィンの喪失感とともに、映像はたちまち色彩を失い
陰鬱なモノクロに変化する。
昼と夜の区別もなく、だらだらと続く時間を半ばヤケクソにやり過ごす日々。
このあたりの、感情と映像が完全にシンクロした表現が実に見事。
ウィンは口数が少なくあまり感情を表にださない感じの男なのですが、この色彩と音楽と、
少し不安定な感じのアングルがウィンのやりきれない孤独感をひしひしと伝えます。
ところがある日、両手に酷い怪我を負ったファイがアパートに転がり込んでくる。
自分勝手な恋人に複雑な思いを抱きながら、「やり直そう。」という殺し文句にほだされて
子供のように甘えるファイに口先では文句を言いながら
幸せな気分を隠しきれないウィン。
蜜月の気配とともに画面に色彩が鮮やかに蘇ります。
木の床、モダンな壁紙、赤と黒の縞模様のブランケット。
白地に赤いプリントのテーブルクロス、くるくる回るイグアスの滝の絵のついた水色のランプ。
ファイはウィンにタンゴを教え、二人はキッチンでタンゴを踊る。
腰を押し付けあい、相手のお尻をグッと掴んで、最後には熱烈にキスを交わしながら。
お世辞にも清潔とは言えない共同キッチンが、その瞬間だけ至福のダンスホールに変わる。
二人の心と身体がぴったりと寄り添う。二人の体温、息遣いが濃密な官能の気配となって
画面から立ち昇る。
目に見え、肌で感じられる愛の存在。
しかし同時にタンゴの哀愁漂うメロディはほの暗い予感をも抱かせる。
両手の怪我が治らない限りファイは自分なしには生きていけない。
ウィンは怪我が直らないことを願い、ファイのパスポートを隠してしまう。
ベッドで眠る不実な恋人の目蓋にそっと触れる男の指先。
いつまでも自分の元に留まるはずもない恋人と知りながら、今この瞬間は自分のものだと
繊細な指の動きから胸が苦しくなるような愛しさが伝わってきます。
しかしその思いも虚しく、ファイはまた別の男の肉体を求めて彼の元を去る。
抱き合った至福の瞬間はただの思い違い、あるいは幻影にすぎないのか?
会いたいとき・愛し合いたいときに彼はいない。
どんなに深く愛しても、その肉体をひとつ処に繋ぎとめることはできない。
再びモノクロの世界に沈みそうなウィンは台北からやってきた青年チャンに出会う。
若い男の子特有の大胆さと不思議な鋭い聴覚を持った彼にウィンの胸は高鳴る。
チャンもまたウィンの声に惹かれながら、二人の関係は友情を越えることはない。
世界の果てを目指して旅立つチャンは、心の悲しみを吹き込んでと
ウィンにカセットレコーダーを渡す。
「世界の果てにある灯台にあなたの悲しみを捨ててくるから。」
彼はカセットレコーダーを握り締めて、声を殺して涙を流す。
町外れのバーの薄暗い片隅で。
不実な恋人に何度裏切られても許し、受け入れ、癒して、今度こそは上手く行くと
半ば諦めながらも際限なく恋人を受け入れてきた彼の、深すぎて言葉にできない想い。
声もなく泣き崩れるウィンの悲痛な表情が脳裏から離れない。
別れの挨拶に二人は固く抱き合う。
チャンはウィンの想いに気付いていたのだろうか?
チャンの目は溢れそうな感情を心にひっそりと閉じ込めているように見えた。
世界の果てに辿りついたチャンが音を再生してみると
そこには「奇妙な音が少しだけ入っていた。彼の泣き声かもしれない。」
時が止まったようなブエノスアイレスの地で少しの間だけ交差した3人の時間が、
それぞれの居るべき場所でバラバラに流れはじめる。
世界の果てから更にその先を目指そうとするチャン。
ブエノスアイレスを去り、台北から故郷の香港へ戻ろうとするウィン。
そして一人、ファイだけが時間の止まったブエノスアイレスのアパートに取り残される。
「いつでも どこにいても 会いたいと思えば会える」
台北の街を流れるように走り抜けるトラムの中で呟くウィンの言葉。
長い悪夢から覚めたように、その表情は未来を見つめているように見えた。
「花様年華」や「2046」でも感じたのですが、全体に満ちている<気配>に
魅了されました。
出会いの気配、欲望の気配、恋の気配、別れの気配。
何か劇的な事件が起きるでもなく、決定的なセリフがあるわけでもない。
ウィンとファイ、ウィンとチャンの、近づいたり離れたり、常に揺れ動く想いは
『この瞬間、彼は恋に落ちた』又は『そして永遠に彼の元を去った』というような
分り易い形で描かれることがない。
見る側は俳優たちの目線・仕草・声の調子、そして映像の色彩、音楽、アングル、
が描きだす気配から想像するしかない。
常に感じること・想像することを要求される・・・常に緊張感を孕んだ空気によって、
返って目に映っているもの以上のメッセージを受取ることができた気がします。
会いたい時・愛し合いたいときに彼に会いたければただ、心の中を覗いてみればいい。
タイトルバックとともに流れるHappy Together。
答えのでることなんて何一つなくても、生きていける。
見終わったあと小さなろうそくの火が灯ったような気持ちになる作品です。
そして当然のことながら(笑)、映像と音楽の融合は素晴しい!!の一言。
トレイラー
↓
http://www.imdb.com/video/screenplay/vi3332768025/
R,R,R,R,R,R,REDLINE
2010年9月28日 映画見てきました@某所
最初に・・・・
私はどっちかっつーとヲタクな人間です。
なのでこれは<比較的ヲタク>な人が見た感想ってことで・・・。
以下ネタバレしない程度に感じたことなど。
↓
ひたすら作品が面白い。
元々ああいうアクション系&SFは大好きなので映画として堪能いたしました。
スターウォーズエピソード1.のカーレースシーンが8割。
それにAKIRAと巨大ロボアニメ、ヲタク系のロリータセクシー美女。
機械と生体の融合、禁断の生物兵器、異星人、男と男の友情。
それらの様々なイメージを具材に、
ダンス・テクノ・ロカビリーなどのスパイスを加えて煮込んだ
アメリカン風味のジャパニーズ鍋(わかりにくい;)
アメリカと日本のコミック文化を絶妙にブレンドして出来上がったのが
REDLINEって感じですかね~。
ヲタクな人には結構ウケると思います。
(Rockin’on系雑誌愛読者も好きそうw)
それだけに女性ウケはどーなんだろーね。
日頃LOVEものしか見ない層には今イチまたは全くワケワカラン!・・・かもしれません。
どっちかというとあまり親切な作りではないので
(画面で何が展開してるのか説明的なものは一切なし)
↑に並べたような作品の世界観を、
ある程度知識としてベースに持ってたほうがより理解しやすいかもしれません。
例えば「ジャンク屋」「超次元移動」とかの単語がふっつーに出てきますし、
「M3星平和条約に違反ですね。」などというこのテの作品のお約束的言い回しが
頻繁に使われてます。
石井監督、同世代だなぁ~。
見て・ハマってきたものが分るっていうのは、いいんだかわるいんだかw
お陰で何度もスクリーンに向かってツッコミを入れたくなってしもーた(;´∀`)
ある意味<お約束>の展開なので。
笑いツボ満載で結構初っ端からウケた(笑)
でも最後のほうのシーンでちょー・・・っと涙が・・・。
木村拓哉はモロJPでした。
見てる間は全く意識しないです。キムラの声だ!とかは。
その辺り「この人は自分に何が求められているのか100%わかってるんだな~。」と
改めて感心いたしました。
甘さとワイルドさとセクシーを見事に使い分けて表現してましたよ。
ソノシーの蒼井優ちゃんもキャラクターそのものの声で・・・。
他のキャスティングは絶対有得ないです、マジで!
最初に・・・・
私はどっちかっつーとヲタクな人間です。
なのでこれは<比較的ヲタク>な人が見た感想ってことで・・・。
以下ネタバレしない程度に感じたことなど。
↓
ひたすら作品が面白い。
元々ああいうアクション系&SFは大好きなので映画として堪能いたしました。
スターウォーズエピソード1.のカーレースシーンが8割。
それにAKIRAと巨大ロボアニメ、ヲタク系のロリータセクシー美女。
機械と生体の融合、禁断の生物兵器、異星人、男と男の友情。
それらの様々なイメージを具材に、
ダンス・テクノ・ロカビリーなどのスパイスを加えて煮込んだ
アメリカン風味のジャパニーズ鍋(わかりにくい;)
アメリカと日本のコミック文化を絶妙にブレンドして出来上がったのが
REDLINEって感じですかね~。
ヲタクな人には結構ウケると思います。
(Rockin’on系雑誌愛読者も好きそうw)
それだけに女性ウケはどーなんだろーね。
日頃LOVEものしか見ない層には今イチまたは全くワケワカラン!・・・かもしれません。
どっちかというとあまり親切な作りではないので
(画面で何が展開してるのか説明的なものは一切なし)
↑に並べたような作品の世界観を、
ある程度知識としてベースに持ってたほうがより理解しやすいかもしれません。
例えば「ジャンク屋」「超次元移動」とかの単語がふっつーに出てきますし、
「M3星平和条約に違反ですね。」などというこのテの作品のお約束的言い回しが
頻繁に使われてます。
石井監督、同世代だなぁ~。
見て・ハマってきたものが分るっていうのは、いいんだかわるいんだかw
お陰で何度もスクリーンに向かってツッコミを入れたくなってしもーた(;´∀`)
ある意味<お約束>の展開なので。
笑いツボ満載で結構初っ端からウケた(笑)
でも最後のほうのシーンでちょー・・・っと涙が・・・。
木村拓哉はモロJPでした。
見てる間は全く意識しないです。キムラの声だ!とかは。
その辺り「この人は自分に何が求められているのか100%わかってるんだな~。」と
改めて感心いたしました。
甘さとワイルドさとセクシーを見事に使い分けて表現してましたよ。
ソノシーの蒼井優ちゃんもキャラクターそのものの声で・・・。
他のキャスティングは絶対有得ないです、マジで!
さらば、わが愛 覇王別姫 [DVD] (追記しました)
2010年9月19日 映画 コメント (6)
あー・・・映画って凄いよなぁとつくづく思い知らされました。
二人の男と一人の女。
何度断ち切ろうとしても不可能な、愛憎の糸。
時代の流れが、その絡まり具合をより一層複雑にし、
3人を抜き差しならぬ状況に追い詰めていく。
そして<覇王別姫>の悲劇の再現。
もう・・・お見事としか言いようがない。
修行時代の蝶衣は何度叱られても男女の区別が曖昧でセリフを覚えられない。
もともと性別の意識が薄かった彼が女形として生きていくことを決意したとき、
その内面から現実の<性>も<生活>も消え去り、それから後は
ただ舞台と現実のあわいを、漂いながら生きていくしかなかったのではないか。
彼がひたすら思いを寄せる段小が、男性として男性の役を演じ、生活と舞台とを
割り切って考えていたのとは対照的で、そこが悲劇の一因ではないかと思いました。
性の無い男と何処までいっても男性である男。
そこに全身まさに女、である菊仙が割り込むことで、3人は激しい愛憎劇を繰り広げながらも、
奇妙に安定した関係を保っていた気がします。
蝶衣は菊仙がいたから、菊仙もまた蝶衣によって、より段小を愛することができる。
ちょっと引きで眺めた段小が、ただの身勝手な男にしか見えないからそう思えるのかもですが(笑)
レスリー・チャンは夢の中に生きる女形の青年を見事に演じきって素晴しいと思いました。
が、観終わったあと私の脳裏に蘇るのはコン・リー演じた菊仙なのです。
蝶衣がどんなに女形として優れていても、その肉体は男。
生まれながら女である彼女は、最初から戦いに勝っているはずなのに・・・。
愛する段小と蝶衣を運命的に結びつけている絆を、どうしても断ち切れない。
賢くて美しく強い女である彼女ですら、舞台が生み出す夢のような世界には手も足もでない。
客席からそれを淡々と眺めながら、内心どんな気持ちでいたのだろう、と。
コン・リーってすごい女優さんですねー・・・。
もう、全身女!!って感じで。2046でもホレボレするような色っぽさでしたけど。
全てを失いながら、蝶衣を振り返った顔に浮かんだ諦念と哀れみの表情。
あんな目で見られたらそりゃもう死にたくもなりますよ・・・。
その瞬間の蝶衣の、醜く歪んだ表情もまた見事。
------------------------------------------------------------------
余談ですが。
段小・・・モト冬樹に見えてしょーがなかったっす(´д`;)
声はめちゃくちゃいいんですけどねー。
二人の男と一人の女。
何度断ち切ろうとしても不可能な、愛憎の糸。
時代の流れが、その絡まり具合をより一層複雑にし、
3人を抜き差しならぬ状況に追い詰めていく。
そして<覇王別姫>の悲劇の再現。
もう・・・お見事としか言いようがない。
修行時代の蝶衣は何度叱られても男女の区別が曖昧でセリフを覚えられない。
もともと性別の意識が薄かった彼が女形として生きていくことを決意したとき、
その内面から現実の<性>も<生活>も消え去り、それから後は
ただ舞台と現実のあわいを、漂いながら生きていくしかなかったのではないか。
彼がひたすら思いを寄せる段小が、男性として男性の役を演じ、生活と舞台とを
割り切って考えていたのとは対照的で、そこが悲劇の一因ではないかと思いました。
性の無い男と何処までいっても男性である男。
そこに全身まさに女、である菊仙が割り込むことで、3人は激しい愛憎劇を繰り広げながらも、
奇妙に安定した関係を保っていた気がします。
蝶衣は菊仙がいたから、菊仙もまた蝶衣によって、より段小を愛することができる。
ちょっと引きで眺めた段小が、ただの身勝手な男にしか見えないからそう思えるのかもですが(笑)
レスリー・チャンは夢の中に生きる女形の青年を見事に演じきって素晴しいと思いました。
が、観終わったあと私の脳裏に蘇るのはコン・リー演じた菊仙なのです。
蝶衣がどんなに女形として優れていても、その肉体は男。
生まれながら女である彼女は、最初から戦いに勝っているはずなのに・・・。
愛する段小と蝶衣を運命的に結びつけている絆を、どうしても断ち切れない。
賢くて美しく強い女である彼女ですら、舞台が生み出す夢のような世界には手も足もでない。
客席からそれを淡々と眺めながら、内心どんな気持ちでいたのだろう、と。
コン・リーってすごい女優さんですねー・・・。
もう、全身女!!って感じで。2046でもホレボレするような色っぽさでしたけど。
全てを失いながら、蝶衣を振り返った顔に浮かんだ諦念と哀れみの表情。
あんな目で見られたらそりゃもう死にたくもなりますよ・・・。
その瞬間の蝶衣の、醜く歪んだ表情もまた見事。
------------------------------------------------------------------
余談ですが。
段小・・・モト冬樹に見えてしょーがなかったっす(´д`;)
声はめちゃくちゃいいんですけどねー。
何か映画でも見る?
・・・ってことで息子と二人で見てきました。
面白いっすよ!この映画!!!
すっげーよく出来てる!
有得ないような展開を、ものすごく綿密に計算したアクションとCG、
それに役者の<肉体>で(笑)リアリティをねじ伏せて見せちゃう感じ。
最初から最後まで爆笑&ドキドキさせてくれて、飽きませんでした。
あまりにもアクションがド派手で、画面で何が起きてるか分らなくなりそーなんですけど、
そこをちょっとした見せ方の工夫で分り易く説明しちゃってるとことかも上手い。
結構ヲタクっぽい笑いがあったりとか・・・BGMが’70年代ぽかったりとか、
(SEX PISTOLSのAnarchy in UKが使われてるシーン面白いw)
オトナのノスタルジーをくすぐりながらも厨房世代は素直に楽しめたみたいで、
満足してました。
こういうの見ると、絶対アメリカ映画にはかなわないなぁと。
文字通りマッチョ系な力技に感服いたしますな。
で。
悪役は<フセインの残党>と<暗躍するCIA>ってw
映画の世界に現実の「敵」が悪役として存在するのもまた、
このテのアメリカ映画の脈々と受け継がれる伝統ですね(;´∀`)
CIAの工作員・・・一体何人「Lynch」が居るんだよ?
や、工作員っつったら「Smith」(@マトリックス)でしょ?
あ。隊長がSmithだからそれは不可能か(笑)
追記)
「SP」の予告有。
・・・つつみんかっこいい~~~~~~(人´∀`).☆.。.:*・゚
しかしあの映画のポスターのもの凄い加工はどうにかならんのだろーか?
オカダくんはまだ分るけど、つつみん・・・別人・・・・。
写真の加工ってやりすぎるとだれだかわからなくなるよな~。
最近ちょっとやり過ぎが多すぎ(((( ;゚д゚))))
・・・ってことで息子と二人で見てきました。
面白いっすよ!この映画!!!
すっげーよく出来てる!
有得ないような展開を、ものすごく綿密に計算したアクションとCG、
それに役者の<肉体>で(笑)リアリティをねじ伏せて見せちゃう感じ。
最初から最後まで爆笑&ドキドキさせてくれて、飽きませんでした。
あまりにもアクションがド派手で、画面で何が起きてるか分らなくなりそーなんですけど、
そこをちょっとした見せ方の工夫で分り易く説明しちゃってるとことかも上手い。
結構ヲタクっぽい笑いがあったりとか・・・BGMが’70年代ぽかったりとか、
(SEX PISTOLSのAnarchy in UKが使われてるシーン面白いw)
オトナのノスタルジーをくすぐりながらも厨房世代は素直に楽しめたみたいで、
満足してました。
こういうの見ると、絶対アメリカ映画にはかなわないなぁと。
文字通りマッチョ系な力技に感服いたしますな。
で。
悪役は<フセインの残党>と<暗躍するCIA>ってw
映画の世界に現実の「敵」が悪役として存在するのもまた、
このテのアメリカ映画の脈々と受け継がれる伝統ですね(;´∀`)
CIAの工作員・・・一体何人「Lynch」が居るんだよ?
や、工作員っつったら「Smith」(@マトリックス)でしょ?
あ。隊長がSmithだからそれは不可能か(笑)
追記)
「SP」の予告有。
・・・つつみんかっこいい~~~~~~(人´∀`).☆.。.:*・゚
しかしあの映画のポスターのもの凄い加工はどうにかならんのだろーか?
オカダくんはまだ分るけど、つつみん・・・別人・・・・。
写真の加工ってやりすぎるとだれだかわからなくなるよな~。
最近ちょっとやり過ぎが多すぎ(((( ;゚д゚))))
ブエノスアイレスの夜(・・・追加しますた)
2010年9月9日 映画 コメント (4)
過去のトラウマから男性と親密な関係を築けない40代の女。
売り出し中のモデルで男娼を副業とする22歳の男。
重病の父を見舞うため5年ぶりに故郷のブエノスアイレスに戻った女は、
男娼を雇い「エロティックな小説を読む声をドア越しに聞く」
ことで自分を慰める。
<親子ほども>年の離れた二人が、いつしか抜き差しならぬ関係に堕ちていく。
・・・さらっと書くと昼メロみたいな筋書きですが、主演の二人がそうさせない。
まだ色香の残る体を、硬い鎧に閉じ込めて朽ち果てるのをひたすら待つ女が、
天使のように無邪気な美青年の、最初は声に、次はその姿に、最後にその情熱に、
一枚ずつ鎧を脱がされ、仮面を剥ぎ取られ、剥き出しの女になっていく過程が
とってもスリリング。
なぜ女は頑なに男の想いを拒絶するのか?
男はなぜ、そこまで一途に女を想うのか?
最後の最後にその理由(らしきもの)が衝撃的な形で明らかになる。
微妙なところでありえるようなありえないような設定をリアルに見せるのは
やはり演技者の力量と魅力、これに尽きるなぁと実感。
女・カルメンを演じたセシリア・ロスという女優さん、凄い・・・・。
きわどい自慰のシーンもあるんですが、臆せずしかもいやらしくなく、
カルメンの身体の中にどうしようもなく湧き上がってくる欲望の激しさを
ストレートに演じていた。
無邪気で可愛い青年に一途に想われることへの戸惑いと悦びも。
男・グスタボはひたすら純真で一途。
やっぱアレですよ・・・こういう役柄で大事なのは、
もちろんビジュアルの美しさも大事だが、
笑顔がくしゃっと可愛いことと、仕草が色っぽいこと。
いかにも、なセクシーでなく、ナチュラルなんだけど指の先まで神経が行き届いて
杜撰さの欠片もなし。
画面が暗いのと、登場人物の数が少なく、バストアップのカットが多いのですが、
なんとなく舞台のお芝居を見ているような演出でございます。
きっと面白いお芝居になるに違いない。
・・・まぁ自慰シーンあるから公衆の面前で女優さんちょっとキツいか(´д`;)
もうひとつ。
このお話には実は、1976年アルゼンチンで起きた軍部のクーデター事件が
深く関わっているのです。
この辺の背景を知っているとより一層感慨が深くなってよろしいかと。
うーーーーむ。
ガエル・ガルシアますます可愛いわ☆←そこかよ!
やはり俳優は男女問わずに色気が大事ですな!
姿形が綺麗な人はそれこそたくさんいらっしゃるけれど、
たくさんの人を惹きつける色気のある人ってやっぱりそうそういるもんじゃないよね・・・。
ブエノスアイレスといえば!
ウォン・カーウァイ監督作品ですねぇ。
実は未見なのですよ。
次はコレを見ようかと思っております。ブエノスアイレス繋がりでw
あ・・・2046のTAKも見たくなってきた(笑)
売り出し中のモデルで男娼を副業とする22歳の男。
重病の父を見舞うため5年ぶりに故郷のブエノスアイレスに戻った女は、
男娼を雇い「エロティックな小説を読む声をドア越しに聞く」
ことで自分を慰める。
<親子ほども>年の離れた二人が、いつしか抜き差しならぬ関係に堕ちていく。
・・・さらっと書くと昼メロみたいな筋書きですが、主演の二人がそうさせない。
まだ色香の残る体を、硬い鎧に閉じ込めて朽ち果てるのをひたすら待つ女が、
天使のように無邪気な美青年の、最初は声に、次はその姿に、最後にその情熱に、
一枚ずつ鎧を脱がされ、仮面を剥ぎ取られ、剥き出しの女になっていく過程が
とってもスリリング。
なぜ女は頑なに男の想いを拒絶するのか?
男はなぜ、そこまで一途に女を想うのか?
最後の最後にその理由(らしきもの)が衝撃的な形で明らかになる。
微妙なところでありえるようなありえないような設定をリアルに見せるのは
やはり演技者の力量と魅力、これに尽きるなぁと実感。
女・カルメンを演じたセシリア・ロスという女優さん、凄い・・・・。
きわどい自慰のシーンもあるんですが、臆せずしかもいやらしくなく、
カルメンの身体の中にどうしようもなく湧き上がってくる欲望の激しさを
ストレートに演じていた。
無邪気で可愛い青年に一途に想われることへの戸惑いと悦びも。
男・グスタボはひたすら純真で一途。
やっぱアレですよ・・・こういう役柄で大事なのは、
もちろんビジュアルの美しさも大事だが、
笑顔がくしゃっと可愛いことと、仕草が色っぽいこと。
いかにも、なセクシーでなく、ナチュラルなんだけど指の先まで神経が行き届いて
杜撰さの欠片もなし。
画面が暗いのと、登場人物の数が少なく、バストアップのカットが多いのですが、
なんとなく舞台のお芝居を見ているような演出でございます。
きっと面白いお芝居になるに違いない。
・・・まぁ自慰シーンあるから公衆の面前で女優さんちょっとキツいか(´д`;)
もうひとつ。
このお話には実は、1976年アルゼンチンで起きた軍部のクーデター事件が
深く関わっているのです。
この辺の背景を知っているとより一層感慨が深くなってよろしいかと。
うーーーーむ。
ガエル・ガルシアますます可愛いわ☆←そこかよ!
やはり俳優は男女問わずに色気が大事ですな!
姿形が綺麗な人はそれこそたくさんいらっしゃるけれど、
たくさんの人を惹きつける色気のある人ってやっぱりそうそういるもんじゃないよね・・・。
ブエノスアイレスといえば!
ウォン・カーウァイ監督作品ですねぇ。
実は未見なのですよ。
次はコレを見ようかと思っております。ブエノスアイレス繋がりでw
あ・・・2046のTAKも見たくなってきた(笑)
モントリオールつれづれ。
2010年9月8日 映画
深津さん。
モントリオール映画祭、最優秀女優賞おめでとうです☆
田中裕子さん以来とか。
田中さんは『天城越え』で受賞してるんだね。
WS映像で見た深津さん、すっげ綺麗でセクシーだった(人´∀`).☆.。.:*・゚
いつも少女っぽい雰囲気のイメージが強いので、ちょっと新鮮です。
しかし彼女・・・大分市出身とは。いやいや親近感(笑)
この映画祭、ヨーロッパ&アジア圏の作品の受賞率が高い。
’86年の「ベティ・ブルー/愛と激情の日々 ’’37°2 le matin’’ 」フォト1参照
・・・この映画大好きだったな。
何回見ただろうか?
あまりにも愛情が深すぎて感情のコントロールを失い、破滅していく女。
主演のベアトリス・ダルの、見るからに感情の起伏の激しそーな顔といい、
細いだけじゃなくヴォリューム感たっぷりの身体といい、
フランス女のセクシーさと奔放さに圧倒されたな~・・・。
相手役のゾーグの、ジャン・ユーグ・アングラードは今イチ好みじゃーなかったが(笑)
あの、どこまでも女を包みこむような強靭な優しさはほんとに素敵。
ベアトリス・ダルはジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」フォト2.参照
の盲目の美女役も、短編だったけどインパクト凄かった・・・・。
タクシー運転手と盲目の美女が車内で会話するだけの他愛ない話だけど、
彼女の存在感がスリリングで印象に残ったな~。
どこまでが演技でどこまでがスなのか、何回見てもわからないわw
でも彼女、あまりにも私生活滅茶苦茶すぎて何度か逮捕されてるんだよね・・・。
勿体無い。
アンジェリーナ・ジョリーとかジェシカ・アルバとか、唇厚めのセクシー顔が大好きなんだが、
たぶんそれはベアトリス・ダルのせいだと思う(笑)
*************************************
Diary Noteってさ、アクセス解析がついてるじゃん?
これの<検索ワード>見るのがおもしろい。
いろんなキーワードでヒットしてるんですよね。
例えば、Comme des GarconsのWonder Woodって香りの記事とかupは確か5月ですが、
未だによく検索されてますし。
「太陽を盗んだ男」でいらっしゃる方とか。
モールスで検索かけて来た方とか。
・・・意外とキムラさん以外のネタのヒットが多かったりする(笑)
モントリオール映画祭、最優秀女優賞おめでとうです☆
田中裕子さん以来とか。
田中さんは『天城越え』で受賞してるんだね。
WS映像で見た深津さん、すっげ綺麗でセクシーだった(人´∀`).☆.。.:*・゚
いつも少女っぽい雰囲気のイメージが強いので、ちょっと新鮮です。
しかし彼女・・・大分市出身とは。いやいや親近感(笑)
この映画祭、ヨーロッパ&アジア圏の作品の受賞率が高い。
’86年の「ベティ・ブルー/愛と激情の日々 ’’37°2 le matin’’ 」フォト1参照
・・・この映画大好きだったな。
何回見ただろうか?
あまりにも愛情が深すぎて感情のコントロールを失い、破滅していく女。
主演のベアトリス・ダルの、見るからに感情の起伏の激しそーな顔といい、
細いだけじゃなくヴォリューム感たっぷりの身体といい、
フランス女のセクシーさと奔放さに圧倒されたな~・・・。
相手役のゾーグの、ジャン・ユーグ・アングラードは今イチ好みじゃーなかったが(笑)
あの、どこまでも女を包みこむような強靭な優しさはほんとに素敵。
ベアトリス・ダルはジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」フォト2.参照
の盲目の美女役も、短編だったけどインパクト凄かった・・・・。
タクシー運転手と盲目の美女が車内で会話するだけの他愛ない話だけど、
彼女の存在感がスリリングで印象に残ったな~。
どこまでが演技でどこまでがスなのか、何回見てもわからないわw
でも彼女、あまりにも私生活滅茶苦茶すぎて何度か逮捕されてるんだよね・・・。
勿体無い。
アンジェリーナ・ジョリーとかジェシカ・アルバとか、唇厚めのセクシー顔が大好きなんだが、
たぶんそれはベアトリス・ダルのせいだと思う(笑)
*************************************
Diary Noteってさ、アクセス解析がついてるじゃん?
これの<検索ワード>見るのがおもしろい。
いろんなキーワードでヒットしてるんですよね。
例えば、Comme des GarconsのWonder Woodって香りの記事とかupは確か5月ですが、
未だによく検索されてますし。
「太陽を盗んだ男」でいらっしゃる方とか。
モールスで検索かけて来た方とか。
・・・意外とキムラさん以外のネタのヒットが多かったりする(笑)